Field Report Archive
千里ビデオの代表が現場で印象に残ったことを写真やビデオキャプチャーで綴る写真日記
(webへの公開は制作会社、クライアント、出演者の許諾をいただいておりますが二次利用はご遠慮下さい)

HDR-FX7 02/17(Sat)

 今日の現場でHDR-FX7を使いました。HVR-V1Jの民生バージョンですが、こじんまりとして凝縮感があります。小型ですがLCDモニターはZ1Jと同じ大きさの3.5インチです。PDシリーズやVXシリーズ、キヤノンのG1、A1に比べると一回り大きいものが付きます。キャメラサポートはマンフロットの#505を使用していますが、Z1J用にチューニングした3kgスプリングを1.5kgスプリングに交換して完全バランスを取っています。#505には1kg/2kg/5kg/8kgのスプリングが付属し、適宜交換することで様々なキャメラ重量に対応しています。さらに千里ビデオサービスでは#505専用に0.5kg毎のオプションパーツを自社開発し、ほぼ全ての小型DVキャメラで完全バランスが取れるようにしています。



 収録が2時間以上になるため、映像、音声ともiLinkケーブルを介して外部VTRにデジタルデータで送ります。ILinkはデジタルAV信号だけではなく、15日の書き込みに有るように、キャメラの制御なども行える優れものです。便利な時代ですね。


 上の写真はHDR-FX7にiLinkケーブルを挿したところです。4pinのコネクターを一体どのようなデータが流れているのでしょうか?


 VTRは180分テープが入るHVR-M25Jを使用しています。バックアップとしてFX7本体ではDV/LPモードで回します。M25Jはブラックフェイスが精悍な新製品です。
 
XL-H1がやって来た! 02/15(Thu)

 今日、キヤノンの商品企画課のデモ機が届きました。
XL-H1と20倍レンズと6倍ショートズームです。HDVのくせにやたら大きなボディーはけっこう迫力と思うのですが、大きいのはレンズだけで、ボディーはZ1Jと大差ありません。



 最初困ったのはファインダーのキャラクターの消し方です。メニューのどこにもそんな項目はないし、これじゃ仕事が出来ない!と思いキヤノンに聞くとワンタッチで表示を消すボタンがありました。一安心ですが、どうもファインダーが見づらいのです。これはローコストな液晶ビューファのため、いたし方ありません。解像度が悪く、とてもフォーカスを合わせられるものとはいえません。それに残像も多く、まるで二乗平均を用いたノイズリダクションが効きすぎたVTRの画像のようです。どうも私の中でH1の評価がスタートから落ちてゆくのを感じます。これならZ1Jの方がいいように思えてきます。
 そこで思い出したのがCRTを使ったモノクロファインダーです。早速モノクロビューファインダーユニットFU-1000の貸し出しもお願いしました。これがくれば気持ちのよフレーミングが出来そうです。


 今回テストしたかったのは実はCONSOLE 1.1なのです。これは何もH1の必要は無く、下位機種のG1などでも使用できるものです。ただショートズームだけはH1のみに対応しているので必然的にH1ということになります。CONSOLE 1.1は試用版がWEBから落とせるので早速インストールしてみましたが、これは画期的なソフトウエアです。キャメラのチャンネルごとのゲイン設定やディティール、ニー、スキンディティールなど、全てのパラメーターをノートパソコンから調整できます。さらにアイリスやぺデスタル、ホワイトバランスなど、CCUでなければ遠隔調整できないものが全てファイアーワイヤーケーブル1本で調整できるのです。デスクトップ上のビューワーの画像は実際よりも遅れるため、2画面比較の色調整以外は使い物になりませんが、アイリスは←→カーソルでリアルタイムに調整可能です。アイテムの変更は↓↑キーで移動でき、ゲインやカラーバランスを調整出来ます。さらにベクトルスコープや波形モニターも内蔵し、まさに至れり尽せりです。ノートパソコンがソフトウエア一つで高機能CCUに変貌します。これでHDV撮影でもVEが付くスタイルが実現できます。そしてHD-SDI出力の標準装備はモニターだけではなく、HDV以外の放送フォーマットでの記録を可能にします。
 今回はこのH1を某スタジオに協力してもらい、DVCPROHDでもテストする予定です。HDEFPによる制作はこれまでHDCAMやVARICAMの領域だっただったのですが、テストの結果次第ではHDVを用いたEFPスタイルでも可能になるかもしれません。HDV/XDCAMHD/P2CAM/AVCHDなど混沌とした小型HDの世界がますます面白くなりそうです。機材は21日までお借りしているので、グライドカムとの相性やHDSDIでの外部記録など色々試せそうです。結果は後日ホームページでお知らせいたします。
 
ヨドバシ梅田から 02/13(Tue)

 忙しかった現場も一段落し、ヨドバシ梅田へDOS/Vパーツを買いに行きました。といってもコンピューターに興味の無い人にとってはCore2DUOもただの石ころですから、今日はヨドバシからの展望を紹介します。



 写真は8Fにある焼肉の牛太「本陣」の南側の窓から見た大阪駅。もちろん焼肉は美味しいのですが、それ以上に展望がいいところがお薦めです。高いところが好きな笹邊は高いところで食べることも好きです。明日納品の編集がありますが、昨日までの打ち上げを兼ねてすこし豪華な昼食をこんな景色を眺めながらいただきました。鋭気を養って今夜も編集です。


 大阪駅の様子がよくわかります。笹邊が子供の頃にはここを福知山線から来た蒸気機関車も走っていました。そして大阪駅前には市電や電気で走るトロリーバスもありました。今では大阪に電気自動車が走っていたことを知る人も少なくなりました。トロリーバスは大阪万博の開催された70年に全廃されましたが惜しいですね。走り続けていたなら今頃大阪は世界でも有数のエコタウンになっていたんですけれども・・・・。
 
イベント最終日 02/12(Mon)

 神戸で行われたフィルムアワードのイベントは無事終了しました。前日の素材差し替えや変更など、かなりハードな編集作業もありましたが終えてみると楽しい現場だったといえるものとなりました。



 今回の現場もCanopusを入れたDOS/V機2台を基本にクロマテックのダウンコンバーター、DVDプレーヤーなどをAW-SW350でスイッチングします。


 ポートピアホールで行われたシンポジウムはライブキャメラの中継も行うため、ベースにはCCUも設置しています。CCUの下にあるDVCPROはプロジェクターまでもSDIで送るためのA/D変換を行うために使用しました。SDI信号はBVM-9045QDで確認します。上のタムラTS-4000Sは収録用ではなく、ライン音声を聞くために用意したもので、出演者やMCの声をモニターしています。スピーカーはオンキョーのアンプ内臓のものです。



 こちらは中継用の33倍レンズを付けたキャメラです。京都国際会館以来5吋ビューファインダーを使用しています。


 キャメラマンは長玉中継のベテランTさんです。5吋ビューファを必需品といった張本人です。左手でズームとリターン、右手でフォーカスデマンドの操作をします。


 これは本番中の笹邊のブースです。中継キャメラからの映像は大西ユカリさんです。舞台袖に組んだブースでは赤井英和さんも私の横でユカリさんのステージを楽しんでおられました。
中継、送出が行われたパネルディスカッション終了直後に袖で「Good job!」とヴォーザ・リバース氏に言われ、握手を求められました。感激です!



 こちらはシンポジウムが終わってから行われたポートピアホテル「偕楽の間」でのアワード受賞式の現場です。アワード受賞式の開演に間に合うよう、シンポジウムの撤収をスタッフに任せてきました。シンポジウム本番中に受賞式のリハーサルが行われていて、こちらの現場で笹邊の仕事は監修です。


 システムはEDIROL PR-50を基本にスイッチャーはスクリーンプロを使用します。PCが多い場合はNTSCよりもDVIの方が高画質です。ただしコストも高画質?です。


 送出は180吋2面にそれぞれ背面から7000ANSIのDLPで投影します。


本番中のオペレーションブースです。


 前夜祭、受賞式のゲストJOAQUIN JOE CLAUSSELL&鮎罹(Ayuri)のステージです。笹邊は観客となっていますが、このあと重要なスクリーン送出が始まります。


 いよいよアワードの受賞式です。舞台左右の180吋スクリーンに演出通りのタイミングで映像が出ています。


 受賞式ではライブキャメラではなく、この日の未明に仕上げた3Dグラフィックスと受賞者のプロフィールを送出します。


 全てが終わった後はもちろんAYURIさんとのツーショットです。立原啓裕さんやフェリシモの矢崎社長もいらっしゃいましたが、やっぱりツーショットは若い女性がいいですね。ファイナルイベントで笹邊は責任者として監修で立ち会っていましたが、信頼できるスタッフ達のお陰ですっかり観客と化していました。ハードな状況にかかわらず、完璧な送出で観客、クライアント達を感動させてくれたみんなに心からの言葉を贈ります。

ほんとうに ありがとう おつかれさま!
 送出プロジェクターはBARCO DLP SLMR12+performerを使用しています。12000ANSIルーメンの高輝度画面は圧巻です。製品写真はコチラでご覧いただけます。

 
徹夜で今日は本番 02/12(Mon)

 今日はイベントの本番日です。昨夜から送出素材の編集を行っていて、このまま朝を迎えて本番突入です。今日は11500ANSIと7000ANSI×2台の送出現場があり、2班体制です。 現在送出素材のレンダリング&書き出し作業のため10日の現場写真を掲載します。



システムはPCが2台とPPT、DVD、静止画ファイルの5入力です。


DV Storm2を組み込んだDOS/V機2台はP4/3.2GHzです。


笹邊はスイッチャーと2台のPCをコントロールします。


ミキサーは音響さんへ渡すためのレベル管理とアサインのコントロールをします。


こちらは照明さんのムービング卓です。


とてもカッコイイ卓ですね。


決して牢屋ではありません。ブースから見た出演者さんです。
 
すでに今日は本番 02/10(Sat)

 今日も9時まで神戸で打合せをしていました。
 帰ったのは10時を過ぎていましたが、それから編集作業です。すでに24時を過ぎて前夜祭イベントの本番日に入りました。素材が集まるのが遅く、今まで送出用のタイトル映像などを編集し、ようやく形が整ったところです。編集の後は仕込図の作成です。仕込図はやはりOffice Visioが便利で、この仕込図も15分ほどで描き終えました。あと2現場分の仕込図を描いて送出プログラムの入ったハードディスクをコピーして完了です。これで出発まで少しは眠れそうです。
 今回は大西ゆかりさんやヴォーザ・リバース氏に会えることも楽しみです。


 
今日も神戸 02/07(Wed)

 今日も神戸で打ち合わせでした。台本はまだ最終稿ではありませんが、ほぼ全体像は見えてきました。



 ハーバーランドにある高層ビルの最上階だけあって景色は抜群です。徐々に本番が近づいてきたと言う気がします。


 我々が技術打ち合わせをしている横では運営スタッフのミーティングも行われています。


 今日の夕食はエビチリナポリタン!です。実はパスタの店のナポリタンに、先日行ったパンダエキスプレスのエビチリをかけたものです。いってみれば中伊コラボレーションメニューです。みなさんも一度お試し下さい。

笑えるネタを一つ
制作とは全く関係ありませんがYouTubeで面白かったのでリンクを貼りました。


 映像はもちろん面白いのですが、ズームバックしてゆく時の音質の変化にクリエーターのこだわりを感じました。

別バージョンです。



 2タイトル同時に再生するともっと楽しめます!再生タイミングは早い方のポーズボタンを一瞬ダブルクリックすることでそろえることが出来ます。
 
神戸で打ち合わせ 02/05(Mon)

 今度の連休に行われるフィルムアワードの技術打ち合わせでハーバーランドへ行って気ました。

 

 Ha・Reを抜けて打ち合わせ場所へ向かいますが、何処と無く大阪とは違う神戸っていいですね。
 

打ち合わせはニューオータニを見下ろせる高層ビルです。


 打ち合わせが長引いたので食事休憩にハーバーキッチンへ向かいました。ここははじめて訪れますが、一緒に行った邑久は「アラモアナのショッピングセンターみたい」と喜んでいました。


私はパンダエキスプレスのヤキソバです。


 打ち合わせが終わったのは21時でした。外に出てみるとモザイクの観覧車とお月様がとっても綺麗に輝いていました。これから本番まで怒涛の素材編集が始まります。
 
和歌山県橋本市 02/04(San)

 世界最大の石屋さんのVP撮影で和歌山県の橋本市へ行ってきました。その石はジブリのアニメに出てくる飛行石よりも、もっともっと夢のある石で、笹邊はもちろん、千里ビデオサービスも毎日その石にはお世話になっています。



 2日に会社を出発したのは日の出前で、以前開通式を撮影した南阪奈道路は雪模様になっていました。


 CA君を迎えに橋本駅に行くと、さすが楳図かずおさんに関わりのある町らしく、まことちゃん像が置いてありました。もちろん笹邊は「へび女」時代からの大ファンです。


 現場に着くとすぐに機材をおろして準備にかかります。今回はこれまでと違ってキャメラはHDVのHVR-Z1Jをグライドカムに載せたり、東寺のHD撮影でデビューした千里ビデオサービスオリジナルのモノレールドリーを使用します。他にも今回の撮影に向けて色々な便利用品を開発?しました。スタッフが準備している間に監督と笹邊は早速撮影に取り掛かります。

 今回の撮影では石の部屋でモノレールドリーを使用しましたが、セキュリティーエリアとなっているため写真は載せていません。そこには憧れのXeonサーバーがズラリと並んでいました。


 病院を舞台にした作品では当然「ER」という言葉が思い出されます。グライドカムを使用したシーンをどんどんと進めてゆきます。


 初日はグライドカムが多く、強靭?な笹邊もさすがに疲労しています。しかしこの日の最終カットはインタビューが組まれていて、少し体を休めることが出来ました。


 撮影を終えた頃には車も白くなり、気温もどんどんと下がってゆきます。右の写真は宿泊地の宿で飼っているカメですが、このカメに笹邊は見覚えがあります。15年ほど前に五條市へ撮影に来て泊まった宿が今回の宿と同じで、ここでカメを貰って帰ったのです。


 宿は橋本市の隣にある五條市「藤井館」です。ストーブの前で寒そうにしているのがCAの泉原君。映画監督になることが夢の芸大生です。笹邊は懐かしさと、山小屋のような雰囲気にすっかり満足しています。


 翌朝は橋本市が見下ろせる高台からの撮影でスタートです。車の屋根に登っているのは監督と笹邊です。
 この時に写したパノラマをこちらでご覧いただけます。


 2日目はいよいよエキストラさんを数十名入れての撮影になります。もちろん病院は休診日で、受付などの病院スタッフも全員キャスト、エキストラが入り、メインの出演者だけが本物の病院スタッフです。この撮影は本物の患者さんでごった返す平日では不可能です。このシーンは全てグライドカムで行います。


 通行人、順番待ちの人など、全てエキストラを仕込んでいて、計算された動きは監督のメガホンで決まります。


ローアングルの移動ショットには車椅子を使用します。


 エキストラのシーンが終わったあとは三脚を使用したカットやインタビューがあります。この日終了したのは22時で、帰社後は今度の連休に行われるフィルムイベントの送出素材を編集します。この10日ほど笹邊は休みなしの常態ですが、やはり撮影が好きだから持つのでしょう。最近はきつい仕事でも楽しみながら取り組めるようになりました。年の功ってもんでしょうか?
 
ワッハ上方演芸ホール 02/01(Thu)

 帰阪から8時間後の現場となるワッハ上方演芸ホールには機材もスタッフもそのままなだれ込みました。

 DVDを1000枚プレスするための素材収録ですが、昨日までの広島での機材がそのまま流用できて仕込みは助かりました。ただし今日のスイッチャーはSEG-2000Aです。セミナーでの再現芝居ですが、芝居のスイッチングはやはり2000Aがしっくりきます。

 ミキサーも昨日と同じMXP-29を使用しましたが、マイクはPCCを3枚とSE、LINEの5入力になります。もちろんPCCの音声はミキサーからインカムに送っています。


出版物の撮影はHC-D45にショートズームを使用しています。

 芝居でお世話になっている照明家の市川さんです。お歳は○○歳になられますが、照明家で専門学校講師と大活躍です。笹邊が若い頃からのお付き合いで、いつも頭が下がることばかりです。
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