Field Report Archive
千里ビデオの代表が現場で印象に残ったことを写真やビデオキャプチャーで綴る写真日記
(webへの公開は制作会社、クライアント、出演者の許諾をいただいておりますが二次利用はご遠慮下さい)
AW-SW350二台目 11/11(Tue)
本日スイッチャーが到着しました。といっても現在使っているPanasonicのAW-SW350がもう一台入っただけです。
稼動出来るスイッチャーがAW-SW350だけになってしまったために今回もう一台AW-SW350を購入した次第です。
これで2現場のEFPは今までどおり自社機材で運用出来ます。
エコの時代ということもあり、以前使っていたSEG-2000Aの専用ケースがとても良く出来ていたので、何とかそのケースにAW-SW350を組み込めないかと考えています。といってもSEG-2000Aの半分の幅のAW-SW350では半分が空になってしまってどうしようもありません。そこで考えたのが昨日の書き込みにあるExternal Tally Driverの組み込みです。二台目のタリードライバーはAW-SW350専用として現在組み込みスタイルを検討中です。完成すればまたこのField Reportで公開させていただきます。
 
千里ビデオサービスオリジナル 11/10(Mon)
千里ビデオサービスオリジナルの道具が一つ増えました。
スイッチャーとCCUの間に入れてタリー信号を取り出す装置で、同軸ケーブルで引いた外部タリーランプを点灯させます。名付けてExternal Tally Driverです。
タリー出力は4回路各2灯が点灯可能で、基本はスイッチャーのモニターとVE(ビデオエンジニア)のモニターに取り付けて使用しますが、LEDを使用しているので消費電流が少なく数百メートルの延長が可能です。
前面パネルにスイッチャーからのタリー信号とインカム信号が入力され、それぞれの入力がオンタリーになるとインジケーターが点灯します。
背面パネルにはCCUに繋ぐコネクターとタリーランプに繋ぐBNCコネクターが付いています。タリーランプへのケーブルは同軸の必要は無いのですが、音声用キャノンケーブルよりも映像用の同軸ケーブルの方が長尺を引く場合に流用できるケーブルが沢山あるためです。またHVR-Z1Jのようにプログラムタリーの点かないカムコーダーでスイッチング撮影する場合によく使う3芯や5芯の同軸マルチケーブルでも1本をタリー回路に使用できます。本体のケースはタカチの汎用アルミケースにボール盤で穿孔加工しました。


タリーランプは至って簡単なもので、マッチ箱ほどのケースにLEDと同軸用BNCコネクターがついているだけです。LEDは6V30mAのものを5.8Vで駆動しています。
スイッチャーのタリー信号は松下やソニーのオープンコレクタ回路に対応し、インカムは4線式の場合ディップスイッチの設定で切り替えます。接続ケーブルはソニー、松下、汎用を用意しました。
あまり見せたくはありませんが、次の写真が内部の様子です。適当な電源基板が無かったので内部に薄型ACコンセントを付けて汎用のACアダプターを取り付けました。
今回作った外部タリードライバーがあることで、サブに居るディレクターさんや制作会社さんに現在どのカメラが選択されているかがが一目瞭然になります。放送用システムでは当然の機能ですが、業務用ではこういう機能に対応していないのが実情です。
「無いものは作る」笹邊のDIY精神が久々に発揮された週末でした。
 
準備 10/30(Thu)
編集や打ち合わせなどを終えてANIMICSの準備に入りました。映像素材や機材関係の段取りをして、今は収録関係の振り分けです。ANIMICSの方はHDW-700Aとフジノンのワイド標準のHA16。それにRAMSAとSM-63LやMKH-416にSS-302です。休みに入るのでHDCAMテープも多めに準備します。
こういうことを進めながら、つい先ほど、夜中の3時ですが市内の代理店へ某企業さんの50周年記念イベントのDVDを納めてきました。
 
ANIMICSのご案内 10/27(Mon)
大阪で初めての大規模なアニメと漫画の祭典ANIMICS(アニミックスが開催されます。

名称 アニミックス 2008 in OSAKA(アニメと漫画の祭典)
開催期間 2008年11月1日(土)〜11月3日(月・祝)
開催時間 10:00〜17:00
会場 インテックス大阪
(大阪市住之江区南港北1-5-102)
入場料 当日:一般 1,500円(前売り 1,200円)
当日:小・中学生 1,000円(前売り 800円)
目標来場者数 30,000人
主催 アニミックス実行委員会
後援 中間法人日本動画協会
協賛 社団法人 日本漫画家協会、その他関連団体を予定
協力 日本声優事業社協議会、東京国際アニメフェア実行委員会事務局

千里ビデオサービスはこのイベントの映像機材・送出・記録を担当します。
ステージのスケジュールは下記の表ですが、出展者ブースやサテライトステージでも数多くのイベントが開催されます。

公式サイトに掲載されていない出演者情報等は公式ブログ「アニミックスニュース」をご覧ください。


 
ビジネスマッチング博 10/17(Fri)
もう一つ現場を終えました。現場を担当したスタッフが撮ったスナップのデータが届いたのでアップします。

今回使用したDXC-637とRAMSA ラジオマイク。レポーターとは目と鼻の先ですが、ケーブルが無いことで自由な動作が可能です。またキャメラマン、スタッフのワイヤレスインカムにはライン音声をAUXに返して話の内容が聞こえるようにしています。

開会式の様子。音声は音響さんからライン音声をいただいてラジオマイクに40dBのアッテネータを通して入力しています。三脚はビジョン100ですが使用は開会式のみで、インタビュー中継はオールハンディーです。

ベースで中継、録画の管理をするMさん。収録は田村TS-4000Sです。千里ビデオサービスでは4入力までのEFPにはTS-4000Sを使用し、複数の現場に対応できるように2台を保有しています。

出先の溝野キャメラマン。インタビューの内容をインカムを通して聞きながら適切に被写体へキャメラを向けていきます。こいうった仕事でのキャメラマンの仕事は「映像を撮る」たけではなく、話の内容に合った「適切な映像を撮る」ことです。いつまでも話している人の顔を撮っても内容は伝わりません。


これは出先のディスプレイ。生中継だけではなく、インターバルに編集撮りしたインタビューを再放送します。
この現場を終了した溝野キャメラマンと木原は笹邊が本番を収録している劇場へ駆けつけてインタビューを撮影します。
先月末から今日までほぼ無休で続いた現場もこれで一段落というところ。みなさん土日はゆっくり休んでください。お疲れ様でした。

 
3CAM/EFP+ENG 10/17(Fri)
ビジネスマッチング博の現場と同時に、こちらは笹邊が担当した3カメスイッチング収録の現場。写真は昼休憩のベースの様子です。

SD4:3の収録はソニーのアナログSD最終モデルのDXC-637を使用します。現在も千里ビデオサービスでは6台のDXC−637とCCU−M5、CCU−M7が稼動していて、この日はビジネスマッチング博にショートズーム付きの637と予備の637が稼動し、笹邊の現場は予備機を入れて4台の637とインタビュー収録用の池上HC−D45に一体型VTRのDSR1を付けて使用しました。

レンズは放送用21倍を装着し、客席最後部からもバストショットよりもアップで撮れるようにしました。キャメラマンは寺川、邑久、笹邊Jr.です。

こちらはVE卓。先日Z1J用に用意したタリーランプをモニターの上に置いて選択中のカメラが一瞬でわかるようにしています。

タリーランプが点灯した状態です。駆動は006PでLEDを点灯させています。


今回も大活躍のローランド4CHフィールドレコーダーR−44です。音声は全部で5CHあり、4CHをR−44に記録して、残りの1CHを田村TS−4000SでVTRの空きCHに入れています。R−44はHCSDカードに4CH音声を記録すると同時にDSR−45の4CH音声のレベル管理をも兼ねたミキサーにもなります。

これは本番中のスイッチャーの様子。3つの画面を見て適切なタイミングで切り替えます。


同じく本番中のVE(ビデオエンジニア)です。常に変化する被写体輝度に対して適切なアイリス調整を行います。本番中の写真はビジネスマッチング博を終えて駆けつけたスタッフが撮影してくれました。

今回使用したケーブルはカメラケーブル50mが3本と音声8CHマルチケーブル60m、そして電源ケーブル105mです。電源は屋外に置いた発電機から20Aの35mを3本で供給しています。「ケーブルの敷設は極力美しく」が笹邊の口癖ですが、見た目がきれいに整理されていることでトラブル時の敏速な対応や安全対策になると考えています。グチャグチャの配線、敷設は現場では禁物です。

3スケ()のケーブルを使用した電源ドラムの抵抗は0.00559Ω/mですが距離105mの場合0.58695Ωとなります。これに今回の消費電力900Wの電流9Aが流れると5.28255Vの電圧降下を起こします。発電機の端子電圧は102Vですが、105m先のドラムの端子電圧は96.1Vになっています。(無負荷では電流が流れないので、必ず負荷状態で測らなくてはなりません)95V以上あれば一応機器は動作しますが、やはり不安要素は取り除く方がよいでしょう。

今回は収録の安全を考えてスライダックトランスを使用しました。全ての機器が動作した状態での端子電圧を100V+に調整しています。精神衛生的に不安要素は排除出来るに越したことは有りません。
スライダックトランスを使用する場合に注意しなければならないことは変圧前の電流です。例えば1.25スケのドラムを使用した場合の抵抗は0.0143Ω/m×100m=1.43Ωとなり10Aでも14.3Vの降下を起こします。出先で電圧を変圧して100Vで10Aのつもりでも、スライダックの入力側は14.3Vを引いた85.7Vであるため、出力側より約2Aも多い11.7Aの電流が流れています。もし定格を超えた電流で長時間使用した場合はケーブルが発火してしまうこともあります。現場での事故防止のため、各機器の消費電力を計算し、安全な電源供給を検討しなければなりません。

雑学ワンポイント:という電線の単位について
電線を購入するときに電材屋(千里ビデオサービスは普段日本橋の三重電業←かなりマニアックなHPで購入しています)その際に使う単位が2スケ、3スケ、1.25スケで電線の太さ(断面積)を表します。2スケのスケとは平方ミリメートルのことでスクエアミリメートル(square mm)という単位です。記号としてはやsqを使用します。電線に関連して圧着端子なども2スケ、1.5スケなど、ケーブルと同様の呼び方になります。
 
ビジネスマッチング博仕込 10/15(Wed)
マイドーム大阪で行われる八尾市のビジネスマッチング博2008の仕込みです。仕事は各ブースの出展者インタビューと展示ブース紹介の会場生中継とインターバルの再放送。
会場では道具さんたちが会場入り口の看板の吊り込みを行っていました。

ブースはバックヤードに設置。カメコンはCCU-M7を使用します。出先のレポーターのハンドマイクとキャメラをワイヤレスで飛ばして、キャメラからマルチケーブルでベースまで送ります。これはCCU-M5では出来ないことで、かなり以前のCCUですがこういうときに大変便利です。出先のキャメラはDXC-637にショートズームになります。ケーブルは三箇所に張って中継ポジションで切り替えます。

ビジネスマッチング博のイベントステージ

前回ここでAED付きの自販機を見つけましたが、今回は新たに「災害救援ベンダー」なるものが設置されていました。

災害発生で停電しても飲料の販売が可能だそうです。ただし災害発生で停電しても無料にはなりません。当然料金は必要です。

仕込が完了して帰りがてらに見た入り口。いつの間にか吊り上がって照明が点いていました。明日は9時半にここでオープニングの式典があり、本番はここからスタートします。
 
吉祥寺から最終日 10/13(Mon)
吉祥寺アニメワンダーランドの最終日です。
お蔭様で今日も朝から天気はよく、まさにイベント日和。現場の皆さん「寒い、寒い」と言われますが、笹邊は今日も半袖。「これで寒かった冬になったらどうするねん」と思いますね。

今日の1番はチェブラーシカのステージ。着ぐるみのスリスリ感が気持ち良さそうです。

こちらはチェブラーシカのグッズを販売している出展者の露店。とても人気がありました。

ガーデンさんの露店。井の頭公園にレイヤーさんをよく見かけました。

コスチュームガーデンのきれいなおねえさん。

ステージのイベントはアニメイトさんの「アニメイトって知ってるかい」

氷上恭子さんたちのユニット「シフォン」のステージ。

シフォン手作りのすごろくゲームで盛り上がりました。

色々なステージがあり、最終はスタジオピエロさんのトークショーとじゃんけん大会。この後いよいよ「ブリーチ」劇場版の上映です。

上映は1時間32分。これを映写して笹邊の仕事は完了。

こちらはテント内の送出ブース。

今回のイベントの時計はインターネットのタイムサーバーに接続したデスクトップアナログ時計です。時計はこちらのものを使用しています。提供はClockLink.comでタイムサーバーはhttp://svs.ne.jp/cgi-diary/のtime.nist.govを使用しました。日本時間はGMT+9です。

氷上恭子さんとのツーショット。本番終了後に打ち上げだったのですが、笹邊は撤収後すぐに新幹線で大阪へ戻らねばなりません。残念。打ち上げはスタッフに任せて後ろ髪を引かれながらの帰阪です。ただし、氷上さんとはこの後大阪南港で行われるANIMICSでお会いでるのです。ではそのときまで。

 
河内長野から 10/12(Sun)
柿が色づいて、かじってみると凄く甘い。食欲の秋です。

そして秋といえば祭り。こちらは笹邊が吉祥寺へ行っている間のもう一つの現場。滝畑ダムに沈んだ村の祭りの撮影です。夕方から夜遅くまでの撮影で、残念ながら本番中の写真は撮れませんでした。

これは公民館で見つけた古いビデオコーダー。ナショナルの製品でVX方式と言ってVHSとベータのビデオ戦争勃発直前に発売されたものです。

テープはVHSやベータ、家庭用オープンリールと同じ1/2インチのカセット式。ちょっと8トラカートリッジテープのようです。

製品名はVX-2000です。これが登録商標ならソニーのVX-2000は別な名称になっていたのでしょうか。
VX-2000についてKantamaさんのサイト詳しい情報があります。興味のある方は覗いて見てください。
 
吉祥寺から 10/12(Sun)
今年も昨年と同じく「吉祥寺アニメワンダーランド」からお送りしています。現場は13日まで。

往路の新名神を走るハイエース。前日からの編集作業があったので、笹邊はしっかりと寝させてもらいました。今回の現場は前泊で、この日は移動のみです。

井の頭公園の野外ステージの仮設ブース。音響オペレーターのI崎さん。現在は東京のSUNPHONIXさんにおられますが、以前は大阪にお住まいで色々な現場でお世話になっていました。

ケーブルテレビショーや東京アニメーションフェアなどの進行でお馴染みのMさん。普段は松竹芸能の仕事などをなさっています。穏やかな風貌、ソフトな喋りとからは想像できないシャープでキレのいい演出が笹邊は好きです。

古川貴子さん、井上かおりさんです。ホームページにはかおりさんのBlogがあり、もうこの日のことがアップされています。そしてなんとなんと、かおりさんが笹邊のブログを読んでいてくださいました。

神谷 明さんたちのステージが始まると客席はご覧のとおり。色々な声と歌にお客さんたちも大拍手です。

シティーハンターや筋肉マンのお声で様々な歌をご披露下さった神谷さん。セリフや歌だけではなく、トークでも観客を楽しませてくれます。

トウィンクルズをバックに歌われる神谷さん。

笑顔が素敵な井上かおりさん。遠くから(ブースから)見ていても笑顔が光るかおりさん。とてもハッピーな気持ちになれます。実は笹邊、隠れかおりファンでございます。

神谷さんたちのステージのエンディング。ステージはまだまだ続きます。

ひょこりひょうたん島やリボンの騎士、魔女っ子メグ、キューティーハニーなどでお馴染みの前川陽子さん。今日は誰もが知っている歌だけではなく、めったに流れない挿入歌も色々歌ってくださいました。まさに生で無ければ聴けない内容でした。

キッズステーションでもスタートしたボノロン。次は『森の戦士ボノロン』といっしょに遊ぼう!の始まりです。子供たちはきぐるみショーが大好きです。

様々なショータイムが終わって辺りが夕闇に包まれ始めるといよいよ笹邊の出番です。「ボノロン」「天才バカボン」「おそ松くん」の上映です。明日はスタジオピエロさんの「ブリーチ」劇場版となります。
      前のアーカイブへ次のアーカイブへ