映像制作フィールドレポート・アーカイブ   LIST view  RSS
映像制作会社の代表が現場で印象に残ったことなどを写真やビデオキャプチャーで綴る撮影技術日誌
(WEBへの公開は制作会社、クライアント、出演者の許諾をいただいておりますが二次利用はご遠慮下さい)

2010年11月23日(火)  VG10にベローズニッコールとPB-4でアオリ動画撮影
今日は新しいビジネスアイテムの撮影でした。収録はプログレッシブのHDで、カメラはHVR-Z5JとNEX-VG10です。午前中は心斎橋でミニジブにZ5Jを乗せて撮影し、午後からは施設でイメージカットと機械の撮影でVG10も使用しました。

開発者インタビューなど、音声が必要なシーンはZ5Jで行いました。このあたりはいつもどおりで変わることはありません。モニターはマンハッタンLCDの8.4インチ液晶モニターをマシューズのスタンドに取り付けています。

今回別途に予算を組んでいただいたものがベロースニッコールとアオリ機能を備えたベローズユニットのNIKON PB-4です。NIKON F→NEXマウントアダプターでVG10を装着しています。レンズフードは105mm用ではなく、35mmF1.4用の短いものを使用しています。

PB-4は通常使用ではスイング(光軸を水平左右に回転するアオリ)とスライド(レンズを水平横方向に移動するアオリ)のみの仕様のため、チルト、ライズ、フォールの機能が無いためにVinten Vision 3にARUKASの自由雲台を取り付けてPB-4を90度回転させて取り付けています。これでPB-4でもシフト&チルトのアオリ操作が可能になります。

次の写真は1枚目のZ5Jと同時に別アングルからパラで回したVG10です。当初GoProHDを予定していたものですが、VG10の大きさで問題なく機械の中に仕込めたため、16mmF2.8のパンケーキレンズを取り付けて撮影しました。また部分アップには3倍ズームを使用して、アングル、露出、フォーカスの確認はHDMI出力をマンハッタンLCDの液晶で確認しました。

これまでビューカメラや一部の中版カメラ、そしてチルト&シフト専用レンズでしか叶わなかったアオリ撮影が動画でも出来るようになったことはとても便利で助かります。こういった応用が可能になったことは、フランジバックを短く設計したEマウントやマイクロフォーサーズマウントの大きな功績だと思います。NEXやEOSにPCニッコールやPB-4、またビューカメラを用いた動画撮影は今後ますます盛んになるのではないでしょうか。
今回のPB-4を用いた撮影では平面に配置された商品を斜め上から全面にフォーカスを合わせるチルトと、それに合わせて解像度の低下を防ぐためにレンズの中心軸を下方向に落とすフォールを用いました。

2010年11月20日(土)  福島ロケ、日帰りでした
福島県へ日帰りのロケに行ってきました。飛行機はIBEXのボンバルディアCRJ-100という50人乗りの小型ジェット。久しぶりにタラップでの搭乗です。

途中富士山や南アルプス、八ヶ岳がよく見えました。

天候は「福島空港が霧のため引き返す場合がある」旨の案内でしたが霧が晴れたということで予定時刻での到着です。福島空港はご覧のとおり猛烈な快晴です。CRJはカナダエアーボンバルディア・リージョナル・ジェットの頭文字を取ったもので、幹線ではなく地方都市と地方都市を結ぶために開発された旅客機です。

東北新幹線郡山駅でクライアントさんと合流して現場へ向かいました。現場は企業情報になり守秘義務遵守で公開できません。

昼食は【手打そば処 しお川】で頂きました。

笹邊はざるでしたが、クライアントさんは評判のセット。とても安くて美味しかったです。食べログにも口コミが載っていました。

帰りの福島空港でウルトラマンと遭遇! なぜウルトラマンなのか?

福島は円谷英二さんとものすごく関係があるんですね!空港に居たウルトラマンたちの横に説明がありました。

円谷さんは福島空港のある須賀川市のご出身でした。

福島といえば【福島中央テレビ】千里ビデオサービスのリンク集にも放送局の仕事を小学生にも優しく紹介されている【ズームイン!! FCT】のリンクがあります。

また再びウルトラマン達との再会を誓って福島を後にしました。この後は満月のナイトクルージングを楽しみながら伊丹へ無事帰りました。

地方へのお出かけは楽天トラベルが安くて便利です。

2010年11月19日(金)  祝 NEX-VG10 2010年度 グッドデザイン金賞 受賞!


NEX-VG10、Eマウントレンズ、NEX-5、NEX-3ともども2010年のグッドデザイン金賞を受賞しました。


Copyright(c) Japan Industrial Design Promotion Organization All rights reserved.

グッドデザイン賞ベスト15にも掲載され、ソニー製品ではのハイビジョン液晶テレビブラビア NX800シリーズも金賞に選ばれています。

Copyright(c) Japan Industrial Design Promotion Organization All rights reserved.


昔のことですが、ベーターカムのBVW-400AとPVW-637を比べた時に「価格とデザインは比例する」と感じました。たしかにデザイン費は重要だと思います。でもよく考えると「価格とデザイン」ではなく「性能とデザイン」が比例するという方が正しいと言えるでしょう。見た目がいくら良くても使いにくければそれは「いいデザイン」では無いと思います。操作性を追求すれば必然的にデザインも良くなり、そのデザインのためのコストは性能の一部ということになるのではないでしょうか。

ソニー株式会社クリエイティブセンター 新津 琢也さん、高橋 正宏さん、燒リ 紀明さん、日比 啓太さん、宮下 身さん、おめでとうございます。
自分が愛用しているものが受賞したことをとても嬉しく思います。

2010年11月17日(水)  ソニー報道発表!NEXCAMじゃなくてスーパー35mmのNXCAM
ソニーからInterBeeに合わせての報道発表。デジタルシネマの隠し玉は1080/60p!
AF-105やPMW-F3よりも強力な打撃はタイムリーヒットではなくてタイムリーホームランですね!

先日11/8に発表があったのは
新開発のスーパー35mm相当“Exmor”CMOSイメージセンサーを搭載し
PLレンズに対応したデジタルシネマカムコーダー『PMW-F3』シリーズを発売
でしたが、
今日11/17に以下の記事がリリースされました。
卓越した映像表現を可能にする大型イメーセンサー搭載ビデオカメラ群を強化
Eマウント採用の“NXCAM” HDカムコーダーを開発

内容は
ソニーは、スーパー35mm相当の大型CMOSイメージセンサーを搭載し、レンズの交換システムとして「Eマウント」システムを採用した業務用HDカムコーダーを開発します。このカメラは、映像制作業務向け機器として展開している“NXCAM”シリーズとして、2011年上半期の商品化を計画しています。<
というもので、その写真がこれです。

そして動画も公開されました。

発表に以下の記載がありました。
レンズ交換のシステムには、“α”『NEX-5』『NEX-3』、“ハンディカム”『NEX-VG10』と共通の「Eマウント」を採用し、Eマウントレンズ群が使用可能です。さらにEマウントの特性である、短いフランジバック長(レンズのマウント面からイメージセンサーまでの距離)を生かして、マウントアダプター 『LA-EA1』を介しての「Aマウント」レンズの使用や、市販のアダプターを介しての様々な種類のレンズが装着できます
そして記録関係は
映像音声記録方式には現行の“NXCAM”『HXR-NX5J』と同様に多くのノンリニア編集ソフトウェアでサポートされているAVCHDフォーマットを採用予定です。加えて1080p(60p/30p/24p※2 または、50p/25p)の記録モードも搭載します(映像圧縮方式はMPEG-4 AVC/H.264)
※2 それぞれ、59.94p、29.97p、23.98pとなります。
ということです。
60p搭載は大いに期待したいところです。11/8のFieldReportで「期待したいものは・・・そうです! NEX-VG10とPMW-F3の間を埋めるカムコーダーですね。」と書きましたが、やはり出ましたね。痒いところに手が届く感じです。
PMW-F3は稼働率を考えるとPLレンズを豊富に所有する映材さんのレンタルで十分と考え、ブログでも「絶対に買いません」と書きましたが、今回のスーパー35mm版のNXCAMは違います。2011年上半期の商品化に合わせて「絶対に買います!」
NEXマウントアダプターでどんどん面白くなるSONY NEX-VG10の業務用にものすごく期待しています!すでに千里ビデオサービスのマニュアルフォーカスニッコールレンズはNEXマウントアダプターのフランジバック調整も終えて、NIKKOR-NEXの最適化も完了しています。実は来週もNEX-VG10でなければ撮れない案件ととして、FマウントマイクロニッコールやELニッコール+ベローズユニットを用いたVG10によるVP撮影が決まっています。今後の映像制作スタイルはますます多様化していくことでしょう。

気になる部分も少しだけ見えました。グリップは着脱出来るようで、XLR端子はマイク用でしょうか?それともデジタル?

今回の報道発表でとても気になったのは紹介動画のCGでした。
マウントの回転方向が鏡に映したようになっています。Eマウントは装着時に時計方向に回転させるのが正解。CGは装着時に反時計方向に回っています。ニコンFマウントやオリンパスPEN-Fのマウントは装着時に反時計方向に回しますが、まさかEマウントの規格・仕様が変わるわけはないので、これは単にCG制作時の間違いでしょう。

いずれにせよ今回発表されたスーパー35mmのNXCAMの購入が決定事項となるように頑張りましょう。出来れば来年の発売時にはNEXCAMという名称にして欲しいところです。なんといってもNEX=大判撮像素子ということですから。

2010年11月14日(日)  ちょっと筑波まで
12日から筑波まで出張っておりました。

今回の撮影は三脚とカメラ、そしてハンドマイク程度という最小限の機材です。

今回初めて乗るTX(つくばエクスプレス)は速かったです。大阪で乗る鉄道のモーター音とは異なるけたたましい音がしてちょっとびっくりしました。最高速度は130km/hだそうです。秋葉原〜つくば間の所要時間は快速で45分で、秋葉原〜守谷までは快速で32分。まさに怪速快速でした。
泊まりは守谷の東横インを用意していただきました。都心から30分少しの場所ですから、大阪でいえば千里ニュータウンといったところでしょうか。ただしTXは平成17年開業ということで今はまだ田舎といった感じです。守谷駅前のホテルは東横イン一軒でコンビには駅舎内に小さなampmと駅前から200mほどの田んぼの前に最近出来たらしいローソンが一軒だけです。ホテルで見た放送大学でちょうとTXのことをやっておりましたが、東京の新しい郊外として今後大きく発展することは確かですね。

これはホテルのテレビで見た3D放送。非対応のテレビで見るとスクイーズされた画面が二つ見えるんですね。ステレオ写真を見るように左右の目線をずらして見ると一応3Dで見ることが出来ましたが、やはり普通テレビとの互換性が今後の課題でしょうか。

ニュースで早い黄砂の飛来を告げていましたが、関東にも飛来していたようで、ホテルからの眺めもご覧のとおりです。

レンタカーはホンダのハイブリッド。ハイテクを象徴するかのようなメーターパネルはまるでモビルスーツのコクピットのようです。派手でいいんですが、夜道の長時間走行には・・・・

今回はCMOS一色の小型デジでは珍しくなった3CCDのHVR-Z1Jです。敢えて写真を撮るほどのものではありませんが、LCDモニターに付けたルーペいかがですか。まだ跳ね上げ式への改造を行っていませんが、3.5インチをカバーするルーペです。画面全体をフルフレームで見るには視野角の狭さや周辺の湾曲が気になりますが、Z1Jのアンダースキャン表示なら画角全体を楽々カバーします。Z1Jで肩乗せ運用する場合は必需品といえるかも知れません。

撮影を終えて都内に戻った時はすでに日も落ちていました。もちろんここへは寄ってきました。Yodobashi-Akibaです。そういえば京都にも出来ましたね。

夕食は新幹線の車内販売で幕の内弁当です。秋らしい雰囲気でとても美味しかったのですが、納豆が苦手な人は大変かも。白いご飯はなんと納豆ご飯!さすが関東製のお弁当でした。
道中の二時間余りはエクスペリアのアプリでのぞみの速度を測っておりました。海外のアプリなのでマイル表示で159mphですからメートル換算すると255.9km/hです。やはり速いです。

今回使ったLCDルーペは3.5吋をカバーできるため、NEX-VG10のLCD(3吋)なら楽勝で全視野を拡大して見ることが出来ます。NEX-VG10を肩に乗せる場合に有効です。いずれ改めてご紹介いたします。

2010年11月08日(月)  明日9日の現場
9日は和太鼓のリサイタルです。カメラはHDC-1600を4台とハンディー、それに飛び道具のNEX-VG10です。本来なら笹邊はスイッチャーを担当するところですが、今回は関西東通さんにお願いして、笹邊は録音とMA、編集を担当。カメラマンさんは先日の中継でもお願いした方々が中心で安心しています。総勢で収録スタッフは12名の大所帯となります。
現場レポートは後程ということで、まずは録音の仕込図のみアップしておきます。収録はHDからのダウンコンバートでPGMの他、各カメラをパラで収録します。DVDは初ロットで1000の納品で16:9のスクイーズになります。

録音はローランドR44をカスケード接続して8chマルチで録ります。詳細はまた後日ということで明日は頑張ります。

(10/10:追記)
昨日の現場写真をスライドショーにてアップいたしました。マイクロフォンは一部現場判断で変更しています。

2010年11月08日(月)  ソニーの結論PMW-F3
今日発表されました!
【新開発のスーパー35mm相当“Exmor”CMOSイメージセンサーを搭載し
PLレンズに対応したデジタルシネマカムコーダー『PMW-F3』シリーズを発売】


『PMW-F3L』本体税抜価格1,450,000円で、さらに
『PMW-F3K』には35/50/85mm T2.0の単焦点PLレンズ3本を付属して税抜価格2,100,000円だそうです。
スロー&クイックモーションは
720pで1〜60fps 切り換え可能(HD-SDI Dual Link OUT使用時は17〜60fps)
1080pで1〜30fps 切り換え可能(HD-SDI Dual Link OUT使用時は17〜30fps)
そしてHD-SDI Dual Link OUTですが、RGB&S-Log出力オプションというものがあり、
4:4:4のHDCAM-SRシリーズ製品と組み合わせたハイエンド制作ワークフローにも対応します。
HD-SDI Dual Link OUT BNC×2
4:2:2 1080 50/59.94P 10bit出力 (RGB&S-Log出力オプション無し)
4:4:4 1080 23.98p/25p/29.97PsF 10bit出力 (RGB&S-Log出力オプション有り)
※RGB&S-Log出力オプション装着時、3G Single-Linkとの切り替え可能

そして記録はAVCHDではなくMXF準拠のXDCAM EXです!
記録フォーマットや記録メディアは従来のXDCAM EXシリーズ製品と共通です。
収録から完パケまで高い実績を持つXDCAM EXシリーズと同じワークフローで安定した運用を行うことができます。
またDVCAMフォーマット(DV-AVI type2形式)によるSD記録にも対応します。


気になるレンズマウントについては【標準装備アダプターにてPLマウント】となっています。
PLのフランジ距離は52mmですが、標準装備アダプターを交換することでフランジ距離46.5のニコンFマウントに対応すると期待して良いのでしょうか。

先日の記事で書いた【Z35】は【PMW-F3】という名称で正式発表になりました。おそらくinterBEEで実機が披露されるものと思われます。
いよいよというか、ついにハイエンドのデジタルシネマの世界が手の届くところまで来たと言えるでしょう。
ソニーの報道発表↓↓
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201011/10-152/index.html

ソニーの報道発表の他にAV Watchにも記事がありました。↓↓
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20101108_405502.html

ここでもう一つ期待したいものは・・・そうです!
NEX-VG10とPMW-F3の間を埋めるカムコーダーですね。でも良く考えてみてください。
今回発表された『PMW-F3L』本体税抜価格1,450,000円
『PMW-F3K』はPLレンズ3本セットが付属して税抜価格2,100,000円
これって少し前の業務用DVCAMの価格ですね。アナログ地上波放送が終了する2011年というのはそんな年だということです!

2010年11月06日(土)  NEX-VG10チューニングは前哨戦完了
色々チューニングしてきたNEX-VG10の接写環境が整い、ほぼ全てのチュウニングを完了しました。NIKON F→NEX マウント変換でヘリコイドを持った55mmや60mm、105mm、200mm、70-180mmなどのマクロレンズは使えるようにしていましたが、新たに追加したヘリコイドユニットにより、ベローズ(蛇腹)の併用なしにヘリコイドを持たないレンズが使用できるようになりました。

上の写真はNIKON Fマウントに変換したEL-NIKKOR 135mm F1:5.6をL39→NF変換リング、M2リングを経由してFマウントフォーカシングヘリコイドとF→NEXマウント変換でNEX-VG10に装着しています。フォーカスは無限から合い、近接は接写リングやベローズユニットPB-4を使うことで自在に近接撮影が可能です。4群6枚構成で色収差は3800Å〜7000Åまで良好に補正され、撮影用に使用する場合の基準倍率は1/5倍となっています。またレンズを反転することで5倍が基準倍率となります。標準撮影倍率は1/2〜1/10倍ですが反転することで2倍〜10倍になります。NEX-VG10に装着したスタイルもかなりいけてると思いますが、それよりも描写は湾曲が皆無で極めてシャープな結像を見せてくれます。

F→NEX変換で使用する製版系のレンズはAPO NIKKOR 240mm F1:9(上左)、EL-NIKKOR 15mm F1:5.6(上中)、HEXANON GR 150mm F1:9(上右奥)、Nikon 5x F2.6 Ophthalmology lens(手前左)、そしてベローズ専用に設計された無限から拡大撮影まで可能なM42(プラクチカマウント)のベローズタクマー100mm F1:4(NEX変換)です。

フォーカシングユニットとして使用したものはケンコーのマクロテレプラスMC7の光学系を取り除いたものです。ヘリコイド内部の筒の開口が30mmと小さいために35mmフルサイズの望遠レンズでは周辺にケラレが生じますが、APS-Cサイズでは全く問題なく、また筒の内面反射防止用の襞も効果があります。もちろん光学系を取り除いているため、テレプラスで生じる解像度の低下はありません。

マクロテレプラスから取り出した光学系です。マウント部分と分離する際に怪我をしないように気を付けなくてはなりません。

ヘリコイドの伸縮量は約20mmあり、L39→NF変換リングM2リング、135mm F1:5.6と組み合わせた場合に無限から1.3mまで連続してフォーカスを合わせることができます。そしてこれよりも近接する場合は中間リングを増やして対応します。ヘリコイドの動きはとても滑らかで、正確なフォーカス調整が可能です。
マクロテレプラスは程度のいい中古でも数千円以内で入手できるようです。中古店で見かけた時は「使うかどうか分からない」場合でも買っておくことが得だと思います。また、ヘリコイドとして使う場合はレンズにカビや傷があっても大丈夫。ヘリコイドさえ滑らかに動けばジャンクで十分です。

またL39→NIKON Fマウント変換リングを用いることで様々なEL-NIKKORやRMS→L39変換リングを併用して顕微鏡対物レンズやRMSマクロレンズを使用できます。
後列左からEL-NIKKOR 105mm F1:5.6、EL-NIKKOR 80mm F1:5.6、FUJINON EX 105mm F1:5.6
前列左からOlympus OM System ZUIKO MC MACRO 1:3.5 f=38mm RMS、EL-NIKKOR 50mm F1:2.8N、EL-NIKKOR 50mm F1:2.8です。他にもEL-NIKKOR 50mm F1:4や75mm F1:4などを用途に応じて使用します。

NEX-VG10にFUJINON EX 105mm F1:5.6を装着して撮影した写真を二枚アップしておきます。このレンズもマクロテレプラスのヘリコイド併用して無限までフォーカスが合います。画像はそれぞれ大きなサイズにリンクしています。



9月にNEX-VG10を入れてから色々とチューニングを行ってきましたが、スタッフからは何をVG10ごときにと思われているようです。にこかかわらず笹邊が夢中になるのには大きな目標がありました。すでに噂が流れているようですが、ソニーのEマウントレンズロードマップ発表の向こうに見えるVG10の業務バージョンへの対応です。すでにPLマウントのモデルは発表されています。
近々発表が噂されるのはPLマウントのZ35というカムコーダーで、対PANASONIC AF105らしいです。もうひとつの噂はZ35とNEX-VG10の間を埋めるものEマウントカムコーダーです。噂だけですがinterBEEで衝撃の発表も期待したいところです。Z35のファインダー部分がNEX-VG10のファインダーに似ていると思いますがどうでしょうか。Eマウント業務用が実現した時にはスタッフも笹邊の様々なNEXチューンがNEX前哨戦であったことが理解してもらえることと思います。もちろん現役VG10も第一線で頑張ってもらうのは当然のことですが。



2010/11/17追記:噂のPLマウント機とNEX-VG10の間を埋めるものEマウントカムコーダーが発表されました。

http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201011/10-157/


2010年11月05日(金)  GoProHDがファームウエアUPでライブビュー対応していました!
あのGoProHDのファームウエアアップデートが1ヶ月ほど前に公開されていました。これまでハック技でライブビューを出していましたが、これで純正のライブビュー対応となりました。もちろん千里ビデオサービスも全てのGoProHDのアップデートを済ませました。
アップデートはいたって簡単。MOTO禅さんのHPにアップデートをわかりやすく解説した動画があります。またエバニューのGoProHDサイトにもアップデートの内容やアップデートの方法が掲載されています。
さらに最新版(アップデート済み)日本語取り扱い説明書も公開されていました。
とにもかくにも、GoProHDがライブビューに対応したことで様々な撮影に対応でき、まさにGoProHDの飛び級格上げです。係長が課長を飛ばして部長に昇格したようなものだと思います。最近はオンエアでも使用され、イッテQでも使われています。日テレでは標準機材という噂も!


GoProHDネイキッドはカメラ本体、ハウジング、バッテリー、3種類のケーブルが付いてこの価格です。
(メモリーカードは別)
最高画質では1080Pに対応し、静止画撮影も500万画素という高解像度に対応しています。
外部メモリ対応も最大32GB(SDHCカード)となり1080P撮影時に384分もの長時間撮影が可能。
バッテリーは充電可能な「リチウムイオン電池」を搭載し、最大2.5時間の連続撮影が可能です。ビデオフォーマットはH264/mp4で、多様な対応が可能となっています。あらゆるスポーツシーンで有効な広画角は、720Pでの撮影時には170°、1080時には127°のワイドアングルを実現しています。
撮影した画像は、直接TVなどにつないでご覧いただける他、USB経由パソコンでの再生は、WINDOWSではメディアプレイヤー、Macではクイックタイムに対応しています。オーサリングソフトなどで色々なシーンを編集し、貴重な記録としてお楽しみいただけます。


2010年10月30日(土)  NIKON F→NEXマウントアダプターのフランジバック調整
今日もVG10の話で申し訳ありません。最近はメーカーさんからのアクセスも多いようです。
以前購入した絞り環の無いニッコールレンズをNEXマウントに変換するNIKON F→NEXマウントアダプターですが、確実に∞を出すためにフランジバックが少し短めのオーバーインフになっています。これではズームレンズを装着した際に、テレ側でフォーカスを合わせてワイドに引くとフォーカスが外れてしまいます。いわゆる引きボケという状態です。TVレンズの場合は必ずフランジバックの調整機構があって、チャートを使って正確に合わせることが出来まが、写真用レンズにはその機能はありません。これはレンズとカメラのメーカーが同じということもありますが、光学機器メーカーのプライドとして正確に設計・組み立てられているからでしょう。とはいうものの、デジタルカメラの廉価版のセットレンズや民生用小型カムコーダーではAFで引きボケをカバーしていて、実際にはかなりフランジバックがずれていたりするようです。

装着するレンズはAF-S DX Zoom-Nikkor 18-70mm f/3.5-4.5G IF-EDというNikon D300と購入したものですが、18-200VRUを購入してからは全く使っていませんでした。D300に装着した場合は正確にフランジバックが合っているので問題ありませんが、マウントアダプターを介してNEX-VG10に装着するとズーミングでフォーカスがずれてしまいます。
今回行った方法はマウントアダプターの長さを長くするという改造です。方法はいたって簡単です。
アダプターからレンズ側マウントを外して胴とマウントの間に極薄いスペーサーを挟みます。アルミ箔や流し台テープなどを使ってボディー側マウントとレンズ側マウントの距離をフランジバックチャートを使って調整していきます。その際絞りは開放にして、テレ端とワイド端のフォーカスが一致するようにします。

スペーサーを入れては組み立てての調整を数回行い、チャートでテレ、ワイドの両端の他に中間焦点距離も確認しました。HDMIの22吋モニターや写真モードの拡大機能で中ボケも無く、正確にフランジバックが合っていることを確認しました。これでAF-S 18-70mmEDが晴れてNEX-VG10で引きボケを起こさずに使用できるようになりました。なお、このレンズは距離環の幅が狭いので先日作ったインシュロックズームレバーをフォーカスレバーとして使っています。

そしていよいよ実写テストです。(写真は大きいサイズにリンクしています)
まず絞り開放でテレ端を使って撮影します。ただしこのレンズは焦点距離によって開放F値が変わりますので注意が必要です。

次にズームをワイド端にして、絞りは開放のF3.5となった分は感度またはシャッター速度で調整します。この時絶対にフォーカスは動かさないようにしなければなりません。

NEX-VG10ではAF-S DX Zoom-Nikkor 18-70mm f/3.5-4.5G IF-EDのオートフォーカスは使えませんが、レンズの構造上テレ端からワイド端へ数フレームで動かせる特技があります。これはNEXのAマウントレンズには出来ない技で、これが使えるとNEX-VG10の手持ち撮影がとても面白くなります。
明日は仕事ですが、今日は空き時間に他のマウントアダプターのフランジバック調整もしておこうと考えています。

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