映像制作フィールドレポート・アーカイブ   LIST view  RSS
映像制作会社の代表が現場で印象に残ったことなどを写真やビデオキャプチャーで綴る撮影技術日誌
(WEBへの公開は制作会社、クライアント、出演者の許諾をいただいておりますが二次利用はご遠慮下さい)

2011年12月05日(月)  Happy Birthday
先の記事にあるように、今日は笹邊の誕生日。頂いたものをご紹介します。

まずは「とらや」の羊羹とハムの詰め合わせ。羊羹は娘からのお祝いです。
「とらや」の「夜の梅」といえば「楢山節考」著者の故 深沢七郎さんも絶賛し大好物だったもので、笹邊も氏にお贈りしたことがあります。もう最高の気分です。
そしてハムは教え子で現在放送局で頑張っているH君から送られました。こちらも笹邊が超好物のものばかり。三枝師匠風に「うれしかるかる」←古いっちゅうねん。でも何で食べ物ばっかりなんでしょうか(笑)

そして次は息子からのプレゼント。もちろんビデオカメラじゃありません。カメラのグリップについている小さなものがそうです。

ソニーのステレオICレコーダー
ICD-SX813です。いや〜欲しかったんですよ。カメラ本体に取り付けてバックアップにしたり、セミナーなどではカメラ本体から取り外して演者さんのレクチャー台に仕込んで録音のクォリティーを上げたりと用途は豊富です。サンプリングは44.1kHzですが16ビットの非圧縮のステレオで40-20,000Hzを6時間も録音できます。そしてなんといってもコンパクト。カメラマイクよりも小さいほどです。ソニーのPCMレコーダーにはまだまだ上位機種がありますが、小型カムコーダーにスナップオンするにはこういったビジネスモデルが最適だと思います。
皆さん、本当に有難うございました。笹邊は感謝の気持ちでいっぱいです。


2011年12月05日(月)  笹邊の誕生日は起業セミナーのSW収録
大学で実施された起業のためのセミナーを収録しました。
システムは2カメスイッチングとスクリーンをパラで撮る1カメの合計3台です。

会場の照明はLEDが使用されていましたが、電球色と白色のバランスが自在に調整できるようになっていたので、下見時にスクリーンとカラーバランスが取れるように何種類かのプリセットを設定させていただきました。

HDCAMのHDW-750はハイビジョン収録ではなく、ダウンコンバートしたSDスクイーズ(16:9)で外部収録します。

もう1台のカメラはHVR-Z5Jです。HDCAMと同様、ダウンコンバートしたSDスクイーズ(16:9)を外部収録します。

HDW-750、HVR-Z5Jともタリーランプとリターンモニターを装着しています。HDW-750をHDで使用する場合はジェンロック入力にHDSDIを入れるとリターンビデオが見えますが、今回はNTSCコンポジットのために外部のリターンモニターを使用しています。

こちらが収録ベース。PGM/1CAM/2CAMをそれぞれ収録し、スクリーンカメラにカムコーダーとしてDVCAMテープを入れて収録します。

やはり今回の現場でも4連君が活躍します。4連君はCAM1/CAM2/PGM/CAM3として、CAM1/CAM2のみをスイッチングしています。液晶では不安があるので、最終モニターにはBVM-9045QDを使用し、ベクトル&波形モニターも使用しています。スイッチャーの横にあるグースネックマイクの音声はカメラの音声に入り、カメラマンはイヤフォンで聴く事が出来ます。VTRの上においたシュアーのFP31はそのためのミキサーです。
音声収録はは会場システムのラインとMKH-416をオーディエンス用にし、TS-4000Sでコントロールました。

2011年12月03日(土)  ケーブル局のカラオケ番組3カメSW収録
ロックが好きな笹邊ですが、実は演歌もサポートしています。
リサイタルの撮影は勿論ですが、レギュラーで金田たつえさんの多数のPVや、
昨年は徳間の大沢桃子さんのPV「京都洛北路」も撮影させていただきました。

収録タイトルは
  ■ジャンカラ×歌う王冠カラオケグランプリ in スパワールド
  【OA日】
    <前編>12月28日(水)、30日(木)20:30〜20:53
    <後編>12月29日(金)、31日(土)20:00〜20:53※地域により変更があります。
  ※J:COM 吹田、高槻、豊中、堺、和泉・泉大津エリアは31日の放送がございません。
なんと、一部地域では紅白の裏番組になってるんですね、凄い。

現場は3カメスイッチング収録で、ベースは舞台上手の控え室に組みました。

VE卓のモニターは先月導入したHDSDI REGZAを使用しています。

VTRはJ:COMさんのフォーマットに合わせてDVCPROがメインでDVCAMをバックアップに回しました。収録はけっこうプレッシャーを感じながらスイッチングした本線のみです。アイソ収録は無しです。 

2011年12月01日(木)  楽しいロケハンは丹波篠山
今日は来年度の仕事のロケハンと打ち合わせです。仕事とは関係なく行って見たいと思っていたので、今日は仕事プラス楽しみの現場といえるでしょう。

中国自動車道の紅葉も赤みが消えて茶色に変わっています。間もなく冬の到来を感じます。

中国自動車道を西に向かうと、実は今日の最初の目標「赤松PA」に立ち寄ります。「名塩SA」が有名ですが、ここ赤松は知る人ぞ知る?あのラーメンがあります。

赤松名物「濃旨つけ麺」です。名塩がSAでフォークとナイフのアイコンが付いているのに、ここ赤松はPAのためコーヒーカップのアイコンしかありません。そのため名塩が満車でも必ず空いています。

これがその「濃旨つけ麺」です。赤松へ立ち寄られた時にはぜひ食べてみてください。そして替え玉もあります。保証は出来ませんが、空いているときには替え玉を頼んだ時にスープを温めなおしてくれるかもしれません。

美味しいつけ麺に満足したあとは吉川JCで舞鶴自動車道に乗り換えて丹南篠山口で下ります。いよいよ丹波篠山到着です。

篠山口駅でプロデューサーさんたちと合流して市役所へご挨拶に伺います。市役所はとても風情のある建物です。

市役所に有った「デカンショ節百年記念」の碑です。全国に知られる民謡デカンショ節の歌詞を統一しようと、1998年「デカンショ節100年記念事業実行委員会」は、数多くある歌詞の中から代表的な10ならびに20を選びました。そして篠山市では毎年お盆にデカンショ祭が開催されます。

これは篠山市のマンホール。篠山城址のお堀がデザインされているようです。そして市の花のササユリが描かれています。
ササユリですが、実は千里ビデオサービスのある箕面市の花もササユリなんです。奇遇ですね。

これが篠山市の歴史的な町並みです。
詳しくは兵庫県篠山市教育委員会の「城下町篠山の町並み」をご覧ください。





何か見つめられていると思ったら、さすが丹波篠山!町中に猪の姿が・・・・・・
良く出来た剥製です。今にも走り出しそうな姿にびっくりしました。

こちらはツキノワグマの剥製。可愛らしいですね。でもつめは鋭くとがっています。子供の熊といえども生きた状態で遭遇すると大変です。

街角に懐かしい広告看板がありました。何か時間が止ったように感じた篠山市のロケハンでした。そしてこの町並みを撮るための宿題も色々見つかりました。撮影は日本全国にわたるそうです。
 

2011年11月30日(水)  文化財の撮影二日目は奈良経由で
文化財撮影の前に朝一に奈良へ行ってきました。

事務所出発は午前5時。あたりはまだ夜のままです。それでも近畿自動車道はある程度の車が走っています。みなさん、もう仕事に向かっておられるのでしょうか、それとも家路を急がれているのでしょうか。

幻想的な景色に思わずシャッターチャンス。今日の奈良は風が吹かない代わりに大きく冷え込みました。そして霧が立ち込めています。

奈良から今日の撮影集合場所へ向かう途中に立ち寄った竜田川。古今集にも詠まれた紅葉の名所として知られる竜田川の2kmにわたる川畔は県立公園に指定されています。

さてこちらは今日の撮影場所。今日も一日で13ポイント、約50カットほどの撮影です。

とても趣のある街並みに感動です。ここは文化財ではなく、撮影ポイントの近くの水路です。こんな場所に住んでみたいと思います。

自治体ごとに特徴のあるマンホール。旅先で撮影したマンホールもかなりの数に上ります。このマンホールは野崎参りが埋め込まれています。次のロケではどんなマンホールと出会えるのでしょうか。
 
 

2011年11月29日(火)  文化財の撮影一日目
一段落の間もなく、今日と明日は文化財の撮影です。

心配した天候もご覧のようにうす雲がかかって文化財撮影には好都合。HD収録したものは編集されて博物館の展示映像になります。

撮影は山の上や町の中の路地など様々です。山の上までは徒歩となり、あまり飛ばすと現地到着後に呼吸を整える時間がかかってしまいます。登山と同じ要領で呼吸を乱さないことがコツだと思います。

撮影機材はNEX-VG10とシグマ8-16mmとニッコールレンズ各種。そしてバッテラとロールレフやディフューザー類です。

撮影場所にはご覧のような立て札が!
季節は11月末ですが、南向きの日当たりの良い斜面にはまだマムシが最後の日光浴をしているかも知れません。用心用心。

この日の撮影ポイントは13箇所でカット数は70カットほど。撮影終了後の空は見事な夕焼けでした。明日もこの撮影が続きます。
 

2011年11月26日(土)  源流で水中撮影〜半水面など、そして平松候補の追っかけ取材
水道VPの最終ロケの日です。そしてもう一班は大阪市長選の平松候補の追っかけ取材。市長選は日曜の夜にOAです。
笹邊はこの日はオリジナルの特機BOOMCAMと豆カムHDを使用した撮影です。
今回のVPが決まった際に醒ヶ井で撮った映像を見て「あのようなシーンを入れたい」と要望されていました。

天候は抜群に晴れてまさにロケ日和です。子役や制作さんたちと爽快な気分でロケ場所へ向かいます。

現場の紅葉も盛りは過ぎたもののまだまだ深紅の彩を見せてくれます。透き通った水も気持ち良さそうです。

○○の冷や水・・・などとは言わないでください。BOOMCAMを設置してモニター用のHDMIケーブルを監督のところまで引いているところです。まめカムHDのHDMI出力を2分配して一方を監督に、もう一方を撮影用にCLM-V55を使用します。

水中ヘッドに付けた水準器を合わせ、水流でカメラが揺れないようにするためのアンカーの長さを調整しています。やっぱり○○の冷や水ですね。

いよいよ子役が入ってのリハーサル。カメラが水中から出る時と子役達のアクションを細かく決めています。撮影は予定通りに終了し、移動途中にスーパーマーケットでロケ弁当を購入して淀川河川公園へ移動です。子役達は完全に遠足気分。実は大人たちも行楽気分の暖かな小春日和でした。

楽しみの昼食は後にして、まずは光が良いときに撮影を進めます。カメラはSDX-900でやはりDタップから電源を取る「背面君」を取り付けています。

被写界震度を浅くするため、ショートズームにエクステンダーをいれてテレ端の開放絞りで撮影しています。最近は大判撮像素子を用いた一眼ムービーがはやっていますが、2/3吋のテレビカメラでもNDフィルターと焦点距離、絞りを調整することで被写界震度の浅い撮影が出来ます。
標準ズームレンズの100mmの焦点距離でF4で撮影するよりも、ショートズームにエクステンダーを入れて見掛け100mmで合成F値をF4(実質開放)で撮るほうが被写界震度が浅くなるようで気に入っています。ショートズームをお持ちの方は試してみてください。また標準レンズでも50mmでエクステンダーを入れて合成100mmで開放にする方がエクステンダー無しで100mmF4よりも深度は浅いようです。

下の写真は仕事とは無関係です。河川敷で撮影中に声をかけられた方が持っておられたレンズです。声をかけられた時は三脚とザックだけだったので、まさかこんなレンズを携行されているとは思いませんでした。


実は分解可能な800mmF8のレンズで鏡筒は塩ビパイプ製。なんと自作だそうです。撮影された画像もシャープでした。玉は2群2枚のアポクロマートの天体望遠鏡用のような感じです。フォーカス部分はキヤノンのレンズ部品だそうで、何を隠そう、現役時代はキヤノンのサービスマンだったそうです。それにしても分解できる超望遠レンズって素敵ですね。
組みあがったレンズを撮影させていただいた後、1分足らずで分解してザックに収めて颯爽と自転車で去っていかれました。

2011年11月24日(木)  命の水は浄水場から
今日は別な浄水場での撮影です。カメラはSDX-900とHVR-Z5JでJIBとマシューズのタイヤドリーを使用します。

まずは香盤通りに通常撮影。そして光線の具合を見計らってジブによるリフトショットです。
ローアングルから攻めるためにビンテンを逆さまに取り付けてカメラの天地を反対にしています。上下が反転した映像は編集時に180度回転させて元に戻します。ただしカメラのモニター映像の上下が反転しているのでそのままでは撮影が出来ません。

答えはいたって簡単です。5.5インチのHDMIモニターのCLM-V55を上下反対に取り付けるだけです。これで通常通りに撮影が可能です。

逆さに吊り下げられたHVR-Z5J。HDMIとLANCのケーブルが延びています。カメラの操作はリモートコマンダーRM-1000BPを用いての遠隔操作です。

タンクに上って俯瞰撮影です。天気の良い日に高いところからの撮影って気持ちいいですね!

もちろん下からタンクを見上げた画も撮影します。青空が何よりも役者といえる一日でした。

最後はドリーとジブを使って監視室の撮影。オペレーターさんに動きがないので移動ショットが必須になります。
今回のVPも残すところあと1回の撮影で完了します。ナレーターさんは・・・・あの○○リンに決定です。誰なのかは完成するまでは秘密で・・・・MA楽しみです。
 

2011年11月22日(火)  続きは神戸〜大坂
今日は昨日のB班に笹邊達も加わり、まずは大坂での撮影。この日はB班の記録部が撮影してきた写真になります。午前中の現場はHDCAMとHDVの2カメ体制でスタートです。そして午前中の撮影が終わりB班は神戸へ移動して撮影を続行。



神戸の街はすでにクリスマス気分。クリスマスまであと1ヶ月です。ということは・・・・すぐに年越し!
・・・・一年があっという間ですね。

水陸両用車と千里ビデオサービスのロケ車デリカD:5
こんな車もいいなあ〜〜、って「何に使うんや」と突っ込まれそうです。

昼食は南京町で頂いたそうです。何を食べたか?は秘密だそうです。

遊んでいるわけじゃなく、ちゃんと仕事をしています。

神戸の撮影を終えて再び大坂でのインタビュー。笹邊達も応援に行きましたが、進行がスムーズですでに撤収完了。このあとは二日間のハードな現場のお疲れ会としてとん太のとんかつと相成りました。
 

2011年11月21日(月)  今日は早朝からの撮影
今日は笹邊が先月から携わっている公共事業のVP&番組のロケのA班と、東京制作のシアター上映用の撮影がB班でした。
笹邊達A班の現場集合は0830ですが、B班は0600現地ということで、笹邊達もB班の仕込みを手伝うためにB班の現場に同行しました。

0545に撮影現場に到着しましたが、辺りはまだ夜明け前。ちなみに大阪の今日の日の出時刻は0637でした。撮影には新しく出来たカフェをお借りしています。営業が始まるまでに完全撤収が条件でタイムリミットは1100です。

照明部さんは技師のKさんと助手の同じくKさん。手際よく明かりが作られていきます。

撮影準備を見守る監督やスタッフ。

撮影カメラはHDW-750です。PMW-F3&KiProという案も出ましたが、香盤がハードなためズームレンズを使用したHDCAMで行います。HDCAMテープは撮影後ProRESに変換して納品します。フィルターはブラックプロミスト1/4を使用しています。

技術モニターは8.4吋を使用しますが、シアターの上映環境を考えて制作モニターは民生機をベースにした千里ビデオサービスオリジナルのHDSDI REGZAを使用しています。HD-SDI、SD-SDI、HDMI、VBSに対応し、オリジナルの「からくり式遮光フード」は移動時の液晶面保護カバーになっています。

0630には出演者やメイクアーティストさんも到着。そして始発出勤の録音部のIさんも到着。

準備をしているうちに0700の時報鳴り、笹邊達はもう一つの現場へむかうためにカフェをあとにしました。

写真は笹邊達が向かった撮影現場「村野浄水場」です。先日ヘリコプターからも撮影しました。
村野浄水場は大阪広域水道企業団が府内42市町村に供給している水道水の約8割を担う浄水場です。枚方市にある磯島取水場で取り入れた淀川の水をオゾンと粒状活性炭を使って高度浄水処理し、その規模は日本最大。敷地総面積は244685m²もあり、野球グランド(13000m²〜14000m²)のおよそ20倍ほどの面積になります。

・・・・・・12時間後・・・・・・

笹邊達A班の現場は撮影部2名、照明部1名、制作部2名というコンパクトな現場です。香盤も0800〜1600ということで1800には撮影を終えて事務所に戻りました。
そしてこの現場レポートを書いている2000もB班は初日の撮影を続けています。撮影終了は2200予定となっています。明日は笹邊もB班に加わります。みなさん、ほんとうにお疲れ様です。

追記;千里ビデオサービスオリジナルのHDSDI REGZAの折りたたみ「からくり式遮光フード」サンシェード兼液晶保護カバーです。HD-SDI、SD-SDI、HDMI、VBSに対応しています。


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