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ストリーミング映像の撮影について
 ストリーミング映像の撮影は一般の会社案内、商品紹介、プロモーションビデオとなんら変わるところはありません。ただ、注意しなければならないことは被写体の動きが速すぎたりキャメラワークが悪いとデーター量が多くなってしまい、再生が乱れることがあるので配慮が必要になります。また撮影機材については千差万別でこれといった機材は決まっていません。しかし昔から放送に比べて高画質なVHSビデオを作るのは難しいと言われてきたように、再生条件が悪いフォーマットで美しく見せるためには高品位な放送業務用キャメラは必須の条件になります。
高画質キャメラによる映像イメージ 放送グレードのキャメラを使用することで変調度の深い映像が収録でき、解像度の低いメディアでも好結果を得ることが出来ます。(放送キャメラの場合は見かけの解像度ではなく、変調度の深さが評価されます) 高画質キャメラで制作した編集結果
民生ベースキャメラによる映像イメージ 民生ベースの業務用や民生機の場合はディティール処理等によって見かけの解像感は非常に高いのですが、変調度が浅いために高精細風に見せていた要素が表現できないメディアでは極端に甘くなります。 民生ベースキャメラで撮影した編集結果

 放送のようにNTSC規格を満たした媒体では収録素材と放送との間に画質劣化が少ないため、オリジナルに近い状態で見せることが出来るのですが、VHSの場合は解像度が低く色ノイズも多いためにオリジナル画質を極力劣化させない方法が必須の条件になります。つまり撮影はβカムもしくはデジタルβカムで行い、ビデオエンジニア、照明技師、音声技師など10名ほどのスタッフで行い、編集はβカムより上位フォーマットのD2フルデジタルを使用します。その過程でカラーコレクション(色補正)やディティールエンハンス(輪郭補正)なども行います。またダビングもTAPE to TAPEではなく磁気印刷を用い電気的ロスを抑えて仕上げます。
 同じことがストリーミングでも言えるでしょう。
撮影素材の画質が良くなければ決してきれいなストリーミングを行うことは出来ません。

実際の作業では以下のプロセスが必要になります。

1、専門職による台本、コンテの作成、画面比率を決定(映像制作の流れをご参照下さい)
   ※この時点で配信比率4:3か16:9かを決定しなければなりません。
2、放送グレードでの撮影(熟練キャメラマン他、照明技師や音声技師等、専門スタッフが担当)
3、フルデジタルによる編集
4、高品位な音質でのMA作業
5、専用アプリケーションによる高品位なエンコーディング

   (千里ビデオサービスが使用する撮影機材を紹介しています)

 概要でも述べていますが、ストリーミングは世界に向けたブロードキャストであり、100Mbpsの光ファイバーがすべての家庭に普及し、配信サーバーがその要求を満たす性能のものになるにはさほど時間を必要としないと思われる中、今現在のネット環境に合わせて家庭用DVキャメラなどを使った安易な映像でストリーミング配信を行うことは決して得策だとは言えません。また将来ネットワークが進化し、テレビと同等以上の動画がネットで配信される時にも、今日撮影した映像がそのまま利用出来る上、それらの素材はアーカイブスとして、未来においても価値ある資産となるでしょう。


誰でも出来る簡単ストリーミング撮影編
1、ストリーミングで(映像で)誰に何を伝えるのかを見極め構成を決定。
2、撮影機材は家庭用DVやデジカメムービーで行うとパソコン上で編集〜エンコードまで行えます。
3、ズームを乱用しない。基本はフィックス(映画の画面を想像してください)
4、出来る限り手持撮影は避け三脚を使ってキャメラのブレを防止することが大切です。
5、特に音が重要なインタビュー等では出来るだけ被写体に近づくと良いでしょう。
  家庭用のデジカメのムービー機能で撮影したストリーミング例 
A B C
(Windows Media Player 9)
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