激安ホームページ制作→激安映像制作・激安ビデオ制作
激安映像制作で検索するとなんと今日書いたこのブログがヒットしている。激安を探されていた方には申し訳ない限りだ。
激安映像制作や激安ビデオ制作・激安DVD制作がどうして生まれてきたのかを考えると、どうやら元は激安ホームページ制作から始まったように思う。
ホームページ制作という分野はここ十数年の業界で、私がホームページを作った1998年頃にはWEBデザインを行っている会社も数えるほどだった。当時は1ページ3万〜などという金額でホームページを作っていたようだが、GoLiveや Dreamweaverなどの優れたビルダーソフトが出ることによって専門学校を出たばかり、あるいはコンピューターに親しんだ若者たちがこぞって起業して競争が激化したように思う。
始めは動かないホームページだったが、GIFからFlash、Javaなどが多用された「動くホームページ」になり、接続回線の高速化やCPUの高性能化によって動画コンテンツが使われだした。
さて、ここからが問題だ。といってもクイズではない。コンピューターに慣れ親しんだWEB制作のスタッフならAfterEffectsやPremiere、そしてFinalcutなどいとも簡単に使いこなす。自分たちで撮影した写真屋ビデオを使ってWEB用動画などすぐにつくってしまう。
ここまではよかった。ところがそういったことが出来ると知った営業職の人々は「商品紹介や会社案内もできるはず」と考えたに違いない。
これも少数の人たちだけであれば激安など生まれなかった。
雨後の筍のがとく起業するWEBやIT関連企業、個人ななどがこぞって映像制作をうたいはじめた。結果は知っての通りだ。これに対して我々の周りでも「激安」「格安」「破格」を看板に対抗する映像制作会社やビデオ制作を行う個人事業者が出てきた。
結果は機材費どころか人件費さえまともに計上できない予算での受注が行われることになった。また時を同じくして事業仕分けの嵐が吹き乱れた。その結果入札システムは「最低落札価格」という縛りのなかでどんどん価格低下を始めた。デフレスパイラルの価格低下である。
余談だが空撮の時に1点を目指して降下していくことをスパイラル降下というが、普通の降下に比べて極めて短時間に降下することが出来る。
話が横道にそれてしまったが、今の価格低下は何処に向かって降下しているのだろうか。空撮の場合はある高度まで降下した時点で機体を立て直して高度を上げていく。しかしいまの激安スパイラルは降下していくばかりで、全く上昇する気配が無い。行き着く先は墜落である。
せめて自分の会社は回りに迷惑を掛けず、スタッフの生活や人件費は守っていきたい。そして【プロに任せる意味】を売っていきたい。その結果が
【※ご満足いただける品質と表現力をご提供するため、常識外の低予算でのご発注はお断りしております】
という言葉になった。
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10/15追記:長野にお住まいのAカメラマンから非公開のコメントをいただいた。
いつも拝見しています。長野県のスチルカメラの○○と申します。
激安の件、深く同意しています。
(中略)
常識という言葉が私はひっかかってまして、クリエイターって常識にとらわれないところに良さがあったりして、クリエイターの側が常識を持ち出してくるとちょっと萎えてしまいそうです。
(後略)
ということで、軽い私はすぐさま記述の変更。
先ほど訂正いたしました。
たしかに常識という言葉も曖昧ですし、クリエイターという立場を考慮すれば常識は打ち破るべきものですね。
ただし人件費や機材費などを発注・受注を含めて経営者の都合で常識を逸脱されては生活が脅かされます。
適正価格で仕事をするため弊害、あるいは敵を確実に伝えるためにターゲットを明確にしました。
その結果下記のように訂正しております。
※ご満足いただける品質と表現力をご提供するため、価格破壊・激安といわれる低予算でのご発注はお断りしております
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