4G63 ノンスリップデフ
マニアックな検索だ。それもヤフーで1番とは光栄だ。同じキーワードでグーグルも1位だった。検索されたページはロケ車の紹介ページである。
4G63とは三菱の製造するエンジンの形式だ。エンジン自体の美しさは日産プリンスのS20には適わないものの、新しいだけに性能は勝っている。
三菱のスポーツエンジンはやはりコルトF2000に搭載されたツインカムエンジン無しには語れない。その素晴らしさは71年の日本グランプリ1・2フィニッシュに象徴される。そして一般向けに発売されたギャランGTO-MRに搭載された1.6リッターツインカムエンジンは三菱の持つ技術の粋を結集して作られた傑作だ。その後2リッターモデルも発売されたがMRの1.6リッターエンジンに及ぶものではなかった。またラリーでアンドリューコーワンが駆るランサーGSRで大活躍した最初のエンジンはやはり1.6リッターのサターンエンジンだった。
そして1.6リッターから2リッターに拡大し、シリウス80と銘うって開発されたエンジンが4G63だ。4G63はランサーEXターボに搭載され、後にランサーエボリューションへ引き継がれた。これが最後の4G63と言われつつ、現役のエボVlllまでもが4G63である。素晴らしいエンジンだ。
次のキーワードのノンスリップデフだが、リミテッドスリップデフ(LSD)とも言われる。エンジンのプロペラシャフトから車軸に回転を伝える差動ギアを高性能化したものだ。一般走行においては全く無用の長物であるが、雪道やダートにおいてはその威力は大きい。コーナーの立ち上がりでの安定性はこのLSD無しには実現できない。このノンスリップデフはスポーツパーツだが、会社で使っているデリカにはメーカーオプションとして元から装着されていた。そしてエンジンはローチューンだが4G63である。
最近ディーゼルエンジン搭載のスペースギアや一代前のスターワゴンも見かけなくなった。排ガス規制によって都市部では所有できなくなったからだ。幸い会社のロケ車のデリカは一代前のものだが、ガソリン車のおかげで今も乗り続けていられる。さすがにリッター7kmの燃費はエコとは言えないが、買い換える費用を考えるとディーゼルエンジンを搭載したものよりも燃料消費率では劣るが、金銭消費率は優れていた。
デリカはこの10年間で約10万キロを走行していて、7km/lで計算すれば14,286リットルを喰ったことになる。そして1リットル当たり120円のガソリンでは1,714,286円をスタンドに支払ったことになる。最近の車は優に200万円を超え、少し高級になると300万円を超えてしまう。金銭消費率を考えると最低10年は乗りたい。最近の若い人達はCMに踊らされて、燃費だけで車を選ぶエコ馬鹿になってはいないだろうか。
このデリカだが、先日ショックアブソーバーを全部取り替えた。減衰力も低下していたが、縮みにくくまた、伸びにくくなっていた。乗り心地も悪いが、接地性も低下していた。足回りが入れ替わったことで再び新車の乗り心地に戻ったデリカはこれからもいっそう活躍してくれるに違いない。といってもショック4本の交換は工賃も合わせて3万7千円(税込)である。自動車はテレビキャメラと違い、アスペクト比やフォーマットが変わらない点がうれしい。
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