2006年07月24日(月)
タンノイ GRF
 タンノイ GRFという検索だ。最近オーディオ関連でこのブログがよくヒットしている。特にタンノイ関係でのアクセスが7月には数十件もあった。今日は古いオーディオファンとして少しばかり薀蓄を語ってもよいだろう。
 タンノイというとやはりアナログオーディオだ。そしてアナログオーディオといえば当然レコード盤になる。日本では殆ど見かけなくなったレコードプレーヤーだが、海外ではまだまだ現役のようだ。日本ではベルトドライブ型レコードプレーヤーを使い続けたくても、ベルト、軸受け、カートリッジなど入手が困難になってきたが、海の向こうではリペアパーツも販売されている。オランダ家具を例にしても明らかなように、物を大事にする習慣は日本人よりも西洋人の方が優れていると思う。日本人はどうしても新しいモノに目移りが激しい。しかし優秀なものは時代を超えて優秀であり続ける。
 最初の写真は私が使っているレコードプレーヤーのトーンアーム。英国のSME-9009/SUだ。このシリーズUは兄から譲り受けたものだが、今もナイフエッジは極めて高感度である。ターンテーブルはテクニクス(松下)のダイレクトドライブSL-120だが、後継機のSL-1200はDJ達の需要のおかげで今もMK5として現行機種である。

 上の写真は今から30年余り前に購入した3009/SVで、チタンアームとオイルダンプに特徴がある。それまでの3009とは全く違ったデザインだがナイフエッジやラテラルバランス、インサイドフォースキャンセラーなどは同様のスタイルを継承している。このシリーズVはパイオニアのベルトドライブプレーヤーPL-41Aの筐体に取り付けている。↓

 40年程前に購入したPL-41Aにはオリジナルのトーンアームが付いていたが、ダイキャストボディーを加工し3009に換装して使用していた。その後モーターの回転数が1/2になったPL-41Dという8極モーターを搭載したモデルが発売され、モーター、プーリー、進相コンデンサー、軸受けを交換してPL-41Dと同等に改造し、トーンアームも3009/SVに交換した。またその時、FR(フィディリティーリサーチ)のトロイダルコアトランスを用いたFRT-3型MCカートリッジ昇圧トランスも内臓した。このトランスは機械生産できず、手作りによるものだそうだ。
 当時ターンテーブルとしてMU-41が発売されていたが「ターンテーブルとトーンアームは分離せず、剛体でひとつに結ばれているべきである」という考えからダイキャストに穴を空けてトーンアームを直付けしたのだ。さらにオリジナルの木製箱に漆黒のピアノ塗装を施した。
 この古いターンテーブルのリペアパーツは今も入手可能で、拙宅では当時の性能を維持しつつ元気に回っている。私にとってはトーレンスやガラードの名機以上の名機として愛着は深い。

 デジタル時代になった今日、日本人の美徳であった「物を大切にする」という心を海外から学ぶのも良いのではないだろうか。

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