2006年07月27日(木)
ファントム電源とは
 「ファントム電源とは」という検索が5件もあった。検索のIPアドレスが別なことからそれぞれ別な人からだと考える。以前にも書いたが改めて説明しよう。
 下の図のようにオーディオミキサーの入力トランス中点に+48Vを加え、GROUND=シールド側を接地とした電源供給だ。そのために入力端子のHOT-COLD間には電圧は発生しない。これがファントム=幽霊、つまり電圧が見えない電源供給の由来である。ファントム電源がもしリップルを含んでいてもマイク端子のHOT-COLD間には電位差としては現れないためハムを生じることも無い。また、間違えてダイナミックマイクを接続した場合もマイクを破損することは無い。最近ではトランスを用いない電子バランス回路が採用され、ダイオードを使った供給方式も多くなったが基本的には同じ考え方である。

 次にマイク側だが、凡その回路は下の図のようになっている。コンデンサーマイクには48Vもの高電圧は必要ないが、高電圧にすることで電流を少なくしている。つまりP(電力)=I(電流)×E(電圧)というオームの法則から解るように電圧を高くすることで流れる電流を少なくして同じ電力を供給できるのだ。

 電圧と電流の話をしたついでにもう少し説明すると、我々の生活に供給される電気だが、もし発電所から100Vで送ったとしたら送電線に大電流が流れ、直径何十メートルもの送電線が必要になる。高い電圧=高エネルギーによって小電流で大電力を供給しているのである。

2006年7月27日 | 記事へ | コメント(0) |
| 音声・録音・音響 |
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