2006年08月26日(土)
裏スイッチング
 「裏スイッチング」とは何処となく怪しい響きのあるキーワードだ。検索されたページは「スイッチングによるマルチキャメラ収録について」というページだ。複数のキャメラを使用した中継や録画の場合、リアルタイムにキャメラをスイッチングし、選択中のキャメラには赤いタリーランプ(民生機でいう録画ランプ)が点灯し、キャメラマンはスイッチャーの指示を聞くまでもなく自分の絵が使われていることを知ることが出来る。
 大きなイベントでステージサイドにライブ映像を中継する場合、観客に肉眼で見えるような小さな絵を中継しても意味がない。やはり肉眼では見えないドアップの映像を送出することが演出になる。ところが、そういったアップばかりの収録では記録としてのビデオが成立しなくなる。やはりルーズなサイズの映像も必要だ。そう言う場合に「裏スイッチング」によってレッドタリーが点いていないキャメラの映像を記録する必要が出てくる。
 裏スイッチングを行う場合は、本線のスイッチャーと別にもう1台別なスイッチャーを組んで対応したり、スイッチャーのプリセット映像を記録して対応する。完プロ収録の番組では編集用の裏撮りスイッチャーをディレクターや編集マンが担当したりもする。
 放送用のテレビキャメラの場合、レッドタリー(プログラムタリー)と別にグリーンタリー(プリセットタリー)ランプが装備され、キャメラマンに裏スイッチングしていることが伝わる。グリーンタリーが点灯したキャメラマンは自分の絵が裏撮りされている、もしくは次に自分のキャメラが選択されることを事前に知ることが可能になる。また、キャメラのアイリス(絞り)や画像を調整しているVEにも予め予告することが出来るのだ。グリーンタリーが無い時代には警告用の黄色やオレンジのランプが点灯するように改造して対応していたものだが、いつからか正式に「グリーンタリー」となり一般化した。余談だがキャメラマンとして他社から技術協力で呼ばれた時にビクターの業務用キャメラが使用されていて、プログラムタリーが緑色に光った時は戸惑った。やはりメインのタリーランプは赤色であるべきだ。
 いずれにせよ「裏スイッチング」「裏撮り」、「舞台裏」など「裏」というキーワードは一般の人にすれば怪しい響きを持っているのではないだろうか。業界の裏で仕事をする我々「裏方」は怪しい人間と思われているのかも知れない。


2006年8月26日 | 記事へ | コメント(2) |
| 映像制作・撮影技術 |
先生元気ですね!
無理しないで頑張ってください。
あのころの授業がとても役立っています。
ゴメンゴメン。忙しすぎてコメント出来なかったよ。
人生いつまでも勉強やね。私はこの歳になってもまだまだ
次のことを考えてるよ。
暇になるとかえって体力が落ちるね。
忙しいほど元気!
私も君等に負けんように頑張るぞ!
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