2006年12月06日(水)
HC-D45
 「HC-D45」という検索だった。
 昔IKEGAMIがテレビCMを行ったことがある。確かバルセロナかどこかのオリンピックの時だった。その時のコピーは「ブラウン管の向こうで有名です」と言っていたように記憶する。確かに有名だ。そしてそれを裏付けるように高画質、堅牢だ。さらに演色性が優れている。結果として今尚βカムを一体化したHL-55や57が現役で使用されている。
 今日石原真理子の記者会見があったが、HL-55+BVV5が持ち込まれていた。確かに息の長いキャメラだ。そしてタモリ倶楽部の撮影もIKEGAMI+BVV5である。これにはIKEGAMIの技術者も「凄く古いキャメラを使っている!」と驚いていた。
 以前ナショナルが新しい研究所を発足させたときにIKEGAMIから17人のトップハンティングを行ったという噂を聞いた。確かにその後ナショナルが発売したAQ-20やAQ-11という品番のキャメラはIKEGAMI風になった。そして私が技術者と電話で話したときに「HL-791、HL-95の発色を目標にしました」と言っていたことを記憶する。これらの技術はその後のAJシリーズやバリカムにも生かされているようで、IKEGAMI信奉の監督もナショナルのAJ-SDX900などの発色を見てDVCPRO使用を決めたことがあった。
 だがIKEGAMIもその後優れたキャメラを発売している。デジタルプロセスのHC-D45がそうだ。当初業務用として発売されたが、その性能の高さからHL品番に格上げされてHL-45になった。HC-D45はNTS(NHKテクニカルサービス)のNEO OB VAN(ネオ中継車)に搭載されている。
 HC-D45は52万画素CCDを搭載し、RGB DTL方式でRGB各信号からそれぞれ独立した垂直DTL信号を作ることにより、赤、青の被写体の解像感を大幅に向上させた。
 私の会社でも当初はβカムのBVV5と一体化して使用していたが、DVCAMの使用頻度が多くなったことで、最近ではDSR-1を一体化して使用している。

 完全一体型のHL-DV7Wなども使うが、キャメラ分離型の場合は完全一体型に比べてフォーマット変更などでは大変有利だ。もしβカム完全一体型のHL-V55などを購入していたなら今頃はお蔵入りになっているに違いない。HC-D45はVEリモートが使えてVP撮影には適しているのだが、VEリモートを省略したソニーの完全一体型DVCAMのDSR-400と比較すると重く大きいことは否めない。
 HC-D45wBVV5はDVCAM一体型のHC-D45wDSR-1になり、βカムからDVCAMに進化た。つまりフォーマットを進化させて稼ぎ続けているのである。


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| 映像制作・撮影技術 |
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