2007年03月07日(水)
VTR編集 音声レベル管理
 「VTR編集 音声レベル管理」だった。
 音は普通目には見えない。そのためにレベル管理は視覚で確認できるオーディオメーターやオシロスコープで行う。最近は編集システムがアナログからデジタルに変わり、殆どの人はデスクトップに表示されるオーディオメーターで行っているようだ。しかしデスクトップに表示されるメーターはその殆どがピークレベルメーターであり、VUメーター(ボリュームユニットメーター=音量単位計)で見ることはまず無いだろう。
 ところが実際の音量感はピークレベルでは管理できない。例えば小鼓の音などは感じている以上に強いレベルで録音され、ピークでは他の楽器よりもはるかに高いレベルを示す。録音時、特にデジタル録音時は許容範囲を超えると機器によっては歪だけではなく、音の消失などを起こすものがあり、必ずピークレベルを管理しなければならない。しかし編集時にはそうはいかない。トータルの音量感を管理し、圧縮などもかける必要がある。このときに重要なメーターがVU計である。VU計の振りは人間の感じる音量感とよく似ていて、ピークレベルとは全く異なった振りを示す。ピークレベルばかり気にしているとなんとも情けない、迫力に乏しい音に仕上がってしまうのである。もしピークレベルのみで管理しているのであれば、是非VUメーターを体験していただきたい。
 (少し強引な表現だが)電圧=エネルギーで、パワー(電力)=電流×電圧である。ピークレベル(電圧)ばかり気にしていてはパワー不足となる。必要な電流を流してこそ強大なパワーが生まれるのだ。
 「VTR編集 音声レベル管理」だったので、メーターのことばかりを書いたが、メーターよりも重要なものはやはり人間の聴覚である。聴きなれたモニタースピーカーと、歪の無いアンプが何よりも大切なことは言うまでも無いことだ。数年前に日立のHS-500のウーハーが飛んで以来タンノイのSTRATFORDを使っているが、今ではこの音をリファレンスとして聴けるようになった。音声の編集では自分の耳をメーター以上に研ぎ澄ます必要がある。

 写真は私の会社のノンリニア編集室で使用しているサウンドクラフト製のVUメーターである。


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| 音声・録音・音響 |
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