2007年05月13日(日)
3次元 リニア編集室
 「3次元 リニア編集室」だった。私の会社でもめっきり使用頻度の落ちた機材である。しかし電源は毎日ONし、月に数回は稼動している。写真はソニーのDFS-500という3次元特殊効果装置で、かってはデジタルスパイサーという愛称で親しまれた機種である。私の会社のDFS-500はフルオプションに加えてデジタルクロマキーヤーのDCK-500を追加しクロマキーの他にカラーコレクションにも対応している。
 ハイライトのビデオレペルを規定にするとどうしても中間部が暗くなり、DCK-500のガンマ補正で中間調を持ち上げ、セットアップは規定どおりにするという機能に加え、ビデオキャメラが撮影した映像を印象色に補正することも出きる。これまでに沖縄方面のビデオを多数仕上げたが、海や空の色はキャメラのオリジナルでは出ない。監督が「沖縄の空はもっと青い!海はコバルトブルーだよ!」という要求にもこれで応えることが出来た。
 ところがいつの間にか編集はノンリニアへ移行し、3次元のエフェクトやカラーコレクションもプラグインで簡単に行うことが出きるようになった。結果リニア編集システムはほぼ不要なものになったと言えそうだ。実際稼働率だけではそういう風に見える。しかしこれが無ければかなり不便なことも確かで、信号方式の変換やDVCAMから急ぎのベーカム編集など、キャプチャーが不要な作業のおかげで大変助かる。
 また、ベーターカム、DVCAM、DVCPRO、その他のフォーマットのVTRがDFS-500を介して全てつながっていて、ノンリニア編集システムともシームレスな環境を構築した編集室は様々な条件に柔軟に対応することが可能だ。いくら世の中がデジタル化していっても、まだまだアナログは健在である。大事なことはアナログとデジタルの融合ではないだろうか。

 アナログからデジタルへ移行する中、今日はNHKの教育で「日曜フォーラム〜完全デジタル時代の放送コンテンツ」という放送を行っていた。完全デジタル時代の幕開けが迫っている。ITデジタル化が本格化する中で必要な番組ソフト・コンテンツサービスとは何か、そして、それをどのように提供するのかを考える。という内容だったが、フジテレビ、ビーエス・アイ、スカイパーフェクト・コミュニケーションズ、日本テレビ、吉本興業、NHKを交えたフォーラムは大変アナログな内容であった。2011年もま近に迫ってきたが、アナログ無くしてデジタル無しだと思う。
 映像を作る我の環境も激しくデジタル化されていくが、新しい物をゼロから作り上げてゆくのはアナログを代表する我々人間の頭脳であることは確かである。

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| 映像制作・撮影技術 |
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