撮影技術会社のブログ@映像制作:大阪関西
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2007年05月15日(火)
BVW-400 修理
「BVW-400 修理」である。
BVW-400とはベーターカム一体型カムコーダーのことだが、ついに400が
サポート終了対象モデル
になってしまった。2006年3月末に「定期点検・専用部品による修理受付終了」となり、2007年3月末で「サービス受付終了」である。つまりオーバーホールや修理の受付も終わったらしい。幸い300Aや400Aはまだ大丈夫である。一応400を400Aの部品によって修理することは可能だが、あとはソニーマーケティングの対応次第である。
「いつまでベーカムを使っている」と言われそうだが、テレビ番組を見てもらえば判るように未だに様々なシーンでベーカムは活躍している。ただしどちらかといえば地方局である。都心部ではニュースなどもHDCAM化してきている。だが地方においても
NHKが昨年DVCPRO HDの採用を決めた。
2011年に向けていずれは全てHD化し、ベーターカムは姿を消す事になる。今回ソニーがBVW-400の修理受付が終了したことも肯ける。しかしいかにベーターカムというフォーマットが優れているかは
その歴史が物語っている。
VHS vs BETAではことごとく敗退したソニーだが、そのベーター用テープを用いたベーターカムは画質の良さとコンパクトかつ手ごろなサイズ、長さによってVHSテープを使って20分記録するMビジョンに圧勝し、松下&NHKの共同開発であるMU(一応米NBCや一部のNHKで採用された)もベーターカムには歯がたたなかった。ベーターカムよりも小さくなったものの、20分しか記録できないMUではなく、30分収録できるベーターカムSPを世界は選んだのである。ベーターカムのテープはベーターカムSP、デジタルベーカム、ベーターカムSX、IMX、そしてHDCAMまで継承され今に至っている。つまりHDCAMのVTR(HDW-M2000)があれば全ての放送フォーマットのベーターテープが再生できるのである。ベーターカムはハイビジョン信号としてアップコンバートされHDCAMの中で生き続けることができるということである。つまりベーターカムの勝利は互換性の勝利と言えるだろう。
古いものを切り捨てないで、下位互換を保ってきたソニーのスタイルが素晴らしい。だからこそBVW-300A/400Aの修理受付は当分維持していただきたいと思うのは私だけではないはずである。
2007年5月15日 |
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