松下のMEDIA DESIGN 2008
松下の展示会へ行ってきた。今回はインテックス大阪5号館A/B両ゾーンを使った大掛かりなものだ。
言ってはなんだが、まず会場が暗い。頂いたカタログを読むにも苦労してしまう。まるで遊園地のアミューズメントのような感じである。これは演出だ、言ってしまえばそれまでだが、暗くしないとプラズマやDLPの映像がうまく見えないのだろうか?と心配になる。
100吋のプラズマだ。隣に150吋もあったが、MCが居たので100吋の前で写真を撮った。搬入、搬出を考えてまず重さを尋ねた。100吋でパネルが200kg、土台が200kgだそうだ。職業柄仕方ない。で、肝心の画質だが、綺麗だ。逆に言うと素材の周辺解像度の低さが気になってしまった。こういうサイズで使用するハイビジョンコンテンツを作るなら、やはり1920×1080のキャメラとハイグレードなHDレンズが求められることを再認識した。
見たかった製品はやはりスイッチャーとP2関連だ。ソニーもXDCAM EXを展開するように、松下はP2である。
今回の展示会はナショナルの作る電化製品〜ITソリューションetc.とかなり多岐に渡っていて、実は見たい製品にたどり着くまでにかなり時間がかかった。大きな会場での展示会もよいのだが、私としてはもう少しジャンルを絞った展示会の方が都合が良い。しかし松下グループが「こんな製品も作っていたんだ」ということはよくわかった。
新製品のAV-HS400だ。価格も安く、業務用の中継現場には手ごろな製品だ。P2関係で目新しいものは無かったが、P2対応のVSR(私の造語でVideo Silicone Recorderの意味)やP2ギアが興味深い。
少々退屈気味な展示会だったが、それでも2011年を意識した技術革新が進んでいることは実感できた。また、現実的な製品にも触れることが出来た。今回の展示会場を歩くうちに、ソニーと比べてかなりローコストなHD製作環境が構築できた。もちろんソニーとも混在しつつ、収録、編集、HDCAM納品が可能なシステムだ。これをつかむことが出来ただけで十分に収穫があったといえるだろう。
今回は残念ながらAVC社の下水流(しもづる)さんにお会いすることは出来なかったが、アナログ地上波が停止する2011年に向けた松下電器産業の新しい取り組みには大いに期待できる。
松下電器産業と呼べるのももうしばらくだ。私としては社名に創業者の名を冠した企業を尊敬する。数え上げればいくらでもある。
トヨタ=豊田佐吉/豊田喜一郎、本田=本田宗一郎、マツダ=松田重二郎、スズキ=鈴木道雄、伊藤忠=伊藤忠兵衛、武田=武田長兵衛、村田=村田吉良、塩野義=塩野義三郎、美津濃=水野利八、出光=出光佐三、山之内=山内健二、大塚=大塚武三郎、島津=島津源蔵、ヤマハ=山葉孝之助、清水=清水喜助、竹中=竹中藤兵衛正高、タキイ=瀧井治三郎、カシオ=樫尾忠雄、等等。
松下=松下幸之助であってほしかった。そのうちパナソニック、ナショナルの創業者が松下幸之助であったことも忘れ去られてしまうことになるのだろうか。MATSUSHITA・MATSHITAは世界に通用するブランドだと思っているのだが・・・
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2008年7月18日
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映像制作・撮影技術 |
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