2005年09月12日(月)
撮影技術
 デジタル処理が進んで今ではたれでもがデジタルビデオを撮影し、誰でもがコンピューターで編集してDVDまで作れるようになった。
 ムーアの法則というのがある。これは1960年代にインテルの創設者の一人であるムーアが予測したもので「半導体の集積度が1年半で2倍になる」という経験則だ。ICがCPUに進化し、その処理能力が飛躍的に向上したことで世界は大きな恩恵を受けている。
 しかしデジタル化が進めば進むほど我々の作業はアナログ化が進むように思う。3DCGや複雑なビデオ編集では作業の大半がアナログになる。たしかに同じ内容を処理するなら圧倒的に作業量は少なくなるものの、画像処理能力が高くなると「やれること」が高度になり、細かな作業が多くなる。結果的にはデジタル映像が高度になった以上のアナログ作業が存在するのだ。
 今のコンピューターはまだまだ未完成で未熟なものだと思う。
 いずれ並列処理技術が進みCPUの処理能力がアップし、アプリケーションがその能力を引き出せるようになるだろう。そしてより人にやさしいUIを持ったOSが開発されるでば複雑な作業も簡単になると思う。理想は「簡単な作業で想像が具現化される」ことだ。
 「デジタルが進めば進むほどユーザーインターフェイスはアナログになる」というのが私の持論だ。技術が進むほどに技術は表からは見えなくなるだろう。
 我々の仕事が「撮影技術」と呼ばれるのは、映像には見えない職人技があり、それを支えるツール、特機、照明技術が存在するからだ。映像業界がどんどんデジタル化する中で「撮影技術」だけは今なお人の手によるものと言える。おそらくここがこの仕事の面白いところだろう。
 ただし、我々や特機、照明、音声が使うツールはその殆どがCADによってデザインされ設計されている。やはり限りなくデジタルの恩恵を受けているのである。

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| 映像制作・撮影技術 |
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