先の記事「Sachtler=ザハトラー:サクラー?」でいろいろコメントを頂いたので、この際ついでにもう一つ「Voigtländer=フォクトレンダーvsフォクトレンデル?」について。
フォクトレンダーは現在(株)コシナが商標使用権を持って製造するカメラ及びレンズのブランド。
Voigtländerは世界で最古の光学機器メーカーで創業は1756年ということだ。肖像写真用のダゲレオタイプを作っていたときけばその歴史がいかに古いものかがわかる。
その老舗Voigtländerも様々な変遷の後に現在のコシナが製造販売するブランドとして蘇ったのである。
私が昔勤めていたスタジオにはシュナイダーのジンマーやスーパーアングロン(本庄が輸入販売)そしてローデンストックのシロナー(アサヒペンタックスが輸入販売)等に混ざってコマーシャルエクターやユニバーサルヘリアーがあった。コマーシャルエクターはイーストマンコダックの銘レンズであり、ユニバーサルヘリアーはVoigtländerの銘玉である。
当時はVoigtländerをフォクトレンデルと呼んでいたように記憶するが、フォクトレンデルであろうと、フォクトレンダーであろうと、まずVoigtländerと書かれているものをそんな風に読めるものではなかった。
手元に私の写真を数ページ掲載したアサヒカメラ(1981)があり、広告欄を見るとフォクトレンダーと書かれていることから、フォクトレンデルと読んだのはそれよりも前、ニコンSシリーズからニコンFに変わりだした頃だろう。
ちなみにヤフーでフォクトレンデルを検索すると
「フォクトレンダー ではありませんか?」と促されるが、それでもフォクトレンデルで約2,710件ヒットする。
よく似たものにシマノのデュラエースがあるが、私や私の周りでは今尚ジュラエースが普通に使われている。やはりはじめに憶えた読み方はそう簡単にはぬけないらしい。
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