先日【ハイテクを支えるローテク撮影技術】という記事をField Reportに掲載した。 すると反応するように医科学系の撮影依頼が来た。ログにあったキーワードは【医学系 写真撮影 大阪】でグーグルだった。同時にヤフーでも【医学系 写真撮影 大阪】での検索。 大変ラッキーなことだ。その記事に掲載したのは下の写真。 ある経緯で入手したもので、Nikon 5x F2.6 Ophthalmology lensと呼ばれる拡大撮影用のレンズ。眼科の撮影用らしいが、様々な拡大撮影に利用できる。顕微鏡用のRMSマウントとは違って、一眼レフ用のNIKON-Fマウントが採用されているためとても使いやすい。x5のレンズだがx2でも勿論シャープな結像を示してくれる。特殊な設計らしく、高倍率撮影でもワーキングディスタンス(レンズ先端から被写体までの距離)が大きく取れるので便利だ。 拡大撮影で使うレンズとしてオリンパスのOM時代に作られたOM ZUIKO MC MACRO 38o F3.5も使用するが、テッサータイプをリバースした4枚構成の20mmF3.5に比べると大きさに余裕がある38mmは5枚構成の変形ガウスタイプので絞りも普通絞りではなくプリセット絞りになっていて使いやすい。いずれも顕微鏡用のRMSマウントでオリンパスのカメラ(M、OM)用には同社から出ていた対物レンズマウントを使ってマウント変換できたが、ニコンのカメラに取り付ける場合はRMS→ライカL39→NIKONへ変換して取り付ける。不便なようだが、EL NIKKORレンズ(本来引き伸ばし用のレンズだがマクロ用に使用している)は元々L39でありマウント変換で困ることは無い。他にも広角レンズをリバースして拡大撮影に使用するが、フィルター径52mmのニッコールは20mmF4や28mmF3.5などが拡大撮影に適している。 昔はTTLを使ったり露出計で測った数値に露出倍数をかけたりしたがD700など一眼デジカメの場合はその場でプレビューできるので露出で苦労することは無い。さらにホワイトバランスも細かく設定できるのでマクロ撮影が極めてやりやすくなった。 顕微鏡撮影では研究室の最新機器が最も適しているが、病理標本などのマクロ撮影では一眼レフ用のマクロレンズだけではなく、様々なマイクロレンズや周辺機器を使用する。 動画撮影の会社を始めて25年ほどになるが、それ以前の写真時代に積み重ねた技術がデジタル時代の今日においても大変役立つのはやっていて面白い。更にオートフォーカスやオート露出で無い古いレンズ群が現在も通用ではなく、必要であることがなお更面白いのが写真の世界だ。冒頭に書いた【ハイテクを支えるローテク撮影技術】だが、自動化されていない、出来ないことが今なお数多くあるところが写真撮影の世界だと感じている。 それにしてもこの眼科用の特殊レンズ Nikon 5x F2.6 Ophthalmology lens は次々に仕事を呼んくれるハッピーなレンズだと思う。
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面白?記事があったのでコメントしてみました。
あのセグウェイのオーナーがセグウェイに乗って事故死したそうですね。セグウェイは危険だとオーナー自ら伝えちゃって皮肉な結果ですね。
危険性を承知で利用しましょう、ということですね。