トップへ

2008年、代表取締役年頭挨拶
笹邊肖像2006年12月31日撮影
(2007年11月八ヶ岳にて)

株式会社千里ビデオサービス 代表取締役 笹邊幸人

 新年あけましておめでとうございます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。平成20年の年頭にあたって、代表者としての所信を述べさせて頂きます。

 おかげさまで千里ビデオサービスは2007年に創立20周年を迎えさせていただきました。これはひとえに皆様方のご支援の賜物と心より感謝申し上げます。20年といえば長いようですが、まだまだこれからといえます。人生に例えればようやく成人を向かえたばかりです。どうかこれまで以上のご指導、ご鞭撻をお願いいたします。

 昨年大手上場企業の創立60周年の社史DVDを制作させていただきました。戦後の創立から昭和〜平成の歴史のなか、波乱万丈の社史でした。時に1000億を超える負債を抱えつつも社員、経営陣の努力によって負債全額を返済し、無借金、自己資本1000億まで達しました。そして今日では東証、大証一部上場の超安定企業として復活されました。この仕事で学んだことは「歴史に学ぶ」こと、そして「他社に学ぶ」ことです。

 昨年は大手伝統企業による不祥事、会社ぐるみの不正、そして国の機関による不祥事、横領さらには癒着など。信じ難い凶悪事件も多数起りました。数え上げればきりがありません。政治、経済、経営そしてプライベートな問題も歴史や過去の事例に学べば解決できる事柄が多数存在します。同じ過ちを犯さないこと。つまり学習能力の研鑽ではないでしょうか。

 映像に関して2007年を振り返ると大きな変化がありました。それは地上波デジタル放送の普及とハイビジョンディスプレーの普及、そしてハイビジョン制作環境のローコスト化です。UHF帯による地上波デジタル12セグメントHDTVに加え、FOMAやAUによる1セグ、そしてカーナビに1セグ/12セグ対応、さらに首都圏ではケーブルテレビによるハイビジョン多チャンネル放送が加速度的に普及しています。大型液晶テレビも20万円を割って販売されています。一方、我々の制作環境に於いては撮影機材としてこれまで使ってきたHDCAM以外にローコストなHDV、XDCAMHD、XDCAMEX、DVCPROHD、P2CAMなどのが加わりました。特にHDVはHVR-Z1Jを中心に様々な番組で使用されています。また編集環境もマルチコアワークステーションと追加ハードウエアや編集アプリケーションのローコスト化により、信じがたいほどのクォリティーが1000万円以下で構築できるまでに進化しました。まさに2007年は「ハイビジョンのローコスト化」が実施された年であったといえるでしょう。こういう環境変化に対応するため弊社では、リーズナブルな特機撮影を実現するグライドカム4000Proの導入やハンドヘルドスタビライザーとしてAHEADCAMの開発と製品化、そしてハンドヘルドカムコーダーに最適化したレールドリーの製作、また様々な撮影周辺機器の製作を行いました。

 昨年の年頭挨拶で私は「お客様と目的の共有」を掲げました。2008年は「お客様の夢を実現」、つまり「お客様と目的の共有をし、お客様の夢を実現する」ということです。我々クリエーターと呼ばれる者が陥りやすい「お客様の仕事を通じて自分のやりたいことをやってしまう」のではなく「お客様のやりたいことを我々の技術、センスによって実現する」ことに昇華させなければなりません。仕事の結果がお客様の喜びになり、その対価を受け取ることが我々のビジネスであると考えます。
 不透明な経済動向、加速するデジタル化の中、厳しい競争にさらされている我々映像に携わる技術会社に求められることは、経営に役立ち、ビジネスに貢献できる技術です。お客様にとって最適な形で映像を提供することで、お客様のビジネスを加速させるお手伝いができるよう、今年も精進してまいる所存です。

 末筆ながら、本年が皆さまにとって、さらなる飛躍の年になりますよう祈念いたしまして、年頭の挨拶とさせていただきます。
2008.1.1箕面にて

(2011年年頭挨拶) (2010年年頭挨拶) (2009年年頭挨拶) (2007年年頭挨拶) (2006年年頭挨拶) (2005年年頭挨拶)