Field Report Archive
千里ビデオの代表が現場で印象に残ったことを写真やビデオキャプチャーで綴る写真日記
(webへの公開は制作会社、クライアント、出演者の許諾をいただいておりますが二次利用はご遠慮下さい)
完パケ終了 07/01(Sun)
 27日に撮影したVPが録音も終了し完パケがあがりました。フレーム単位でのインサートなどもありタイムラインは意外と複雑なものになっています。アプリケーションはDVStorm2/Premiereです。
 昨日作業していた創立記念イベントのビデオも完成して本日納品しました。日曜日にもかかわらず、明日の本番のために殆どの社員さんが遅くまで残業をされて、イベントへの意気込みを感じます。


 この後は先日撮影したスペイン村の編集などが控えています。忙しいと言うよりも、忙しさが原動力になっているこのごろです。

 
ファイル変換 06/30(Sat)
 創立イベント用のビデオがWMVやDVDなど、様々なファイル形式で届いています。WMVは直接AVIにファイル変換出来ますが、中国や欧州から届いたPALのDVDには苦労します。一旦PALのAVIとしてキャプチャーし、それをNTSCのAVIに変換しなければなりません。


 ファイル変換がうまくいかない場合はDVDをパソコンに全画面表示させてクロマテックのダウンコンバーターでNTSCに変換してキャプチャーで対応します。以前は外注していた作業も技術の進歩によりPAL DVDの変換も自社で行えるようになりました。変換作業のアプリケーションはREXCEEDに搭載されているProCorderがとても便利で、SDからHD/HDVへの変換、書き出しも可能です。

 
オープンロケ&ハウススタジオ 06/27
 KENTブラシのVPを製作させていただいたI社様から新商品紹介ビデオの製作を賜り、今回はオープンロケやタレントさんを起用した内容で製作しました。残念ながら新商品ゆえ、まだお見せできません。

 4:3作品となりキャメラはIKEGAMIのD45wDSR1によるDVCAM撮影です。梅雨時にもかかわらず、この日も好天に恵まれました。撮影は総勢16名というVPとしてはかなりの人数で、昼時の現場近くに弁当を扱う店が無く、制作を担当した邑久が前日までケータリングに苦労していました。

 撮影部2名、録音部1名、照明部3名、俳優部3名、制作部2名、クライアント4名、そして監督は笹邊です。

 エルグランドに乗り込んだ2名に明かりをあてるため、前だけではなく、後部のハッチを開けてレフで起こしています。

 収録のほとんどはハウススタジオで行いますが、屋内への導入部分のカットはスタジオの外観を使用しています。

 家具を持ち込んで、照明部さんがHMIを仕込んでいます。今回は使用しませんが、スタジオには本物の暖炉があります。

 邑久が努力してくれたおかげで昼の弁当もきっちりと戴くことが出来ました。やはりロケは食事、飲み物の手配が大切ですね。夕食は次の現場となる閉店後の美容院への移動途中にファミレスへ立ち寄り約45分の休憩になります。

 セリフと動きを打ち合わせるタレント。お二人とも良くドラマや公共○○機構のCMで見かける顔ですね。初めて撮影してから20年近いお付き合いになります。

 ハウススタジオの撮影を終えて、ロケは美容院へ移動します。照明部さんが蛍光灯に合わせてHMIのフィルターを調整しています。

 撮影は笹邊の同級生が社長を務めるテルミーソリューションズの北千里店に協力していただきました。

 撮影は全て順調に進み、香盤通りに終了しました。編集は7/3に完全納品というタイトなスケジュールですが、他に同時進行のCMとN社様創立記念イベントの送出映像の編集があります。しばらくはバタバタしてブログの更新もままなりませんが、想定内の忙しさと言うことでなんとか乗り切れるでしょう。

 
もうひとつの現場 06/26
 この日は20日からの続きのVP収録のため、もう1班がD45で大阪、神戸、京都と撮っていました。笹邊は大阪発注で中部地方へ出向き、こちらは名古屋発注での関西ロケです。面白いものですね。



 
志摩スペイン村 06/26(Tue)
 CM撮影のために志摩スペイン村へ行ってきました。前回の春バージョンに続く夏バージョンの撮影です。

 今回はHDVキャメラのハンディー支援として開発したアヘッドカムを使用しました。

 天候が不安定な時期でしたが、天気に恵まれ、予定通りの撮影を行うことが出来ました。

 笹邊は前日からホテル入りし、当日は別班がVPの撮影に出向いています。私たちの現場は少し暑かったのですが、エンターテインメントのショーはゆっくり楽しむことが出来ました。

 
ケーブルテレビショー2007 in TOKYO 06/17(Sun)
 ケーブルテレビショーの送出でお台場のビッグサイトへ行ってきました。


 内容は昨年11月の大阪で行ったもののリメイク版の上演です。


 送出にはナショナルのラップトップ型DVCPROをシンクロさせて2画面を連動させています。表舞台では2画面が連動してかなり複雑なことをしているように見えていたようですが、舞台裏は超ローテクによって制御していました。


 舞台は関西出身の役者が担当しました。1日7回、合計21回のミニステージを上演しますが、恐妻編、浮気編、漫才編など、様々なバージョンにアドリブなども入って、毎回見る私たちや、主催者も面白く楽しむことが出来ました。そして2日目からは何と、リピーターが来て毎回笑いや拍手を送ってくれました。


 ステージのインターバルはハードウエアの出展者ブースを回るのも楽しみです。左はXDCAMHDの新製品PDW-F355です。24pが充実していてCINEALTAのロゴも付いていました。後ろに付いている光ファイバーアダプターはプロテックのEFPアダプター。ソニーの斡旋品でPDW-350にリターンビデオも返せるようになっています。
 右はHDCAMの新製品HDW-790です。価格が750より下がっていますが画像処理は12ビットに上がっています。ちなみに税別小売価格は6,100,000です。別売りのカラーファインダーもHDC-1600に付いているHDVF-C30Wよりも見やすくなったHDVF-C35Wが付いています。これも価格が下がり税別80万でした。HD制作システムの価格が下がることは大歓迎です。千里ビデオサービスが使っているHDW-700Aは本体のみ税別995万でしたから、最新機種は40%近くもコストダウンしていることになります。ちょっと複雑な気分です。


 左はマンフロット代理店のボーゲンのブース。以前ブログに掲載したクロマキー用のリングライトとスクリーンを展示していました。このReflecmediaのスクリーンはハリーポッターでも使われたそうです。
 右はエビンのスタジオアダプター。PDW-350をスタジオ仕様にしています。レッドタリー、グリーンタリー、リターンに対応しています。


 初日が終わった後は練馬文化センターへ打合せに行きました。ここの大ホールや小ホールはこれまでに何度も収録で伺っています。久しぶりに訪れる文化センターは改装を終えてとてもきれいになっていました。今度の仕事は収録ではなく、練馬区独立60周年記念のイベントでのアニメーションやドキュメンタリー映像の送出です。本番に向けて松本零士さんのインタビュー撮影などもあり、今から楽しみです。もちろん取材は笹邊が行きます。ワクワクです。


 練馬を出ると生憎の雨。でもさすが東京ですね、忘れガサが300円で売られていました。コンビニよりも安いのでスタッフ全員購入しました。


 打合せの後は東映アニメーションの方や制作の方とホッピーを飲みながら、仕事ではなくアニメや映画の話を・・・・肴は本日限定の活アジのお造り。美味でした。


 ホテル−ビッグサイトの通勤?には水上バスやゆりかもめを使いました。海の下を走る地下鉄に乗るよりも気分がいいです。


 水上バスの操舵は女性が行っていました。カッコイイですね。そして甲板員も全員女性でした。右は水上バスから見上げるゆりかもめです。


 これは「ゆりかもめ」からの眺め。ゆりかもめの窓から富士山が見えました。東京湾から富士山が見えるというのは知りませんでした。富士山を見ると嬉しいのはなぜでしょうね。


 東京タワーとレインボーブリッジが良く見えます。高いところを走るゆりかもめならではの車窓の景色を満喫しました。


 最後の1枚はビッグサイトのピラミッド!何処にあるのかは内緒です。ビッグサイトへ行かれた時には是非探してみてください。

 
AHEADCAMの運用テスト 06/09(Sat)
 AHEADCAMについて、笹邊の知り合いから運用状態の写真が見たいというリクエストがありましたので写真をアップします。背負子でぶら下げるとちょっとフィルムキャメラのようなスタイルになります。アヘッドカムは右目でファインダーを覗き、左目で液晶モニターと水準器を見ることが出来るようにしています。


 HVR-Z1Jとセンチュリー0.7倍ワイドコンバーター、角型フード、液晶フード、バッテリーを搭載した状態で総重量は約4kgです。30分を超える撮影では少しキツイかも知れません。オペレーターを称するには腕の筋トレは不可欠です。テスト撮影の結果では肩乗せタイプのカムコーダーよりも安定してた映像を撮ることが出来ました。また手ブレ補正を併用すれば一見ステディー風にも見えました。
 3月にグライドカムとHVR-Z1Jを使って志摩スペイン村のCMを撮影しました。そして今月中に新作の撮影を行う事になっていますが、今回はアヘッドカムの利用を提案します。採用されれば撮影現場として紹介できるかもしてません。どうやらアヘッドカムはHVR-Z1Jの撮影補助ツールとして必須アイテムになりそうです。

 
AHEADCAM 06/08(Fri)
 新しいスタビライザーを完成させました。名付けてAHEADCAM(アヘッドカム)です。


 電気性能(映像性能)的には驚くほど高性能なHVR-Z1Jですが、HDCAM等の肩乗せ型カムコーダーに比べるとハンディー撮影ではかなり使いにくいことは確かです。弊社ではグライドカムを使った防振撮影も行っていますが、HDVキャメラによる安定したハンディー撮影を行うには今回開発したアヘッドカムもかなり有効です。防振装置は備えていませんが、保持位置が光軸から離れることで移動量に対する角速度が小さくなりハンディーでの揺れを抑制します。 キャメラはソニーのクイックリリースプレートでアヘッドカムに装着します。プレートを用いることで脱着作業がワンタッチで行えます。アヘッドカムは両手と胸で保持され、安定したフィックスの撮影が可能になります


 DVX-100Bを使用する場合は専用リモコンによって左手でフォーカスとアイリスの調整が可能になります。撮影用の周辺機器は様々なメーカーから発売されていますが、売っていない場合や、思ったものが無い場合は自作するしかありません。

 
同じスタッフでHD収録 06/07(Thu)
 HD収録で奈良まで行ってきました。今回も前と同様東通さんの中継車をお借りしました。スタッフはTD笹邊、CAM溝野、邑久、河野(東通)、AUDは今西です。VE、VTRは前回と同様に東通さんにお願いしました。前回の現場はShootingに紹介していますので興味のある方はご覧下さい。

 中継車は駐車場所が無いので、道路許可を受けて劇場前に置きました。事故防止のためにドライバーさんと2名のCAさんには交代で交通誘導を担当していただいています。今回のキャメラはHDC-750を1台とHDC-1600が2台の3CAM収録です。HDC-750を振った溝野さんの話では長時間撮影ではカラービューファインダーのHDC-1600よりもモノクロCRTファインダーのHDC-750の方が目が疲れないそうです。それとHDC-750はアダプター分離型になっていますが、HDCA-750以外に後ろに付くアダプターやVTRはこれまでに見た事がありません。いったい何が付くのでしょうか?


 邑久が担当したHDC-1600です。HDC-750とHDCA-750で構成されるHDC-750とは異なり、HDC-1600は1ピース構造になっています。右の写真は邑久が愛用するVintenのビジョン10です。三脚も東通さんが用意してくれていますが、やはり愛用ヘッドを持参しました。ビジョン10といえども微妙な癖があり、やはり使い慣れた道具がいいということです。


 これは今回音声の今西さんが用意してくれた4OUTのミキサーです。前回はタムラのTS-4000Sを2台使用して4ch音声を記録しましたが、中継車内に音声スペースがあるのでこれも使い慣れたミキサーを持ち込みとなりました。そしてアムクロンのバウンダリーマイクであるPCCの他にゼンハイザーのMKH-416を仕込んでいますが、416がAB-12Vのため、ENGミキサーを電源及びリミッターに使用しています。


  収録も無事に終えて、座長たちによるお客さんの見送が始まりました。中継車は一足先に現場を離れ、キャメラなどを積み込む機材車が交代で入れ替わっています。
 大衆演劇は公演期間中の演目が日替わりになっていて、まさにぶっつけ本番の収録です。そういった条件でいかにカットを割ってリアルタイムに作品を仕上げてゆくには、キャメラマン、スイッチャー、ビデオエンジニアの技術、経験、勘に依存します。30年近く映像に係わって来た笹邊でも極度の緊張感に疲労は隠せません。しかし今回も優秀なスタッフ達のおかげで心地よい疲労感として仕事を終えることが出来ました。スタッフの皆さんに感謝感謝です。
 
ハイビジョン中継録画 06/06(Wed)
 3月に収録した大衆演劇のハイビジョンシリーズがまた始まりました。今回は大阪ではなく奈良の劇場へ行きます。


 今回の収録は市川おもちゃ劇団です。打合せで座長の市川おもちゃさんにお会いしましたが、とても礼儀正しい好青年でいらっしゃいました。さすがです。


 今回も以前と同様に中継車を使ったHDCAM収録です。笹邊の仕事は全体の仕切りとテクニカルディレクターとしてスイッチャーを受け持ちます。EFPは東通さんのHDC-1600のシステムをお借りして行いますが、ENGは今回から千里ビデオサービスのHDCAMで収録します。理想的にはEFPのマルチキャメラも自社機材にしたいのですが、やはり現状の放送機材のみのラインナップだけでは導入には踏み切れません。HDCAMカムコーダーでさえ清水の舞台から飛び降りる覚悟が必要でした。
 ナショナルからHPX-555というDVCPROHDのP2カムが発表されていますが、残念ながらCCUが出来ません。やはり業務用といえどもCCUが使えなければマルチキャメラでの運用は不可能です。放送用のHDC-1600のCCU運用では1台当たり3000万近くになります。つまり一式で軽く億を越えてしまします。もし業務用としてマルチキャメラで運用するためには1台あたりのキャメラ、レンズ、CCU&ケーブルを含めて500万以下でなければ自社機材としての導入は不可能でしょう。2011年の地上波アナログ放送の停波まであと5年を切っていますが、当分は東通さんやエキスプレスさん、テークワンさん、そしてコールツさんにお世話にならなければなりません。
 ※千里ビデオサービスがHD中継車を使用する場合は技術会社に丸投げは行わず、キャメラマン、スイッチャーなどを極力千里ビデオサービスのスタッフで固め、作品に自社のカラーを持たせるように務めています。HDフォーマットによる収録、ライブ中継などもお気軽にご用命下さい。

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