2006年10月29日(日)
フラナニスタジオ
 「フラナニスタジオ」という検索。フラナニスタジオ21が「10周年記念公演」と題して、デラクルーズ兄弟を招待した公演のビデオが検索されていた。制作作品のページも随分と更新していないため、かなり古い作品が掲載されている。毎年50タイトルほどのパッケージビデオやDVDを作っているので、そろそろ更新しなければならない。
今日は神戸のポートピアホテルでフラの収録だったが、紹介してくれたのはサウンドエンジニアのS氏である。私の会社ではVPだけではなく、様々な舞台も撮影する。それらは全て営業ではなく、音響や照明等の舞台関係の方々からの紹介である。こういった裏方さんから信頼を得るには、舞台での様々な約束事を厳守し、常に安全対策を心がけなければならない。それは技術以上に大切なことだ。私の会社が心がけていることは次の三つの「あ」である。
1:挨拶、2:安全、3:後始末


いつも若々しいS氏だ。

 今日も事故無く一日の現場を終えることが出来た。
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| アーチスト・タレント |
2006年10月28日(土)
DVDサービス 大阪
DVDサービス 大阪」で会社のトップページが最上位に上がった。続いて3位にも該当コンテンツが入った。
 残念ながら「DVDサービス」というキーワードでは53位である。しかし「DVDサービス 大阪」が約9,610,000件であるのに対して「DVDサービス」は約65,000,000件だから当然だ。順位を上げるにはYSTの研究とDVDサービスでの最上位であるTSUTAYA DISCASの研究も必要だろう。そしてTSUTAYA DISCASがトップページではなく下層のコンテンツが最上位になっているあたりにそのヒントがありそうだ。ちなみに他の検索エンジンを見ると、グーグルで「DVDサービス 大阪」は4,640,000件中の第1位で、MSNでは4番目である。
 インターネットを宣伝媒体に利用している会社としては当然最上位を目指すことは重要だが、忘れてはならないことはコンテンツではなく、業務内容である。DVDサービスでトップになる前にDVD制作業務、製品品質でトップを目指さなくてはならない。現在私の会社が作るDVD及びDVD-Rの再生互換性は非常に良くなったと自負しているが、まだまだ研究の余地があると思う。たとえばMPEG-2へのエンコード画質などである。検索順位を追いかけるよりも重要な課題だ。最上位にランクされて問題が発生(もちろん発生しない自信は持っているが)したのでは困る。10位以内に入るまでには十分な研鑽が出来るだろう。急ぐよりも着実な品質アップが重要だ。
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| 検索エンジン・SEO |
2006年10月27日(金)
SEO対策サービス 大阪
 「SEO対策サービス 大阪」でヒットしていた。グーグルの検索で約1,920,000件中1-10件目に入っている。SEO対策を生業とされているところには申し訳ないが、私のような素人でもSEO対策は可能だということになる。グーグルではウェブマスターのための Google 情報としてユーザーに注意を促している。といって、全てのSEO対策サービスを行う会社が悪いというわけではない。殆どが優良な会社であり、一部の会社がサーバーに訳のわからないリンクサイトを置いていたりするだけだ。リンクフリーサイトへの登録や自社運営のホータルサイトの活用、自サイトの同じページへのリンクの貼りまくりなどを行っている業者には注意が必要だろう。
 最近になって不思議と多いのはWEB屋が映像制作をうたったり、映像屋がWEB制作をうたっていることだ。いったい何処に共通点があるのか解らない。私の会社は「財団法人大阪市都市型産業振興センター」が運営する「商談上手」に登録しているが、その自社PRでは「85年創業の映像技術会社。「すべては撮影から始まる」をモットーにENG、EFP等、VP制作、番組制作。リニア、ノンリニア環境完備。インターネットムービーはライブ配信まで実績が有り、速度を考慮した絵作りは定評です。ただしWEBデザインは弊社の範疇ではありません。」としてWEBデザインいついては営業品目から外している。カテゴリーPRのWEBでも「WEBデザインは弊社の範疇ではありません。WEBではインターネットムービーを担当。帯域制限がある場合はストリーミングに適したキャメラワークだけではなく、音声の品位が配信の良否を決定すると考えます。」と言うようにインターネットムービーの制作に限定している。
 何故WEBデザインを営業しないかの理由は簡単だ。私にとってインターネットはデザインではなく、文字情報伝達のためのメディアだからだ。
 米国国防省のARPANETに始まった大学等の教育機関を繋ぐ国際的なコンピュータネットワークが1983年にTCP/IPが登場して以降急速な発達を遂げた。また、それまではAcceptable Use Policyによって商業的な利用は規制されていたが、1990年にARPANETが運用を停止して商用の事業者によるインターネットが始まると同時に商用利用もスタートした。そして文字情報の伝達しか出来なかったWWWの世界に1993年、NCSAでMOSAICという画像が閲覧できるブラウザが開発された。これがニュースになって世界中を駆け抜けた時以来、WEBは爆発的に普及したのだ。この時のNHKニュースは今も鮮明に記憶している。まさにサプライズだった。このMOSAIC誕生がその後のWEBにDTP的要素を求めたとも言える。
 我々が現在使っているIEもMOSAICが基本になっている。IEのバージョン表示の中には「Based on NCSA Mosaic. NCSA Mosaic(TM); was developed at the National Center for Supercomputing Applications at the University of Illinois at Urbana-Champaign.」と今も記述されている。
 会社がNIFTYのパソ通からインターネットに切り替えた1997年当時は接続も遅く、画像が多いページはサーファー達に嫌われたが、徐々に通信速度が上がって、2000年以降はBB化も進んで大きな写真や動画の掲載が出来るようになった。丁度この頃からWEBとDTPが融合し始めたわけだが、デザインが優先しすぎて、閲覧者がフォントのサイズを変更できないページも目立ち始めた。これはインターネットを理解できていないデザイナー達の仕業である。
 WEBにDTPを連動させることは素晴らしいことだ。DTPの持つデスクトップ・パプリッシング本来の意味からしても印刷メディアに依存しないWEBは出版の新しいスタイルとも言える。しかしデザインが優先し過ぎて、見やすさ、読みやすさを見失ったページは最低だ。
 これがWEBデザインやSEO対策を仕事にしない理由だ。試しに会社のホームページを開いてCtrlキーを押しながら、ローラーを回すと文字サイズが拡大縮小する。※ブログの「晴耕雨WEB〜TVキャメラマン笹邊幸人の日常写真館」は同様に文字サイズが変化するが、ZAQのブロガリはPHPを使っているためか、文字サイズが変化しない。バリアフリーの観点からZAQに改善を期待したいところだ。
 話が大きく脇道にそれたが、映像屋は生業である映像技術のスペシャリストであるべきだと考える。自分自身が納得できる仕事は真似事であってはならない。多業種に拡大しすぎてパンクした一流企業の歴史をバブル〜崩壊、ネットバブル〜崩壊で数多く学んだはずだ。
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| 検索エンジン・SEO |
2006年10月26日(木)
インターネット ムービー 変換
 「インターネット ムービー 変換」というキーワード。最近使い出した「インターネットムービー」と関連したキーワードで約958,000件中のトップにランクされていた。以前はストリーミングという表現を使っていた。しかし今日のように動画配信が普及するとストレートに意味がわかる表現のほうが良いと考えて「インターネットムービー」に変更した。ストリーミング???という人でもこれなら解っていただけるだろう。958,000件という数字を考えてもこれからは「インターネットムービー」が良さそうだ。
 インターネットでの動画配信は圧縮技術の進歩によって、ついにハイビジョンコンテンツまで配信が可能になった。これまでの「小さく汚い」から「DVDよりもきれい」という時代に入ったのだ。私はアップルのMovie Trailersで映画予告編をよく見る。480P/720P/1080Pによるハイビジョンムービーが目白押しだ。視聴にはQuicktimePlayer7(出来ればPRO版がベスト)が必要だがffdshowをインストールすることでMediaPlayerでもH264のハイビジョンムービーを視聴できる。ちなみに私はQuicktimePlayer7Proのユーザーだが、普段は使い勝手の良いWindowsMediaPlayer+ffdshowで720PのQuicktimeムービーを視聴している。とにかくハイビジョンインターネットムービーは素晴らしい。まだ体験されたいない方は是非ご覧いただきたい。インターネットムービーに対する認識が変わるのではないだろうか。
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| コンピュータ・IT系 |
2006年10月25日(水)
バリカムオプション
 「バリカムオプション」という検索だ。キーワードとしてはかなり専門的なものに属する。
 バリカムオプションとはカノープスが提供する拡張ソフトウエアで、動作にはUSBキーが必要になる。よく似たものにXDCAM Optionがあり、これはXDCAMを編集する場合に必要になる。
 バリカムはその名のとおりアンダークランクやオーバークランクが自由に設定できる。また映画製作の標準である24Pやシネガンマも備えている。Final Cut Proの場合は標準で24Pを扱えるが、カノープスはバリカムオプションが必要になる。価格は20万だが、一般ユーザーには不要な機能を省いて、必要とするユーザーにのみオプションで提供することは、一般ユーザーへの価格を抑えるには正しい設定だ。確かにEDIUSはFinal Cutよりも遥かに安い。
 バリカムやHDカムなど、ハイビジョンでのオーダーが増えているが、急遽入ったテレ朝のスーパーモーニングの撮影技術協力はベーカム指定の撮影だ。いったいいつまでベーカムは続くのだろうか。
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| 映像制作・撮影技術 |
2006年10月23日(月)
縦位置と横位置
 写真時代の同僚から「ベーやんの写真は横位置が多くなったね」と言われた。ベーやんとは当時のニックネームだ。私が写真を生業にしていた頃は印刷物の仕事が多かったのでハッセルブラッドやローライフレックスによる6×6サイズで撮影していたが、モデルやポスターは必然的に縦フレーミングになる。6×6の正方サイズなら縦横の区別は無いように見えるが、ノートリミングで無い限りは縦の絵撮り、横の絵撮りは撮影時に決まる。個人的には真四角が好きで日常美術館やアサヒカメラへの発表はノートリミングの真四角だった。
 私が写真を始めた頃「縦位置で撮ると上手く見える」と言われた。確かに普通の人は素直に写真機を構えるから縦位置は物珍しく見えるらしい。縦位置が上手く見えるかどうかはさておき、印刷分野においては大多数のものが縦になる。雑誌のグラビア、ポスタなどである。例外的に建築分野のパースや車のデザイン画などは横位置が普通になる。しかしそれらは決まったものではなく、横位置が求められれば横になり、縦が求められれば縦になる。
 ところが、映画やテレビはそうはならない。横位置は絶対的なものである。演出的に水平を傾けたり、極端なローアングルはあってもやはりフレームは横長である。動画を生業にして20年以上も経つと自然と写真も横位置を撮るようになる。遠近の対比を考えたフレームの場合も画角を稼ぐために縦に構えたりせず、広角レンズを選んで横フレームで撮影する。最近のデジタルカメラで嬉しいのは写真と同じ3:2やHDサイズ(1920×1080)が備わっていることだ。35mmカメラと違和感を感じることも無く、デジカメで撮影した静止画をトリミングせずにハイビジョン素材として利用できるのは好都合だ。
 4:3の従来方式の場合は3:2の写真に比べて左右が狭くどうしてもクローズアップが多くなるが、16:9のHDは非常に写真的であり、また映画的なサイズだ。情報量が多いため、ワンカットの時間は自然と長いものになり、絵作りもズーミングは用いず、トラックインなど画角の変化しないものになる。
 知らず知らずのうちに心の画角が横位置になったしまったようだ。その所為か、最近縦位置の写真が新鮮に見えることがある。
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| 写真撮影・カメラ機材 |
2006年10月22日(日)
HDコンテンツ サンプル動画
 「HDコンテンツ サンプル動画」である。ホームページのサイトマップがヒットしていた。
 現在水槽の動画で1024サイズのものと640サイズのものだ。パソコン上での再生を考えるとHD本来の1920×1080(フルハイビジョン)は適しているとは言えない。現在私が使用しているデスクトップは殆どが1280×1024の17吋液晶であり、2480×1024や1920×1024はデュアルモニターのために中央に継ぎ目が出てしまう。ましてそれぞれが別々のビデオカードを使用している。一般的に考えて1920×1080を一画面で表示できる環境の持ち主は23インチApple Cinema HD Displayや、フルハイビジョンのAQUSクラスと高スペックのPCに高性能なビデオカードを搭載してDVIやHDMIで接続しているユーザーくらいであろう。おそらく限られた人たちだけだある。つまりPC向けにハイビジョンを配信する場合は15吋では1024、17インチは1280でになる。
 現在私の会社が配信しているHDコンテンツ サンプル動画も公開以来1000アクセスを超え、トラフィックが規定を超えてしまった。HDコンテンツに対する関心度の高さを実感して先日新しいサーバーを契約した。ただしサンプルの配信だけでは商売にならない。HDコンテンツの制作依頼があって初めて商売になる。そしてコンテンツが多くなければ宣伝にはならない。新しい仕事に繋がるように、現在新コンテンツを計画中だ。サーバーに余裕が出来たので次は1280×720での配信を計画している。
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| 映像制作・撮影技術 / NEX・HDV・HDCAM |
2006年10月21日(土)
再生出来ないDVD プレステ2

 「再生出来ないDVD プレステ2」である。DVDというよりもDVD-Rと言う方が正しいだろう。プレステ2での再生互換はけっこう苦しめられた。たとえばカノープスのMPEG CRAFT DVD/1〜3ではうまく行かない場合が多い。原因の一つはMPEG2レイヤー2のオーディオが考えられる。現在はNTSC圏ではAC-3のドルビーデジタルが標準になっていて、MPEGオーディオはPAL圏で使われているくらいだ。他にもオーサリングソフトの持つ互換性も大きく左右する。もちろんソニーのバイオで焼けばプレステ2でも問題ないだろうが、逆に他メーカーでうまく再生できなかったりする。
 もともとFor General自体が自己記録、自己再生を基本に考えられたフォーマットだから仕方が無いとも言える。しかし現在ではFor GeneralのDVD-Rでの納品が殆どである。これが最終ユーザーのパソコンやDVDプレーヤーと互換性が無ければ問題になる。DVD-R納品を始めた頃は再生できなかった機種名を知らせてもらい、新しいオーサリングソフトを導入するたびに検証していったものだ。また二流、三流といわれるメーカーのDVDプレーヤーを購入して検証もした。そういった作業の結果、最も互換性の良いオーサリングソフトにたどり着いたわけだが、そこにたどり着くまでには多数の時間と費用がかかった。おそらく何処も大きな声では何を使っているかは公表していない。これは映像会社の辿らなければならない道順であり、それぞれの会社のノウハウである。
ただし個人的にはMPEG CRAFT DVDやiDVD、DVD Studio Pro等を使用している。
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| コンピュータ・IT系 |
2006年10月20日(金)
PentiumD 限界
 「PentiumD 限界」である。コンピューターと言うものは欲深いもの、というよりも使い手の人間が欲深いのである。
 Pentium Dを手に入れたときにはMPEG-2のエンコードをリアルタイムの約2倍の速さでで出来るデュアルコアの処理能力に感動したものである。しかしそれに慣れてしまうとまた次を求めてしまう。
 現在Pentium Dは3GHzのものと3.2GHzを使用していて、HDVの編集には3.2GHzを使用して、SDは3GHzのものを割り当てている。しかしSDの編集が忙しくなり、とても3GHzでは追いつかなくなってしまった。といって、新しいマシーンを組んでいる時間もないため、やはりここはクロックアップで対応する。3GHzのものを3.4GHzで駆動するわけだが、結果から言うと問題は無かった。CPU温度も60度弱と落ち着いている。どうやら当たりが良かったようだ。3.4GHzも3.0GHzも基本的には同じ石であり、出来の良いものは高いクロックになり、出来の悪いものは低い周波数で出荷される。これが安定生産の時期になると歩留まりが良くなり、低いものでもかなりクロックアップできるようになる。私が使っていた3.0GHzも昨年購入したもので、おそらく歩留まりが良かったのだろう。3.4GHzになったおかげでMPEG-2エンコードは確実にリアルタイムの倍の速さに上がった。
 今後インテルに求めるものはデュアルコアだけではなく、トライコア、クワッドコアのCPUだ。「三人寄れば文殊の知恵」というが、複雑な作業を高温で動作する高クロックCPUではなく、低クロック、低温度のCPUでより速い並列処理を行ってもらいたいものである。
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| コンピュータ・IT系 |
2006年10月17日(火)
気ままおやじの花店
 「気ままおやじの花店」という検索。検索結果は「日々好日」アーカイブ by 千里ビデオサービス」の「メッセンジャー」という記事だ。今日一日で数十件の検索があった。
 なぜこの検索が多かったかははっきりしている。NHKで土佐堀商店街から生中継があり、気ままおやじの花店のご主人が生出演されていたからだ。肥後橋商店街は私が昔勤めていたスタジオが有った場所から近く、よく通った場所だ。
 テレビとインターネットが極めて近い存在になってきた。私の会社では日立のWOOOをパソコンに繋いでいて、パソコンを使用しているときにもテレビをPinPの子画面で見ることが出来る。インターネットと連動した番組のときは極めて都合がいい。またテレビを見ていてクイズのあて先などは静止画にすることで録画の必要も無くメモが取れる。便利な時代である。
 10月に入ってからも連日現場が続いている。しかし世の中の情報はいち早く収集しなければ明日を生きてゆけない(ちょっと大げさすぎるか?)統合されたメディアはOfficeのように必需品になるだろう。
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| コンピュータ・IT系 |
2006年10月14日(土)
レンズ リターンスイッチ
 「レンズ リターンスイッチ」である。検索されていたページは「マルチキャメラでの芝居収録現場」だった。しかしそのページではリターンスイッチの詳細は記述していない。リターンスイッチとはキャメラのレンズやボディーにRETと表示してあるスイッチのことだ。VTR一体型のカムコーダーではこのRETスイッチを押すことでレックレビューが働き、すでに撮影された映像のラスト数秒をファインダーで再生できる。記録チェックやカットの繋がりを確認する場合に使用する。またβーカムなど、時間軸圧縮によるコンポーネントVTRではCTDMボタンと併用することで色信号の記録を確認したりも出来る。
 そしてRETスイッチのもう一つの機能はリターンビデオの確認だ。キャメラを複数台使用するEFPにおいて、スイッチャーからプログラム映像をリターンビデオとして送り返すことでキャメラマンはファインダー内で現在選択されているキャメラの映像やオンエア中の映像を見ることが出来る。見ることが出来るというよりも、リターンビデオが無ければまともなスイッチング収録は出来ないといっても過言ではない。リターンビデオとタリーランプさえあれば、例えインカムが故障したとしても収録に支障をきたすことは無い。余談だが制作会社が嘆かわしい話をしていた。「ある業者に3CAM撮影を依頼したが、とんでもないビデオになった。その上、本番中にトランシーバーの音がうるさかった。」そうだ。聞けばキャメラはPD-150を3台でデジタルスイッチャーを使ったらしい。ただし費用は3CAMで10万だそうだ。とんでもない金額が一人歩きしている。この業界で10万とはキャメラ1台での撮影費用だ。3CAM/EFPを現場に構築するには業務用の機材費だけでも15万/日以上は必要だ。3名の人件費を加えれば最低25万は必要になる。マルチキャメラはリターンビデオとタリーランプがあって初めてリズミカルなスイッチングが可能になる。スタッフの息を合わせるためのシステムがマルチキャメラEFPである。映像制作会社の看板をあげる前に十分な知識と技術、経験を積んでもらいたいものだ。あまりの無知、無謀に思わずぼやきたくなるのは決して歳のせいではない。
 今回検索された「レンズ リターンスイッチ」だが、レンズのRETスイッチはあまり使いやすい物ではない。スイッチがゴムで覆われ、余りにも硬すぎるのだ。マルチキャメラで収録する場合は次のようなスイッチを使用する。(ハンディーで担ぐ場合はやはりレンズのRETスイッチを使用するが、軽く押せるように工夫している)
これは私が自作したもので、一般には市販されていない。おそらく我々の同業もこういったスイッチは自作されているはずだ。私は三脚のパン棒に被せて使用するように設計した。初期のものは円の中心にスイッチを配したが、現在はキャメラマンの手のサイズに合わせてスイッチの位置を調整できるように位置を偏芯させている。手作業で作るために1つ製作するために一時間弱の時間を要する。これまでに20個ほど製作し、そのうち7〜8個は同業に頼まれたものだ。
 このRETスイッチとよく似たものがRECトリガーだ。
RETスイッチと似ているが、これはVTRをスタート、ストップさせるものである。普段は使用しないが、同ポジ撮影でキャメラが揺れないため、VPではよく使用する。またハイアングルの撮影や、左手がズームとフォーカスで手一杯になる撮影でも重宝する。RETスイッチと間違えないようにこのスイッチは赤ボタンにしている。
 これといった既製品がないのが我々の業界である。ハイテクが進む中、やはり半田ごてとテスターは手放せない。
 さて、今は朝の4時半である。実は昨夜から続くイオンの教育用ビデオの編集が終わり、現在DVDのオーサリング中なのだ。今日は午後から女声合唱の収録があり、明日は龍谷大学の修景工事が終わった深草キャンパスのPV撮影である。そのあとも新しい撮影と編集がドッと入っている。いざなぎ景気を超えるとか、景気拡大が続くとも言われるが決して油断は出来ない。米国発の世界恐慌や、1990年代日本の失われた10年など、我々は多くのことを学習してきたはずだ。この格言は決して忘れてはならない。
「おごるなよ、丸い月夜もただひと夜」
2006年10月14日 | 記事へ | コメント(0) |
| 映像制作・撮影技術 |
2006年10月10日(火)
Lucky!
 今日の記事はキーワードではない。
 昨日の記事で
>100アクセスに対して4,000円ということになる。
と書いたが、商談とは進め方次第で大きく変わるものだ。プレゼンスプロバイダー(サーバー会社)にトラフィックの超過料金について相談したところ「新しいサーバーを契約していただいたので超過分は請求いたしません」との返事を頂いた。とてもラッキーな話だ。商売の機微というものである。こういう対応をしてもらうと当然次もここでお願いすることになる。
 私も技術会社とは言え、商売である。自分が受けた好印象を自分の仕事に反映させることが大切だと思う。やはり私は大阪人である。
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| 未分類・エトセトラ.etc. |
2006年10月09日(月)
擬似ストリーミング WMV
 「擬似ストリーミング WMV」である。WWWサーバーからの動画配信は擬似ストリーミングが便利だ。インターネットの高速化が進み、ストリーミングサーバーを用いないhttpによる動画配信だが、動画の転送レートとダウンロード速度が計算され、必要なバッファが溜まった次点で再生を開始してくれる。現在「タナゴの水槽」を1024x576ピクセルのほぼHDTVで配信しているが、ZAQでの接続(ZAQプレミアム)でも10秒ほどの待ち時間で再生が始まる。またダウンロード型の擬似ストリーミングだから、一度視聴すれば、次からはPCのTemporary Internet Filesに残ったキャッシュを再生するため、瞬時に再生が始まる。ダウンロードされてしまうことで著作権収入に支障をきたす音楽配信では擬似ストリーミングは適当ではないが、企業PRや趣味の配信であればダウンロードできる擬似ストリーミングの方が好都合ともいえる。ただしWWWサーバーであってもバックボーンは太くないと配信に支障をきたすことになる。
 「タナゴの水槽」を配信し始めた9/28から今日までのアクセスは400件にのぼり、実は問題が生じてきたのだ。月に100件程度だろうと予想していたのだが、400件の新規アクセスは206MB×400=82.4GBにもなる。そして案の定サーバーからNotification of problem domainsというサブジェクトでこんなメールが届いた。
-------------------------------------------------
Limit has been exceeded on domain 'www2.svs.ne.jp'
owned by client 'svs-www'
(Contact name 'Senri Video Service Co.Ltd'):
Disk space usage: 1528.64 M
Disk space limit: 4.00 G
Traffic: 116.17 G
Traffic limit: 100.00 G
-------------------------------------------------
つまり16.17GBの転送量の超過である。
1GB当たりの超過料金は200円だから3,200円の超過料金となる。これでは今後新規1アクセス(キャッシュされていない新規のみと考えて200MBの動画に新規1アクセスとしている)で40円のコストがかかり、100アクセスに対して4,000円ということになる。つまり大きなファイルを配信することは控えた方が良さそうだ。だが始めたばかりで止めるのはいかがなものかということで、1ヶ月あたりの転送量が300GBのサーバーを契約する事にした。ただし月額10,000円のコストアップになる。これを携帯電話で言えば私が使っているドコモのタイプLやタイプLLのようなものに相当する。これなら月に1,000アクセスあっても定額と言うことになるが、年額120,000円は大金だ。12万円の利益を出すためには100万円の売り上げ増が必要になる。
 サーバーのグレードを上げることで転送量や容量に余裕が出るため、実は現在1280x720のハイビジョンコンテンツの配信も計画している。そして動画コンテンツ対する名称もストリーミングを用いず「インターネットムービー」を用いる事にした。一般のユーザーにはこの名称を用いる方がシックリするだろうと考えたからだ。
 私の計画における「PR効果」対「コスト」ということでの良否はクライアントからのリアクションにかかっている。外れれば当然減俸は免れない。自腹サーバーになってしまう。このことを家内に言うと「あなたタバコ止めますか?それともサーバー止めますか?」と突っ込まれた。もちろんどちらも止めることは出来ないのだ。
2006年10月9日 | 記事へ | コメント(2) |
| コンピュータ・IT系 |
2006年10月08日(日)
DF/NDF
 「DF/NDF」という検索だ。DFとはドロップフレーム、NDFとはノンドロップフレームの略称である。
 テレビが白黒放送であった時代には存在しなかった言葉だ。これはカラー放送になってから必要になったものである。
白黒とカラーの違いを見ると

となり、1秒間あたりのフレーム数が0.03少なくなっているのがわかる。
 テレビ放送のカラー化実現しても1秒間30フレームで送ることは問題なかったのだが、既存の白黒テレビを無視できないため、同じ電波で白黒とカラーを扱えるように、カラー成分だけをサブキャリアとして後付した。その結果情報量が増え、時間内にフレームを送りきれないのである。そのために計算上29.97になってしまったのだ。もしカラーで1秒間30フレームで送ると1時間にして3.6秒のずれが生じる。この誤差を修正するために、指定したフレームをタイムコードから定期的に抜く規格がドロップフレームである。正確には29.97フレームで1秒間だが、ノンドロップフレームでは、30フレームで1秒とするため、タイムコードの表示は、実時間よりも長くなる。ドロップフレームは実時間と合わせるために0, 10, 20, 30, 40, 50分を除く時:分:秒:00の開始位置で2つのフレーム番号(0,1)をカウントせず飛ばすため、t秒:29フレームの次はt+1秒:02フレームになる。
 まあ、こういったややこしい話は一般の人は気にしなくて良いことだが、上の理由でビデオのタイムコードを実時間に一致させるため、局に納品する場合はタイムコードをノンドロップフレームにしなければならない。もしノンドロップで30分の完パケを作ると最後の1.8秒が放送時間からはみ出してしまうことになる。そのために番組交換基準ではドロップフレームが約束事になっているのである。ただし15秒CMではDFでもNDFでも問題は無い。15秒での誤差は0.45フレームしか生じないのである。

面白い話があった。
アマチュアさん「プロ用はノンドロップフレームが選べていいですね」
私「???」
アマチュアさん「私のコンピューターでDVを編集するとコマ落ちして困ります。」
私「!!!」
家庭で使用するminiDVはタイムコードが実時間に一致するようにドロップフレームが使用されている。だがコマ落ちは別だ。おそらくPCやハードディスクのスペックが低いためにコマ落ちを起こすのだ。NDFでもそれは同様である。

 さて今日もM君はのじぎく国体、T君は昨日から泉北の忠岡だんじりまつりの取材に行っている。ニュースでご存知だと思うがだんじりで事故があった。たまたま取材していた団とは違ったが、気を付けてもらいたい。私はというと、郵貯の怒涛の撮影、編集、第一生命のVPなどの徹夜地獄から脱出し、今朝は「がっちりマンデー」も見ることが出来た。明日は33倍レンズを使用した2CAM中継だ。ようやく怒涛からの出口が見えてきたようだ。
2006年10月8日 | 記事へ | コメント(0) |
| 映像制作・撮影技術 |
2006年10月05日(木)
ジュピターホール 映像制作
 「ジュピターホール 映像制作」だった。ジュピターホールは以前「和田山町文化会館」といい、URLはhttp://www.town.wadayama.hyogo.jp/jupiter/で兵庫県朝来郡和田山町であったものが、生野町・和田山町・山東町・朝来町が合併して現在は朝来市和田山町になっている。URLもhttp://www.city.asago.hyogo.jp/jupiter/というわけだ。
 ジュピターホールで仕事をして面白かったのは、町に「スタッフクラブ」という組織があり、ジュピターホールの舞台運営を手伝っていることだ。私が撮影に行ったときも大勢の「スタッフクラブ」の人が手伝って?くれて、電気店?の人が他のメンバーに色々と解説していた。
 そんな朝来へ今日からキャメラのM君が国体中継の技術指導で行っている。先日まで多可町でバレーボールを中継していたが、6日からはハンドボールになる。彼からメールが届いていたので紹介しよう。
  

 和田山に行く道が大変便利になった。城之崎温泉へもすぐに出かけられる。もちろん急ぐ場合は但馬空港が利用できる。伊丹から但馬まで40分で行ける。料金は片道11,000円で1日2往復している。また、但馬地域の住民や勤務者には自治体からの運賃助成制度がある。
詳しくは但馬情報特急のサイトをご覧いただきたい。
2006年10月5日 | 記事へ | コメント(0) |
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ニックネーム:SENRI
都道府県:関西・大阪府
映像制作/撮影技術会社
(株)千里ビデオサービス
代表取締役&
北八ヶ岳麦草ヒュッテHPの管理人です。よろしくお願いします。
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