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2008年05月03日(土)
今日の現場
 ここ最近はVPの1CAM:EFPスタイルが多かったが、昨日今日は久々のマルチカムEFPだった。
 スイッチャーワゴンは会社を作った87年から使っているものでかなり、というか、とことん年季が入っている。システムを更新するたびに棚の間隔を変更して使い続けてきたワゴンだ。何度かキャスターを交換し、その度に塗装してきた。
 上の写真はVEに評判がいいキャリングのVE卓だが、スイッチャーワゴンはスタッフからも「そろそろ新しくした方が・・・」といわれ始めている。
 5月のバタバタが一段落した頃には何とか新しいワゴンを作れるだろう。その前にネット通販で購入したMaglinerもどきのMaclinerが今日着払いで到着していたようだ。残念ながら今日は事務所が不在だったので明日の配達になる。まずはロケ用のMaclinerが先である。
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2008年05月01日(木)
リアルプレーヤーが新しくなった
 連休明けに少し大掛かりな撮影をする。撮影はスタジオも入れて3日間。そのうちオープンロケではレールを敷き、照明部4名、技術部6名、録音部2名、制作部3名、役者7名等である。そのために参考になる映像がYouTubeにあった。映像はさておき、この動画を見ているときに下のようなポップアップが出てきた。数日前リアルプレーヤーをアップデートして付いた機能だ。<BR>
 めったに使わなくなったリアルだが、なんとYouTubeがダウンロードできる。<BR>
 これまでネット動画のダウンロードにはMPXやダウンコンバーターを使用していたが、リアルプレーヤーの最新版ならワンタッチでストリーミングのFLVも保存できてしまう。「このビデオをダウンロード」をクリックすればいいだけだ。下のようなダイアログが開いて自動で作業が完了する。<BR>
 暫くMediaPlayerやFlashムービーに圧されていたが、再びPeal再燃である。プレーヤーはMediaPlayer11を意識してか、黒ベースの精悍なデザインだ。<BR>
 新しい機能が追加されたリアルだが、ストリーミング=リアルという過去の栄光を取り戻せるだろうか。FLV、WMVの上に返り咲く前に燃え尽きなければ良いのだが。
2008年5月1日 | 記事へ | コメント(0) |
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2008年04月30日(水)
撮影現場
 「撮影現場」という検索が多い。
 また、それに関連するキーワードHD中継車」などが目立つ。
 他にも「レールドリー 現場」や「撮影現場 照明」などである。何れも私の会社の「Shooting」というコンテンツがヒットしていた。
 こういうキーワードで私の会社がヒットしているのはSEO対策を行っているからではない。それよりも絶対数が少ないのである。
 業界ドラマの視聴率が高かったり、また「バックステージツアー」が意外と人気が有るのはやはり舞台裏への興味だろう。
 確かにメジャーなアーティストやタレントの舞台裏は私も覗いてみたい。それはアーティストやタレントを見たいのではなく、大掛かりな舞台機構や撮影システムに対する興味である。このあたりは一般の人とは少し捉え方が違うと思う。
 私の会社は小さいながらも何とか20年を持ちこたえてきた。そのおかげで普通では体験できない、例えばジャッキーチェンと一緒にエレベーターに乗って部屋まで同行したり、有名タレントやスポーツ選手の至近距離に近づいたり、また収録のサブで人気お笑い芸人と馬鹿笑いをしてみたり・・・。とは言っても、我々はあくまで裏方であり、表方を支える仕事に従事しているのである。
 ところが、最近の業界就職希望者の多くは現場を華やかなものと錯覚している。表方もそうなら、裏方も代役では務まらない世界だ。穴を空けたり、礼儀作法を忘れると速攻でしっぺ返しが来る。また、一旦本番に入ればどんなことがあっても現場を放棄できない。つまり親の死に目に会えない覚悟が必要だ。私のスタッフにも親の死に目に会えなかった者が2名いる。当然私も父の臨終時は現場でスイッチングをしていた。
 もうひとつ業界で生きていくために必要なものは体力(気力?)である。世間では「サービス残業」「過労死」etc.色々言われるが、業界人が過労死した話を聞いたことが無い。8時間を超えたら残業だなど考えもしない。もちろん賃金はそれなりに必要だが、10時間だろうが、20時間だろうが、仕事が完了するまで働き続ける我々はまさに働き蜂そのものである。自分の仕事としての責任感がそうさせているのだろう。
 もし過労死しそうな人がこの業界に入れば1ヶ月は持たないだろう。1ヶ月持った人は1年でも5年でも平気である。それどころか、もう普通のの仕事には戻れない体になってしまう。それがこの業界の恐ろしくも、面白いところだ。
 乱暴なことを書いたが、7割は当たっているだろう。しかしこんなことを言ってばかりでは経営者失格である。労働条件の改善は我々上に立つものの使命である。最後にもう一つ。この業界は表方と同様、常に競争であり、蹴落としあいがある。それに打ち勝つには屈強な体と気力、さらに知識と知力、そして知恵が求められるのである。
 ただし例外的に私のような戯けたアホでも意欲さえあれば何とか務まる場合もある。
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2008年04月29日(火)
第1フィールドは偶数フィールド・第2フィールドは奇数フィールド
 今日からゴールデンウィークに入った。とは言っても世間一般の話。GW中も大勢の人々が仕事をしている。そのうちの数名が今私の会社の編集室で作業を行っている。
 写真は社会福祉法人のVPの粗編集をするSディレクター。
 また、明日30日と翌1日は電子機器メーカーのVPの編集でを行う。で、私はといえばブログの更新?いやそんなことはない。ちゃんとDVDのオーサリングを行っている。ただし書き出し中に面白い話があったので少し更新することにした。
 実は昨年11月14日に書いた記事「フィールドオーダー」でコメントを頂いた北浦堅次氏からメールを頂いた。添付されていたファイルは「第1フィールドは偶数・第2フィールドは奇数フィールド」を解りやすく解説した教材である。
 インターレースのビデオ信号において、今尚フィールドに対して曖昧な認識があり、そのことを学生達に理解させることに苦労されてきたようだ。氏は毎日放送で制作技術局長まで務められ、その後(株)アイ・ティ・エス、(株)ベスト映像を経て、現在大阪芸術大学で教授を務められた方だ。その氏と電話も話したのだが、学生だけではなく、放送局においても第1フィールド=奇数フィールドと思い込んでいる人がいるということだ。おそらくこのブログを読んでおられる方の中にも第1フィールドは奇数・第2フィールドが偶数フィールドと思い込んでおられる方もいるだろう。
 氏から送っていただいたFCCの「TELEVISION SYNCHRONIZING WAVEFORM FOR COLOR TRANSMISSION」の垂直帰線期間の規格図に、FIELD 1 OR EVEN FIELD、FIELD 2 OR ODD FIELDと明記されていた。NTSCの規格では「第1フィールドは偶数フィールド、第2フィールドは奇数フィールド」なのである。ただしこれでは誤解されやすいので次のような表現が解りやすいだろう。
 順序に奇数、偶数を用いると混乱が生じるために最初の走査線を含むフィールドをトップフィールド(Top Field)、次の走査線で始まるフィールドをボトムフィールド(Bottom Field)と言い、ボトムフィールドで始まる規格をボトムフィールドファースト、またトップフィールドで始まる規格をトップフィールドファーストと言えば解りやすい。
 しかしこれで全てが解決するかといえばそうではない。現在ではSDの他にHD、インターレースの他にプログレッシブがある。同じSDでもDV系はボトムフィールドファーストで、D1はトップフィールドファーストである。これはNTSC、PALとも同様である。そしてHDでは全てトップフィールドファーストが標準の規格になる。波形モニターをお持ちの方はラインセレクターで確認いただくと良いだろう。F2は右半分が21Line始まっている。つまり第1フィールドは偶数のラインで始まり、第2フィールドは奇数のラインが最初に表示される。
 話を戻すが、解りやすい表現として「奇数フィールドを構成する走査線は偶数ライン、偶数フィールドを構成する走査線は奇数ライン」はどうだろうか?いや、ますますややこしくなりそうである。
 ここで話をもっとややこしくすれば「DVのフィールドオーダーはボトムフィールドが先に表示されるボトムフィールドファーストなのに、DVD-Videoの規格はトップフィールドが先になっている。たまったものではない。エンコードの設定を間違えるとどうなるのか・・・・・。ご安心いただいてよい。DVD-Videoでは、MPEGファイルのフィールドオーダー違っていてもヘッダ情報の記述をもとにDVDプレーヤーがそれを判別して正しいフィールドオーダーで出力してくれる。間違えていてもカクつくこと無く再生できる。ただしDVDから直接取り出したファイルを扱う場合には時として反転が必要になる。
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2008年04月26日(土)
昨日の続き
 昨日書いた急な現場である。
 撮影内容は詳しく書けないが、工場での撮影のため照明はHM1を使用。制作会社、クライアントと合流して撮影を開始したのは13時。撮影は程なく終了し、再びクライアント達を新大阪駅に降ろして一路芦原温泉へ向かった。
 芦原温泉ではすでに先発隊がロケを開始していて、私は翌日のVEが仕事。急ぐ必要は無かったが、夕食と温泉が待っている。
 北陸道を走っていると車窓に幻日が現れた。非日常的な自然現象を見ることが出来るのはラッキーだ。なかなか幸先のよいスタートである。

 芦原温泉は兵庫の湯村などのような風情は無いが、平野の中に出現した温泉らしく、視野が開けている。
 助手席に乗っていた都会育ちの前田君は車窓の珍しい風景に次々とシャッターを切っていた。
 我々は先発部隊と無事合流し共に夕食を終えて温泉に浸かった。宿の「清風荘」はえちぜん鉄道あわら温のまち駅のすぐ傍だ。建物も立派だが、何よりも中居さんの気配りが行き届いている。温泉はもちろんだが、旅の疲れを癒してくれる最大の要素は宿の対応である。機会があればまた泊まってみたい「清風荘」である。
 撮影現場の様子は後ほどFieldReportにアップしよう。
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2008年04月24日(木)
急な発注
 懇意にしている東京の制作会社から急な発注があった。ドリンクで有名なT社のVP撮影だ。スケジュールが埋まっていてかなり厳しい状況で、関わりがあり信頼の置ける技術会社を当たってみたが皆ふさがっている。私の会社が忙しくしている時は他の会社も忙しいに決まっている。さらに大きい所はもっと忙しいに決まっている。
 断るしかあるまい・・・とも思ったが、この制作会社の絡みでこれまでに元ガンバ大阪の宮元選手をはじめ、数多くの日本代表の取材をさせていただいた。もし今回を断れば次は無いというのがこの世界だ。
 幸い明日の芦原温泉ロケの初日は雑観と夜のシーンのみのため、現場は4名で回れ、機材も自社の保有機材で対応可能だ。そんなわけで私がこの急な発注を担当することにした。照明はVEの前田が担当し、機材はHMIを2発。こちらの方は朝10時新大阪集合で終了予定は17時だから私とVEは遅くとも21時までには芦原温泉に到着できる。撮影後約300km強の移動はかなりきついが、到着後ゆっくり温泉に浸かってしまえば疲れも癒されるだろう。頑張るしかない。
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2008年04月23日(水)
PALネイティブサポート
 先日のR社に続いて、今回は大阪にある某メーカーのドイツでの展示会用プロモーションビデオを英語版で製作した。R社の場合は日本やアメリカでの使用が多いため、基本はNTSCであり、撮影もNTSCで行い、PAL圏用はNTSC⇒PALの変換でDVD化した。ところが今回は展示会がドイツで行われ、モニターは50インチPDPである。高解像のWMVやBDが理想だが、会場の方で手配するプレーヤーがPALのDVDということで当然それに合わせて納品しなければならない。
 そこで今回はNTSCではなく、撮影から編集、オーサリングを全てPALで行った。つまり「PALネイティブサポート」である。
 NTSCの場合は16:9での画素は正方ピクセルで856×480になるがPALの場合は1024×576である。当然480本の水平走査線よりも576本の方が垂直解像度は高くなる。ただしNTSCが30フレーム/秒であるのにPALでは25フレーム/秒となり、動きの速い被写体では違和感が出る。しかし25フレームのテレビに慣れたPAL圏の人にはNTSCは気持ち悪いそうだ。
 新商品のプロモーションという用途から考えればやはり会場となるドイツのテレビ方式に合わせたPALネイティブであることは必然の結果である。MAのオペレーターと話していたが、10年前ならPALネイティブなどとてつもない予算が必要だったが、今ではPCの進化とスイッチャブルカムコーダー、VスイッチャブルカムコーダーTRのおかげでNTSCの製作とさほどコストは変わらない。
 グローバル化によるテレビ方式の標準化を唱えた人がいたが、技術進化がその必要性を解除してしまった。私の会社で試写用に置いているDVDプレーヤーはPAL/NTSC兼用のモデルだが、1万円程度だ。そして検証用に今も置いている古いDVDプレーヤー(レコーダー機能は無い)は当時128,000円であった。我々映像関係の仕事もやはり電子機器の進歩無しには存在し得ない職業だと痛感する。
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2008年04月22日(火)
Vロケスタート
 週明けからスタートしたVロケ、初日は好天に恵まれた。
 今回のロケでは大半を屋内で撮影するが、芦原温泉を含んで外観や環境、雑観がかなり重要になる。特に外観や環境では青空と陽光が望ましい。

 Vロケは今週いっぱいだが、今日明日の私は別行動になる。撮影は別班に任せて、私は録音スタジオで別件のVP2本の日本語、英語のナレ録りとMAである。これは共に23日納品と試写となる。ただし週末の芦原温泉は現場に入る。世間ではその後GWに入るわけだが、私とD、制作は当分GW気分にはなれそうもない。せめて温泉ロケだけは私も行きたいのである。GWは今週行ったVPの編集を開始し、GW明けは役者5名の入ったVPの撮影が待っている。現在その構成やロケ場所の選定中だが、これも楽しい現場になりそうだ。
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2008年04月15日(火)
PMW-EX3 新型XDCAM EX

昨年からリークしていたソニーの新型レンズ交換式XDCAM EXの新製品!
私がHVR-Z7JやS270に目もくれず待ち望んでいたものが発表された。
http://www.sony.jp/products/Professional/xdcamex/index.html

NABの情報だ
http://provideocoalition.com/index.php/awilt/story/sony_snapshots_nab_2008_day_0/

日本での発売は8月という。
ショルダーバランスを除けば理想に近い。
レンズ交換式のため、弊社で現在保有している1/2吋エクステンダー付きのFUJINONが使えるのも嬉しい。
もちろんCANON、ナショナル、JVCも見逃せない。そしてIKEGAMIの動向も。
今後はシリコンやHDDメディアが中心になりそうな予感。
ただし気になることもある。今流行のCMOSが持つ動体歪をどう解決するのか?
スポーツに限らず、走る列車が傾いて写るのはいただけない。CMOSに対して若干の疑問はが残る。
やはり放送用はCCDを推し進めるのか?
暫くはHDミドルクラスは静観が良さそうだ。

↓下のURLで各部の詳細を見ることが出来る。
http://www.sony.jp/products/Professional/xdcamex/360spinning_ex3/index.html

巷ではEX-3に12PINレンズリーモート端子が無いため、「汎用のレンズだとズームサーボが使えない」と噂になっている。確かにレンズに電源供給できないので電動ズームやオートアイリスが使えない。ただ、これは実際の現場(私たちの現場)では手動ズーム、マニュアルアイリスなのでさほど問題ではない。
しかしアイリスが電動で動かないということは、リモートコントロールのRM-B150の使用を謳っているのに(リモートコントール端子を装備。8ピンリモートコネクターを介して、リモートコントロールユニットRM-B150(別売)、RM-B750(別売)からさまざまなカメラ機能を制御することが可能)レンズ交換の魅力が半減してしまう。
今更12PINの追加は無理だろうが、付属の汎用1/2吋レンズ用マウントアダプターに12PINを付けることは出来ないだろうか。厚みから考えるとコネクターの直付けは無理だろうが、コネクターの付いたケーブルなら出せるのではないだろうか。あくまで私の夢だが・・・・
NC旋盤を使って頑張れば自作できそうな気もするが、どうだろうか。願わくばソニーからこんな1/2吋汎用マウントアダプターが出てくれることを望んでいる。
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2008年04月09日(水)
EDIUS Pro4
 EDIUS Pro4 for REXCEEDが届いた。ターンキーモデルだったため、今までアップグレードせずにいたのだが、他のマシーンが全てEDIUS Pro4.6に移行したので、互換を保つために4.6にアップデートした。
 届いたのはcanopusのロゴが印刷された段ボールで、中には真っ白な箱。かなり安っぽい。白い中箱にはシールが1枚貼られていて、これでEDIUS Pro4であることが辛うじて判る。
 価格は一般のEDIUS UGの3倍もするくせに貧弱である。要は中身なのだが、もう少し色気があっても良さそうだ。
 4.03へのアップデートは直ぐに完了し、ダウンロードしたアップデータで一気に4.6へバージョンアップ。P2オプションやバリカムオプションのUSBキーを4.0に更新してEDIUS 4のUSBキーと統合して完了。約1時間ほどの作業である。

 これでEDIUS 4の環境が整ったわけだが、やはり私は使い勝手の良いPremiereProを選んでしまう。そろそろEDIUSに慣れなければいけないのだが・・・それについ先日Premiere® Pro CS3の入ったAdobe Creative Suite 3 Production Premiumを購入したばかりだ。EDIUSは若い者に任せて、私はやっぱりPremiereで続けよう。
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2008年04月08日(火)
メーカーのサイトに弊社制作のビデオがアップされていた
 先月制作したローランドの新製品であるR-44ビデオがアップされていた。
 撮影は2月末でデリカに冬タイヤを履いての長野ロケである。この時に同時制作したHD-SDI⇒HDVコンバーターのVC-300HDビデオもアップされている。
 このビデオのナレーション録りの様子はこのブログにもアップしている。
 今度また新製品のビデオを作る事が決まったが、ローランドという会社は我々技術屋が望むものを次々に具現化してくれる素晴らしい企業だと思う。VC-300HDはビデオ制作を受注するよりも以前に使用し、その素晴らしさは承知していたが、まさかそのビデオを作らせていただけるとは思いもしなかった。
 Field Reportの2007/7/19の記事で紹介している。自分が気に入った製品のプロモーションを作ることが出来たことは技術会社にとって最高の喜びである。
VC-300HDについて補足しておこう。
このコンバーターは単にHD-SDIをHDVに変換するだけではない。左の図(VC-300HD)のように、既存のフォーマットが自由自在に変換出来、さらにアップコンバート、ダウンコンバートの際のスケーリングも可能だ。そしてVer.2になって24p、23.98p、25p、30p、60pなどのフレームレートに対応した。また4点式ガンマ補正機能が追加され、映像の諧調調整も出来る。至れり尽せりのバージョンアップである。
 また、このVer.2での追加機能はすでにVC200HD/300HDのVer.1を購入済みのユーザーにも有償ではあるがアップグレードとして提供されている。企業の品質保証にたいする姿勢が嬉しい。内部処理はVer.1もHDCAM-SRと同じ4:4:4で高画質だが、Ver.2ではプロセッシングを強化し、アルゴリズムの最適化によりアップコンバート、ダウンコンバート、クロスコンバートの画質が向上している。
 映像機器に限らず、普段使用しているコンピューターもOSやアプリケーションのアップデート、アップグレードによって最新機能が追加されて第一線で活躍できる。ソフトウエアで制御されるデジタル機器ならではのバージョンアップである。
 我々人間もデジタル機器のように常にバージョンアップして新しいものに対応していくわけで、昭和29年生まれの私は今年でVer.54である。しかし昭和29年製のCPUの処理能力はどうだろうか。一応複数のタスクを処理する能力と、並列処理にも対応するマルチコアであることは自負しているが、どうも最近メモリーのエラーが出るようだ。ここらでメモリーを・・・・そんなことが出来て嬉しいのは私ではなく、周りのスタッフだろう。最新式のメモリーが欲しいこの頃である。
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2008年04月06日(日)
春の上高地
 打ち合わせがスムーズに終わり、そのVPで使用する素材を「せっかく長野に来たのだから撮って帰ろう」ということになった。もちろん登山の準備など一切用意していない。ホエブスやコールマンといったストーブはおろか、雨具さえ準備していないのだ。靴は私が安全靴で他のスタッフはスニーカー。普通の人はこの時点で上高地などへは行かない。
 まず天候の判断。天気図や気象衛星の情報では絶対好天である。気温もほぼ氷点下。日帰りなら雨具は不要。雪が解けて靴が濡れる不安も少ない。防寒ということでは夜の松本を歩く程度のコートは所持している。それと一応ザックは車に積んでいた。これならコンビニで食料さえ調達すれば何とかなるだろうと、お気楽パーティーは出発した。

 車をターミナルに置いて釜トンネルを目指す。昔のトンネルは閉鎖され、一応近代化されたトンネルは「雪ん子」の歌さえ口ずさまなければ何の不安も無く大正池まで行ける。しかし以前のトンネルとは違い、一度入れば出口まで景色は見えない。もしかしたらこのトンネルにこそ「釜小僧」が居るかもしれない」と思ったりする。

 以前(2005年頃)は覆道付近からは写真のように梓川を見ることも出来たが、今は工事用のダンプカーの轟音に恐怖しなければならない。私が始めて上高地に来た30年ほど前は春の連休と秋の土日を除けば一般車も通行でき、自家用車で河童橋まで行くことが出来た。しかし自然保護の目的で今は通年一般車は通行不可だ。もちろんバイクも不可。バスやタクシーも4月後半から11月半ばまでしか通っていない。つまりGWまでは歩くしか無い。

 20分ほど歩くと出口に達する。新鮮な空気が嬉しい。そしてこのトンネルを抜けると春夏秋冬を問わず、別世界が待ち受けているのだ。

 トンネルを出ると風景は一気に冬。まだまだ雪がいっぱいだ。ちなみに私たちのパーティーが釜トンネルを通ったのは4月5日である。おもわず4日でなくて良かったと思う。

 トンネルを出てすぐに見える焼岳を撮影。大正の大噴火で泥流が梓川をせき止めて大正池が出来たことは有名。昭和37年には中尾峠の焼岳小屋を破壊したそうだ。その後登山規制されていた。私が北アルプスによく通った頃はまだ登山禁止だったが平成3年にこれが解除になっている。今は2455mの頂上(南峰)は立入禁止だが2393m(北峰)のピークまではOKということだ。今度は是非登ってみたい。

 道草をしたが目的の上高地を目指す。大正池までは工事用の車両がひっきりなしに通るので轢かれないように注意しなければならない。幸いこの現場の運転手さんたちには歩行者優先が徹底されているらしく、泥はねにも気を遣いながらゆっくりとすれ違ってくれた。

 今回の撮影機材はハイビジョンのHVR-Z1Jとビンテンのビジョン3、そしてセンチュリーのワイコンとフィルターが数枚。もしこれがHDCAMだったらこんなお気楽ロケは絶対出来ない。

 大正池ホテル(閉鎖中)を過ぎると重機が除雪作業をしていた。今年の上高地公園線開通は2008年4月24日ということだから、まもなく一般客でごった返すことになる。ウエストンが見た静かな上高地を楽しむなら今しかないだろう。

 除雪されていない道も堅雪になっていて芦峅やスノーシューも不要だ。もちろんラッセルの必要も無い。お気楽春山登山にはもってこいのコンディションである。スニーカーで来た木原も何の不安も無く春山を満喫している。ただし山はいつもこんなに優しい表情ではないことを認識しなければならない。若い頃から北アルプスを庭のように歩き、幾度もの単独行で山の辛酸を味わってきた私が「今日なら大丈夫」と判断した日だからここまで来れただけである。


 これが今回の撮影機材。ビンテンは手提げ部分をショルダーにして背中に背負って歩いた。もしビンテンのバッグを車に積んでいなければ背負うことは出来なかった。ということは三脚無しのロケは無意味となり中止だ。この青いバッグがあったからこそ出来た上高地ロケである。汗をかかないように上着を着たり、脱いだりしながら雪道を進んで目標の河童橋を目指す。着替えがないので、こまめな防寒調節は大切だ。

 我々を迎えてくれた河童橋。シーズンにはまず見ることが出来ない無人の釣り橋は明神様に良く似合う。

 早速河童橋の上からパノラマを撮影。誰も渡ってこないので揺れは皆無。シーズンに橋の上で三脚を使えば揺ればもちろんだが、観光客にも迷惑をかけることになる。今が一番いいときである。

 河童橋から望む穂高連峰だ。画像をクリックすると大きなサイズで開く。

 梓川の河原に下りて撮影。川の水は限りなく清らかだ。

 今回の日帰りロケで回したテープは約50分。まあまあの収穫である。最後は河童橋と穂高を入れて記念写真。いかにも軽装であることが顰蹙を買いそうだが、私の観天望気に免じて許していただきたい。重ねて言うが、GW前の上高地はまだまだ冬である。もしこのブログを読んで「行ってみたい」と思った方は十分な装備、服装、食料をもって出かけていただきたい。

 来たからには帰らねばならない。現場用のマグライトは常時携行しているが、雪洞など掘って楽しんでいては明日の仕事に穴が開く。日のあるうちに釜トンを抜けなければならない。と大正池ホテル付近まで戻ったところで風が凪いできた。もしかすると穂高が水面に映りそうな予感。

 すこしだけ下山を遅らせて、大正池でしばらく休憩。ただしじっと待っていると手がかじかんで来る。やはり上高地はまだ冬の続きなのだ。

 これがこの日のラストシーンだ。同じくクリックすれば大きな画像が開く。気楽に、というか無謀極まりない春の上高地ハイキングだったが、山の女神は我々に優しかった。今回収録した素材は次に作るVPのイメージ映像で使用する予定だ。つまりは今回のお気楽ハイクは遊びではない。無謀なようだが、私的には緻密に計算した結果であり、真剣勝負だった。それに対して女神が微笑んでくれただけである。あらためて女神とスタッフに感謝している。
(※写真は2005年のアーカイブを除いて全て制作技術部の木原が撮影したものである)
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2008年03月25日(火)
再び東京
 昨日東京から戻った。そして今は次の現場「東京国際アニメフェア」の素材編集をやっている。
 出発は今日の午後。現在深夜1時だが、まだまだアニメスタジオから送られてきた素材の編集があり、さらにアニメフェアのオープニングムービーや授賞式のムービーの編集がある。確実に徹夜である。もちろんナンチャッテ管理職の私には残業など付かない。現場への責任感だけが原動力である。
 徹夜で終わらなければ現場に構築する編集システムで行う。一見離れ業のようだが、PC1台の中にフルデジタルのポスプロが入っているから何でも出来てしまう。忙しそうに見えるが、そうではない。退屈な現場よりもよっぽど楽しい。
 東京が終われば月あけすぐに長野が待っている。先日仕上げたメーカーの新製品の打ち合わせだ。前の作品ではNTSCとPALのDVDの他にPAL等のDVCAM納品が70本近くあった。先日導入したEDIUS 4.6が大活躍だった。今度の長野では1日余分に泊まってゆっくり温泉に浸かって帰ろう。
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2008年03月22日(土)
笹邊@東京
 撮影で吉祥寺に来ている。昨日車で移動し、夜到着。今日は吉祥寺シアターでアニメフェアの現場だ。もう1班も昨日からビーチサッカーの取材で沖縄ロケ。けっこう忙しい。
 来週はいよいよ東京国際アニメフェアの現場が始まる。今回も吉祥寺の撮影後に打ち合わせをし明日帰阪する。
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2008年03月16日(日)
明日はオペの撮影
 明日は某病院にてオペの撮影だ。脳外科では全国にその名を馳せる知名度の高い病院である。今回この病院であるオペを撮影する。
 上の写真はイメージであり、他の撮影の際の流用だが、内視鏡や透視を使ったオペはこの様な雰囲気である。
 今回の撮影は学術用ではなく、いわば営業用で、内容はかなり企業VPといったものになる。撮影は16:9のDSR-450とHVR-ZJで行い、透視や他の機器の映像は本体に直結したDVDレコーダーである。時代が変化し、病院も医療技術レベルによって患者の数が大きく変わる。さらに高度な医療を施すための透視や画像処理システムは1基数億もする。やはり病院も映像を用いた営業ツールを作らねば生き残れない時代である。
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ニックネーム:SENRI
都道府県:関西・大阪府
映像制作/撮影技術会社
(株)千里ビデオサービス
代表取締役&
北八ヶ岳麦草ヒュッテHPの管理人です。よろしくお願いします。
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