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2008年03月14日(金)
EDIUS Pro 4
 EDIUS Pro 4を購入した。現在はPremiere Proがほとんどで、HD編集のみREXCEEDに組み込まれたEDIUS Pro 3.6を使っている。しかし最近まわりにEDIUSユーザーが多くなり、ついに私の会社もEDIUSが主力にせざるを得なくなった。

 EDIUS Pro 4は現在Ver4.6になっているが、製品版は4.1で販売され、アップデートをダウンロードして4.6にすることになる。しかし先月末に4.6統合アップデータが公開され、4.6への移行は手軽になった。
 とはいえ、やはりAfterEffectsやAudition、Encoreとの連携等の便利さからPremiereからも離れられない。そしてこれまで1.5だったPremiereProもこの際ということで、Adobe Creative Suite 3 Production Premium を購入した。こちらはビデオバンドルからのアップグレードで負担も少ない。ただし今の環境ではCPUの負担が大きすぎていささかストレスがたまる。そんなわけで、アプリケーションに要求されて現在クワッドコアを検討中だ。新しいPCが完成すればまたブログ等で紹介するが、その前に今抱えているHD編集やCMを片付けなければならない。作業はもちろんPremiereProで行っている。
 
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2008年03月07日(金)
PALのDVDで再生動作検証
 昨日作成したPALのDVDの動作検証である。
簡単な方法としてはパソコンのDVD再生ソフト(WIN DVD等)だが、やはりPALのDVD Playerによる検証が確実だ。
 最近では輸入版のDVDを再生するリージョンフリープレーヤーがネット安く購入できる。
 それにしても便利な時代になったものだとつくづく感じるこの頃だ。今では第一次産業〜第三次産業まで、全ての業種においてIT化が進み、この先も留まることはなさそうだ。
 今朝見ていたテレビで鋳物の長寿産業が紹介されていた。その社長の話では「今後製造管理の90%はコンピューターによって制御されるだろう」ということだった。そしてさらに究極までコンピューター化が進んでもどうしてもコンピューター化されない2%があるということだった。それは「丹精」という言葉である。パーセンテージの根拠はわからないが、というかかなり曖昧だが、説得力はあった。

「丹精で繁盛 〜物づくりの現場を見にゆく」
(ちくま新書 瀬戸山 玄:著)から引用すると
「丹精とは『まごころをこめて物事をすること』。」
「受け止める相手の立場を思い、自分から一生懸命に手足を動かして、できる限りを尽くす。丹精こめた物は口にすればおいしく、使えば使うほど体によく馴染む。そうした物を生みだせる人の心の奥行きと行動力を、丹精というのだと、私なりに理解してきた。」


 今朝の番組で2%が丹精であると表現していたが、コンピューター化、IT化もすべての本質は丹精ではないだろうか。ものづくりもプログラミングも、そして営業活動も根底に丹精がなければいい物、いい結果は生まれないと思う。
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2008年03月06日(木)
PALに変換
 先月から取り掛かっていたVPが完成した。収録は先月HVR-Z1Jで行った。2商品の8分尺のプログラムが2本だが、それぞれに日本語版、英語版、そして英語版はNTSCとPALをそれぞれ作る。単純計算で6本。それをオーサリングしてDVDまでの作業だ。だが出力はそれだけではない。レターボックスのDVCAMをナレーション有り、無しをPALとNTSCで合計60本である。編集ソフトでPAL変換の後PALのDVCAMに書き出し、その後はVTRを2台iLinkで接続してコピーをとるか、編集タイムラインから何回もDVCAMに出力することになる。いずれにしても1本ずつしか作業できないので480分のプリント作業を行わなければならない。
 この記事を書いていてふと思いついたが、PAL対応のDVCAM VTRが2台あるわけだから、テープへの書き出し作業を2台のコンピューターから行えば時間は半分で済む。幸いCANOPUSではEDIUSの無料お試し版を公開している。Ver.4だが機能制限は無い。そして試用期間は30日。そんなわけで早速他のマシーンにもEDIUS4.0をインストールした。動作は問題ない。
 しかしこの無料お試しというのは考え物である。先月の長野ロケで世話になったデリカD:5の無料お試しの結果がこの記事である。一度手に入れた快適な環境は底知れぬ魔力を持っている。おそらくEDIUSも新たに購入することになりそうだ。そのためにはもっともっと稼がなくてはならない。物欲パワー全開である。
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2008年03月04日(火)
ハイビジョン 映像制作 関西
 「ハイビジョン 映像制作 関西」と「ハイビジョン 映像制作 大阪」でのアクセスだった。嬉しい事にヤフーの上位にヒットしていた。ハイビジョンとして特にSEO対策は行っていないが、ブログやフィールドリポートの記事がSEOに効果があったのだろう。
 先月から作成していたHD-SDI⇔HDVのコンバーターやフィールドレコーダーのDVDがほぼ完成域に入った。以前はHDCAMなど高嶺の花だったが、いつの間にか気が付けばHDCAM、HDVといったカムコーダーや、編集システムを保有運用していた。
 私の会社ではやはり最新のHDCAMを今すぐに追加は出来ないが、現在保有しているHDW-700AやHVR-Z1Jで十分仕事が回っている。しかし最近知人が新しいHDVカムコーダーのHVR-S270を購入した。HDVでレンズ交換でき、4月にはツァイス製のショートズームも発売される。
 とはいいつつも今月は新車購入など新たな負担を強いられた。ここは辛抱のしどころである。後はその機材が絶対必要な仕事に出会い、導入せざるを得ない状況を作るまでである。よく素人のマニアから「高価な放送機材が触れていいですね」と言われるが、高価だから困るのである。HDVの新機種やXDCAM EXのように安価で高性能な機材が使えれば人件費や諸経費を抑える事無く総制作費を抑えることが出来る。ただ言える事は「機材費が下がっても人件費、制作費は下がらない」である。キャメラが小さくなってもキャメラマン、音声、VE、照明などのスタッフに支払うギャラは変わらない。つまり労働に対する対価、つまり生活の糧である。
 こういう風に書くと私の会社の制作費が高いと誤解されそうなので少し弁明しておこう。スタッフへの人件費は維持しつつも、キャメラVTRのメーカーが努力してくれるおかげで撮影機材費はハイビジョンになってもベーカム最盛期から決して上がっていない。また編集費についてはカノープスのソフト、ハード、そしてインテルやDOS/Vパーツの高性能低価格化によってSD並みに押さえられている。現在は民生機でさえハイビジョンが撮影でき、家庭用のPCのスペックでもハイビジョン編集が可能な時代になっている。もしPentiumDやCore2DUOクラスのCPUを使ったPCベースの編集システムで20,000円/h以上の編集室があれば暴利を貪っているとしか言えない。今日ではポスプロでさえ2万を割っていたりする。技術革新のおかげでハイビジョンは益々身近になってきている。ちなみに現在大手電子部品メーカーのVPを制作しているが、編集はPremiereProで行っている。10万もしない編集ソフトだが、数年前ならポスプロでなければ出来なかったようなことも簡単に出来てしまう。今週はSDだがCMを2本PremiereProで編集する。もちろん放送用としての信号管理はきっちりと行うが、ほとんど一般の人が使うPremiereProと変わらない。素人と同じソフトを使っても本物が出来ることが我々プロフェッショナルの技ではないだろうか。
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2008年02月23日(土)
HDVカムコーダー用マットボックス
 ここ暫く更新を怠っていた。
 先日新しいツールが手に入ったので掲載する。
 特に新しい物ではなく、以前から使っていたセンチュリーのワイコン用のフードだ。ただし、ワイコンではなくHVR-Z1Jの標準レンズ72φに取り付けている。
 ワイコン用フードは4×4のフィルターが入るようになっていて、以前から標準レンズに使用したいと思っていた。調べてみると72φや82φの変換アダプターがあることがわかり早速取り寄せた。
 上の写真は72φ用の変換リングだ。72φはハンドヘルドカムコーダーの標準サイズで、HVR-Z1Jだけではなく新製品のHVR-Z7JやHVR-S270、またキヤノンのXHG1/XHA1/XLH1等にも使用できる。
 正式にマットボックスといえば御幣があるが、現場ではとても使いやすい。下の写真は先日の松本での使用状況だ。けっこう見栄えも良いと思う。価格はマットボックスの1/4〜1/5程度で済む。
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2008年02月06日(水)
グランドオープン
 今日は某アミューズメントの「グランドオープン」中継。
 つい先日「なんばH!PS」でグランドオープンを中継したばかりである。
 今回は大阪の東部。グランドオープン花盛りだ。HATENAではグランドオープンを「全館あげてオープンすること。特に、商業複合施設などで見られる。」ということだ。しかし商業施設だけではなく、様々な施設でこのグランドオープンは使われている。今ではWEBサイトにまでグランドオープンが使われもしているようだ。いつもお世話になっている東映アニメーションでも「「Yes!プリキュア5GoGo!」サイトグランドオープンという表現があった。ちなみに私は5人のうちではミントとアクアが好み。
 さて、近頃の更新状況だが、なにかとバタバタとしてサイトやブログの更新も滞り気味だ。実は今日も制作の木原が番組収録で朝一の新幹線で東京出張だ。また3月に行われるTAF(東京国際アニメフェア)の制作と技術の打ち合わせなどもある。
 最近東京方面での仕事が増えて東京出張の機会が多くなり、また関連する会社や団体から東京事務所の設置を望まれているが、今のところはウィークリー、マンスリーである。ここは経営者として慎重な判断をする必要がある。もちろん前向きには考えているが、そのためにはベースとなる大阪、関西が盛り上がってくれなければならない、否、盛り上げねばならない。橋下知事にも期待したいところだ。
 先日の選挙の応援演説で「大阪は宮崎の最重要な商圏であり、宮崎が盛り上がるには大阪が盛り上がってもらわねばならない」と東国原知事が力説していたが、我々が東京へ進出するためには基盤となる大阪の景気回復が必須の条件である。大阪を見切って東京へは行けないのだ。
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2008年01月29日(火)
東京出張
 最近毎週のように東京へ出張している。写真は撮っていなかったが、来る途中の新幹線から見た富士は美しかった。
 今日は上京後すぐにスタジオ入りし、夕刻から飲食店へ向かったが、霰のような雨が降っていた。明日、明後日と東京にいるが、どうやら天候は下り坂らしい。ただし予報によれば雪になるという。「雨の日は天気が悪い」という歌詞があったと思うが、私にとって雪は「天気がいい」ことになる。前回も雪の東京だったが、雪化粧の東京は美しい。
 今日はホテルでパソコンと向かい合っての作業になる。その前に最近停滞気味のブログの更新だけはしておこうと書き込んだが、日記のような記事になってしまった。今は東京で「考える」ことに向かい合っている。無から有を創り出すことが映像制作の仕事でもある。
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2007年12月30日(日)
ビンテン Vision3
 「ビンテン Vision3」だった。
 今HDVやDVのハンドヘルドカムコーダー用のキャメラサポートとしてVision3は素晴らしいと思う。他社製品と比べて何処がどう違うのかは・・・だが、Vision3ならキャメラが思うように振れるのだ。ただし、カウンターバランスの調整はマンフロット505と同じくスプリング交換式のため、現場でレンズを交換したときやワイコンを取り付けたときに完全バランスを取ることは出来ない。また総重量が5kg以上のカムコーダーの場合は75mmΦのワンでは頼りないし、ドラグを強くしした時は必要以上に締め付けなければワンが滑ってしまう。やはりDSR-450クラスの2/3吋DVCAM一体型では100mmΦのVision10や11の方が使い易い。また構造的にもVision10クラスが耐久性に優れている。やはりVision3は3kg程度のハンドヘルドクラスに向いているといえるだろう。
 先日私の知り合いがマンフロットの#519新品をシステムファイブのオークションで購入した。519と525のセットで8万円ほどだったそうで大変お買い得である。実はこの519が優れている。カウンターバランスは連続調整出来、さらにスプリングが強弱の2種が供給されていてそれを交換することで1〜9kgのキャメラをカバーできる。使ってみたがHVR-A1JからZ1Jでは十分に使えるものだった。また75mmΦのワンを我慢すれば1/2吋クラスのカムコーダーでも使用可能だ。
 上の写真はVision3や10で使うウルトラベビー三脚として最近加工、つまり改造したものだ。元はマンフロットの#250Bという2段式の三脚だ。6角レンチひとつで完全にバラバラに出来る構造になっていて、最近のマンフロット#525などの接着剤を使用したものよりも改造しやすい。長い脚部をパイプカッターで切断し、勘合部に小さな孔を開けるだけである。本体のワンは100mmΦになっていてVision3の場合は75mmアダプターを1枚挿入するだけである。開脚部にロック機構がありバーススプレッダーが無くても脚が広がってしまうことはない。ただし安定性を増すためにロック機構の部品を若干削ってオリジナルよりも15度ほど広い角度で止まるようにしている。
 ロック機構を解除すると下の写真のように大きく脚が広がり、スプレッダーの変わりに舞台用のロープを使っている。
 ミラーから「タタミ三脚」という製品が出ているが、私の三脚は使用状況から「桟敷三脚」と名付けた。小劇場の桟敷席で使うためである。他にも様々な用途はあるが「桟敷三脚」という名前はとても気に入っている。もちろん名前だけではなく、6角レンチひとつで完全にバラバラに出来る機構のおかげで市販されてもおかしくない出来栄えにも満足している。来年は様々な現場で活躍してくれる予定だ。
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2007年12月11日(火)
映像制作 プロテック
 「映像制作 プロテック」である。検索されていたページは「同録スタジオ」だった。だが今回の検索はプロテック違いで、株式会社プロテックを検索されていたようだ。株式会社プロテックはStudion TVというインターネット生放送を提供されている資本金6千2百50万円の大きな会社だ。今回偶然にもStudion TVを見たのだが、非常に興味深い。テレビ会議システムとして優れたものではないだろうか。
 話を戻そう。「映像制作 プロテック」で私の会社のWEBが検索されていたが、私の会社ではロケ用ミクサーの他にこんな製品も使用している。

 上の写真はHVR-Z1Jをソニーの放送用の舟に取り付けるアダプターだ。ロケの際に非常に便利が良い。

 また下の写真のようにIKEGAMIのキャメラをソニータイプに変更するアダプターも使用している。DV7やD45をソニータイプに変更するもので、メーカーの違う舟が混在する煩わしさから開放される優れものである。

 今回の検索「映像制作 プロテック」に群馬の福田さんのブログが挙がっていた。私のブログからもリンクしている。昨年東京のCATVショーでお会いしたが大変前向きな人である。
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2007年12月08日(土)
アツデンのFMX-42レポート
 アツデンFMX-42のレポートである。
 価格は安いが、音質等に問題はない。操作性もまずまずだ。風貌は価格以上だと思う。田村のTS-4000SもしくはAMX4Sをふた周りほど小さくした黒いボディーはけっこう精悍なイメージだ。仕上げも美しい。
 送られてきたデモ機に同梱されていた付属の専用ケースもなかなか良く出来ているが、ケースに収めるとファントム電源のON/OFFがやりづらい。また、ボリューム操作ではフリクションが少ないようである。もう少しボリュームに手ごたえが欲しいと感じた。ボリュームの耐久性については使い込まなければ判らないので今回は保留である。
 リミッターはチャンネル毎に装備されていて、ENGなどでは便利だが、チャンネルリンクが無いようで、音楽物のステレオ収録では定位が崩れるので使用は控えたい。というか、音楽物の収録ではリミッターは効かせるべきではないだろう。
 実際の運用で気になったのは入力レベルである。+4dBは標準だが、-30dBと-50dBというのは物足りない。トリムが無いので、感度の低いマイクでオフの場合は-60〜-70dBは欲しいとことだ。希望としては+4dB/-10dBまたは-20dB、そして-60dB〜-70dBの3段階で、出来れば20dBのパッドを装備してもらいたい。
 出力レベルについても+4dBはよいが、-36dBは中途半端な気がする。-36dBはワイヤレスマイクに入れるには高すぎるし、民生器のRCAには低すぎる、民生器用に-10dB及びマイク用の-60dBを選べるようにしていただきたい。しかし現状で仕事が出来ないわけではない。実用的には価格以上の性能は備えていて、CPの高さはダントツである。

 わたしがこのリーズナブルなミキサーに注目した理由はENGではなくEFPでの運用である。最近HDCAMやDVCAMで4ch録音の機会が増え、手ごろな8in4outのロケ用ミキサーを探していたからである。DC駆動が可能で小型軽量な8in4outのものとしてこれまでタムラのTS-4000Sを2台スタックで使用してきた。下の写真はハイビジョン中継車の内部に組んだ時のものである。

 これをFMX-42を2台スタックで使用できればかなりコンパクトになる。さらにコストは2台で25万程度と格安である。
 写真のように2台積んだ場合でも高さは10.5cmと低く、幅は22cmで奥行きも15cm程度である。来春にはソニーから4ch録音可能はHDVカムコーダーも発売され、8in4outのロケ用ミキサーの需要は増えるだろう。アツデンの新製品FMX-42は狙い目ではないだろうか。
 余談だが、アツデン及びゼネラル通商はENGミキサーの呼称を商標の関係から変更した。その結果生まれてきたSound Devicesのロケーションミキサーという呼び方は素晴らしい。ENGミキサーやEFPミキサーというよりも自然で誰にでも解りやすい言い方である。
2007年12月8日 | 記事へ | コメント(0) |
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2007年12月04日(火)
業務用映像機器
 「業務用映像機器」で多数の検索があった。しかしトップではない。100件目までよく見ていただいた。検索されていたページは会社のEquipmentsである。

 業務用映像機器だが、我々が使う映像機器といえば殆どが放送用か業務用に位置づけられるものと思われがちだが、決して全てが業務用ではない。時に家庭用のDVカムコーダーなども使用する。下の写真はトラクターの走行状況を撮影するオンボードキャメラとして使用したキヤノンのiVISである。
 家庭用であっても用途によっては十分仕事用になる。またビデオジャーナリスト達も殆どは家庭用のDVを使用している。そしてハイビジョン中心になった番組でも出先の取材ではVX-2000等をディレクターが使用することがけっこうある。こうなれば家庭用ハイアマチュアクラスのVX-2000であっても放送用ということになる。ただしシステムを組む場合はそうは行かない。やはり業務用以上の機器が必要になる。

 上の写真にあるものは殆ど業務用で構成している。PCはWindows2000かXPで殆どの人が家庭で使用しているものと同じものだ。しいていえばHomeEditionではなくProfessionalになっているくらいだ。現場用の映像ソフトはバンドルされていたStormEditとPremiereである。家庭用にバンドルされているPremiereはすでにPro2.0かCSであり、クライアントに「まだ6なんですか?」と笑われたりする。「現場では機能より軽さと安定性のほうが重要なんです。」と説明するが「新しい方がいいでしょう・・・・?」という感じだ。PCに搭載している石はCore2Duoどころか、PentiumDさえ載せていない。ただのPentium4である。要は仕事に合ったスペックであれば安定性が最優先されるのが現場であり、業務用映像機器ということになる。ただしキャメラのレンズだけはそうは行かない。やはり解像度の高さで放送用がベストだ。ただし予算に合わせて業務用クラスも多用する。つまりリーズナブルな価格を生み出すための手法である。
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2007年12月02日(日)
リーズナブルなメーカー「アツデン」が作るENGミキサー
 私のブログを「リーズナブル」で検索すると3件が抽出される。
 最近人気が出てきたメーカーにAZDENという音響機器メーカーがある。沿革によると1952年8月16日に佐藤孝平によって日本圧電気株式会社が設立され、資本金50万円、本社工場は杉並区天沼ということだ。私が生まれる2年前である。さらに創業者の佐藤孝平氏は1961年に「発明考案功績により東京都知事賞受賞 当社提供のラジオ報道番組『目撃者の記録』がラジオ放送コンクールにおいて最優秀賞を受賞」の後、1969年には「佐藤孝平社長、紫綬褒章受賞(ロッシエル塩圧電素子に関する一連の発明による功績) 輸出貢献企業として通産省より表彰 磁気ヘッド開発完成」というまさに技術会社である。
 当時から日本圧電の製品はリーズナブルで、私が無線従事者として衛星通信やSSTVに取り組んでいた時期(1970〜80年頃)に様々な製品に助けられた記憶がある。その日本圧電が再び私の会社にとって有用な製品を出してきた。ENG用のワイヤレスマイクとENG取材で使用する小型音声ミキサーである。ワイヤレスマイクは松下や池上の一体型カムコーダーに内蔵できるA/B帯カバーのものでも税込み131,250円という設定だ。またVマウントに取り付け可能なB帯専用では税込み109,200円と破格である。送信機とセットで購入しても約15万円ほどだ。普段私の会社で使用している松下のRAMSAは送受セットで約100万である。いかにAZDENの製品が安いかがわかるだろう。
 そして今最も注目しているのがENGミキサーだ。
 製品名はFMX-42である。オープン価格ということだがシステムファイブでは\129,885(税込) となっている。

 現在私の会社が使っているシグマのSS-302(3in2out)が約30万ほどしたが、その性能と機能、信頼性はさすがに放送業界のスタンダードにふさわしいものだ。また新製品のKS-342は税別48万もするが、
 ◇MSマイク収録に対応。エンコーダーを搭載し、モニター用デコーダーも装備。
 ◇AES/EBUデジタル出力装備。20ビット分解能。各サンプリング周波数に対応。
 ◇各チャンネルフェーダーを通らない「ダイレクトアウト」が可能。etc.
と流石に内容が充実している。以前にこのブログで書いたように高価なものには高価な理由と意味がある。
「放送用の音声ミキサーは高い。もっと安くならないのか?と思う。しかしその回路構成や小型ボディーに凝縮された機能、そして出荷台数を考えると当然かもしれない。製造メーカーは製品の販売コストに製造コストだけではなく、サービスコスト、開発コストも含まなければならないのである。放送用キャメラ、レンズ、三脚なども同様に民生モデルとはかけ離れたコストがかかっている。それらは全て高性能、高信頼性、高耐久性のためなのである。そして映像のデジタル化が進むとことで音声ミキサーもAES/EBUのデジタル音声出力が必要になってきた。」

 比べること自体ナンセンスな話だが、アツデンのミキサーは低価格である。確かにデザインという点ではFMX-42がお世辞にも他社よりも優れているとはいえないと思うが、シンプルな操作性はSHUREのミキサーSound Devices社のミキサーに通ずるところがあり好感が持てる。またSHUREのミキサーを設計したタムラのミキサーのシンプルさにも通じるところがある。ちなみにシステムファイブの購入者のレビューでは「数日前に御社にて購入し、チェックしたところ完璧です!!この価格でこれだけの機能が満載で有難いです。はっきりいって音質面も含めてシグマやプロテックの4chミキサーと同等以上の製品です。リミッターの効きもいいし、付属品のソフトケースも使いやすく不満がなかったです。」ということだ。
 いかにしてAZDENが販売台数も限られるENGミキサーをこれほどまでに安い価格で提供できるかは判らないが、これが技術会社が生み出すリーズナブルな価格なのであろう。もちろん入出力ともバランスで、各入力には独立してファントム電源を供給できることは当然である。
 ちなみに私の僅かな電子回路の設計経験から見ると、アナログ音声回路では回路設計の技術だけではなく、基板のデザインや仕様部品、回路の引き回し、誘電防止など、様々な経験が高SN比を生み出し、それがダイナミックレンジに反映する。この低価格な4CHミキサーが本当にリーズナブルな価格の製品かどうか、休み明けにもデモをお願いしてみたいと思う。アツデンのポータブルミキサーが納得できる価格である以上に、納得できる性能かどうかを検証しなければならない。もちろんフィールド用ミキサーとしての堅牢性、操作性も同様だ。
 明日は12/4〜5に開催される「ビジネスマッチング博」で行う中継の仕込みだ。現場に持ち込むミキサーはTAMURA TS-4000Sだ。そしてワイヤレスマイクはRAMSAである。
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 追記:デモをお願いしたところ快く貸し出していただける事になった。今週はは中継やvロケの現場があるので無理だが、来週中にはファーストインプレッションを書けるだろう。
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 アツデンのミキサーが到着した。インプレッションは未だだが、とりあえず外観のみフォトアルバムにアップした。(2007.12.5)

 このミキサーについては「ビデオアルファ2007/11月号」の新製品レビューで「アツデン4chポータブルフィールドミクサーFMX-42」として高木 創さんがレビューを書かれている。
2007年12月2日 | 記事へ | コメント(0) |
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キャプチャ U-MATIC
 「キャプチャ U-MATIC」である。ハイビジョン全盛の時代に突入したがこんなキーワードでも検索されていた。ヒットしていたページはDVDについて解説しているページだった。
 最近多いのが8mmビデオやVHS-CのテープからDVD-Rへの変換だ。そしてベーターもたまにある。いずれもDVDレコーダーは持っているが、旧フォーマットのビデオデッキが壊れて無くなってしまって再生できないということが発注の理由である。そして稀に大学の研究室からU-MATICやM-UをDVDにして欲しいという依頼がある。
幸い私の会社にはU-MATICやM-U、それに1/2吋オープンリール、1インチCタイプなどがあり、いずれも対応している。
 U-MATICは3/4吋のテープを使用しているため、カセットのサイズが大きく、VHSテープの倍以上の大きさであるにも拘わらず60分しか記録できない。しかし低域変換といえどもVHSよりも遥かに高速で幅広のテープはお世辞にもベーカム並とはいえないが、VHSや8mmとは比較にならないほど綺麗に写る。アーカイブスとしてデジタル化することで後世にも通用する画質である。
 私の会社が創業した1987年は丁度ベータカムSPフォーマットが誕生した年だが、U-MATICは1971年からスタートしてオキサイドのベータカムが生まれた1982年以降も衰退することなく使われていた。おそらく90年代初頭までは様々なプロダクションや官公庁、研究機関で使用されていたはずだ。つまり20年間第一線で動いていたということで、信頼性はベーターカムに勝るとも劣らないもだといえよう。ただし大きさと画質でその座をベーカムに譲ったわけだが、その20年間に記録された映像の量は途方もなく多いと考えられる。それゆえに「キャプチャ U-MATIC」ということが必要になるわけだ。
 しかしU-MATICの出力信号をそのままDVDに記録すれは同期信号や色信号が不安定で、やはりここはTBC(タイムベースコレクター)を通して安定させなければならない。当然ヘテロダインタイプのTBCではなく、サブキャリアを付け替えるダイレクトモードのTBCがベストだ。そうすることでU-MATICで記録された映像も美しくデジタル化することが可能になる。1インチや3/4吋のVTRは図体も大きく、またメンテナンスも大変だが今後も当分は維持していかなければならない。これは映像技術会社としての使命だと考えている。

 暫くぶりのブログ更新だが、決してサボっていたわけではない。先日の書き込みにあったように、月末まで連日現場があった。時にロケが重複し、その上に30日納品のVPが重なったためにてんやわんやであった。先日急に入った30日の中継現場を終えてようやく週末が空き日になった。だがこれも台風の目のような無風状態で、週明けから再び強力な吹き返しがやってくる。12月も早々から中継、ロケ、編集、録音etcでスケジュール表は真っ赤になっている。
 しかしこの仕事は忙しいときばかりではない。時に1ヶ月に数本という暇な時期もある。暇な時期を乗り越えるために忙しい時期を乗り越えなければならない。つまり暇な時を暇に過ごすために今働かなければならないのである。
2007年12月2日 | 記事へ | コメント(0) |
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2007年11月15日(木)
NEW HDVシリーズ発表 ! 危うしXDCAMEX
 出先からの更新である。「NEW HDVシリーズ発表 ! 危うしXDCAMEX」というと大げさだが、大げさに言っても良いと思う。ソニーのテープ記録による業務用HDVハイビジョンカムコーダーのはHVR-Z1JとHVR-V1Jを最後にしてXDCAMEXというメモリー記録に方向転換したかに見えたが、ここにきて急にHDV VCRを搭載したテープ記録方式のカムコーダー2機種とHDV VCRの新機種が発表された。

 これはXDCAMEXとそっくりなHVR-Z7Jだ。撮像素子のCMOSはXDCAMEXの1/2吋よりも一回り小さな1/3吋3CMOSだが、XDCAMEXでは不可能なレンズ交換が可能になっている。レンズはカールツァイス製標準とショートズームの他、既存の1/3吋レンズやアダプターによって1/2吋用や2/3吋用、そして一眼レフのαマウントのレンズが使用出来る。またZ1Jではサポートされていなかった24Pや30Pでの収録にも対応している。そしてV1Jで不評だったオーバークランクも少し画質が上がったらしいが、これは実物を見ないとなんともいえない。
詳しいことは11/14のプレスリリース「業務用HDVシリーズより レンズ交換が可能なカムコーダー2機種とプログレッシブ記録・再生に対応したレコーダー 登場」をご覧戴きたい。また、公式サイトでもすでに発表されている。写真はいつもお世話になっているシステムファイブから拝借したものである。各写真はクリックすると大きなサイズで見えるようにした。

 次が同時発表のHVR-S270Jだ。こちらも光学系は共通でZ7Jと同じレンズ交換式の1/3吋CMOSだが、ショルダータイプの筐体にはラージカセットが装填可能で、最大276分のHDV記録が可能だ。また、音声はこれまでの2CHにさらに2CH追加され4CHの音声トアックを持っている。そしてHD-SDI出力を内蔵しているため、小型HDスイッチャーを用いたイベント送出用などにも使用出来そうに思う。また、ブルーレイDVDが普及すればブライダル市場のHD化には大きな効果を発揮するだろう。

 さて、最後が新しいHDV VTRのHVR-M35Jだ。上記の機種が持つ24P、30Pをサポートし、ラージカセットに対応している。また音声も4CH対応でHD-SDIとタイムコード出力も装備している。つまりIEEE1394だけではなく、HD-SDI環境にも親和性が計られた規格となっている。

 発売は来年の2月。システムファイブではすでに予約開始したようだ。そして今月は20〜22日の3日間、幕張メッセでInterBEEが開催され、当然これらの機種を目当てに押し寄せるファンでごった返すことだろう。残念ながら私は21〜23のケーブルテレビショーの中継で大阪に居るが、うまくいけばビジネスフロアのソニーブースで直接手に触れることが出来るかもしれない。

 ソニーさん、やってくれますね!と言いたい。これでXDCAMEXの売れ行きが落ちることは確実だ。XDCAMEX危うしである。それでもユーザーの要望に応えてHDVの新機種を開発、発表してくれたソニーを賞賛したいと思うのは私だけではないだろう。
2007年11月15日 | 記事へ | コメント(6) |
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2007年11月12日(月)
HDW-1800
 「HDW-1800」である。言わずと知れたHDCAMの最新機種でかつ格安のモデルである。HDCAMSRは別にして、HDCAMはマルチフォーマット対応のHDW-M2000を最上位機種として、このHDW-1800はHDCAM専用のレコーダーである。専用といっても50iや24Fには対応している。以前FieldReportに書いたHDCAM⇒HDV変換やHDCAM再生にはもってこいの機種といえる。

 なんといっても税別価格が330万という金額が魅力的である。またオプションボードを追加することでHDVからHDCAMへの変換もケーブル1本ということになる。2011年のアナログ地上波の停波が迫ってくることも、矢沢のブルーレイDVDのCMなどから現実味を帯びてきた。収録&編集の全面的なHD化を考えなければならない状況でこういった廉価版のHDCAMがあることはソニーを賞賛する要因になりえる。たしかにXDCAMHDやXDCAMEX、そしてHDV、DVCPRPHD、P2CAMなども廉価なモデルではあるが、業界標準といえばやはりHDCAMしかないだろう。
 ベーターカムがBVW⇒PVW⇒UVW、つまり放送⇒業務⇒文教と広がったように、HDCAMもHDW⇒PDW⇒UDWと広がってくれると嬉しいのだが。(現在ソニーではXDCAMにおいてPDWという品番を使用しているが、私が望むフォーマットはXDCAMではなく、あくまでHDCAMである。)
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