撮影技術 フィールドレポート   LIST view  RSS
撮影技術会社の代表が現場で印象に残ったことなどを写真やビデオキャプチャーで綴る撮影技術日誌
(WEBへの公開は制作会社、クライアント、出演者の許諾をいただいておりますが二次利用はご遠慮下さい)
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■2008年09月28日(日)  50周年で無借金経営
今日は大阪北区のヒルトンホテルで、ある企業の50周年記念パーティーの収録でした。

盛大に行われたパーティーでその会社(きっとほとんどの方がその会社の製品を見たり、触れたりされています)の社長が「目標は借入金0」と話され、それは確実に進み、49期でほぼ目標を達成されていました。それどころか、現在200万円までの現金決済が時期からは1000万円に緩和します」とも。いや〜、素晴らしい。

撮影はHC-D45に21倍のJ21×7.8を装着して、三脚はビジョン100。収録は一体型VTRのDSR1でDVCAMフォーマット。ハンディーはディレクターさんがZ1Jを回しています。

メインのDSR1はDSR45をバックアップで回しています。万が一を考えての安全対策です。

今日のマイクはMKH-416ではなく、ソニーのC-74をクレードルサスペンションでアベンジャーのロングスタンドに取り付けています。MKH-816ほどの指向性はないものの、会場スピーカーの音をしっかりと拾ってくれます。もちろんホテルの音声ラインは戴いて、これはバックアップ及びオーディエンス用です。

無事に収録を終えて今日はキャメラのM君とインド料理の夕食です。私も彼も共にインド経験者で、お互い味にはうるさい方かもしれません。

付きだしのシシカバブとサモサ、タンドリーチキン。実はこの後メインのチキンカリーがあったのですが、よほど空腹だったのでしょう。写真も忘れて食べてしまいました。こんどゆっくりと紹介しましょう。店は千里ビデオサービスの近隣にあるシーラです。
今週はハイビジョン3CAMでのスイッチング収録&遠隔地中継と3CAM/EFP、ENGなどの現場が複数ダブっています。しっかり食べてしっかり頑張りましょう。

■2008年09月23日(火)  宮内タカユキLIVE
神戸ファッション美術館のオリビスホールです。


今日はスチルと録音です。スチルでは久々に300mmF2.8が活躍します。

昔はカウンターバランスの無いミラーのLPヘッドなどに載せていましたが、最近はマンフロットやビンテンのDV用を使用しています。今回はビンテンのビジョン3の3kg仕様です。300mmF2.8および+テレコンの600mmF5.6でベストなバランスが取れます。望遠ではスチル三脚よりもビデオ三脚の方が遥かに使いやすいと思います。

録音にはローランドの4CHフィールドレコーダーR-44を使いました。電源はビデオ用のBP-90を使用しています。外部電源端子は形状、極性がソニー使用になっているので問題なく使えますが、電圧をメニューのシステム設定でACアダプターの9.6Vから12Vに設定変更します。万一外部電源が落ちた場合には自動で内臓の単三乾電池に切り替わるようになっています。

R-44はステレオ×2の4CHでサンプリングは96kHz/24bit量子化による非圧縮WAVに設定しました。

エア用のマイクはブログでも紹介しているECM-2637です。ライン系とのディレイ量は編集時にAdobe Auditionで調整します。


本番中のR-44。リミッターは入れず、ピークで-12dB程度の振りです。

Toolsやハードディスクレコーダーのマルチトラックは必要ないものの、編集でエアの調整くらいは行いたいといった用途にはR-44はピッタリです。また、R-44は2台スレーブ接続することで8chフィールドレコーダーまでは簡単に設定可能です。ちなみに今回使ったSDHCカードは16GBでした。これで96kHz/24bitの4ch音声が3時間45分ほど録音出来ます。
昔カセットデンスケやオープンデンスケを担いで生録に出かけた頃に比べるとR-44の手軽で高性能なことに驚きます。
※いくら小型レコーダーが優秀になったからといって、海賊録音はいけません。最近のコンサートでは客だけではなく、スタッフによる海賊録音も大きな問題になっています。携帯電話での録音ももちろん禁止です。くれぐれもごご注意ください。

※9/24追記
ライブの写真の現像が上がりましたので一部だけ掲載します。現像といってもデジタルのRAW現像ではなく、薬液での現像、つまり銀塩写真です。納品用のデジタル写真は木原がEOSで撮影しています。つまり銀塩&マニュアルフォーカスは笹邊のコダワリ、ではなくて趣味かもしれません。使用フィルム感度はISO 1600 カメラは ニコンF3Pです。次回は是非フルサイズデジタルのD700で撮りましょう。


Nikkor Ai-s 300mm F2.8 (1/125秒 開放)


Nikkor Ai-s 300mm F2.8 (1/125秒 開放)

■2008年09月22日(月)  前夜祭
明日行われるビーチサッカーの大会前夜祭です。
チラシの写真はビーチサッカーのホームページを運営する木原の写真が使われています。

神戸MOZAICにある「シュラスコ&バイキングブラジリアーノ」での貸切パーティーです。

ゲストはリピート山中さんご一家。歌は当然「ヨーデル食べ放題」客席で輝いているのはビーチサッカー日本代表の佐藤さん。

そしてもう一人のゲストは宮内タカユキ!明日神戸オルビスホールでのライブ前夜祭として特別参加です。リピートさんのギターオンリーでのピュアアコースティック「仮面ライダーBLACK RX」もちろんマイクPA無し。それでもド迫力の宮内タカユキ・・・・すごい!
明日は一斑がビーチサッカー、そして笹邊は宮内タカユキLIVEです。

宮内氏曰く「同級生マブ達ショット!」同い年です。ふたりともスザンヌのお爺ちゃん薦めの「逆ピース」

実はこのサインはリバース・ピースと呼ばれ、イギリスなどでは中指を立てることと同じような意味になります。つまり、相手を侮辱することになりますので、無邪気に使ってしまうと危険です。くれくれもご注意を。

■2008年09月20日(土)  神戸イベント
台風一過の神戸へ行ってきました。


今日は眩しいくらいの日差しです。現場は「北野★工房のまち」


一階〜二階には様々なお店があります。

閉校になった旧北野小学校を再整備した施設で、観光客の誘致や情報発信による地場産業の活性化、地域コミュニティー育成などをめざして平成10年7月にオープンされました。

ここの三階にある講堂で行われるアニメ関係のイベントが現場です。弊社はこの日訪れたコスプレーヤーの撮影や、展示用のモニターなどを担当しました。


来年の東京国際アニメフェアや北斗の拳などのPR映像が流れます。


ケンシロウの原画や練馬アニメーション協議会のブース。

このイベント期間中にアニソン歌手の宮内さんがライブを行います。連休の千里ビデオサービスはアニメ週間です。と思ったら、23日にはビーチサッカーの撮影もあります。試合は13チームで20試合。大変な連休になりそうです。

■2008年09月19日(金)  引き続き琵琶湖、ハイビジョン
先週に続き再び琵琶湖へ行ってきました。


今回は照明機材も持ってのHD撮影です。


ブリンプはsea&seaのVX-FX1です。

2.8kWの発発をボンゴに積んで、バッテリー充電と照明用にしています。撮影地点まで60mの防水ケーブルを引いています。消費電力が1kWで約10Aの電量が流れるため、9.7Ω/kmの抵抗を持つケーブルでは60mの長さで0.582Ωとなり、10Aの電量では約6Vの低下でケーブル先端では負荷時に94Vになります。

sea&seaのVX-FX1はZ1Jのフォーカス、アイリス、その他ほとんどの必要機能のマニュアル操作が可能です。

台風13号が近畿南部を通過している最中ですが、被害が大きかったのは中央構造線よりも南で、琵琶湖では曇りのち雨といった状態。水の濁りも無くて撮影に没頭することが出来ました。

補助光の500Wのハロゲン照明に6000°Kのダイクロイックフィルターをかけて色温度を調整しています。

夕刻には台風も離れたのか、きれいな虹があらわれました。外側にも少し虹がかかった二重虹です。画角に入りきらず、パノラマ撮影で繋いでいます。

虹は赤橙黄緑青藍紫の七色ですが、今回の虹は何故かそれが繰り返す不思議な虹です。

明日は神戸でイベントの撮影です。台風一過のの秋晴れが期待できそうです。

■2008年09月15日(月)  鮎遡上
鮎の産卵が始まったので二日間琵琶湖へ行ってきました。


水中担当は木原。笹邊はZ1Jで水面担当です。


ビデオをブリンプにいれて設定中の木原。DV用といえども陸上では重量があります。


ビンテンのビジョン3をジッツォの4段三脚に取り付けて遡上する鮎を撮影しています。


9月も半ばになるとやはり水は冷たく、木原はドライスーツを着て潜っています。


普段は下も川底が見えていて上と同じ色をしていますが、遡上が始まると堰の上と下の色が全く違います。


堰の下は川底が見えなくなるほどの鮎で埋め尽くされています。


上から見ても雄鮎の婚姻色がはっきりと見えます。

撮影に夢中になると水の冷たさも平気な笹邊。堰を上る鮎を撮影中。皮下脂肪のおかげでトドと同じく流氷の海も平気?年寄りの冷や水と笑われそうですが、いたって元気に頑張っています。ステンレス製の水中三脚はかなり高価なため、今では全く使うことが無くなった木製三脚がこのときばかりは現役復帰です。ビンテンやジッツォのようにパイプに水が入る不安がない為、今は水中三脚としてリサイクルしています。


産卵は今月いっぱいまでで、あと数回通うことになりそうです。

■2008年09月11日(木)  東京出張の道中
先の書き込みの道中です。新名神が開通したといっても、やはり東京までは500km。結構あります。しかしその分色々と面白いことも。

これはよく寄る富士川サービスエリア。時期に行くと桜えびの丼もありますが、今回はしらす丼。あれも食べたい、これも食べたい人にお勧めはミニ丼セット。富士川楽座で富士山を眺めながらの昼食は最高。


左からマグロ漬け丼、かきあげ丼、しらす丼。

今回の収録現場で記念写真。左から阿部六郎さん、佐竹明夫さん、笹邊、島田果枝さん、照明の市川亜夫さん。島田先生とは十年ぶりくらいのご無沙汰です。中学生日記に出ておられた頃とほとんど変わっておられません。大御所が並ぶと笹邊が若く見えます。


帰路の足柄SA。なんと本日は設備点検で停電中。


自販機も止まっていて真っ暗です。


たまにはこういうことに遭遇するのも面白いものです。


建屋の外には発発が轟音を轟かせて回っていました。数えてみると約20台ほどありました。

由比のパーキングで太平洋の潮風に吹かれて小休止。この後浜名湖SAでゆっくり夕食を摂って、大阪着は22時。東京〜大阪を8時間かけてゆっくり帰ってきました。仕事で大切なことは安全無事故ですね。

■2008年09月09日(火)  EDIROL R-44 現場デビュー
4CH録音の必要があり、先日購入したローランドのR-44を使うことにしました。


現場は品川区の「きゅりあん」1泊2日のスケジュールです。


収録ブースは映写室の中に構築し、キャメラは客席内に2台、映写室から1台の合計3台。

VTRはDSR-45で、ガイド用の音声はDVCAMの32kHzの4CH音声で行い、編集時にR-44のSDカードに記録した16bit/48kHzの4CH音声に差し替えます。

今回はR-44を録音デバイスとしてだけではなく、4in4Outのミキサー(レベル管理用)としても使用しています。コンパクトなサイズ故に出力はRCA PINであることは価格を考えてもいたし方ないことですが、VTRとの距離が短く、誘導などは全く問題ありません。


入力はキャノン端子または標準プラグが使用できるコンボジャック。

キャノン端子は各チャンネルにそれぞれ独立してファントム電源を供給できるようになっています。今回は1/2CHのマイクにそれぞれファントム電源を送り、3/4CHは音響さんからの2MIXライン入力にしています。入力感度はトリムによって+4dB〜-56dBまで可変できるため、普段の使用ではアッテネーターを使う必要はありません。また、ローカットやリミッターも内蔵し、リミッターはチャンネルリンクを設定できるようになっています。

出力のRCA端子部。VTRのDSR-45が同じくRCAのため、市販のケーブルをそのまま使えて便利です。ただし出力は1系統だけですから、複数のVTRに接続する場合はADA乃至は片側パラのケーブルが必要です。今回はとても簡単で便利なJVCの市販ケーブルステレオパラケーブル2本を使用しています。

R-44は基準信号用のオッシレーターを内蔵していないのでVTRの音声キャリブレーションは事前にR-44のSDカードに録音した1kHz4CH(-20dB)のトーンを使用しました。ファイル名をわかり易いように変更しています。


基準信号を再生するとR-44のディスプレーで-20dBの信号が確認できます。


VTRの各チャンネルのレベルを-20dBに調整してキャリブレーション完了です。

シリコン系の記録メディアですから衝撃には強いのですが、やはり保護ケースは欲しいところ。純正のキャリングバッグも良く出来ていますが、EFPの現場では裸で使うことが多いのでジュラケースを用意しました。コーナンで1980円で購入した工具箱にウレタンを貼り付けて専用ケースにしています。本体、ACアダプター、ケーブル、などを収納しています。
 
 16GBのSDHCカード1枚で16bit/48kHzの4CH音声が11時間以上記録できるR-44は音声を重視した映像制作の現場にはもってこいのフィールドレコーダーだと思います。特にDV系のVTRでは映像にドロップアウトが生じると、同時に音声にも影響するため、音声のバックアップとしても有効なレコーダーだと思います。大きさ、価格、性能、すべてのバランスが良く、これからは常に現場へ持ち込むことになるでしょう。そして次はR-44を2台スレーブ接続した8CH録音でサラウンドでしょうか。

ローランドの製品サイト

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