2009年10月31日(土)
グライドカム
グライドカムでの検索がやたら多い。Google、Yahoo!を合わせて十月だけで150件を超えた。
本家のステディカムに始まり様々な製品が後を追って作られた。グライドカムもその一つだが、他にもインド製、韓国製、フランス製などがある。語弊があるので断言はしないが、いずれもステディカムを手本にしたことは確かだ。そして本家に比べると他社の製品は非常に安い。それが三軸ジンバル&サスペンション構造による防振装置を流行らせているといえる。
YouTuneでSteadicamGlidecamを検索すると嫌というほどサンプル動画が上がっている。しかしその殆どが「歩きショット」が中心でまずFIXやフォローといったものが無い。それも全て広角レンズによるワイドアングルばかりだ。見ていて疲れる。
思わず「歩くしか無いのか!」と呟いてしまう。そういう私だが今月は4日、そのうち3日は連続でグライドカムの撮影だった。演出から「歩き」を望まれるのでもちろん「歩き、走りショット」に徹するのだが・・・

もちろんグライドカム&スムースシューターは歩き、階段の駆け上がり、駆け下りでも安定した映像を収める事が出来る。また、そういった画作りも重要なことも確かだ。しかしステディカム、グライドカムがその本領を発揮する撮影はワイドでもなければ歩きでもないと考えている。画角でいえば40度〜20度くらいのフォローショット、35mmのレンズで言うなら50mm〜100mm程度、時に200mmクラスの望遠まで寄ったショットが好きだ。
ケーブルテレビのお陰で海外の様々なテレビドラマを見ることが出来る。照明やカメラワークはビデオのものではなく、まさに映画だ。映画やドラマだけではなく、企業向けのVPやプロモーションにおいてもそういったカメラワーク、特機があって良いだろう。

ハードな香盤に追いたてられて特機どころではない現場も多く、また自分ではもう1テークと思っているにも関わらず監督からOKが出てしまう。こういう時はまさに「胃に悪い」瞬間だ。愚痴はこのくらいにして、私の会社にあるグライドカムを紹介しておこう。タイトな画角のステディショットを撮るためにそれなりの工夫を施している。

まず一つはLANCによるカメラコントロールだ。グライドカムを使用していてもズーム、フォーカスなどをコントロール出来る。またアイリスのフォローが必要な場合はVEが外部モニターを見ながらリモートコマンダーのRM−1000BPでアイリス、ズーム、フォーカムを操作する。ENGではなくEFPスタイルになる。
 
 
 
 

 
 

また、外部モニターに映像を出したり、録音部からの外部音声入力に対応するためにBNCコネクターとキャノンコネクターをベストに付けている。もちろんジンバルに影響を与えない極細のケーブルでカムコーダーに接続している。

ベストのコネクターに繋ぐ本線は一旦腰に引っ掛けてからモニターやミキサーに繋ぐため、ケーブルが引っ張られても撮影には影響しない。

一番上の写真ではグライドカムオリジナルのバランスウエイトを取り付けているが、現在は次の写真のようなバランスウエイトに換装している。サイクルパーツのクイックリリースを使用しているので、バランスの調整はいたって敏速に行える。

ハードな現場をこなすために様々な工夫を施したグライドカムのお陰でバランス調整に要する時間は数分も必要としない。また、一緒に動くスタッフの負担をおさえるためにモニターとして小型軽量なikan V5600を最近輸入した。5.6吋ながらHDMI接続であれば1024×600の解像度がある。

電源はマンハッタンLCDの8.9吋と同様、7.2VのNP-F型バッテリーを12Vに昇圧して使えるようにしている。

最近ではCMの撮影にEOS5D2が使われるようになり、防振装置も小型軽量で高精度なものが望まれるようだ。そして構造的にもデジ一並みの精度が必要になるだろう。最近の国内スチル三脚メーカーの製品精度の向上には目を見張るものがある。早々にこの分野に参入していただきたいものである。
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2009年10月30日(金)
琵琶湖 鮎 産卵 死骸
琵琶湖 鮎 産卵 死骸」というキーワードがあった。
上の写真は9月上旬、産卵のために川を遡る鮎。無数の鮎が勢いよく上っている。

ところが九月半ばを過ぎると川は一変する。
川に堆積する無数の屍骸である。とにかく臭い。岸辺に打ち上げられた屍骸の山にはウジがわいている。しかしこれも琵琶湖を取り巻く命のサイクルだ。こういうときに川に潜るには勇気がいる。勇気というよりも決心といったほうが良いだろう。足で屍骸を踏むのも気持ち悪いが、川の水が口に入った時などは心底気持ち悪い。この匂いは体に付着して、鼻腔に強く印象付けられる。そして何かのきっかけで刺激を受けると匂いの記憶がよみがえって・・・・・・
今琵琶湖はビワマス産卵の時期だが、鮎に比べるとビワマスは個体数が少ないためのにこういった匂いに会うことは少ない。
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2009年10月28日(水)
FieldReportの記事が700に
会社のサイトで書いているFieldReportのアーカイブが700件に達していた。2002年の末から書き始めたもので、およそ7年になる。つまり年間100件ほどで3〜4日に1件の記事を書いていたことになる。

ちなみにこのブログの記事数は現在890だ。こちらは2005年4月から始めたものでおよそ4年半。年間200件ほどだから2日に1件である。FieldReportとブログを合わせるとほぼ毎日書いていることになろうか。吾ながらよく続けていると思う。

「継続は力なり」というが、インターネットを始めて12年余り、そしてホームページを公開して11年余り。今では大きな営業力になっている。統一性が無い上に今風のデザインでもなない。ただし業者に委託したものではなく、自分で作っていることでいつも現在進行形を保っている。多くの人に今現在の会社を見ていただきたいという思いがこれまで続けてこられた力だと思う。そしてWEBやBLOGのアクセス状況によって「読んでいただいている」ということが実感できる。これからも時間が許す限りこのペースを維持してゆきたい。

現在FieldReportの旧CGI部分を新しいCGIへの変換を進めている。同時に.cgiを.htmlの記述にも書き換えている。残り56ページ=560件と気の遠くなる作業だが、SEOを考えると.cgiのままでは具合が悪い。ぼちぼちと進めるしかないだろう。これも継続は力ということだと思う。
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2009年10月27日(火)
HDまめカム 水中
HDまめカム 水中という検索。検索されていたページは「SONY 豆カムHDを用いたBoomCamシステムのご案内」というページ。紹介している豆カムHDは水中撮影だけではなくVPなどでハイアングルやクレーンショットにも使用している。HDVのHVR-Z5Jと並んで活躍してくれる機材になっている。

左はワイコンを付けた状態。右は水中用にセットした状態。 これを自社オリジナルのBOOMCAMシステムに取り付けて運用している。

上の写真は一番大きなBOOMCAMで、名称はBOOMCAM Uとなる。手元でヘッドの仰角をコントロール出来るようにしたのも。T型は小型軽量なものだが、仰角調整はヘッド部分で行う。

小型軽量なため、T型の場合はビンテンVISION3でも十分保持でき、一人で持ち運びも可能だ。また、ハウジングに入れた豆カムを取り付ければ水中を覗くことも容易い。ただし豆カムをハウジングに入れると音声がうまく入らない。私の会社では水中マイクとメモリーレコーダーによる同録で対応している。


他にもSUNRUN POLEという手軽なものも作っている。アルミパイプに豆カムヘッド、レコーダー、水準器などをつけたポールだ。非常に軽量で、誰にでも手軽に操作できる。

先日琵琶湖博物館主催の催しで船上から撮った映像をYouTubeにアップしている。


なお、この日の様子をFieldReportに写真を添えて掲載している。
http://svs.ne.jp/cgi-diary/



ちなみにこれらの写真は全て豆カムHDで撮影したものだ。ヘッドとモニター、操作部が分離していることで、普通のカメラとは違った撮り方も出来そうだ。もちろん画質はデジ一とは比べるべきではないが、写真機能は1920×1080のハイビジョンだけではなく、写真モードにすることで2034×1728ピクセルのJPEGを撮ることが出来る。意外と便利なものである。

今回の検索でヒットしていページにエルグベンチャーのサイトがあった。そこにまめカム「水中撮影パッケージ」発売予定。お問い合せ受付中です!とある。
写真の中に豆カム用の中に「カメラ・モノポッド」が有った。一脚ベースのもののようだが水中撮影パッケージというからには耐蝕性に優れたものに違いない。

機材メーカーが参入してくることで、ソニーの豆カムのみならず、パナの豆カム?も含めて面白くなりそうだ。
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2009年10月24日(土)
瀧の撮影
昨日会社のホームページのアクセス数が100万を突破した。SVS.NE.JPを立ち上げて満10年である。続けることに意義があるとつくづく感じる次第だ。珍しくgooからの検索だった。キーワードは瀧の撮影だ。FieldReportのアーカイブがヒットしている。

写真は四国の海部川上流にある「轟の滝」へ行ったた時のもの。「轟の滝」はここだけではなく、九州や沖縄にもあるそうだ。
滝の撮影で困るのはその水しぶき。カメラを構えていても見る見るうちに曇ってくる。曇るというよりは濡れる。カメラはレインカバーで覆っておけば問題ないが、レンズが曇るとまともな映像が撮れない。

この「轟の滝」はさほど大きな滝ではないが、水しぶきはすさまじい。
以前許可を受けて「那智の滝」の滝壺へ行ったがレンズは一瞬でボトボトになる。やはり曇り止めが必要だ。曇り止めといっても決して曇らないわけではない。曇り止めはガラスの表面に界面活性剤であり、レンズに付着した水滴をレンズになじませて濡れたレンズの表面を滑らかにする効果がある。いわば濡れたスリガラス状態にする薬液だ。
曇り止めを塗ると曇らないかわりに使用後ベトベトになる。そのため、曇り止めを塗る場合は必ずフィルターに塗らなければならない。
曇り止めには様々なものがあるが、クリンビューなどもけっこう効果がある。ただし表面が均一に濡れたフィルターであっても平行平面にはなりえないので望遠での撮影ではフォーカスが甘くなる。
雨や霧で曇らないフィルターがあれば非常に助かるのだが・・・・
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2009年10月23日(金)
顕微鏡撮影 映像制作会社
顕微鏡撮影 映像制作会社だった。グーグルでのアクセスが多くあった。最上位にこのブログと三位にJICAのフランス語圏アフリカ向けのDVDを制作した現場レポがヒットしていた。
千里ビデオサービスに顕微鏡は無い。にも関わらず顕微鏡撮影は多い。その理由は簡潔で、撮影を依頼していただく研究機関には必ず立派な光学顕微鏡、デジタル顕微鏡、また大きな機関には電子顕微鏡もあり、いずれも顕微鏡アダプターにカメラをつけたスタイルからPCを介したデジタル方式で録画するようになってきた。顕微鏡以外の医療用の透視動画ではAVIだけではなくDICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicine)形式のファイルで保存したものを解析アプリケーションでAVIに変換したりする。
映像制作会社として求められるものは顕微鏡撮影というよりも、コンバート技術である。

写真はJICAのビデオを撮影していた時の現場。NIKONの光学顕微鏡にPCと繋がった高解像カメラが付いている。

PCの画面に映し出された1000倍の検体の画像だ。輝度、明度、色相を合わせてコンバーターに出力する。

弊社で保有しているコンバーター。出力された動画をHDVテープに記録している。また、前出のDICOMファイルの変換にはRealia(リアリア)を使用する。

デジタル顕微鏡に興味がある人はヤフーオークションにKEYENCE デジタルマイクロスコープ VH-8000&CCDカメラレンズ一式(中古品)が出ている。149,999円だ。
スペックは
撮影素子:211万画素CCDイメージセンサー
走査方式:インターレス方式
解像度:水平1000本以上・垂直1000本以上
使用ディスク:3.5インチスーパーディスク
光源:ハロゲンランプ
映像出力:アナログRGB
以前にも同程度のものが出ていた。やはり15万弱だった。
このように旧型のものなら意外と手軽に購入することが出来る。
この程度なら趣味で使っても面白そうな気がする。
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2009年10月22日(木)
MKH-416 籠 ジャマー
MKH-416 籠 ジャマーだった。
私の会社で使っているMKH-416用の籠用ジャマーは既製品ではなく自作のものだ。
フェイクファーの生地を買ってきてオリジナルの型に切って縫製した。製作コストは市販品の1/10以下で出来上がった。効果は抜群で、ハイ落ちも無い。風の強い屋外での音声収録では必需品である。

写真は先日の神戸ロケの一コマ。風が吹いてもマイクが吹かれることは皆無である。

運用中の籠ジャマーをアップした写真だが出来栄えは市販品以上だと自負している。「買った方が手っ取り早い」といわれるが、作るという作業は実に楽しい。そして販売品レベルに仕上がったときは大きな達成感を味わうことが出来る。

籠ジャマーを作った時に余ったフェイクファーで作ったR-44用のジャマー。これでも効果は抜群。ジャマーは欲しいけれど・・・・・という方は是非自作に挑戦していただきたい。ちなみに私の会社で使っているフェイクファーは毛足が30mmで1uあたり1000円ほど。
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2009年10月18日(日)
千里ビデオサービス工作室
千里ビデオサービス工作室だった。ハハハである。そんな立派なものは無い。そこにあるのは卓上ボール盤とドリル、グラインダー程度。大きな金属の切断はコーナンの作業室か近所の鉄工所に協力してもらう。ただ、中国製の卓上ボール盤であっても無いと有るでは大違いだ。ドリルでは不可能な加工がいとも容易く、かつ静かに行える。

明日から神戸にある女子大学の学校案内DVD製作のための撮影だ。前から気になっていたベビー三脚の100mm→75mm変換アダプターの固定加工を行った。もちろんボール盤が活躍した。
斜めになった場所に穿孔してネジを切るのだが、ドリルでは滑ってしまって正確な穿孔は不可能だ。

卓上ボール盤がそれを可能にしてくれる。低速回転でゆっくりと回り、静かに穴をあけていく。後はM4のネジを切って終了。

100mmの椀に75mmアダプターがしっかりと固定された。ビンテンのビジョン3でローアングルを撮る場合に使うマンフロットの#250Bを切断してウルトラベビーに改造したSajiky Podだ。ビジョン3のヘッドが安定して付く上に、アダプターが外れて困ることも無くなった。


今日は明日からの撮影に向けてグライドカム4000Proの改良も行った。いずれFieldReportで紹介するが、セットアップが非常に便利になった。全ては明日からのハードな香盤を乗り切るための作戦である。
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2009年10月14日(水)
舞台 バウンダリーマイク
舞台 バウンダリーマイクだ。古い記事がヒットしていた。
私の会社でバウンダリーマイクといえばPCCである。PCCとはアムクロンの名機PCC-160のこと。
PCCとは正規代理店のヒビノのサイトによれば
フェーズ・コヒーレント・カーディオイド(Phase Coherent Cardioid: PCC)は、反射プレートと垂直にカーディオイドマイクカプセルをマウントしたバウンダリマイクロホンです。ハウリングマージンが高く、後方からの不要なノイズを抑えながら、広い帯域にわたってスムースな周波数特性が得られます。遠くの音源をよりクリアに再現し、マイクロホンを目立たせることなく設置できるため、会議室や演壇はもちろんSRや放送にも最適です。
ということだ。
PCCに講釈は不要で、舞台を録るにはまずPCC-160を2本は揃えたい。何故160かといえば、性能もさることながら、その無骨なスタイルがもつ堅牢さだ。とにかく丈夫で長持ちである。
現在3枚(個ではなく枚)保有しているが、あと数枚は欲しいところ。ただし先日SHUREを何本も購入したので今期はおあずけである。同製品を他の販売会社のWEBショップでも入手できるが、弊社ではアムクロン、シュアー、ゼンハイザーなどはかならずヒビノで購入している。何故ヒビノで、それも窓口へ出向いて引き取るのには理由がある・・・らしい。そのあたりは是非Jr.に聞いてもらいたい。
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2009年10月13日(火)
ライン音声 アッテネーター
ライン音声 アッテネーターだった。検索されていたページはFieldReportの防災訓練の記事だ。
ここで
ライン音声に-40dBのアッテネーターをかましてRAMSAのトランスミッター(B帯)でライン音声を飛ばしています。
とある。
最近の業務用ワイヤレスマイク(ラジオマイク)は+4dBのラインにも対応しているようだが、RAMSAはVRを一番絞った状態で-40dBだからアッテネーター(Attenuator、減衰器)が必要になる。記事の現場で使ったものは-40dBのアッテネーターで、+4dBの信号だと+4dB-40dB=-36dBとなり、音響さんに若干レベルを抑えていただくとピッタリのレベルになる。下の写真がこのとき使ったアッテネーターだ。

アッテネーターは非常に便利で-20dBを0dBに、マイクレベルをラインレベルにと様々なものがある。会社では10dB、20dB、40dB、50dB、60dBなどの各種を2ch分用意して様々な現場に対応している。
アッテネーターはトモカのネットショップで各種扱われている。
http://tomoca-shop.jp/shopbrand/001/003/X/
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| 音声・録音・音響 |
2009年10月12日(月)
HVR-MRC1K CFメモリー
HVR-MRC1K CFメモリーだった。
HVR-MRC1Kが無かったら・・・・たぶんHDVをやめてP2に乗り換えていただろう。DVCAM収録ではさほど問題にならなかった一瞬のブロックノイズもHDVでは映像、音声が0.5秒間欠落してしまう。DVCAMの場合にはブロックノイズが生じた部分を静止画に書き出して前後フレームから補完出来たが、0.5秒の欠落では不可能だ。
この問題をHVR-MRC1Kが一気に解決してくれた。メモリーのコストもトランセンドやシリコンパワーのものを使えばHDVのマスターテープと比較できるほどにコストがかからない。もちろん何度再利用してもテープのように表面に傷がついたりもしない。

現在P2やXDCAMEXなども検討しているが、HDVに比べて最も大きな問題は素材の保管である。HDVやDVでの撮影の場合、ワークフローにテープは存在しない。メモリー記録したデータをPCにコピーして編集するだけだ。バックアップとして同じデータを別のHDDにもコピーする。だが、高信頼のHDDといえども決して安心できない。実は先月、立て続けに1TBのHDDが成仏してしまった。様々な蘇生を試みたが無理だった。幸い映像データや編集データはバックアップしていたので何ら問題は無かったが、もしテープに同時収録が無く、HDDも1つだけでメモリーもフォーマットされていたらとんでもないことになる。また、メモリーがどんどん安くなって、メモリー自体を保管できる状況になってもメモリーのデータは静電気による放電で消滅するとも聞く。想像すれば恐ろしくなる。
HDという家庭用フォーマットから派生したDVCAMやHDVだが、ブロックノイズの問題をメモリーが解決はしてくれたが、やはりテープ記録の安心感は大きい。

先日ある劇団が故佐竹明夫の追悼公演を行った。その際にこれまでの公演ビデオの注文があった。マスターは殆どがβカムとDVCAMである。もしこれらがHDDやDVDだったらアーカイブは難しかったかもしれない。
フィルム〜ビデオテープ〜DVD〜BD〜SSDと様々に進化するが、私の会社だけを考えてもメディアは8mmフィルム、35mmフィルム、1/2インチオープンリールVTR、1/2インチVHS,βマックス、MU、ベーカム、DVCAM、DVCPRO、HDV、DVCPROHD、HDCAMなどと多岐に渡る。いったい何がアーカイブとして相応しいメディアになるのだろうか。
昨年東映の方と仕事をした時に聞いたのだが、古いフィルムや録音テープをアーカイブする際にHDCAMやD5など複数のメディアにコピーしているという。過去の遺産をアーカイブする際に、少なくとも単一のフォーマットでアーカイブすることは危険といえるだろう。
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2009年10月11日(日)
HDVステディ
HDVステディという検索だった。
私の会社で所有しているものはステディカムではなく、グライドカム4000Proだ。本家のステディカムよりは価格が安く、それだけ低い価格での技術提供が可能だ。ステディーカムに比べると調整箇所の構造が大雑把で微妙な調整は苦手なようだが、使用カメラが固定している場合にはその大雑把さが有り難い。
現場でのセットアップが敏速に行え、三脚使用との兼用にも柔軟に対応できる。先日ロケハンした大学の入学案内の撮影にもグライドカムを多用するが、タイトな香盤も問題なく乗り切れるはずだ。
上の写真ではHVR-Z1Jを使用しているが、今はHVR-Z5Jがメインである。会社のサイトにグライドカムを紹介したページがある。
海外のTV映画を見ると殆どにステディショットが使用されている。それもロング(広角レンズによるワイドショット)ではなく、かなりタイトなサイズでのフォローである。HVR-Z5Jをメインに使用する理由もここにあり、Z1Jでは出来なかったアイリスのフォローがLANCでVEが操作できる点だ。HDVにとってRM-1000BPの価値は非常に大きい。
リモートコマンダーやメモリーレコーディング、様々な特機活用など、HDCAMでは大掛かりになりすぎるものをHDVによって打ち出したお手軽路線を多くのクライアントに評価していただいている。
2009年10月11日 | 記事へ | コメント(0) |
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2009年10月10日(土)
RM−1000BP
RM−1000BPというキーワードでのアクセス。ヤフーの検索結果に会社のWEBのトップページがヒットしていた。HVR-Z5J・RM-1000BP・VCL-HG0872Kがハイライトされている。
RM−1000BPはHDVカムコーダーHVR-Z5Jの機能をほぼ全てコントロールできる多機能リモコンだ。そしてファームウエアをアップデートしたHVR-Z7JやS270にも使用可能である。Z5Jで使用すると下の写真のようになる。

三脚に直付けする場合、ビンテン純正のパン棒が長すぎるので、オリジナルのパン棒を使う。
Z7Jで使う場合はこんな感じになる。下の写真↓

カメラマンと別にVEが付く場合はRM−1000BPを10mや30mの長尺LANCケーブルで使用する。また、無人カメラを遠隔操作する場合にもRM−1000BPは有効だ。写真は5CAMスイッチング収録の際にCAM5としてZ5Jを使用した。Z5Jの操作はVE卓から30mのLANCで行っている。

この時の現場の様子は無名劇団「プラズマ」公演としてFieldReportに掲載している。画像が多いのでブラウザによってはアンカーがうまく効かないかもしれない。2009年05月02日の記事である。

アイリス操作やズーム、フォーカスだけではなく、ホワイトバランス、ピクチャープロフィールやエクステンダー、ショットトランジション、タイムコードなど、全ての操作が行える。ただしズーミングしながらアイリスを触るとズーミングが停まってしまう。つまり同時に二つのことはできない。この点だけが放送用のカメラリモートと異なっているが、それを解って操作すれば困ることはない。
HVR−Z1Jの後継機としてZ5Jを選んだ最大の理由が同時発売されたRM−1000BPである。
税抜価格100,000円は本体の1/5の価格だが、これを高いとするか、安いとするかは仕事の内容次第だと思う。
2009年10月10日 | 記事へ | コメント(0) |
| 映像制作・撮影技術 |
http://www.dvdservice.jp/index_blog.html
リンク元の話。
http://www.dvdservice.jp/index_blog.html
このブログを入れた会社のドメインエイリアスdvdservice.jpが浸透してきたようである。さてこれからどうなるのか。
2009年10月10日 | 記事へ | コメント(0) |
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2009年10月08日(木)
アドマイヤ ミル挽きコーヒー ライブ映像 本当
アドマイヤ ミル挽きコーヒー ライブ映像 本当という検索。
アドマイヤ ミル挽きコーヒーとは高速道路のSAや病院の自販機コーナーにある「コーヒールムバ」が流れながらコーヒーを入れてくれる自販機である。


自販機には「世界初!!一杯毎に豆を挽くミル挽き珈琲とある。

検索はこの自販機の中央にある液晶モニターのライブ映像だ。はたしてライブなのか、それともメモリーに録画されたものなのか?   答えは生中継である。
以前に上高地へ行った帰りのSAでメンテナンスを行っている人が居たのでので中を見せてもらった。
数台の親指カメラが仕込まれていて、珈琲の移動に応じてスイッチングされる。まさにライブ中継だ。
かなり昔だが、物流関係の会社が幕張で展示会を行った時にカメラマンが付くカメラ3台と合わせて、コンベアやリフトに沢山の親指カメラを取り付けてスイッチングしたことがある。
「見えないものが見えてくる」ということでクライアントや来場者に大変喜ばれたことを思い出す。
2009年10月8日 | 記事へ | コメント(0) |
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ニックネーム:SENRI
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北八ヶ岳麦草ヒュッテHPの管理人です。よろしくお願いします。
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