機材が足りないのでレンタル会社のHDCAMを借りた。カメラはソニーのHDW-790。カメラの品質は素晴らしいく、さすがにソニーだ。申し分ない。
さて、次の写真を見ていただきたい。
これはカメラを三脚にワンタッチで取り付けるアタッチメント。通称「フネ」と呼ばれる。上が私の会社のHDCAMに附属しているフネで、下がレンタルのもの。
もう一枚並べて撮ったものが次の写真。上が所有しているもので、下がレンタルに附属していたもの。
直線部分と表面に注目していただくと違いが判る。もちろん白と黒の樹脂部分も違うが、表面の加工具合にも注目していただきたい。
鋳型が違うのだ。ダイカスト製なので当然金型が必要になるが、この二つの製品は型番こそ同じであっても全く違う製品だと思った。ベーカム時代から使っているフネも見たが、全てプレートが白いタイプである。
違いの原因は次の写真を見ていただければ一目瞭然だ。
型番は同じVCT-14だが、生産国が違っている。
先に出した2枚の写真のそれぞれ上に写っているものがMade in Japanである。1枚目で言えば樹脂が白い(上)がJapanで黒い(下)方がChinaだ。簡単に言うとラインが畝って曲がっている方が中国製である。
確認のためにカムコーダー本体を調べたところ、本体もファインダーもMade in Japanだった。ひとまず安心した。決して海外で作ったものが悪いとは言わない。例えばスリックやベルボンの写真用品は非常に加工精度が高い。生産コストを下げる為の手段としては海外生産は有効な方法だが、この品質に対してOKが出たことに不安を持つのは私だけではないと思う。
カメラを三脚に取り付けるアタッチメントは画質に影響するものではないが、時に1000万もするカムコーダーを真下に向けて撮影しなければならない場合がある。その際にフネとカメラを固定しているものはM4のネジ1本である。タイル1枚が剥離しただけでスペースシャトルが危機に瀕したことを思い出していただきたい。
海外生産だからこそより綿密な品質管理が望まれるのでは無いだろうか。
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