2008年07月25日(金)
キャノン ダイアル35 vs キャノン ダイヤル35
 「キャノン ダイアル35」での検索と「キャノン ダイヤル35」での検索が多い。の違いだが、検索結果はどりらも2番目に私のサイトがある。ヤとアで検索結果が殆ど同じと言うのも不思議なものだ。
 以前にもダイアル35で書いたので重複するかもしれないが、ご勘弁いただきたい。これは私が最も好きな銀塩写真機だ。当時発売されていたカラフルなキヤノンデミもよかったが、やはりこの斬新なデザインは私を虜にした。同じくハーフ版自動巻上げのリコーオートハーフに比べても各段に機能的なデザインだと思う。一時リコーオートハーフを持ったこともあることはある。しかし残したのはこれだ。
 レンズ周りのデザインがダイヤル(最近の子供たちには聞きなれない言葉だが電話機のダイヤルと同じだ)に似ているというか、似せて作ったのであろう。ただし一般的にはリコーオートハーフがよく売れ、息も長かった。
 レンズの右下のシャッターボタンの位置が他のカメラとは違っていて意外とぶれにくい。シャッターボタンを前面に配した機種としてはトプコREスーパーなどが有ったし、前面に斜めに付けたものとしてトプコンユニやペトリV6も有った。
 このダイヤル35は故ヘルムート・ニュートンが愛用したカメラとしても有名で、1990年頃までのファッション雑誌には小道具としてモデルがダイヤル35を構えるシチュエーションをよく見かけたものだ。確かにファッショナブルなカメラである。
 二枚目の写真でも判るようにフィルター径が大きく、CDSの測光素子ごとカバーする点も斬新で、フィルター縁にCanon Japan 48mmという刻印もいかしている。ただし感度設定はフィルターを外して行わなければならない。また、露出や距離はマニュアルによって決めることも可能で、意外とマニアックなダイヤル35である。
 ダイヤル35で特筆すべきところはやはりレンズメーカーとしてのキヤノンの意地だ。当時のEEカメラ(最近ではAEというが、当時はエレクトリック・アイを意味した。同じEでもEXPOSEとEYEで全く異なる)は一般的に3群4枚のテッサータイプを使用していたが、ダイヤル35には3群5枚の28mmF2.8が搭載されていた。画角は約55度で、35mmフルサイズの40mmに相当する若干広角気味で開放画質も優れていて使いやすい。当時の35mmフルサイズのレンジファインダー式カメラが45〜48mm、一眼レフの50〜58mmに比べると40mm相当の画角はスナップには最適な画角といえる。
 講釈が長くなったが、ダイアルかダイヤルについては正解はダイアルということになる。キヤノンミュージアムでもダイアル35と書かれ、国立科学博物館でもダイアル35となっている。しかし一般的にはフィンガーファイブの曲でも判るようにダイヤルである。
ファントム電源vsファンタム電源のような話だが、まぁそんなことは別にして、とにかくダイヤル35は使っていて楽しいカメラである。
 私の趣味のページにダイヤル35の作例を掲載している。暇を見てこのサイトも拡充するつもりではある。
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2008年07月24日(木)
AHEADCAM ファイナルアンサー
 徐々に改良を加えてきたAHEADCAMがついに最終バージョンにまで成長した。私だけではなく、他のスタッフからも絶賛され、いよいよ自他共に認められる存在になった。
 改良点は長時間の撮影による手首への負担軽減だ。

 上の写真は今年のシクロジャンブルで入手した自転車パーツだ。どう使うかはそれほど考えていたわけではないが、じっと眺めているうちに閃いた。

 これが完成したAHEADCAM FINALだ。手前のパッド部分を両腕で挟むことで手首への加重は従来の1/3(体感)になった。

 両手で保持するスタイルだけではなく、椅子や台に座ってパッド部分を膝に載せるとハンディーとは信じられない安定したFIXを撮ることが可能になる。

 これがパッド部分。AHEADCAMの心臓部にサイクルパーツのアヘッドを用いたことで付けた愛称だが、このAHEADCAMを構成しているパーツのおよそ9割は自転車用部品もしくはアクセサリーだ。特に中央部のフネを支えているプレートは自転車を壁に吊るすための用品である。
 「そんなパーツでろくなものは出来ないですよ。それよりも既製品を探した方が・・・」と言っていたスタッフも「これ最高!何処にも売ってない!」と言いながら今ではAHEADCAMを愛用し「AHEADCAMがなかったらとてもZ1JやZ7Jでは手持ちは無理」とまで言ってくれる。変なオヤジ扱いされつつ開発してきたが、今の私は鬼の首を獲った気分である。いずれは何処かの撮影現場で使用した様子をShootingないしはField Reportで紹介しよう。
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2008年07月23日(水)
ローランドさん来社
 ローランドさんが来社された。といっても受注の仕事の話ではない。ローランドの仕事をしていても代理店を通さないで話をすることは商道徳を外すことになる。来られたのは先般行われた新商品発表会に招待していただいた大阪営業所のM氏だ。

 来社の目的は新製品発表会来訪者への挨拶回りである。明日からポスプロでMA、そして月末までVロケが立てこんでいるので、訪問していただくことが可能なのは今日しかなかった。M氏にとっても、私にとても、この挨拶回りというのは重要だ。会場で入手できなかった情報のキャッチボールである。M氏が嬉しいのは営業営業していないこと。技術面での知識に長けていて、私の技術的な質問にも的確に答えてくれることだ。さすがに技術の会社ローランドである。ちなみにローランドの役員の経歴を見ると、そのほとんどの方が技術系出身者である。

 今日お持ちいただいたカタログの中に先日の発表会で見たP-10もラインナップされていた。もちろん購入予定ではあるが、その前にまず買わねばならないものが二つある。
 まずは4CHフィールドレコーダーのR-44だ。私がこの製品のプロモーションビデオを撮った時から「素晴らしい」と思っていたものだ。レコーダーとしてだけではなく、4in4outのミキサー兼レコーダーとしての利用だ。出力がアンバランスのRCAということに抵抗を持つ人もいると思うが、業務用DVCAM VTRがアンバランス入力であることを考えればこの方が好都合だ。また、ENGでもケーブル長が短い場合はキャノン変換で十分だ。さらにミキサーとして各入力にそれぞれファントム供給が可能な上、許容入力の大きさも十分だ。スペックとしては次のようになる。
 規定入力レベル +4,-2,-8,-14,-20,-26,-32,-38,-44,-50,-56dBuの11段階
 最大許容入力レベル +24 dBu (センスつまみ +4dBu)

さらに、レコーダーとして2台のスレーブ動作が可能で8CHマルチトラックレコーダー動作が可能だ。そして何よりも嬉しいのは記録メディアが上位機種のハードディスクからSDカードに替わったことだ。これによって耐衝撃性が飛躍的に向上し、さらにメカノイズが消え、内蔵マイクも本編用に使えることだ。たとえばENG取材でR-44のRECボタンを押しておけば取材中の連続した環境音を押さえておくことが可能になる。これは音楽もののメーキングや、ドキュメンタリーの撮影、編集を考えれば非常にありがたい。
 また4CH記録のDVCAMでは32kHzでしか回らないものを、このR-44をミキサーとして使うことでサンプリング48kHz以上の非圧縮音声を別録音出来る。新製品発表会ではテレビ朝日映像がドラマの同録兼ミキサーとしてR-4PROを使用した導入事例が映像で紹介されていた。やはり技術系の人間が考えることは同じである。遅ればせながら、私の会社も今回このR-44導入の決済が下りた。

 そしてもう一つ購入を決定しているものがデジタル出力対応のM-10DXだ。私の会社での用途はナレ録り用のミキサーとしてである。これまでアナログインターフェースを利用してきた編集機のタイムライン入力を48kHzのデジタル入力にアップグレードできる。すでに編集機はデジタル入力に対応していたが、ミキサーがアナログ出力だったために勿体無いはなしである。先日ヨドブラ(ヨドバシ梅田の店内をぶらつきながら、商品情報を漁る事)でちょっと気になっていたアイテムだった。

 いずれの機種も早急に導入というつもりではなかったが、M氏の来訪はその時期を加速させるいいきっかけになった。口ではなく、足で営業する氏の姿勢にプッシュされたわけだが、足での営業はとても大切なことだ。
 先日の新製品発表会でローランドの役員の方と話すことが出来、その方が「いつもブログをよませてもらってますよ」と仰っていた。それゆえに今日はローランドの顧客として一言、M氏の「積極的に売らないが、十分な情報提供を行う」営業スタイルにはとても好感が持てるのである。
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2008年07月21日(月)
マグパッチカート
マグパッチカート」で検索があった。商品名ではなく、私の会社のオリジナル二段台車に私が名付けた言わばリングネームというか、ニックネームだ。
 今日はしょこたんも表紙になったコスプレマガジンの取材で神戸へ行っていた。雑誌だからVではなく、当然写真である。

 仕事は雑誌用の印刷原稿とWEB用のスナップだ。この現場でも二段台車のマグパッチカートは便利だ。
 かなり改良を加えて、そろそろ商品化出来そうなレベルに達してきた。今日は一般発売に先駆けてマグパッチカートの全貌を紹介・・・・といきたいところだが、そんなつもりは無い。売っていないから作っただけの総アルミ製二段式カートで、目的は撮影現場での移動時にスタッフの負担を軽減するためだ。

 サイドのフックによってワンタッチで脚立が搭載できる仕組みはスタッフのアイデアだ。そして両ハンドル式だが、どちらも同じ方向にしているのは、デリカD:5のサード座席1席のスペースに積載した時、セカンド座席の乗客の頭が取っ手に当たらないためだ。またこれによってマグパッチカート積載時にセカンド座席をノッチ一つ分下げることが可能になる。

 荷物台を固定しているビスを環状フックにすることで小物を吊る事が出来る。こういう小物は大方コーナンかコーナンプロで調達している。地方へ行けばこれがコメリ等のホームセンターになる。

 ハンドルに取り付けたガチ袋何かと便利だ。左右にずれないように取っ手を通した部分に外からは見えない形で固定している。その金具は南茨木のコーナンプロで入手した。

 これは脚立の反対側に付けたフック。ビデオではケーブルを掛けるために使用する。アイデアを形にしていく作業が面白く楽しいのがD.I.Y.の世界だ。

 二段台車の最も大きな効果は荷崩れ防止だ。ライトスタンドや尺の長いグリップなどをめいっぱい積んでも大丈夫だ。

 この台車をデリカD:5に積むとこうだ。(以前に掲載した写真を流用したため、若干仕様が異なっている)次の写真のように見事に納まる。

デリカに台車の寸法を合わせて作ったように見えるが、たまたまピッタリと収まったという方が正しい。もともとはデリカではなく、機材車のボンゴブローニーに積むだけのつもりが、運良くデリカにピッタリのサイズだったのである。このあたりもパッチの名にふさわしい経緯だと・・・・・・
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2008年07月20日(日)
W3C CSS レベル 2.1
 WEBデザインをしている知り合いから「千里ビデオサービスのサイトがW3Cの検証でエラーが出ていないからバナーを貼れますよ」と知らせてくれた。
 確かにエラーは無く、「おめでとうございます! この文書は正当な CSS レベル 2.1 として検証できました! 」ということで、「あなたがこのWebページを作るにあたって、高度な相互運用性(Interoperability)に対する配慮を行った事を読者に示すため、このアイコンを張る事をお勧めします。あなたのWebページにこのアイコンを張るためには、次のHTMLの断片を利用すると良いでしょう。 」と表示された。
 ややこしいCSSや複雑なスクリプトを挿入していないので当然といえば当然だが、W3Cの「アイコンを張る事をお勧めします」というのは嬉しい。早速ホームページのトップにW3Cのリンクバナーを貼らせていただいた。


 W3Cの検証に興味がある人は「W3C CSS 検証サービス」でホームページのURLを入れてみると良い。

 ここで面白いのは「ホームページ制作」というキーワードで検索されるサイトのなかにも
「エラー: 以下のエラーが見つかりました。」
と表示されサイトがあることだ。
 CSSが標準仕様となり、バリアフリーや、プラットフォームの互換性がWEBの品質として問われる今日の状況を考えると、CSS Validation Serviceの検証結果は制作会社を選定する指標になりえる可能性はあるだろう。

 ちなみにJ:COMのホームページを検証すると2008年7月20日現在エラーは35箇所、警告は231箇所だった。しかし、ZAQのブロガリではエラーは2箇所のみと優秀だった。
 そして私のブログはといえば、実は12箇所のエラーが有った。これではホームページのコンテンツの一端を担っているページとしてW3Cのバナーを貼るわけにはいかない。早速「高度なデザイン編集」に入ってCSSを修正した。結果、現在はエラー警告とも無しになり、このブログにもブログパーツとしてW3Cのバナーを表示させていただいた。
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2008年07月19日(土)
XH A1 コンソール1.1
 「XH A1 コンソール1.1」である。残念ながらコンソール1.1は2007年10月19日で販売を終了してしまった。残念な限りだ。手元にXL H1が無いにもかかわらず、先行してコンソール1.1を購入しておいたことが今思えば大変ラッキーで、Xシリーズのラインナップが充実したおかげで7万円の先行投資は非常に価値の有るものとなった。
 コンソール1.1はキヤノンのXシリーズのカムコーダーのIEEE1394に接続すればPCベースのCCU兼ストレージにするソフトウエアだ。購入した頃に比べてノートPCのパワーも飛躍的に向上したため、以前にましてサクサクと動く。コンソール1.1については会社のサイトにテスト運用のページをアップしている。PCのパワーが上がり.m2tファイルを直接扱える時代になったから、なおさらコンソール1.1の終了が惜しまれる。願わくばVer.2になってアップグレード、再発売されることを期待したい。

 ダウンロード販売のソフトウエアはインストーラやキーコードをしっかりバックアップしておかなければ大変な事になる。私はインストーラとキーコードを複数のハードディスクとCD-Rに保管している。

 特にメールで送られてきたキーコードなどはヤフーメールやGメールなどに転送して万一に備える方がよいだろう。


追記:販売終了したコンソールだが、米国のキヤノンでダウンロード可能だ。
http://www.usa.canon.com/consumer/controller?act=ModelInfoAct&fcategoryid=269&modelid=12152#DownloadDetailAct
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2008年07月18日(金)
コンピューターの修理にガソリンスタンドへ
 数日前の出来事だ。
 編集で使っているPCが突然温度上昇でダウンした。ケースを開けるとCPUファンとヒートシンクが目詰まりしていた。運悪くエアダスターを切らしていたのでガソリンスタンドへ走った。といっても事務所から100mほどのいつものスタンドだ。
 目的はエアガンだ。エアダスターの数倍強力なエアでフィンの間に詰まった埃を一瞬で吹き飛ばしてくれる。
 新品同様に風通しがよくなったCPUクーラー。真夏日になるまでに他のPCも内部清掃しなければならない。
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辛さ一番LEE
 LEEの30倍をコンビニで買った。+15倍のジョロキアソースをかけて45倍の激辛だという。夏バテにはやはり激辛カレーだ。
 確かに辛い。辛いが美味い。昔LEEの10倍が出たときにグリコに電話をかけてLEE20倍の応用法を話たことがある。筆不精なため電話で済ましたわけだが、1ヶ月ほどたったある日、グリコからLEE×10がカートン入りで贈られて来た。そんなつもりで話したわけではなかったが、かなり嬉しかった。
 30倍のLEEを食べて応用調理法をグリコに伝えれば何かいいことがあるかも知れない。エスニックファンの私でも×30が手ごろで、ジョロキアソースはまた別な料理のスパイスに使う。オマケ付きグリコの感覚だ。

 オマケ付きといえばお好み焼きUFOは良かった。ヤキソバだけを食べておいて、お好み焼きは開封せずにしまっておく。忘れた頃に好み焼きをお湯で戻して食べる。下手なお好み焼きよりもほほど美味い。
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松下のMEDIA DESIGN 2008
 松下の展示会へ行ってきた。今回はインテックス大阪5号館A/B両ゾーンを使った大掛かりなものだ。
 言ってはなんだが、まず会場が暗い。頂いたカタログを読むにも苦労してしまう。まるで遊園地のアミューズメントのような感じである。これは演出だ、言ってしまえばそれまでだが、暗くしないとプラズマやDLPの映像がうまく見えないのだろうか?と心配になる。
 100吋のプラズマだ。隣に150吋もあったが、MCが居たので100吋の前で写真を撮った。搬入、搬出を考えてまず重さを尋ねた。100吋でパネルが200kg、土台が200kgだそうだ。職業柄仕方ない。で、肝心の画質だが、綺麗だ。逆に言うと素材の周辺解像度の低さが気になってしまった。こういうサイズで使用するハイビジョンコンテンツを作るなら、やはり1920×1080のキャメラとハイグレードなHDレンズが求められることを再認識した。
 見たかった製品はやはりスイッチャーとP2関連だ。ソニーもXDCAM EXを展開するように、松下はP2である。
 今回の展示会はナショナルの作る電化製品〜ITソリューションetc.とかなり多岐に渡っていて、実は見たい製品にたどり着くまでにかなり時間がかかった。大きな会場での展示会もよいのだが、私としてはもう少しジャンルを絞った展示会の方が都合が良い。しかし松下グループが「こんな製品も作っていたんだ」ということはよくわかった。
 新製品のAV-HS400だ。価格も安く、業務用の中継現場には手ごろな製品だ。P2関係で目新しいものは無かったが、P2対応のVSR(私の造語でVideo Silicone Recorderの意味)やP2ギアが興味深い。
 少々退屈気味な展示会だったが、それでも2011年を意識した技術革新が進んでいることは実感できた。また、現実的な製品にも触れることが出来た。今回の展示会場を歩くうちに、ソニーと比べてかなりローコストなHD製作環境が構築できた。もちろんソニーとも混在しつつ、収録、編集、HDCAM納品が可能なシステムだ。これをつかむことが出来ただけで十分に収穫があったといえるだろう。
 今回は残念ながらAVC社の下水流(しもづる)さんにお会いすることは出来なかったが、アナログ地上波が停止する2011年に向けた松下電器産業の新しい取り組みには大いに期待できる。
 松下電器産業と呼べるのももうしばらくだ。私としては社名に創業者の名を冠した企業を尊敬する。数え上げればいくらでもある。
 トヨタ=豊田佐吉/豊田喜一郎、本田=本田宗一郎、マツダ=松田重二郎、スズキ=鈴木道雄、伊藤忠=伊藤忠兵衛、武田=武田長兵衛、村田=村田吉良、塩野義=塩野義三郎、美津濃=水野利八、出光=出光佐三、山之内=山内健二、大塚=大塚武三郎、島津=島津源蔵、ヤマハ=山葉孝之助、清水=清水喜助、竹中=竹中藤兵衛正高、タキイ=瀧井治三郎、カシオ=樫尾忠雄、等等。
 松下=松下幸之助であってほしかった。そのうちパナソニック、ナショナルの創業者が松下幸之助であったことも忘れ去られてしまうことになるのだろうか。MATSUSHITA・MATSHITAは世界に通用するブランドだと思っているのだが・・・
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2008年07月15日(火)
ソニー内覧会
 仕事の帰りに大阪のスカイタワーで行われたソニーの内覧会へ立ち寄った。目的はこのカムコーダー。


 これまでの業務用XDCAMとは異なり、CCDのサイズが1/2吋ではなく、2/3吋でHDCAMと同じになった。またサンプリングも4:2:2でHDCAM-SRと同じ。つまり放送用XDCAMだ。

 展示されていたモデルにはHD-SDIをIEEE1394に変換するコンバーターも搭載されていて、比較的安価にHDVもMPEG2TSにリアルタイム変換できる。
 PDW-700で注目すべきはボディー側面の小窓ディスプレー。
 DSR-450や1/2吋XDCAM HDで割愛されたTC/BATTの情報がピクチャーモニターとは別に常時表示される。これは便利だ。というよりも、無ければ困る。
 上の写真のようにステータス&ピクチャーモニターを閉じていてもTCやバッテリーの状態、ディスクの残量が確認できる。
 機械の設計はどうしてだか、技術が先行してしまう傾向がある。技術の都合でレイアウトが決められては困る。まずは使い勝手である。スイッチ、ディスプレーなど運用に関わる部分は機械が人間に合わせるべきで、サーキットデザインはそれに追従すべきだと思う。
 放送用のベーターカムが今日でも使われているのは基本性能の高さとデザインではないだろうか。そしてそのデザインはHDCAMまで踏襲されている。全てについて言えるかどうかは別にして、映像機器については価格とデザインは比例していると言えるようだ。

 今回もうひとつ見たかったものはPMW-EX3用にフジノンから供給されているマウントアダプターACM-21だ。これがあるとPMW-EX3に2/3吋のレンズが使用可能になる。どこが見たかったかと言えば、レンズの電気系統のコネクターだ。
 マウントに付いたコネクターはホッとシューの電気系とつながっていて、汎用2/3吋レンズでもアイリスやズームの電気制御が可能になる。RM-B150でVEがキャメラをコントロールするにはレンズがキャメラと電気的につながっていなければならない。もちろん付属の標準レンズや、新しいショートズームでは問題ないが、汎用レンズでも付属レンズと同様にVEがコントロールできる。で、ACM-21の気になる価格だがやはり高い。そう多くは出ない商品だけに高価である。

 しかしACM-21は2/3吋用で1/2吋用は何故かホットシュー専用と言うことになっている。どういう制限からそうなったのかはわからないが、ここは1/2吋用変換アダプターも12PINに対応してもらいたい。
 下の写真は私が以「PMW-EX3 新型XDCAM EX」を書いた時に想像したイメージだが、これを望んでいるのは私だけではないはずだ。ここは開発の方々にもうひと頑張りしていただきたい。もちろん写真のようなものではなく、ACM-21と同様の堅牢なものであって欲しい。
 夢の12PIN対応1/2吋レンズマウント変換アダプターである。
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2008年07月14日(月)
お化けキュウリ再び
 七夕に「タナボタ」で書いたが、その家の人がこのブログを読んでいてくれた。

 「あれはまだまだ小さいよ」といわんばかりに、再び巨大なキュウリを数本いただいた。今度のキュウリは前の1.5倍はあるだろう。すでに2本は塩もみにして食べてしまったが、最後に残しておいた一番大きなキュウリを写真に撮った。

 一緒に写っているモロコシも決して小さいものではない。このキュウリ、まるで大ウナギか大ナマズである。ここまで大きくなると流石に皮の部分は硬いが、内部は瓜よりも柔らかい。瓜は生では食さないが、そこはやはりキュウリだ。漬物にせずとも、塩もみで十分美味しい。
 まもなく路地物のスイカの収穫になるらしい。Sさんの作るスイカもこれまた美味しいのである。次にお会いした時に・・・・そのスイカも是非ここで公開したいものである。ブログを読んでもらっているからといって、別にスイカを強要しているわけではないが、大きな期待を寄せている。私のプロフィールにあるように、私は大のスイカ好きである。Sさん、ゴメンね。
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撮影現場
 「撮影現場」や「撮影 現場」が常に多い。
 撮影技術会社だから当然だが、全ての現場をWEBに掲載するわけにはいかない。相手が企業だから機密保持契約があったりするし、タレントを起用した現場ではタレント及び事務所の承諾が必要だ。ただしインターネットを通じて私の会社を見つけてくれた相手の場合はスムーズにOKが出やすい。
 普段の撮影現場では記録担当が写真撮影時に極力スタッフ以外が写らないようにしてくれているので「日々好日」には載せやすいが、「Shooting」ではそうはいかない。また、記録も常に行えるわけではない。ただ、WEB公開をしない場合であっても記録は非常に重要だ。

 大きなイベントはほぼ年間1回が普通で、1年もすれば記憶も薄れて「あの時はどうしたのかな」となる。この場合に役立つものが記録だ。台本、進行表、仕込図、見積書、そして現場写真だ。

 マックのデジカメで撮った現場写真のディスクも今では4万枚近くになった。これ自体が私の会社の大きな財産である。
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2008年07月13日(日)
1/2吋オープンリールVCR SONY AV-3500
 前の記事でナショナルのNV-3120のことを書いた。
 1/2吋オープンリールのビデオテープレコーダーはNV-3120の他にソニーのAV-3500を保有している。ネットで検索してみたがオークションの出品物の写真が上がるくらいで、そう多くヒットしない。そこでアーカイブスの意味も含めて写真を撮ってみた。
 保有していると言っても、これは購入したものではない。10年ほど前のある日、某大学の研究室が保有していたものを廃棄の際に頂いたのである。高度経済成長期で予算が余っていたのか、とりあえず購入はしたものの、殆ど使用されること無く年数だけが経過していったようだ。まるで新品と思えるほどの備品、ではなく美品である。「ビデオデンスケ」と呼ばれ、発売は1969年。この年はアメリカのケネディ宇宙センターを飛び立ったアポロ11号によって、人類が始めて月面に立った年である。まさに現代科学文明の幕開けの年だ。
 教授から頂いたものはAV-3500本体とキャリングケース、電源アダプターAC-3500、バッテリーBP-20だ。私の趣味で保有しているが、ソニー博物館にある同機よりも綺麗なように思う。

 少しアップして撮ってみた。奥行29p、幅約26cm、厚さ約15cmの本体には5号リールが収まり、RFコンバーターとバッテリーが内蔵されている。非常に機能的、かつ美しいデザインである。

 走行系のカバーを外すと回転ヘッドや固定ヘッドなどが露出する。ベーターマックス同様にヘッドシリンダーは回転せず、上シリンダーと下シリンダーの間の隙間をヘッドが回転するようになっている。

 発売後40年近くになる機械だが、最近の機械のようなチップ部品や微細部品が使用されていないので堅牢だ。電源を入れればモーターが回り、テープが走行する。半世紀近い時を経てもその美しいデザインは私の心を魅了する。
 オークションでは5万円前後で取引されているようだが、そんな安い金額で取引されてはAV-3500が可哀想だ。なんといっても、ソニーが初めてカラー化に成功した家庭用ポータブルビデオであり、単管のテレビキャメラAVC-3500と組み合わせることで、ワンマンでカラー収録が出来た記念すべきポータブルカラービデオカメラシステムだ。
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1/2吋オープンリールVTR
 稀に来る仕事に古いフォーマットのビデオ変換がある。年に数回も無い1/2吋オープンリールビデオのDVD化である。幸い私の会社にあるNATIONAL←もちろんパナソニックではなくナショナルのNV-3120が健在で、今回も活躍してくれた。
 ただしテープの状態が悪いとすぐにクロッグ(目詰まり)してしまう。
 今回も何度も目詰まりを起こしたが、直接コピーせずに一旦PCのHDにキャプチャーしていくので、昔のように苦労はしない。詰まれば一旦中断してクリーニングを行って続きをキャプチャーしてタイムラインで繋ぐだけだ。
 今回の収録内容はある中学校の30周年記念の文化祭だ。近く行う同窓会でこのビデオを上映するそうである。ただし中学の同窓会といっても出席者は40年前の中学生である。会社に変換を依頼してこられたご老人はその子?達の先生であろう。再生不可能なビデオといえども、大切に保管されていて良かった。40年後の上映が感動の瞬間になってくれれば私も嬉しい。
 それにしてもハイカラな学校である。私も40数年前は中学生だったが、学校にビデオなどというものは無かった。あったのは古い16mm映写機だったと記憶する。
 そういえば上の写真にあるNATIONALの文字だが、松下、ナショナルはパナソニックに呼称が統一されるようだ。社内で松下、ナショナルが禁句になれば、いよいよ「パナソニック幸之助」が現実になるのかも知れない。
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2008年07月12日(土)
デジタルベーカム
 「デジタルベーカム」だった。
 最近ENGでデジタルベーターカムを使うことは全くといっていいほど無い。これは私の会社に限っての話だが、他社でもそう多くは無いと思う。というのも現場でデジタルベーターカムのENGクルーに会うことが皆無だからだ。どちらかといえばHDCAMやDVCAM、DVCPROということになる。また、現場によっては今尚BVW-400AやBVW-D600といったアナログのベーターカムを時々見かける。それどころか今年になってからも東京の現場でドッカブルタイプのBVV5を使っているクルーを見かけた。
 では、いったいデジタルベーターカムは何処へ?ということだが、SDの局納品は現在デジタルベーターカムが主流になりつつある。今日納品したCMもデジタルベーカム指定であった。ポスプロさんの話では「デジベが増えてD-2が減りました」ということだ。もちろんHDはHDCAMなのだが、HDW-M2000等、下位互換のあるVTRであればデジタルベーターカムをHDにアップコンバートすることも容易で、受け入れフォーマットとしてはD-2よりも便利が良いのだろう。
 あまりお目にかからないデジベだが、ポスプロ〜放送局の間ではたいへん良く動いている。また、D-2と違ってコンポーネントデジタルのデジタルベーターカムはDVCAMとの相性も良い。SDIを1本接続すれば映像、音声がつながる。
2008年7月12日 | 記事へ | コメント(0) |
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