2006年03月01日(水)
下の記事の追補版である。
実は「検索エンジン」をキーワードにヤフーで検索するとヤフー検索が1位になっていた。当然である。
ところがグーグルで検索すると、なんと1位がヤフーで2位はグー、グーグルは5位という結果である。そうなるとMSNも調べなければ、である。MSNでの検索結果はとんでもない結果である。MSNも出てこなければ、ヤフーやグーグルも顔を出さない。どういうことだろうか?検索エンジンが自分自身を検索出来ないということは検索エンジン自体がSEO対策されていないということだろうか。
WEBマスター達は検索エンジン最適化を目指して日々SEO対策を行っているが、検索エンジンのSEさん達も頑張って、自社のSEO対策を行ってもらいたいものである。実に面白いというか、悲しい結果である。
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2006年3月1日
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2006年02月26日(日)
あの時しといたらが今日のキーワードだが、記事とはあまり関係ないかもしれない。
昨日テレビでSEO対策のことを特集していた。印刷会社で検索すると大日本印刷や凸版印刷を抑えて恒信印刷がヤフーのトップに上がるという切り出しで始まった。恒信印刷は従業員30人ほどの会社でヤフーの見出しは「同人誌、自費出版等の版下から印刷、製本、納品等。」ということになっている。SEO対策のおかげで一日のアクセス数が1000を超えるようになり、売り上げは10倍以上になったという。SEO対策はヤフーだけではなく、グーグルにも及んでいて12,300,000件中で堂々の1位だ。
何が凄いかというと、このホームページは恒信印刷の社長である吉田氏自らが作っているということだ。放送の翌日は他の大手印刷会社のSEやWEB担当者は大変だったに違いないとお察しする。
今回のキーワード「あの時しといたら」という言葉は検索されたページには直接記述していない。画像にALTタグをつけているだけだ。これはバリアフリーの観点から、画像に説明をつけて、音声読み上げに対応するためである。IBMに関係する株式会社インフォ・クリエイツのサイトにバリアフリー度を診断できる機能があった。診断の結果を参考に会社のホームページもバリアフリー化のため画像には代替テキストを入れ、javascriptを使ったページにはnoscriptページをなどを入れるようにした。検索エンジンに有効だとは思わなかったが、グーグルではALTタグも検索対象になっていた。同じ言葉をヤフーで引いてみたが、残念ながら検索されなかった。つまりヤフーはALTタグを対称にしていないというか、意図的にサポートしていないのかも知れない。
ちなみに私のSEO対策だが、一応ヤフーで撮影技術会社と入れても、グーグルで撮影技術会社でも何とかトップになっていた。しかし放送でも言っていたが、常に変化するロボットに対して柔軟な対策を行わなければトップは維持できないということである。
山口氏の言うように、日々の努力が必要になる。
SEO対策も「あの時しといたらと思う前に今しとこ」である。
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2006年2月26日
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2006年02月25日(土)
HVR-Z1J 映像制作がキーワードだ。
HDVハイビジョンもかなり普及し、会社での稼働率も高くなっている。特に今後のハイビジョン利用を考え、SDの場合もHDVで撮影し、編集はダウンコンバートというスタイルも多い。近い将来ハイビジョンDVDの規格が決まり、安価な記録メディアと書き込みソフトが出回ればイベント映像の大半はハイビジョンに変わるだろう。それまでの暫定期間はやはりハードディスクメディアに依存するということになるが、編集においてHDVをMPEGで編集するのではクォリティーの低下は否めない。HDVだからこそ編集はAVIで行わなければならないだろう。何処と無く「高品位なVHS」を作るために「放送以上の編集クォリティー」を求められた時代を思い出してしまう。
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2006年02月24日(金)
DSR-2000が発売されてから結構過ぎた。
報道資料によると発表は1999年3月19日で発売は99年10月である。私の会社では当初DSR-80を導入予定でしたが、ソニーのサービスマンに「80は文教用です。千里さんは買っちゃ駄目です。絶対にDSR-2000にしてください」と猛反対され、メーカーのサービスさんが言うんだからそれを信じて2000にした。80に比べて2000は50万高いわけだが、今思うと2000にしてよかったと思う。その後コストを抑えた1500なども発売されたが、未だDVCAMではDSR-2000Aが最上位機種にに君臨している。
2000と2000Aの違いはiLinkカードが付いた点だが、購入後すぐにiLinkカードを挿しているため、実質2000Aと同じスペックで今日も元気に動いている。下位機種に比べるとSDI入出力を装備し、DVCPROの再生も可能な上、民生DVのLPモードも再生可能だ。メカのレスポンスも良く、作業において全くストレスを感じない。
ベーターカムと並ぶ息の長いVTRは、結果としてコストを抑えることに役立つと言えるだろう。DSR-2000は使用頻度も多く、次回はCメンテでほぼすべてのメカが入れ替わる。
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2006年2月24日
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2006年02月22日(水)
検索エンジン利用状況
こんなキーワードがあったので解析を見たところ、2月はYahoo!が単独ではトップになっていた。しかしGoogle(jp)Google(com)の合計は2109件でYahoo!の1950件を上回っている。Googleの場合は日本国内のユーザーでも米国Googleを利用している人も多いようだ。現に私もGoogle(de)を使用している。別に何処も違うわけではないが、Googleロゴの更新がJPよりも早かったりする。
検索エンジン利用状況については登録されているキーワードや順位によって異なり、私のサイトへの検索利用状況がそのまま検索エンジンの利用状況とは言えない。この結果を分析するとMSNの利用が少ないようだが。以前にMSNが最上位になったこともあったが、これは私のサイトのSEO対策が現時点で不十分なため、MSNからのアクセスが少ないといえるだろう。IEにデフォルトのMSNへのSEO対策は最重要になるだろう。MSNのアルゴリズム解析を行わなければならない。
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2006年2月22日
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2006年02月20日(月)
キーワードは「ユーザーズビット」だった。
我々が使うVTRはタイムコードの記録及び設定が可能だ。そしてタイムコード(TC)の他にユーザーズビット(UB)の設定が出来る。特にUBはLTC(長手方向のトラックとは別に、映像信号にVITCとしてLTCとは別なデータを埋め込むことが出来る。通常LTCUBにはVTRのIDや24ロール以上(タイムコードでは24本以上管理できない)のロール管理用IDを入れたりする。一方VITCUBにはリアルタイムの時刻情報をFREERUNで記録する。
しかしUBでのロール管理は面倒くさいということで余り使いたくない。23本までのロール管理は01:00:00:00で始まるTCから23:00:00:00までのTCと使っているが、TCを24Hで繰り上がるように決めたには誰かは知らない。しかし我々の業界が24時間を超えて30時間制を使うようにTCもプリセットは99Hまで使えるようにしてもらいたい。当然SMPTEタイムコードだからSMPTE(米国映画テレビ 技術者協会)の規格があって、間単には変更できないだろう。だが、カウンターは10進も可能なはずだから、規格外であれば99HのTCは利用できるだろう。もしそうなれば非常に助かると思うのは私だけでは無いと思う。取材量が多くなればロール数はすぐに数十ロールになってしまう。999Hとはいわないが、せめて99Hまでは利用可能なTCを考えていただきたい。
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2006年2月20日
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2006年02月19日(日)
久しぶりの更新になる。HD作品の収録、編集などでWEBにアクセスしている時が無かった。今回のキーワードは「ダウンコンバート」だ。
以前はPCの画面をテレビ信号に変換することが主な用途だったが、今はハイビジョンを従来のスタンダードディフニション(SD)に変換することが主な用途になる。もちろんPC用途はハードウエアが異なるため、流用はできない。また、SDをHDに変換することはアップコンバートといい、当然アップコンバーターが必要になる。余談だが、J:COMのケーブルテレビチューナーにもHD→SDのダウンコンバーターが内蔵されていて、ハイビジョン放送を一般テレビで視聴出来るようになっている。ただし解像度はハイビジョンにはならない。
私の会社でダウンコンバーターを使用するのは、HD(1080iや720P)の収録テープをオンライン編集(本編集)を行う前にオフライン編集(仮編集)をするためだ。HD編集ではコストがかかるため、収録テープと同じタイムコードが入ったSDテープでAdobePremiereなどを使って16:9の仮編集を行う。完成した編集データをCMXフォーマットのEDLに書き出してオンライン編集を行う。仮編集で数十時間を費やし、そのデータをもとに数時間のオンライン編集を行うことで無駄なコストを抑えることができる。
現在ではHDV方式によるDTVもWIN、MACとも可能になったが、やはりHDCAMやVARICAMの画質には及ばないため、当分はオフライン編集は必要だ。しかしこれも数年後にはデスクトップで可能になるのではと期待している。
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2006年2月19日
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| 映像制作・撮影技術 |
2006年02月12日(日)
今回はキーワードではない。
撮影の香盤表を作成していたのだが、項目が多くていつものエクセルでは全体把握が難しいものになってしまった。ワードかエクセルのテンプレートを探しにOFFICEのサイトに行ったところ「タイムライン」というのが有り、早速ダウンロードした。
ところが落としたファイルの拡張子が.vsdというもので、全く開くことができない。Office VISIOのファイルだそうで、これは今までに使ったことが無かった。VISIOのサイトへ行ってみると紹介ムービーがたくさんあり、その能力の凄さに欲しくてたまらなくなってしまった。早速ヨドバシへ買いにいったのだが、Profesionalは68000円、Standardは23000円である。ところが、StandardからProfesionalへのアップグレード版は35000円ほど。つまりStandardとProfesional UG版を両方購入したほうがProfesional単体よりも安いのだ。初めて使うわけであるから、今回はStandardを購入し、使いこなせればUGということにした。
戻って早速作ったのがこのファイルだ。
とにかく使いやすい。タイムライン上にドラッグするだけでどんどん出来上がってゆく。マニュアルを見ずに紹介ムービーを見て使うだけでも簡単にタイムラインが作成できた。まだまだ奥の深いソフトで、今はVISIOに夢中になっている。次にヨドバシへ行くときは当然Profesionalへアップグレードするためである。
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2006年2月12日
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| コンピュータ・IT系 |
2006年02月04日(土)
「トラックイン ズームイン」がキーワードのアクセスだ。TR-INと省略するが、キャメラが移動して被写体に近づく撮影方法である。逆にTR-B(トラックバック)は被写体から離れる撮影方法で、ブログで言うトラックバックとは意味が違う。
トラックインに対してズームインという技法はレンズの焦点距離を可変できるズームレンズにより被写体を寄せることだ。逆はズームアウトになる。トラックイン、ズームインとも一見似たように思われがちだが、トラックインの場合は画角は変化せずに、キャメラの動きによって被写体の大きさが変化する。ズームインが凝視の効果があるのに対し、トラックインは人間の視覚に準じた効果が得られる。
映画ではレールやクレーンを使うことは常識だが、ビデオでは予算の制約からこういった特機の利用は限られてしまう。しかし私の会社ではHDV方式のハイビジョンキャメラを使用することで機材費を抑えて、浮いた予算で特機を使用することを勧めている。昔の業務用DVフォーマットに比べるとHDV方式のハイビジョンキャメラはダウンコンバートしても従来の業務用キャメラに匹敵する映像を記録できるようになった。機材費の抑制による画質低下も気にならないどころか、HDVのおかげで従来の予算ではなし得なかったキャメラワークが実現可能になった。
画面サイズがワイドになったことで、画面全体の情報量が増え、映画と同じ技法が必要になり、今後ますますレールやクレーンなどの需要が増えるのではないだろうか。
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2006年2月4日
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| 映像制作・撮影技術 |
2006年02月03日(金)
大特免許で検索した結果281〜290件目/約6,760件ということで、たいへんご苦労な検索である。トップも大事だが、本当に探ものをしている人はこんな順位までもチェックされているということだ。
いまから30年ほど前に取得した大型と大特だが、はっきり言って運転経験は無い。ペーパードライバーだ。とりあえず手に入れておけば、困ったときには役立つだろうという思いから門真の試験場へ行った。幸い今のところその必要も無く、資格だけを所持している。
遠い将来に大型バスをキャンピングカーにしてのんびりと出かけてみたい夢は持っている。その時まで大切に維持しておきたいものだ。
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2006年2月3日
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| モバイル・モービル |
2006年01月28日(土)
一青窈さんのライブを放送していたからだろうか、祇園甲部歌舞練場 映像制作会社というキーワードが有った。一青窈さんのライブは先日ラジオで聞いたが、昭和歌謡をとてもいい感じで唄っておられた。歌唱力もさることながら、彼女の人生観も魅力的だ。
祇園甲部歌舞練場は芸妓や舞妓の踊りの練習場として建てられたもので先斗町には先斗町歌舞練場がある。祇園甲部歌舞練場のすぐ傍らに八坂女紅場学園があるが、これは明治五年に創設された八坂女紅場が母体の舞妓・芸妓のための学校法人である。
以前祇園甲部歌舞練場で撮影したとき、小屋付さんの一人にMさんが居られて助かったことがある。はじめての小屋で知り合いがいるということほど心強いことはない。しかし何処かの小屋でヘマをして悪いうわさが流れるとこれほど怖いことも無い。幸いにも私の会社は今までにそういう経験は無いが、そんな目に合わされた会社を見ると真に気の毒だ。小屋では何よりも挨拶第一、安全第一である。
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2006年1月28日
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2006年01月18日(水)
SEO対策 会社名で検索されないとは大変なことだ。
WEBを検索する場合に普通は「会社名」をキーワードには検索されないということで、サービス名や商品名のみで上位に検索されることがSEO対策である。ただ、どうもこの「SEO対策 会社名で検索されない」というキーワードは自社の名称を検索したが検索されなかった、というような感じである。というのもこの検索と同じクライアントが私の千里ビデオサービスを検索していたからだ。
考えられる原因は社名をフラッシュや画像で表示し、代替テキストを置いていないということが一つ。もう一つはMETAに日本語で社名を入れていないことが考えられる。その他の原因としては
・METAタグ内でREFRESHを使用している場合
・METAタグ内でNO ROBOTSを使用している場合
・METAエレメントの文字数が1000バイト以上ある場合
・プロバイダなどの設定で“robots.txt”が組み込まれている場合
・JPドメイン以外でEUCを使用している場合
・対象サーバからの反応待ちがタイムアウトになる場合
・外字が使用されている場合
・文字コードが2種類以上使用されている場合
・ページと無関係なキーワードを大量に入力している場合等が考えられる。
自分でホームページを作る場合、最近の人はほとんどがビルダーを使っている。それはそれで正しいし、HTMLは自分でタグを書くよりもソフトウェアに書かせるほうが、よっぽど速いし間違いもない。しかし最終はエディターによって確認するほうがよいだろう。ビルダーの場合は訂正などを行うと記述が汚くなったり、無駄なスクリプトが残ったりする。海外サイトのソースを見るとAuther誰々と名前まで入っていたりするが、とにかく記述が美しい。BASIC時代のプログラムを見るような記述になっている。
現在私が使っているエディターはSimpleText Ver.1.4と68Kマック用のJedit 2.0 Ver.2.05だ。ビルダーは今は懐かしいクラリスホームページである。
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2006年1月18日
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2006年01月17日(火)
Macintosh IIvx PPCとは懐かしい検索だ。
今ではまず起動させることもなくなった古いマックである。CPUに68040を搭載しているが、PPCカードを追加することでPowerPC-601でも起動できる。コントロールパネルでCPUを選ぶと起動音もそれぞれに変わる。私のはMacOS7.6のUS版にJLKを入れて日本語環境を構築している。IIvxの後に出た機種がPowerMac7100だが、これは現在もHTTPサーバーとして常に稼動している。またサーバーやテレビ用に使った古いマックが、今も捨てられずにゴロゴロしているが、一応全て起動出来る状態だ。
最近映像では殆どWindowsを使い、マックはDTPとWEB管理、メールのみを行い、古いマックはオブジェとなって会社の編集室に飾られている。しかし飾りだけでは悲しいのでClassicIIは常に正確な時間を刻む時計となっている。ただし電気代が普通の何十倍もかかる贅沢時計だ。
他にもColorClassicやMucintoshPlusなどがあり、バックアップのSEやClassicも控えている。
先日アップルからIntel Core Duo搭載のMacBookProが発売され、再びマックが楽しくなりそうだ。もちろん新しいマックも使うのだが、これらの古いマックはいつまでも捨てられない。今後もマックファンは卒業できないだろう。
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2006年1月17日
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2006年01月16日(月)
3GHz Premiere レスポンスである。
未だにクロックが気になる人も多いようだ。ムーアの法則にも量子力学の壁が立ちはだかるように、CPUに依存するPCノンリニア編集ではクロック周波数が壁だと信じられているようだ。インテルのデュアルコアテクノロジーはついにアップルコンピューターにも採用され、低価格:高性能を両立させた。CPUは処理方法によってレスポンスが変わるのである。もともとマックユーザーだった私が、今ではヘビーなPCユーザーも兼ねているのはPentiumとIntelがあったからだ。
さて、このクロック周波数だが、一般にHzが使われている。私が電子工学を知った頃はc/s(サイクル/秒)という単位だったが、今ではHz(ヘルツ)が使われる。ネットで時々hzなど間違った表記があるが、ヘルツとは人名である。Heinrich R. Hertz=電磁波の実在を実証した学者だ。同様にニュートン=N、天気予報でおなじみのパスカル=Pa(昔はバールという単位だった)他にもワット=W、ボルタ=V、アンペア=Aなど身近な単位に人名が用いられている。大切なことは人名を単位に用いた場合は必ず大文字にしなければならないということだ。我々が色温度の単位に使うケルビンも熱力学で功績を残した人だ。
ただし例外もある。100万を表すメガ=Mや1000メガを表すギガ=G、1000ギガを表すT=テラなどはm=1/100を表すミリやメートル、g=グラム、t=トンと区別するために大文字が使われる。しかし1000を意味するキロ=kは大文字ではなく小文字(ケルビン=Kと区別している)になる。なおGについては重力の単位であるGと重複するため疑問が残る。冒頭の写真はメリーランド大学からお借りしたHeinrich R. Hertzの肖像である。
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2006年1月16日
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2006年01月14日(土)
ビンテンとはイギリスの三脚メーカーのことだ。
ビンテンと並ぶもう一つの三脚メーカーはサクラーだ。英国製とドイツ製で性格は全く違うが性能は同レベルで、いずれも業界トップレベルのものである。性格が異なるため、キャメラマンもビンテン派、サクラー派に大きく分かれる。ちなみに私はビンテン派になる。
三脚というとどうしても足の部分を思い浮かべるが、重要な部分はキャメラを保持するヘッドである。脚は頑丈で軽量なら特に問題は無い。タワミやネジレを起こさない剛性と、スピーディーな高さの調整が出来ればよい。
問題はヘッドである。約10kgのテレビキャメラをキャメラマンの意図通りに振るために様々な機構が備えられている。まずキャメラの重量を打ち消すためのカウンターバランス。キャメラを上下に振る(縦パン)場合に、回転の中心がキャメラの重心にないためにキャメラを止めたいところで止めることができずに重力によって引っ張られてしまう。ビンテンではカウンターバランスを連続可変させることで、キャメラの重量に対するカウンター量を最適に調整できる。メーカーではこれを完全バランスと呼んでいる。またサクラーも数種のカウンター値を組み合わせることでかなりいいバランスに調整できる。2者の違いは正確さをとるか、敏速さをとるかの違いだが、これは使い手の好みで評価が異なる。
カウンターバランスと同様に重要なことは動きの滑らかさである。ただ単に滑らかさを求めるのであれば、ベアリングを入れれば良いのだが、動く速度をコントロールすること、すなわちパンのスピードを自在に制御するためには様々な機構が必要となり、各社ともシリコングリス等による抵抗(フリュードドラッグ)を備えている。フリュード:Fluidとは流体のことで、ドラッグ:drag(釣りでは一般的にドラグ)とは抗力のことだ。ヘッドとはまさに流体力学の塊である。ヘッドは一定の力を加えた時、滑らかに動き出し、力を抜くと滑らかに止まること、かつ速いパンもゆっくりとしたパンもドラグ量の調整で速度を決められることが理想的なヘッドである。逆にそのようなヘッドであればドラグ量を一定にして、力の強さで速度をコントロールすることも容易に行える。
残念なことに国産ヘッドでは未だ完成域に達していないと思う。デモ機などで触ってみると、無負荷(キャメラが乗っていない状態)ならかなりいい動きをするようだが、いざ負荷がかかると歴然とした差を感じてしまう。このあたり、日本の精密加工技術を発揮してもらいたいものである。ただしビンテンやサクラーの場合は国産モデルの数倍の価格で、例えばビンテンのビジョン100では100万ほどになる。それでも我々キャメラマンがビンテンにこだわるのはその性能であり、キャメラワークとして残るからである。三脚のヘッドに限っては「弘法は筆を選ばす」は通用しない。
なお、大型の中継キャメラでは必ずといって良いほど国産メーカーの昭特に軍配が上がる。ビンテンのベクターシリーズよりも昭特を好むキャメラマンは非常に多い。余談だがビンテン傘下になったイタリアのマンフロット社では三脚〜ヘッドのことをキャメラサポートと言っている。私はこの言い方が好きだ。
※本文中でサクラーと書いているが、SACHTLERをザハトラーと読む人が多くなった。そしてこの読み方が正しいのはオフィシャルであるSACHTLER JAPAN CORPがザハトラー・ジャパンと書いていることで明らかだが、なぜか業界OB達はサクラーと呼び続けている。もちろん私もサクラーと呼ぶが「赤信号、みんなで渡れば怖くない」といったところだろうか。
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2006年1月14日
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