トップ | NEX・HDV・HDCAM »
2008年11月02日(日)
この連休
この連休は連日現場が入っている。

インテックス大阪で開催されているANIMICSだ。会場のエントランスに設置した大型映像や各ブースのプラズマモニターを全て引き受けた。

それと今回のイベントの記録映像、録音、記録写真などだ。また、初日はアスキーメディアのレイヤーズ誌の取材も担当した。
イベントステージの収録はHVR-Z1Jと単体VTRのHVR-M15Jを使用したハイビジョン収録。長時間対応のため収録はリレー録画。Z1Jのビフォアエンドアラームが点滅を始めると1394で繋がったM15Jが自動的に記録を開始する。
観客の導線を妨げないようにZ1J、M15Jにはラインを送らず、電源もバッテリーで駆動した。録音はベースでローランドのフィールドレコーダーR-44にAIRとLINEをそれぞれステレオで4CH録音した。サンプリングは96kHz/16bitで行い、記録映像の他、ラジオ番組にも使用する。今回の私の仕事と言えば映像システム全体の管理と本番中の録音である。

ENGはHDCAMである。放送以外の記録映像も確実にHD化の波が押し寄せてきた。

ENGはインタビューや各ブースの記録、インタビューなどをレポーターを使って撮影するが、ステージのZ1Jとのパラ撮りも行う。

今回のイベントでは仕込み9名、本番7名、撤収11名が動く。大所帯だ。
今回の模様は後日Field Reportに詳しく紹介するが、とりあえず2日目を無事終えたのでブログにて途中経過の報告である。2日目を収容して回ったテープはHDCAM/6本、HDV/10本に達した。編集はかなり急ぎになる。明日の最終日もけっこう回りそうだ。
2008年11月2日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 / アーチスト・タレント / 未分類・エトセトラ.etc. |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/756/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月29日(水)
RM-M7G
RM-M7Gだった。かなりというか、CCU-M7やDXC-M7時代のリモコンである。
私の会社ではDXC-637やDXC-D35WSL、DSR-570WSに付けて1CAM/EFP運用に使う。またラックマウントしたCCU-M5のコントロールにも使用する。
CCU-M5の場合は次の写真のようなスタイルになる。ラックに引き出しトレーをつけてVEが操作しやすいようにしたもので、モニターの配列とRM-M7Gの配列が一致している。
RM-M7Gを用いないでVEがCCU-M5のアイリス調整をする場合はアイリスVRが縦配置になり非常にやりにくい。
トレーに収まったRM-M7Gである。ソニーが凄いと感じるのは、DXC-M7と一緒に発売されたモデルがその後発売されたDXC-537、DXC-637、DXC-D30、DXC-D35など、後継機にも続けて使用できるところだ。CCU-M5もそうだし、その前のCCU-M7も同様に後継機にも続けて使える。メンテナンス(ボリュームやコンデンサーの交換)をきっちりすることで10年以上問題なく使用できている。DXC-M7でサポートされ、637では使用できなかったGAMMA調整もD35WSでは問題なく使用できることも嬉しい。
ただしこのRM-M7Gが使用できる一体型カムコーダーはDSR-570WSLが最終になってしまった。新しいDSR-450ではRM-B150やB750といったHDCAMと同じタイプを使用することになる。
デジベやベーカムで使っていたRM-P9は使用できない。
RM-M7Gが検索されるときにはけっこうヤフオクなどに出品されていることが多い。販売終了になった時に税抜価格95,000円だったものが今日なお5万円前後で取引されていることも驚きだが、またそれなりに納得も出来る。つまりCCU-M5やCCU-D50等でDXC-D35WS、D50WSをコントロールするにはRM-M7Gは必要不可欠のものであり、DSR-390やDSR-500WSL、DSR-570WSLなどの一体型でVEが付いたEFP運用するにもRM-M7は欠かせない。

現在私の会社ではRM-M7Gを5台と20mケーブル×2本、10mケーブル×2本、3mケーブル×5本を保有している。これらケーブルは今も現行で部品入手が可能だ。今しばらくRM-M7Gには働いてもらいたい。
RM-M7Gが載った最終のカタログはCCU-D50、CA-D50のカタログだと思う。息の長い製品である。
2008年10月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/755/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月28日(火)
AVI miniDV出力 左右に黒
AVI miniDV出力 左右に黒というキーワードが有った。おそらくキャプチャーした映像の左右に黒が顔を出していたのだろう。状態としては下の画像のような感じだ。黒バックであれば気にならないものが、白バックでは非常に気になる。

白バックの場合は次の画像のような状態が望ましい。

放送用といわれる機材であっても、意外と黒いブランキングが見えているものが多い。というのも、元々テレビで見ていた映像信号の有効画面は全画角の90%〜95%だったからだ。そのためにデジタル処理なども全画面をカバーしていなかったりした。
ところが近年になって動画がWEBで配信されたり、DVDをパソコンで見たりするようになった。それらの画面はフルスキャンの画面で、我々が制作時に見ているアンダースキャンのモニターと同じ範囲が見えていることになる。つまり安全フレーム、テレフレなどといったものが通用しないのである。また、最近の家庭用大型テレビにはアンダースキャンを選べるようになっている。そしてHD16:9画面にSD4:3の映像をはめ込む場合も左右の全画角が見える。YouTubeを見ていても左右に黒が顔を出しているものを良く見かける。

今回の検索で挙がっていたHDV方式業務用ハイビジョンカムコーダーHVR-Z1Jで私は
Z1Jで特筆すべきはストリーミング等に代表されるPC上でのフルフレーム表示(100%アンダースキャン)においてブランキングが見切れないという点ではないでしょうか。従来のキャメラの場合はPC上での再生を意識していないため、どうしても画面の端に黒いブランキングが顔を出して見苦しかったのですが、Z1Jではコンテンツ配信システムと謳うだけあって完璧に調整されています。
と書いている。
Z1Jだけではなく、ショルダータイプのDVCAMカムコーダーのDSR-450WSLでもブランキングが顔を出さないように作られている。これからの時代はWEBへの配信も多くなることから、パソコン上で再生しても左右に黒いブランキングが出ないものを選ばなくてはならないだろう。つまりコンテンツ制作用である。
2008年10月28日 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/753/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月27日(月)
アニミックス

今日はキーワードではなくアニミックスの紹介だ。
11月1(土)、2(日)3(祝)の3日間、南港のインテックス大阪で開催される。

名称 アニミックス 2008 in OSAKA(アニメと漫画の祭典)
開催期間 2008年11月1日(土)〜11月3日(月・祝)
開催時間 10:00〜17:00
会場 インテックス大阪
(大阪市住之江区南港北1-5-102)
入場料 当日:一般 1,500円(前売り 1,200円)
当日:小・中学生 1,000円(前売り 800円)
目標来場者数 30,000人
主催 アニミックス実行委員会
後援 中間法人日本動画協会
協賛 社団法人 日本漫画家協会、その他関連団体を予定
協力 日本声優事業社協議会、東京国際アニメフェア実行委員会事務局
 3日間のステージスケジュールは下表(クリックすると拡大)

また、各出展ブースでは様々なイベントが開催され、サテライトステージでも色々な映像が流れる。

今回私の会社はこのイベントの映像と機材と送出、記録を担当する。すでに台本や映像素材が届き、今も送出素材の編集を行っている。仕込みは30日からで映像機材は31日に仕込む。多くの人に来て頂きたいと思う。
ANIMICSを検索してみたら1,710件のヒットが有った。オフィシャルサイトや関連サイト以外の情報サイトや個人サイトなども数多くヒットしている。公式サイトでは見れない最新の出演者情報などが「アニミックスニュース」というブログに掲載されている。大竹宏・氷上恭子・松岡由貴、そして串田アキラ・宮内タカユキ等々。
宮内タカユキや氷上恭子さんに会える。私も楽しみだ。
2008年10月27日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 / アーチスト・タレント |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/752/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月25日(土)
セミナー 映像制作会社 大阪
「セミナー 映像制作会社 大阪」での検索。同時に「セミナー 映像制作会社 関西」でも検索があった。
実は今日、大阪市内でセミナーの収録を行っていた。有料セミナーのため内容は公開できないが、技術面を少し紹介したい。
撮影はソニーのHVR-Z7Jで収録はDVで行った。HVR-Z1Jに比べると若干感度が高く、照明の少ない現場では有りがたい。また「照度変化が大きい場合のMPEGノイズ低減対応」のバージョンアップも終えているので画像が破綻する不安はない。
収録は32GBのCFカードを2枚用いて、テープはバックアップ用に回した。32GBのカード1枚で140分の記録が出来る。収録時間でもテープメディアを上回ったためにテープの存在意義が薄れてしまうが、やはりデータ消失などの不安を考えるとやはりテープに残ることは安心だ。CFカードからコンピュータのハードディスクにコピーしてもハードディスクが壊れてしまえば収録素材の消失になる。そのためにミラーリングしたハードディスクや別メディアにバックアップすることになるが、テープとメディアの両方に記録しておけばテープをバックアップとして残すことが出来る。
EDIROLのハードディスクレコーダーF-1のデモビデオを作ったときに「これからはテープがバックアップになる」という言葉を台本に入れたが、まさに今がそういうとときだ。
今回のセミナーでは会場が小さいため音響設備を使用していない。そのため音声はラインではなくB帯のラジオマイクを講師に付けて録音した。制作会社が用意したマイクはソニーの民生用だがダイバシティータイプになっていてデッドエリアも無く使えた。普段使っているRAMSAのENG用のB帯が1セット100万だったことに比べると1/10以下の製品だがセミナーレベルであれば十分に使える。映像制作費のコストが下がるのも当たり前だと納得。
三脚はマンフロットの#519というヘッドだ。カウンターバランスがビンテンのビジョン10ように連続可変になり、スプリングを交換することでショルダー型のカムコーダーにも対応出来るそうだ。ただしボールレベラーは軽量カムコードー用の75mmΦのためしっかり締めないとスリップしてしまう。
私の会社ではHDV用にビンテンのビジョン3とマンフロットの#505を使用しているが、#519のような連続可変は無く、カムコーダーの重量に最適なスプリングを選択することになる。#519の機構は結構便利なようだが、調整範囲が広い分、いささか動作が大雑把な感じだ。バックラッシュなどが気になった。軽量クラスのカムコーダーの場合はやはりビジョン3のように単純な構造が向いていると思う。
今回は制作会社が用意した機材でメニュー設定などいささか手間取ったが収録は予定通り無事終えることが出来た。CFカード記録は便利だという結論である。
2008年10月25日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/750/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月24日(金)
会議の中継
会議の中継である。
会議の中継 で検索した結果 1〜10件目 / 約5,880,000件
ということでヤフーの最上位に挙がっていた。写真はそのページの中継元のものだ。

そして別会場へ映像と音声を送る。この時は別会場といっても同一の建屋のなかでの中継だ。

同様にこれまで様々な中継を行ってきたが、同一建屋だけではなく、離れた場所への中継も行う。数百メートルでケーブルを敷設出来る場合は映像と音声を高周波に変換して同軸ケーブルで送ったり、デジタル変換を行いLANケーブルで送ったりする。また2.4G帯や50G帯の無線によって行うこともある。
また最近では遠隔地を光ファイバーで結んで高画質な双方向中継も可能になった。
上の写真は神奈川の大学病院内のオペ室と兵庫県で開催された学会会場を双方向で繋いだ時のものだ。光ファイバーとMPEG圧縮のおかげで高精細な映像と品質の高い音声が得られる。ただし回線の確保や工事等、準備期間に最低1ヶ月はかかる。
また、用途によっては既存のインターネット回線を使用した片方向の中継(時間遅延により同時通話が不可能)が極めて簡単かつ低予算での中継が可能になった。ただしベストエフォートであるため、確実な接続と転送を望むには不向きで、やはりISDN等による専用接続が確実である。
つい先日のことだが、大阪で行われた会議を東京や地方都市にプライベート中継した。
HDVカムコーダーのHVR-Z1Jを3台、ライブスイッチングを行いながら、HD16:9ワイド画面をSD16:9にダウンコンバートして中継した。回線はTV会議の回線を使用したが、一度も途切れることなく送ることが出来た。決して高画質ではないが、TV会議のシステムの映像や音声に比べると、やはり我々が作る映像や音声は圧倒的に優れたものになる。「同じ回線でこうも違うのか」ということで、送り先は大型スクリーンに映し出されていた。
2008年10月24日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 / 音声・録音・音響 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/749/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月22日(水)
プロテック ウインドジャマー
プロテック ウインドジャマーという検索だった。私の会社で使っているウインドジャマーはライコートの製品であり、検索に該当するウインドジャマーは無い。
写真はライコートのソフタイシステムである。検索ではおそらく消火器のヤマトプロテックのリンクとウインドジャマーが引っかかったのだろう。
ライコートではソフタイやカゴのことをWindshield Systemといい、特にカゴについてはFull Windshield Systemという名称を使っている。
そのほか池上のカムコーダーのマイクにもライコートのCamera Mounted Softie Windshieldを使用している。またレンズとマイクの間隔が広いHDW-700Aではソフタイを使用している。

今回の検索で気になったことはウインドジャマーという言葉だ。ライコートのサイトではウインドシールドが正しそうだ。さ
さてそのウインドシールドだが、業界でゼンハイザーのMKH-416が標準になっているように、ウインドシールドはライコートが標準のようだ。他メーカーのウインドジャマーがいいか悪いかを調べて判断するよりも、放送で使用して問題ないライコート製を使うことが結果的には無駄が無く安上がりということだろう。国産品や海外の他メーカーのものを買って、結局ライコートに買いなおした、なんてことが最もつまらない買い物である。
業界標準を選ぶことはもちろんβーカム、HDCAMのようにステータスではあるが、ある意味業界の保守的な一面でもある。つまり業界標準のライコートが決してどこよりも優れているということを保証するものではない。やはり実物を確かめて使い手が判断して、最も自分の用途に合ったものを選ぶことが大切だ。ちなみに私は常々MKH-416がタッチノイズに弱いと感じ、現場によってはあえてソニーのC-74やECM-672を使用する。またインタビューマイクもSHUREのSM-63Lを標準としながら、63Lよりもはるかにタッチノイズに強いSONYのF115にSM-63L用のウインドスクリーンを付けて使っている。決して業界標準が全てではないのである。
2008年10月22日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 音声・録音・音響 / 映像制作・撮影技術 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/748/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月21日(火)
SHURE FP-31
SHURE FP-31である。オークションに出品でもされていたのだろう、複数の検索が有った。SHURE(シュアー)のフィールド音声ミキサーで正式な名称は-を含まないFP31である。
SHUREには現在グローバルサイトがあり、日本語のページshure.co.jpも充実している。そこにあるShureについてではShure Incorporatedの歴史が掲載されている。その中のFP31についての記載では
1983「その時代で最も大きな革命を起こした屋外中継用ミキサ」としての賞賛を受ける、FP31ミキサを発売。その重量はわずか約1 kg。放送用カメラへの接続も容易で、かつてない高い機動性をニュース収録現場に提供。
と書かれていた。下の写真が私の会社にあるFP31だ。とてもシンプルなミキサーだがAB-12V/P-48Vの双方にスイッチの切り替えで対応している。今では当たり前の機能だが、当時としては画期的だったようだ。

今のテレビ放送やDVDなどの音声はステレオや5.1chサラウンドが主流だが、それらのプログラムのインタビューなどのENG収録現場では基本的にモノラル収録だ。カムコーダーの音声トラックは2ch又は4chに対応していてもミキサーからカムコーダーへは1本のケーブルだけで結ばれる。つまりCH-1に鼻マイクの音声、CH-2にミキサーからの音声を入れる。(操作の具合で逆にすることも多い)ENGの定番ミキサーと言われるシグマのSS-302も緊急用にステレオミキサーには使えるが、基本は切り替え式ワンメーターでリミッターもA出力にしか備わっていない。つまりモノラル使用が前提である。


私の会社で最も稼動しているフィールド用ミキサーはやはりSS-302であり、時にENGが重なったりするとFP31が今も稼動する。数年前にボリュームの交換を実施して状態は非常にいい。ただしSHURE FP32もそうだが、ボリューム操作のフリクションが少ないため、うっかりすると手が触れて回ってしまいそうだ。余分な気を配らなくていいように私の会社のFP31はツマミとボディーの間に水道用のゴムパッキンを入れてフリクションを効かすようにしている。もちろんこれはホームセンターマニア私がコーナンで買ったものだ。

入力は3系統あり、MIC/LINEがそれぞれ切り替えることが出来る。当時の日本では入力側が雄の12Cだったが、さすがにSHUREは米国仕様の11Cになっていた。

入力側と同様に出力側でも逆になっている。当時の国産のミキサーがメスの11Cになっていたにも関わらず、FP31はオスの12Cであり、ベーカム一体型VTRとの接続には11C/11Cのメス/メスケーブルが必要だった。今日ではシグマのSS-302も米国仕様に変わり、またVTRも入力側が11Cになったために12C/11Cのオス/メスケーブルのみで繋がるようになった。

バッテリーは006Pを3本使用する。ただしファントム電源を使わないのであれば2本でよい。アルカリ電池で連続8時間以上の運用が可能だ。また、リミッターのスレッショルドレベルは半固定ボリュームによって調整できるようになっている。

またSHUREではUser Guides and Spec Sheets Discontinued Mixers and DSPとして旧製品のマニュアルを今も提供している。FP31は古い製品だが、今なおPDFでダウンロードできる。マニュアルの回路図を見て判るように、FP31は入力側、出力側にそれぞれトランスを持った平衡入出力になっている。ローコスト化のために電子バランスを用いたミキサーとは違う。
新製品ラッシュの現代だが、旧製品のテクニカルデータを継続して公開するSHUREの姿勢に好感が持てる。
SHUREの企業理念を引用させていただこう。

企業理念
1925年の創業以来、自らの演奏を観衆のもとに届けたいと願う、ユーザーの情熱は私たちの原動力であり続けてきました。「Your Sound.」私たちは、この言葉を理念とし、ボーカルや楽器演奏の魅力やニュアンスを忠実に収音し、聴衆のもとに届ける製品を開発しています。
そして今、Shureの製品はライブシーン、レコーディングスタジオや放送局、学校やホールなどさまざまなシーンで幅広く活用されています。
発売以来40年にわたり世界のトップセラーであり続けているマイクロホンモデルSM57/58のように、Shureのオーディオエレクトロニクス製品が長年にわたり、世界中で使用され続けていることは、私たちが得た信頼の実績であり、誇りでもあります。
創業80年の区切りを迎え、これからも私たちは、ワイヤレスシステム、ミキサ&プロセッサなどのプロフェッショナル製品から、フォノカートリッジや高遮音性イヤホンなどの一般向け製品まで、お客様のニーズに合わせた高品質なオーディオツールを提供して参ります。
この中で書かれている発売以来40年にわたり世界のトップセラーであり続けているマイクロホンモデルSM57/58はまさにSHUREを象徴するものだ。同様にロングセラーを続けるメーカーにドイツのノイマンがある。さて、日本のメーカーにこれほどロングセラーを続けるメーカーがどれほどあるのだろうか。ふとソニーのC-38Bを思い浮かべるが、往年のソニーマイクのラインナップに比べると現在の製品群はあまりにも少なくなってしまい残念だ。
2008年10月21日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 音声・録音・音響 / 映像制作・撮影技術 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/747/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月11日(土)
ビジョン3 HDV
 「ビジョン3 HDV」だ。おそらくHDVのミドルクラス用ヘッドとしてはビンテンのビジョン3が最適ではないだろうか。私の会社ではHVR-Z1J、HVR-Z7J用としてビジョン3とマンフロット#505を使っているが、操作性は確実にビジョン3に軍配が上がる。先日機会があってマンフロット#519を使った。カウンターバランスがダイヤル式になっている#519はとても使いやすいが、若干の揺り戻しが気になった。パンの最後に手から力を抜くと少し戻る傾向があり、テレ端での撮影ではそれが顕著に現れる。その点ビジョン3ではピタリと止まって戻らない。これは#505でも同様でビジョン3に負けてはいない。ただし#505のロック機構は使いにくい。

 よくビンテンとサクラーを比べて、完全バランスはビンテン、温度特性はサクラーと言われる。確かにビジョン10や11、100などのヘッドは低温ではドラグが硬くなって滑らかに動きにくくなる。それがびジョン3ではさほど気にならない。
 写真はGW前に行った上高地ロケのものだが、気温が氷点下になる夕刻になっても滑らかなパンができた。ビジョン3は#505と同様にカウンタースプリングが連続可変ではなく、交換式になっていて、自分が使うカムコーダーの重さにあわせて選ばなければならない。バネは1kg〜10kgまで供給されていて、私の場合は日本ビデオシステムのアダプターを使って放送用の舟でビジョン3に載せている。またワイドコンバーターはセンチュリーの0.7倍に専用フードを付ける。この状態で3kgバネで使用している。ワイコンを外した状態でも3kgで問題なく使用できる。もちろんスプリングを交換してDSR-300クラスの軽量カムコーダーなら装着可能だがやはり75φのボールヘッドではHDVハンドヘルドのカムコーダーが適合する。パンの最中にボールがスリップしたりレベル調整の敏速さを考えるりショルダータイプのカムコーダーには100φのヘッドを選ぶべきだろう。
 ビジョン3は価格的にもアルミ3段三脚のセットで20万余り、カーボン3段三脚のセットで30万弱で販売されている。HDVカムコーダーが60〜70万であることから当然三脚にはこの程度の予算は必要だろう。キャメラマンにとって三脚(ヘッド)は命だ。海外で三脚をCamera Support Systemと呼んでいることがそれを物語っている。ビンテンの三脚は足ではなくシステムなのだ。
 上の写真はジッツォの4段三脚をボール仕様にしてビジョン3を取り付けた状態だ。三脚をケチっては絶対良くない。とにかくHDVにはビジョン3をお薦めする。中途半端な10万程度の三脚を買って満足できずに買い換えるよりも、キャメラマンの手足になれるビンテンを正しくメンテナンスして長く使う方が結局は得であり省資源に貢献できると考えている。
2008年10月11日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 / NEX・HDV・HDCAM |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/745/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月10日(金)
いざ東京へ

 「いざ東京へ」タイムリーなキーワードだ。リンク元を見るとヤフーの検索だ。どういうわけかトップに有った。検索されたページは劇団の東京公演に同行したときのもので、劇団のコンテンツとして出先からアップロードしたものだ。
 タイムリーなキーワードと書いたが、それには訳がある。というのはこの連休中に吉祥寺で行われる「吉祥寺アニメワンダーランド」へ行くからだ。ここで行われる「森の映画館」の上映が仕事だ。
 本番は夕方からなのでけっこうゆっくり出来る仕事である。昼は屋ファイステージのコンサートをゆっくり楽しむことが出来る。また吉祥寺に会社があるクライアントともお会いする約束が出来た。
 ただしこの期間に河内長野ロケが一件入ったため、連休とは言いながら他のスタッフも現場がある。他人が休んでいるときに一緒に休めないのが我々の仕事である。
2008年10月10日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 / 旅の紀行 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/744/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月07日(火)
映像制作 C-38B
 「映像制作 C-38B」だ。C-38Bとは漫才には無くてはならないマイクロフォンと思われがちだが、その用途は様々だ。フルオーケストラからナレーション、ソロ楽器など、とてもニュートラルな特性により万能といえるだろう。C-38Aの後継として1977年08月1日に発売されたもので、私が会社を作る前から持っていたものだ。

 いまさら38Bと言われるかもしれないが、後継機のC-48はすでに販売終了しているにもかかわらずC-38Bは今なお現行商品である。つまり今でも需要があるということだ。ただし発売当時10万余りだったと記憶する価格も、今日では希望小売価格191,100円となっている。出荷台数が少ないためか、採算が合わないのだろう。すでに発売開始から30年以上のロングセラーだ。ソニーには今後も記録を更新し続けれいただきたい。ちなみに私の会社では舞台収録の吊りマイクやオーディエンス用に使用していて38Bには申し訳ないと思っている。ただし38Bそのものが録音を兼ねて小道具になる場合もある。
 面白いサイトがあるので紹介しておこう。スタジオ・サウンド・ダリさんのサイトだ。その中にmicrophonというコンテンツがある。保有されている様々なマイクロフォンを特性とあわせて写真付きで公開されている。もちろん38Bもある。見ていてとても楽しい。オーナーやスタッフの機器に対する愛情が感じられるページだ。
2008年10月7日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 音声・録音・音響 / 映像制作・撮影技術 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/742/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年10月05日(日)
ビデオ ロケ 電源 映像
 「ビデオ ロケ 電源 映像」だ。
 Vロケで電源を使うことといえば、ほぼ照明か中継システムである。よく使うのが本田の5kW発発だ。静かで安定しているというのがいい。小規模な屋外のEFP中継ではモニターやCCU、VTRなどが結構電力を必要とするために安定した5kwがベストだ。これをワンボックスやライトバンの荷台に載せて運用すればミニ電源車の完成だ。

また次のように小規模なオープンロケでは2.8kWのインバーター発電機を車に積んで運用する。

 次の写真がハイエースに搭載した2.8kWの発電機だ。一酸化炭素には注意しても分らないので、排気口は必ず車外に向けてドアを開放すること。

 下の写真は本番収録中の様子。HMIの1.2kを2灯使用している。

 上記のような小型発電機で対応しきれない場合には電源車を使用する。下の写真が電源車だ。関西でのレンタル会社はは嵯峨映画や三穂電機株式会社が有る。もちろんドライバーさんが一緒に来てくれる。

 下の写真は岡山ロケの電源車。野外コンサートで使われるものだ。

 照明部が使うHMIライトの電源などではまず容量不足は考えなくても良い。

 ロケの車両群。農機具メーカーのVP撮影である。奥に停めた私のファミリアRSが可愛らしい。

 「ビデオ ロケ 電源 映像」というキーワードだが、規模が大きなロケでは我々撮影部、録音部に加えて照明部、特機部など、それぞれが分業して現場が進む。電源車は概ね照明部が手配するが、電源の管理は電源車のドライバーさんが行う。ちなみにロケバスは車両部となり、特機部やスタジオが営業免許を持っていることがある。
2008年10月5日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/741/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年09月29日(月)
EOS 5D マークUは水中映像の世界を塗り替えるかも!
 ご存知のように映像業界はEOS 5D マークUの話題で持ちきりだ。しかし話の殆どは映画関連での使用が目的となっている。さて、用途はそれだけだろうか。私が考えるのは水中映像への利用である。EOS 5D マークUの動画クォリティーはHDVやP2ハンドヘルドの比ではないと考える。画質勝負で行けばHDCAM、それもHDCAM SRに及ぶものかもしれない。
 では、HDCAMのブリンプはというと、「マチャアキ海を行く」で多くの人に親しまれた「後藤くん」の後藤アクアティックスが作るHDW-750用で水中ブリンプ本体:500万円〜550万円だ。また、HVR−Z1J用でも100万以上になる。
 少し安いところでもSea&Seaで50万、アンフィビコのものでも100万近い。
 ところが今回発表されたEOS 5D マークUではどうだろう。
 現在製品は無いが、Sea&SeaのEOS5D用で広角ポートは別で25万ほど。HDCAMとは違う!という方も当然おられるだろうが、オンエアにHi8を使うなど、昔から水中はワンランク下のフォーマットでも番組は成立したことは確かだ。私の会社でも日テレの番組の水中取材をDVX-2000で行ったが十分成立した。
 11月発売予定のEOS 5D マークU、この新型デジタルSLRカメラが地上に限らず、水中から宇宙まで、一気に塗り替えてしまうかもしれない。願わくは動画撮影に特化したマニュアル機能の追加など、11月の発売までにはなんとか対応してもらいたいものだ。それこそThe Next HD Camcorderである。
2008年9月29日 | 記事へ | コメント(4) |
| 映像制作・撮影技術 / 写真撮影・カメラ機材 / 自然環境・自然科学 |

2008年09月28日(日)
EOS 5D マークU
 ある人からの情報。驚きである。
 USAキヤノンにあるEOS 5D マークUの動画だ。
http://www.usa.canon.com/dlc/controller?act=GetArticleAct&articleID=2086
視聴にはQuicktime7が必要だが、見れば衝撃を受けること間違いなしだ。

This video was shot with a pre-production Canon EOS 5D Mark II digital SLR. The files used to create this video were not manipulated in any way, only re-compressed for ¼ resolution display on our website. To view Vincent Laforet’s comments and behind-the-scenes video on the making of REVERIE, please visit his blog: blog.vincentlaforet.com

とあるように、発売前ののキヤノンEOS 5DマークIIデジタルの一眼レフで撮られたものだ。そしてヴィンセント・ラフォレのコメントとメイキングビデオが彼のブログに載っている。ブログで彼はEOS 5D マークUをhe next HD camcorderと書いているが、それはもうすぐそばまで来ている。EOS 5D マークUはキヤノンのHDカムコーダーXH A1などとは全く次元の異なる撮影マシーンであることは確かだ。
http://blog.vincentlaforet.com/2008/09/23/behind-the-scenes-video/#comment-2436
 ここにきてデジタル一眼レフとデジタルシネマの境が曖昧になってきたように思う。撮影レンズの自由度ではデジタルSLRのEOSに軍配が上がることは勿論であり、フルサイズの撮像素子は35mm映画サイズよりも有利だ。
 後はEOS 5D マークUのシューティングスタイルだけである。EOS 5D マークUをシネスタイルに改造するガレージメーカーも出てきそうな気がする。
 D700も欲しいが、EOS 5D マークUも欲しくなってしまう。しかしそれよりもEOS 5D マークUの動画で撮らなければならない仕事が欲しい!
 ちなみに今日はある企業の50周年記念のパーティーの収録だ。オーダーのフォーマットはDVCAM SDの4:3である。放送以外のHD化にはまだしばらく時間がかかるのが現実のようだ。
2008年9月28日 | 記事へ | コメント(9) | トラックバック(1) |
| 映像制作・撮影技術 / 写真撮影・カメラ機材 / 備忘録・メモ書き |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/735/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2008年09月27日(土)
グリップエンドバランスウエイト〜カウンターバランス
 昨日のマイクブームポール用バランスウエイトの書き込みの後、色々調べていてこんなものを見つけた。

 NASAのエンジニア達が、 ロケット工学に基づく物理学的な検証を重ねて開発したシステム・・というゴルフクラブ用のカウンターバランスだ。また、釣具のリョービのサイトではキャスティング競技用のグリップ内バランスウェイトのページがあった。こういった考え方はテニスのラケットなどにもあり、様々なものにカウンターバランスが利用されていることがうかがい知れる。
 我々が最もお世話になっているカウンターバランスは、何といっても三脚のヘッドである。昔のユニバーサルやミラーなどのヘッドではカウンターバランスを持っていないので、撮影アングルに合わせて毎回ビデオキャメラの装着位置を前後させてバランスをとらなければならなかった。今日ではビンテン、サクラー、マンフロットetc.全ての製品がヘッド内にカウンタースプリングを内蔵してキャメラの重量を打ち消すようになっている。一度調整すればキャメラをどの上下どの角度に向けても完全バランスが取れるようになっている。
 昨日書いたように「マイク ブームポール バランスウエイト」などを検索するが何もヒットしないのはおそらく業界標準という考え方が強いからだろう。某巨大掲示板でも「Sennheiserの816 416が普及してるのは放送業界で標準的に使われているから。 他の商品でもいいものがあると思われるが 新商品を試すような冒険はだれもしてないのが放送業界の現状。」といった記述がある。
 はたして実際そうなのだろうか。私の知人が関わる放送技術研究所では従来の常識にとらわれない研究が日夜行われている。もちろんへんてこりんなものも開発されるようだが、それらの積み重ねが画期的な映像、中継を生み出してきたことは確かだ。私の会社のような零細企業がこういったことを引き合いに出すのはおこがましいが、ものづくり精神は持ち続けていたい。
 まもなくビジネスマッチング博がはじまる。今年も私の会社は会場中継と記録を担当する。様々な業種の企業が出展され、興味深いのものづくり精神に触れることができそうで楽しみだ。
 開催日程と場所は下記のとおり。
■平成20年10月16日(木)・17日(金)
■マイドームおおさか 1階展示場
■10/16 10:00 〜 17:00
■10/17 10:00 〜 16:00
2008年9月27日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 / 理類・医学・医薬系など / 備忘録・メモ書き |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/734/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

前へ 次へ
 

PHOTOHITOブログパーツ


ニックネーム:SENRI
都道府県:関西・大阪府
映像制作/撮影技術会社
(株)千里ビデオサービス
代表取締役&
北八ヶ岳麦草ヒュッテHPの管理人です。よろしくお願いします。
色々出ます

»くわしく見る

バイオグラフィー