2008年04月28日(月)
「カメラの撮影」ってどういう意味やねん!
 同業他社から「カメラの撮影」の依頼があった。てっきりその通り「カメラの撮影」だと思った。「カメラの撮影ですか?」と問い返したら、「カメラ撮影」だそうだ。どうもおかしい。よく聞くと話は違っていた。「写真撮影」だそうだ。

 私の撮影技術の語彙に「カメラの撮影」は被写体としてのカメラであり、技術としての用語は「写真撮影」「ビデオ撮影」だ。若干間口を広げても静止画は「写真撮り」や「P撮り」「スナップ撮影」などだ。
 以前「ビデオ映像、ってなんやねん!」や「平衡バランス 言葉」でぼやいたことがあるが、今回の「カメラの撮影」「カメラ撮影」もそれに近いものがある。
 コンビニでよく耳にする「1万円からお預かりします」や「こちらレシートになります」を思い出してしまう。「お湯をかけたらレシートになるんかい?もうレシートになってる!」とぼやきたくなる。
 故人生行路師匠ではないが「責任者、出て来い!」ということになる。責任者とはもちろん国語教師以外の教育者や保護者である。
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| CEO・映像技術職人 |
2008年04月27日(日)
ロケハン
 あわら温泉ロケから帰ったばかりだが、今日はGW明けに撮影するVPのロケハンだ。役者のギャラの関係で天候を考慮した予備日は不可能。雨天の場合の候補地が必要だ。某所の屋内にもってこいの場所があった。レールを敷いての撮影なのでゲリラは無理。所有者の許可をいただかねばならない。

 メインのシチュエーションはやはり野外だ。こちらも管理者のへの申請、許可が必要だ。

 こういった調査、申請作業が野外ロケでは非常に重要だ。クレーンや中継車などでは道路使用許可と交通監視員の配置が必要になる。小回りが利くロケーションサービスがあれば便利なのだが・・・・

 明日も別件で京都の竹林をロケハン。こちらは自然光でのHDCAM撮影のため、時間帯も含めて確認が必要だ。出発は早朝の5時半。現場には6時半までに到着しなければならない。ロケーションだけではなく、所要時間、ルート、そしてスタッフの食事場所なども調べる必要がある。
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2008年04月26日(土)
昨日の続き
 昨日書いた急な現場である。
 撮影内容は詳しく書けないが、工場での撮影のため照明はHM1を使用。制作会社、クライアントと合流して撮影を開始したのは13時。撮影は程なく終了し、再びクライアント達を新大阪駅に降ろして一路芦原温泉へ向かった。
 芦原温泉ではすでに先発隊がロケを開始していて、私は翌日のVEが仕事。急ぐ必要は無かったが、夕食と温泉が待っている。
 北陸道を走っていると車窓に幻日が現れた。非日常的な自然現象を見ることが出来るのはラッキーだ。なかなか幸先のよいスタートである。

 芦原温泉は兵庫の湯村などのような風情は無いが、平野の中に出現した温泉らしく、視野が開けている。
 助手席に乗っていた都会育ちの前田君は車窓の珍しい風景に次々とシャッターを切っていた。
 我々は先発部隊と無事合流し共に夕食を終えて温泉に浸かった。宿の「清風荘」はえちぜん鉄道あわら温のまち駅のすぐ傍だ。建物も立派だが、何よりも中居さんの気配りが行き届いている。温泉はもちろんだが、旅の疲れを癒してくれる最大の要素は宿の対応である。機会があればまた泊まってみたい「清風荘」である。
 撮影現場の様子は後ほどFieldReportにアップしよう。
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| 映像制作・撮影技術 |
2008年04月24日(木)
急な発注
 懇意にしている東京の制作会社から急な発注があった。ドリンクで有名なT社のVP撮影だ。スケジュールが埋まっていてかなり厳しい状況で、関わりがあり信頼の置ける技術会社を当たってみたが皆ふさがっている。私の会社が忙しくしている時は他の会社も忙しいに決まっている。さらに大きい所はもっと忙しいに決まっている。
 断るしかあるまい・・・とも思ったが、この制作会社の絡みでこれまでに元ガンバ大阪の宮元選手をはじめ、数多くの日本代表の取材をさせていただいた。もし今回を断れば次は無いというのがこの世界だ。
 幸い明日の芦原温泉ロケの初日は雑観と夜のシーンのみのため、現場は4名で回れ、機材も自社の保有機材で対応可能だ。そんなわけで私がこの急な発注を担当することにした。照明はVEの前田が担当し、機材はHMIを2発。こちらの方は朝10時新大阪集合で終了予定は17時だから私とVEは遅くとも21時までには芦原温泉に到着できる。撮影後約300km強の移動はかなりきついが、到着後ゆっくり温泉に浸かってしまえば疲れも癒されるだろう。頑張るしかない。
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| 映像制作・撮影技術 |
2008年04月23日(水)
PALネイティブサポート
 先日のR社に続いて、今回は大阪にある某メーカーのドイツでの展示会用プロモーションビデオを英語版で製作した。R社の場合は日本やアメリカでの使用が多いため、基本はNTSCであり、撮影もNTSCで行い、PAL圏用はNTSC⇒PALの変換でDVD化した。ところが今回は展示会がドイツで行われ、モニターは50インチPDPである。高解像のWMVやBDが理想だが、会場の方で手配するプレーヤーがPALのDVDということで当然それに合わせて納品しなければならない。
 そこで今回はNTSCではなく、撮影から編集、オーサリングを全てPALで行った。つまり「PALネイティブサポート」である。
 NTSCの場合は16:9での画素は正方ピクセルで856×480になるがPALの場合は1024×576である。当然480本の水平走査線よりも576本の方が垂直解像度は高くなる。ただしNTSCが30フレーム/秒であるのにPALでは25フレーム/秒となり、動きの速い被写体では違和感が出る。しかし25フレームのテレビに慣れたPAL圏の人にはNTSCは気持ち悪いそうだ。
 新商品のプロモーションという用途から考えればやはり会場となるドイツのテレビ方式に合わせたPALネイティブであることは必然の結果である。MAのオペレーターと話していたが、10年前ならPALネイティブなどとてつもない予算が必要だったが、今ではPCの進化とスイッチャブルカムコーダー、VスイッチャブルカムコーダーTRのおかげでNTSCの製作とさほどコストは変わらない。
 グローバル化によるテレビ方式の標準化を唱えた人がいたが、技術進化がその必要性を解除してしまった。私の会社で試写用に置いているDVDプレーヤーはPAL/NTSC兼用のモデルだが、1万円程度だ。そして検証用に今も置いている古いDVDプレーヤー(レコーダー機能は無い)は当時128,000円であった。我々映像関係の仕事もやはり電子機器の進歩無しには存在し得ない職業だと痛感する。
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| 映像制作・撮影技術 |
2008年04月22日(火)
Vロケスタート
 週明けからスタートしたVロケ、初日は好天に恵まれた。
 今回のロケでは大半を屋内で撮影するが、芦原温泉を含んで外観や環境、雑観がかなり重要になる。特に外観や環境では青空と陽光が望ましい。

 Vロケは今週いっぱいだが、今日明日の私は別行動になる。撮影は別班に任せて、私は録音スタジオで別件のVP2本の日本語、英語のナレ録りとMAである。これは共に23日納品と試写となる。ただし週末の芦原温泉は現場に入る。世間ではその後GWに入るわけだが、私とD、制作は当分GW気分にはなれそうもない。せめて温泉ロケだけは私も行きたいのである。GWは今週行ったVPの編集を開始し、GW明けは役者5名の入ったVPの撮影が待っている。現在その構成やロケ場所の選定中だが、これも楽しい現場になりそうだ。
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| 映像制作・撮影技術 |
2008年04月20日(日)
フィールドミキサー 定番
 「フィールドミキサー 定番」だ。上位3つがこのブログである。フィールドミキサーはプロテックの商標だから「フィールドミキサー 定番」という表現は間違っている。「野外用ミキサー 定番」や「ENG用ミキサー 定番」というのが正しいことになる。日本ではシグマが定番ということになると思うが、これは現場の音声さんの意見を聞くのが良い。ただ、私の周りの技術会社やMA会社(同録からMAまで引き受ける会社ではENGやEFPの現場へ出向くことが多い)ではやはり圧倒的にシグマである。もちろん私の会社もシグマを使う。

 ところがアメリカでは違うようだ。マイクやカートリッジで有名なSHUREが定番だそうだ。SHUREのミキサーも確かにシンプルで使いやすい。やはりアメリカでは自国製のSHUREということだろうか。
 下の写真は私が音声を務めて梨田監督(当時)を取材した時のものだが、この日のミキサーはSHURE FP-32である。ちなみにSHUREのENGミキサーを設計したのが日本のタムラ製作所だということはあまり知られていない。
その記念すべきFP-31は最近まで現役だったが、今では私のコレクションになろうとしている。(FP-31は昨年メンテナンスし、ガリやノイズは出ない)
 最近知ったのだが、田村がT's Barというコミニティーを開設している。「管球アンプを中心にオーディオを楽しむ方々のための情報共有コミュニティ」だそうだ。興味のある人は覗いていただきたい。蛇足だが、私の会社ではタムラのフィールド用4CHステレオミキサーTS-4000Sが2台とも現役で活躍している。丈夫で長持ちするため設計が施された全チャンネル平衡トランス装備の堅牢なミキサーだ。今のフィールド用ミキサーに比べるとかなり大きいが、006P3本での乾電池運用が可能だ。
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| 音声・録音・音響 |
2008年04月18日(金)
電話回線の話
 最近IP電話会社からの勧誘が頻繁にある。現在テレビとインターネットはCATV。電話はNTTのアナログ加入電話。それにムーバ、FOMA、AUだ。安いことは歓迎だ。しかし忘れてはならないことがある。
 阪神大震災が起こった翌日、三ノ宮に着いた私が苦労したのは電話だった。公衆電話は殆ど不通で、かろうじて携帯電話が繋がった。また別な時には携帯電話が不通で加入電話が安定していた。IP電話、アナログ加入電話、携帯電話などに甲乙を付けるつもりは毛頭無い。甲乙ではなく、通信回線を1本化することに危惧を感じるだけだ。
 電話、インターネット、テレビを1本のケーブルに集中させればたしかにコストは下がるだろう。しかしリスクが集中してしまう。今日の営業さんは素直に理解してくれた。だが、いくら説明をしても引き下がらない人がいる。こういう他人には困る。
 「阪急電車が不通なら北大阪急行に乗るでしょう!、新御堂が駄目なら176を行くでしょう。名神が不通なら名阪、中国道が駄目なら山陽道、東名が駄目なら中央道・・・・・・・」説明しても仕方ないと思った。
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| CEO・映像技術職人 |
2008年04月17日(木)
美味なもの
 チョコをもらった。
 こんなものは頂き物以外に口にすることは無い。たしかに美味しい。
 以前食べたゴディバを思い出した。この帝国ホテルのチョコがベルギーチョコレートかどうかは知らないが、高級であることは共通している。
 箱を見ていただくとわかるが、いたるところに金色が使われている。色と味の関連を調べている人が「ハンバーグは金色のラインが入った皿に盛られていると美味しく感じる」と言っておられた。チョコレートの茶色に金色はよく似合うと思う。逆にいくら美味しいハンバーグも樹脂の食器に盛られていてはレトルトの安っぽい味を思い出してしまう。
 ちなみに「コーヒーにはブラウンが効果的」だそうだ。
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2008年04月16日(水)
ホームページへのアクセスが伸びている?
 今日は昨日からの編集で貫徹だ。先ほどようやく一段落して確認ファイルをサーバーに上げたばかりだ。そんなわけで自社のトップページを開いていなかったのだが、知らぬ間に50万アクセスになろうとしている。
 おそらく明日には50万ヒットであろう。そこでどこからのアクセスが多いか調べてみた。
http://www.avanti-web.com/thisweek_main.html
ここに私の会社のサイトへのリンクがあった。
http://www.avanti-web.com/
『アヴァンティ』は、将校クラブとして1947年にスタートた歴史のあるレストランだそうだ。
SUNTORY SATURDAY WAITING BAR AVANTI PODCASTを毎週放送していて、4月5日には2006年のトリノ・オリンピックで感動を呼んだ荒川静香さんも登場している。素晴らしい。
 今度上京した折には寄ってみたいのだが、私のような下野の人間がこのセレブな空間に入れるかは疑問だ。
 アクセスといえば、このブログも一昨日は500アクセス/日を超えていた。おかげでBGOGランキングで14位に食い込んでいた。いったいどんな人がこのブログを読んでいてくれるのだろうか。
 理由はわからないが、先日書いた「一眼デジカメの液晶はOFFがいい」が若いデジグラファーを刺激して2CHにリンクが貼られたのかもしれない。まぁ、理由はどうあれ、アクセスが伸びるのは悪いことではない。
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2008年04月15日(火)
PMW-EX3 新型XDCAM EX

昨年からリークしていたソニーの新型レンズ交換式XDCAM EXの新製品!
私がHVR-Z7JやS270に目もくれず待ち望んでいたものが発表された。
http://www.sony.jp/products/Professional/xdcamex/index.html

NABの情報だ
http://provideocoalition.com/index.php/awilt/story/sony_snapshots_nab_2008_day_0/

日本での発売は8月という。
ショルダーバランスを除けば理想に近い。
レンズ交換式のため、弊社で現在保有している1/2吋エクステンダー付きのFUJINONが使えるのも嬉しい。
もちろんCANON、ナショナル、JVCも見逃せない。そしてIKEGAMIの動向も。
今後はシリコンやHDDメディアが中心になりそうな予感。
ただし気になることもある。今流行のCMOSが持つ動体歪をどう解決するのか?
スポーツに限らず、走る列車が傾いて写るのはいただけない。CMOSに対して若干の疑問はが残る。
やはり放送用はCCDを推し進めるのか?
暫くはHDミドルクラスは静観が良さそうだ。

↓下のURLで各部の詳細を見ることが出来る。
http://www.sony.jp/products/Professional/xdcamex/360spinning_ex3/index.html

巷ではEX-3に12PINレンズリーモート端子が無いため、「汎用のレンズだとズームサーボが使えない」と噂になっている。確かにレンズに電源供給できないので電動ズームやオートアイリスが使えない。ただ、これは実際の現場(私たちの現場)では手動ズーム、マニュアルアイリスなのでさほど問題ではない。
しかしアイリスが電動で動かないということは、リモートコントロールのRM-B150の使用を謳っているのに(リモートコントール端子を装備。8ピンリモートコネクターを介して、リモートコントロールユニットRM-B150(別売)、RM-B750(別売)からさまざまなカメラ機能を制御することが可能)レンズ交換の魅力が半減してしまう。
今更12PINの追加は無理だろうが、付属の汎用1/2吋レンズ用マウントアダプターに12PINを付けることは出来ないだろうか。厚みから考えるとコネクターの直付けは無理だろうが、コネクターの付いたケーブルなら出せるのではないだろうか。あくまで私の夢だが・・・・
NC旋盤を使って頑張れば自作できそうな気もするが、どうだろうか。願わくばソニーからこんな1/2吋汎用マウントアダプターが出てくれることを望んでいる。
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| 映像制作・撮影技術 / NEX・HDV・HDCAM |
2008年04月14日(月)
BLOG三年WEB十年
 ふと振り返ってみたらこのブログが三周年を迎えていた。そして1998年にsenri.comで始めたホームページ(1999年以降はsvs.ne.jp)が十周年を迎えていた。
 このブログは私の会社のホームページへ来ていただいた方の検索キーワード(解析には羽田野太巳さんの高機能アクセス解析CGI Professional版を使用)をネタにして勝手気ままに書くことからスタートした。そのうち検索キーワードだけではなく、日々の出来事や気になることも書くようになって現在に至っている。
 実はこのブログで書いたことが、速い時は24時間以内に検索エンジンにキャッシュされ、Google⇒BLOG⇒HomePageという経路で辿ってこられた方からの仕事依頼につながったりする。現在そのような受注が月に2〜3本ほどあり、インターネット黎明期に費やした時間と費用は十分に償却出来ている。それどころか、現在ではインターネット経由による受注による売上が一桁変わってしまった。おそらくネット通販を始めて売上を伸ばされた方々も同様の気持ちだろう。今やインターネット無しでは商売が成立しないところまで来ている。
 しかし只々ホームページをアップすれば良いわけではない。常に新しい情報の提供と、顧客が何を求めているかを分析し、推理することが必要だ。また、私は古いhtmlとJavaScriptでホームページを書いているが、これもWEB2.0と言われる今日では時代遅れなことは確かだ。
 そろそろPHPやMySQLを使ったCMS系に切り替える次期になってきたようで、現在私のスタッフがXoopsやMovabletypeを検証している。しかし私はあのブログのようなホームページは好きになれない。それならいっそのことWEB4.0を目指そう!などと冗談を飛ばしてみる。いずれにせよ、よろそろ新しいことを考えなければならない時期であることは確かだ。
 十周年と言うわけではないが高機能アクセス解析CGI Professional版を最新のものに更新した。同じ期間のインプレッション数だが、若干表示が異なっている。原因は不明だが、誤差は0.3%程度。
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2008年04月13日(日)
一眼デジカメの液晶はOFFがいい
 私が写真をデジカメで撮る場合は、もっぱらビデオキャメラと互換の良いサイバーショットR-1なのだが、どうしても連写が必要になる場合はライブビューの無い一眼デジカメになる。ところが初期設定がそうなのか、写すたびに液晶画面にプレビューが表示される。これがうっとうしい。ファインダーを右目で覗いて、合焦に目力を使わないときは、左目で周りの状況を見る。ところがその視野にやたら明るい液晶がピカピカと光るのである。これが煩いのだ。
 結局設定を変更してオートプレビューは切って使う事になる。ところが、最近のデジタルに慣れ過ぎた人はしょっちゅうこのプレビューを見てしまうようだ。先日ある舞台のV収録をしていた時のことだが、開演前の客席で液晶がピカピカと光っていた。最近ホールでよく見かける風景だ。開演を待つ間、せっせとメールを打っているのだろう。それでも「携帯電話の電源は必ずお切りください。」というアナウンスが流れるとホタルが眠るように光が消えてゆく。ところが本番中にも消えない液晶がある。プロを名乗るスチルカメラマンのプレビューウインドーである。舞台が暗くなればなるほど煌々として目立つ。これはいただけない。
 デジタル一眼レフが最近ライブビュー搭載を謳いだした。はたしてデジタル一眼レフにライブビューは必要なのだろうか。基本的に完成形になった35mm一眼レフのスタイルを継承している限りは不要であり、蛇足であると思う。以前ライブビューについて書いた記事があるので参照していただきたい。
レンズ交換 リアルタイムビュー
レンズ交換 リアルタイムビュー:追記
参考記事として
サイバーショット 進化 一眼レフ
一眼デジカメのライブビューだが、基本的に光学ファインダー優先のスタイルのため、ライブビューのLCDなどを見るとカメラのホールドが悪くなってしまう。またサイバーショットR-1がローアングル、ウエストレベル、アイレベル、ハイアングルをハッセルのように自在に選べることを考えると、はっきり行って使いにくいファインダーだ。出来ることならライブビューのLCDを超高精細にして光学ファインダーのペンタプリズム中に組み込んで欲しい。そうなれば拡大フォーカスなども使えて便利になるだろう。
 話が横道にそれたが、今回の表題「一眼デジカメの液晶はOFFがいい」に話を戻すと、一眼デジカメの場合は銀塩一眼レフと同様に、その速写性能を生かして常に光学ファインダーから目を離さないのが良い。フィルムの感度と同様にISOを設定し、被写体の反射率を考慮して適正露出を決めるフルマニュアルも良いが、簡単に露出補正できるPモードも便利だ。測光パターンやTTL露出計の癖を熟知すれば問題なく適正露出、もしくは自分が意図した露出で全コマ均一な露光で撮影できる。例えば晴天の屋外で順光なら迷うことは無い。ISO100で500分の1秒F8で切ればほぼ適正だ。後は被写体によって経験的な加減をすれば良い。
 こういうことを書くと「デジタル一眼の特徴は撮ったその場で露出やファーカスを確認できること」と言われるかもしれないが、我々はエクタクロームやコダクロームといった、後から露出補正が出来ないポジフィルムで印刷原稿を撮ってたし、そのフィルムを現像所に持ち込んで2時間(コダクロームでは数日)をワクワクして待ったのである。ワクワクしたのは露出は?フォーカスは?ではない。【意図した画が撮れているか】にワクワクしたのだ。
 今の一眼デジカメはその全てがRAWデータを記録できる。若干の露出アンダーなら増感すれば良い。1絞り程度なら粒子が荒れることも無い。フォーカスはファインダーがよくなっていて、私が愛用しているNIKON F3P(銀塩)では苦しい口径比F4のレンズでも十分に合焦点が見えるし、比較的高確率のオートフォーカスも備わっている。
 写真は「きれいに写っている」からいいのではない。自分が意図した画が、意図したタイミングで、意図した濃度で写っていることである。そのためには常にファインダーから目を離さず、シャッターチャンスを追い続けることである。だから「一眼デジカメの液晶はOFFがいい」のだ。
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| 写真撮影・カメラ機材 |
2008年04月11日(金)
過密スケジュール
 松本から戻って1週間になるが、過密スケジュールが続いている。帰阪後すぐに福祉関係のVP、昨日は機械メーカーのVP、今日明日はホールでのEFPである。その後V編集とMAでスタジオ入り。20日を過ぎれば少し落ち着くが、新たにロケが4本決まっている。やはり年度明けということだろうか。
 今年の桜はロケの最中に見ただけで、結局花見には行けずじまいだった。ひとつ期待できるのはGW明けの信州ロケ。数年前にもGW後の信州ロケで満開の桜の木の下でロケ弁を食べたことがある。うまくいけば今度の信州ロケで花見ができそうだ。ロケ弁には是非とも「おやき」を加えてもらいたい。
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2008年04月10日(木)
放送用フィールドミキサー
 「放送用フィールドミキサー」というキーワードである。ヒットしていたページはこのブログの放送用フィールドモニターの記事だった。
「放送用フィールドミキサー」というキーワードで「放送用フィールドモニター」がヒットしていては具合が悪いが、これは検索エンジンの問題だ。放送用フィールドミキサーといえばやはりシグマのポータブルミキサーSS-302であろう。
 フィールド用ミキサーとしての機能が優れていることは、このSS-302に良く似た類似品が出てきたことで十分肯ける。しかしフィールド用ミキサーといってもこのSS-302はあくまでENGミキサーで、出力は2CHである。これがEFPになれば時に4CHの出力が必要な場合もあり、その時には302ではなく、DC駆動可能なフェーダータイプを用いることになる。
 ミキサーではないが、最近私が撮影したEDIROLの新製品でR-44というフィールドレコーダーがある。SDカードに最高192kHzのサンプリングで非圧縮の4CHデジタル音声が出来る。我々が映像で同録に使うなら48kHzが標準になり、8GバイトSDHCカード使用時で347分の4CH音声が記録できる。
正確なスペックとしては下のようになる。
■8GバイトSDHCカード使用時
●ステレオ録音
16bit/44.1kHz :755 [分]
16bit/48kHz :694 [分]
24bit/48kHz :462 [分]
24bit/96kHz :231 [分]
24bit/192kHz :115 [分]
●4チャンネル録音
16bit/44.1kHz :377 [分]
16bit/48kHz :347 [分]
24bit/48kHz :231 [分]
24bit/96kHz :115 [分]
である。
 レコーダーとしての機能もさることながら、このコンパクトなレコーダーはXLR(キャノン)/TRS(フォーン)コンボタイプの入力を4CH備えXLRではそれぞれ独立してファントム電源も供給できる。コンパクトなボディーのため、出力はPINになるが、
・入力センスつまみ
・入力レベルつまみ
・モニター・レベルつまみ
・ファンタム電源スイッチ(チャンネル1/2/3/4)
・リミッター・スイッチ
・ローカット・スイッチ
を備えていて各入力にPANも付いている。
さらに
・3バンド・イコライザー
・6バンド・グラフィック・イコライザー
・ノイズ・ゲート
・エンハンサー
・コンプレッサー/ディエッサー
・MSマイク・ミキシング
といった機能も備えているのだ。もちろんモニター系の切り替えもある。
これを4in/4outのフィールド用ミキサーとして使わない手は無い。出力をキャノンに変換するボックスを自作して抱き合わせてもフィールド用として十分コンパクトだ。いいかえれば4CH録音機能を備えたフィールドレコーダーミキサーということになる。
「どの子も育つ育て方しだい」という鈴木慎一の言葉があるが、機械も同様だ。いくら優れた設計、製造がなされていても、使い方しだいでは家庭用以下にも放送用以上にもなる。というか十分な能力も発揮せずに使い捨てられることもあれば、能力以上の活躍をして伝説の名器と語られる場合もある。私がプロモーションを撮影したという身贔屓ではなく、純粋に技術屋として惚れ込むことが出来た製品がこのR-44である。
 実売価格はかなり安く、おおむね7万4千円代である。
2CHの同録に4CHを加えて6CHにするもよし、HDVのようなMPEGオーディオに不満を持っている人が非圧縮の4CHを同録に用いても良い。また私のように4CH出力を持ったフィールド用ミキサーとして考えるのも有効な用途である。もちろんサウンドオンリーでのハンドリングも優れている上に、駆動系を内蔵していないので高感度な内臓マイクを使った環境音の録音の場合にもメカノイズを気にせずに使える。これは「使い方しだいでどんどん育つ」可能性を持ったフィールドレコーダーであるといえよう。
2008年4月10日 | 記事へ | コメント(2) |
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ニックネーム:SENRI
都道府県:関西・大阪府
映像制作/撮影技術会社
(株)千里ビデオサービス
代表取締役&
北八ヶ岳麦草ヒュッテHPの管理人です。よろしくお願いします。
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