2008年04月13日(日)
一眼デジカメの液晶はOFFがいい
 私が写真をデジカメで撮る場合は、もっぱらビデオキャメラと互換の良いサイバーショットR-1なのだが、どうしても連写が必要になる場合はライブビューの無い一眼デジカメになる。ところが初期設定がそうなのか、写すたびに液晶画面にプレビューが表示される。これがうっとうしい。ファインダーを右目で覗いて、合焦に目力を使わないときは、左目で周りの状況を見る。ところがその視野にやたら明るい液晶がピカピカと光るのである。これが煩いのだ。
 結局設定を変更してオートプレビューは切って使う事になる。ところが、最近のデジタルに慣れ過ぎた人はしょっちゅうこのプレビューを見てしまうようだ。先日ある舞台のV収録をしていた時のことだが、開演前の客席で液晶がピカピカと光っていた。最近ホールでよく見かける風景だ。開演を待つ間、せっせとメールを打っているのだろう。それでも「携帯電話の電源は必ずお切りください。」というアナウンスが流れるとホタルが眠るように光が消えてゆく。ところが本番中にも消えない液晶がある。プロを名乗るスチルカメラマンのプレビューウインドーである。舞台が暗くなればなるほど煌々として目立つ。これはいただけない。
 デジタル一眼レフが最近ライブビュー搭載を謳いだした。はたしてデジタル一眼レフにライブビューは必要なのだろうか。基本的に完成形になった35mm一眼レフのスタイルを継承している限りは不要であり、蛇足であると思う。以前ライブビューについて書いた記事があるので参照していただきたい。
レンズ交換 リアルタイムビュー
レンズ交換 リアルタイムビュー:追記
参考記事として
サイバーショット 進化 一眼レフ
一眼デジカメのライブビューだが、基本的に光学ファインダー優先のスタイルのため、ライブビューのLCDなどを見るとカメラのホールドが悪くなってしまう。またサイバーショットR-1がローアングル、ウエストレベル、アイレベル、ハイアングルをハッセルのように自在に選べることを考えると、はっきり行って使いにくいファインダーだ。出来ることならライブビューのLCDを超高精細にして光学ファインダーのペンタプリズム中に組み込んで欲しい。そうなれば拡大フォーカスなども使えて便利になるだろう。
 話が横道にそれたが、今回の表題「一眼デジカメの液晶はOFFがいい」に話を戻すと、一眼デジカメの場合は銀塩一眼レフと同様に、その速写性能を生かして常に光学ファインダーから目を離さないのが良い。フィルムの感度と同様にISOを設定し、被写体の反射率を考慮して適正露出を決めるフルマニュアルも良いが、簡単に露出補正できるPモードも便利だ。測光パターンやTTL露出計の癖を熟知すれば問題なく適正露出、もしくは自分が意図した露出で全コマ均一な露光で撮影できる。例えば晴天の屋外で順光なら迷うことは無い。ISO100で500分の1秒F8で切ればほぼ適正だ。後は被写体によって経験的な加減をすれば良い。
 こういうことを書くと「デジタル一眼の特徴は撮ったその場で露出やファーカスを確認できること」と言われるかもしれないが、我々はエクタクロームやコダクロームといった、後から露出補正が出来ないポジフィルムで印刷原稿を撮ってたし、そのフィルムを現像所に持ち込んで2時間(コダクロームでは数日)をワクワクして待ったのである。ワクワクしたのは露出は?フォーカスは?ではない。【意図した画が撮れているか】にワクワクしたのだ。
 今の一眼デジカメはその全てがRAWデータを記録できる。若干の露出アンダーなら増感すれば良い。1絞り程度なら粒子が荒れることも無い。フォーカスはファインダーがよくなっていて、私が愛用しているNIKON F3P(銀塩)では苦しい口径比F4のレンズでも十分に合焦点が見えるし、比較的高確率のオートフォーカスも備わっている。
 写真は「きれいに写っている」からいいのではない。自分が意図した画が、意図したタイミングで、意図した濃度で写っていることである。そのためには常にファインダーから目を離さず、シャッターチャンスを追い続けることである。だから「一眼デジカメの液晶はOFFがいい」のだ。

2008年4月13日 | 記事へ | コメント(4) |
| 写真撮影・カメラ機材 |
初コメ致します。ライブビューですか、まぁ気に
しなければ良いだけじゃないでしょうか。撮影物に
よっては、1カットづつ細かい確認が高画素化と共に
シビアになってきています。WBさえそこで取得すれば
それだけのこと。フレーミングは撮影時点で決まって
いるわけですから、多分フォーカスでも見てるのでは
ないのかな。 600万画素程度一眼から 1200万画素越
一眼になった時、通常 800ミリにTC14装着で強風下
ビーチで高速3D被写体を25年追い続けている自分は、
見た目100パー合焦が、D2になってから時々来てない
のに愕然としたことがあります。もちろんレンズはM
フォーカスです。
まぁただ最近のっていうとジジィって言われますが
デジグラファーといわれる人にとっては蛍も
しょうがないんじゃないのかな、普通にWB オートです
って人結構居ますよ。自分はライブビューはメモリの
残りが気になる時や、減らす時に使います。
話変わりますが、先日 空撮代理店.com だかの検索サイト
のランクに千里さんのとこと自分の個人サイトも出ていて
あらまぁ,,と思いました。お時間ありましたら自分のフォト
アルバムも見て下さいね,,,グアムのは 現地スタッフ
撮影です、SEASONSのみで。それでは。
こんばんは。
>撮影物によっては、1カットづつ細かい確認が高画素化と共に
>シビアになってきています。
HDMI出力はスタジオでは歓迎する機能ですね。
必要な時にプレビューできるのは便利で、私も利用しますが、ジジィくさい考えではデジグラファー=プレビュー見杉な感があります。
空撮代理店.com←探しましたが分かりません。
検索順位.comというのが見つかって、私のサイトがありました。
これのことでしょうか。
今後世も宜しくお願いします。
でっすねー。フィルムのときはって自分も充分ジジィ
ですけど、見過ぎは言えてます。ポジ上がるまで,,,,
良いぞって思ったときはワクワクドキドキ。
私はマクロでも開放域が多いので,,それらは便利に
なりました。 こちらこそ宜しくお願いします。
ほ、ホタルってのは面白い。
お疲れ様です。
>ワクワクドキドキ
これなんですよね。
写真に限らず、動画でもモノクロファインダーで見ていたものが、事務所に帰って大きなHDモニターで見るまではワクワクドキドキなんですよ。
ロケモニターとは違いますね。
小さなロケモニターで見落としたミスが意外と気になったり、
大きなモニターで見ると思っていたよりも迫力があったり。
放送の仕事だとオンエアされるまでワクワクドキドキです。
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