2008年04月30日(水)
撮影現場
 「撮影現場」という検索が多い。
 また、それに関連するキーワードHD中継車」などが目立つ。
 他にも「レールドリー 現場」や「撮影現場 照明」などである。何れも私の会社の「Shooting」というコンテンツがヒットしていた。
 こういうキーワードで私の会社がヒットしているのはSEO対策を行っているからではない。それよりも絶対数が少ないのである。
 業界ドラマの視聴率が高かったり、また「バックステージツアー」が意外と人気が有るのはやはり舞台裏への興味だろう。
 確かにメジャーなアーティストやタレントの舞台裏は私も覗いてみたい。それはアーティストやタレントを見たいのではなく、大掛かりな舞台機構や撮影システムに対する興味である。このあたりは一般の人とは少し捉え方が違うと思う。
 私の会社は小さいながらも何とか20年を持ちこたえてきた。そのおかげで普通では体験できない、例えばジャッキーチェンと一緒にエレベーターに乗って部屋まで同行したり、有名タレントやスポーツ選手の至近距離に近づいたり、また収録のサブで人気お笑い芸人と馬鹿笑いをしてみたり・・・。とは言っても、我々はあくまで裏方であり、表方を支える仕事に従事しているのである。
 ところが、最近の業界就職希望者の多くは現場を華やかなものと錯覚している。表方もそうなら、裏方も代役では務まらない世界だ。穴を空けたり、礼儀作法を忘れると速攻でしっぺ返しが来る。また、一旦本番に入ればどんなことがあっても現場を放棄できない。つまり親の死に目に会えない覚悟が必要だ。私のスタッフにも親の死に目に会えなかった者が2名いる。当然私も父の臨終時は現場でスイッチングをしていた。
 もうひとつ業界で生きていくために必要なものは体力(気力?)である。世間では「サービス残業」「過労死」etc.色々言われるが、業界人が過労死した話を聞いたことが無い。8時間を超えたら残業だなど考えもしない。もちろん賃金はそれなりに必要だが、10時間だろうが、20時間だろうが、仕事が完了するまで働き続ける我々はまさに働き蜂そのものである。自分の仕事としての責任感がそうさせているのだろう。
 もし過労死しそうな人がこの業界に入れば1ヶ月は持たないだろう。1ヶ月持った人は1年でも5年でも平気である。それどころか、もう普通のの仕事には戻れない体になってしまう。それがこの業界の恐ろしくも、面白いところだ。
 乱暴なことを書いたが、7割は当たっているだろう。しかしこんなことを言ってばかりでは経営者失格である。労働条件の改善は我々上に立つものの使命である。最後にもう一つ。この業界は表方と同様、常に競争であり、蹴落としあいがある。それに打ち勝つには屈強な体と気力、さらに知識と知力、そして知恵が求められるのである。
 ただし例外的に私のような戯けたアホでも意欲さえあれば何とか務まる場合もある。

2008年4月30日 | 記事へ | コメント(0) |
| 検索エンジン・SEO / 映像制作・撮影技術 / NEX・HDV・HDCAM |
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