2008年12月14日(日)
人員削減
人員削減、これは私の会社のサイトへのキーワードではない。私が検索したグーグルのニュース検索である。
サブプライムローンの焦げつき問題の影響でアメリカの住宅バブルが崩壊して世界中の株価が急落した。そしてドル安。
一部の賢人達は数ヶ月前からドルは60円代にまで下がるだろうと予想している。私もそう考える。株や為替に興味ない私にとって今興味あることは大手企業の人員削減である。業績が上がれば派遣会社に頼って人員を補給し、業績が下がれば解雇が簡単な派遣社員から切っていく。都合がいいといえばそれまでだが、企業の都合で生活を失う人にとってはたまったものではない。
話をサブプライムローンに戻すがこれは低所得者層向けの住宅ローンの事で、所得の低い人やクレジットカードで返済延滞を繰り返すなど、いわゆる信用力の低い個人を対象とした住宅ローンのことだ。リスクが大きい分金利は高く設定されている。
このサブプライムローン問題にせよ、日本で問題になってる人員削減、派遣労働者の解雇はいずれも所得の低い人、弱者と言われる人が対象になっている。

社団法人日本ダム協会の資料に八田與一(はった よいち[1886年7月4日−1942年5月8日]大正期から昭和初期にかけて活躍した水利技術者)のことが書かれている。
彼の業績として大正9年に台湾で着工した嘉南大しゅう事業
工事の工程は、烏山頭ダムに貯水するための隧道工事と、濁水渓の導水工事を平行して進め、次いで、烏山頭ダムの本体工事にかかり、最後に、水田をまんべんなく導水するための給排水路工事を行う、4工程に分けて建設がなされた。大正9年に着工し、昭和5年に嘉南大しゅう事業は、10年間を要し竣工した。
における彼の行動だ。
大正12年9月1日の関東大震災がおこったときである。この大震災により、日本は政治、経済、社会面で大混乱となり、その影響は、台湾にも波及した。嘉南大しゅう事業の大幅な補助費の削減となり、組合員の半数が人員整理となった。
彼は有能な者たちを解雇したのである。
『「退職者の中には、有能な者がかなり含まれております。この者達より、他の者を解雇した方が、現場としては有難いのですが」
静かに聞いていた與一は、
「私もいろいろ考えた。確かに、力のある者を残しておきたい。しかし、能力のある者は、他でもすぐ雇ってくれるだろうが、そうでない者が再就職するのはなかなか難しい。今、これらの者の首を切れば、家族共々路頭に迷うことになる。だから、あえて、惜しいと思われる者に辞めてもらうことにした。その穴埋めは、君達が残った者を教育し補ってくれ。辞めさせる以上、辞めていく者の就職口は、必ず私が見つけてくる。君達も苦しいだろうが、私もつらい」と苦汁に満ちた顔で語った。
係長の誰もが、心で泣いていた。決して、部下を粗末にしない與一の温かい心が泣かせたのである。
もはや、誰も何も言わなかった』
八田與一のことは
古川勝三著『台湾を愛した日本人』(青葉図書・平成元年)
斎藤充功著『百年ダムを造った男』(時事通信社・平成9年)
などに書かれているらしい。是非手に入れたい書籍だ。

もう一度人員削減に戻すが、労働者を人材派遣会社に任せて調達する安易な考え方に私は疑問を感じる。社員は社員だ。ともに考え、ともに働く従業員だ。会社の業務を遂行する一員を派遣会社に依存し、基本教育まで派遣会社任せでは将来は無い。もちろん派遣社員に愛社精神が生じるなど期待も出来ないだろう。さらに周旋屋的な派遣会社に上前をはねられる派遣も大変だが、直接雇用して教育すれは無駄な手数料も抑えることが出来る。もちろん愛社精神も期待できる。
今人員削減を考えている経営者の皆さんに提案である。
まず自社の高所得者から解雇は勿論無理だ。八田與一とは言わないが、役員、相談役、管理職、そして重要職の給与削減から考えられないだろうか。 もちろん政治家、公務員も同様だ。

こんなことを書けば絶対人材派遣会社からの仕事は来ないだろう。それはそれでよい。私自身が人材派遣会社に依存する気が無いから、たとえ依頼があったとしても、まともなVPなど出来るはずが無い。

2008年12月14日 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
| CEO・映像技術職人 / 備忘録・メモ書き / 未分類・エトセトラ.etc. |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/senri/trackback/799/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません
本当にそうですよね。

トヨタの役員賞与削減で10億節約ってたった29人ですよ。
1人3000万平均

役員報酬は28億5000万
29人で今まで38億5000万
300万としたら1300人分

派遣会社からの代わりに、
いつか必ず、安いかも知れませんが発注できるよう頑張ります。
そのときはよろしくお願いします。

SHINYA さん、こんばんは。
>トヨタの役員賞与削減で10億節約ってたった29人
国営企業ではないし、役員になれば・・・・
というドリームも必要ですから、それはそれで良いとは思います。
しかし状況が状況ですから、
これが戦国時代なら一揆が起こってもおかしくは無い。
やはり国として底辺を支えている、いわば基礎となる人々に対して
抜本的な改革が臨まれます。
それが無ければ一般消費など伸びるわけがない。
コメントを記入  
お名前(必須)
 
パスワード:
 
メール:
 
URL:
 
非公開:  クッキーに保存: 
※非公開にチェックを入れると、管理者のみにコメントが届きます。
ブログの画面には表示されません。
captcha


※画像に表示されている文字を入力してください(半角・大文字/小文字の区別なし)。
文字が読みづらい場合はこちらをクリックしてください。
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク
 

PHOTOHITOブログパーツ


ニックネーム:SENRI
都道府県:関西・大阪府
映像制作/撮影技術会社
(株)千里ビデオサービス
代表取締役&
北八ヶ岳麦草ヒュッテHPの管理人です。よろしくお願いします。
色々出ます

»くわしく見る

バイオグラフィー