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2008年11月04日(火)
耳鼻咽喉科のオペ:気の弱い人は読まないでください!
久しぶりに見る耳鼻咽喉科の手技。といっても今回は生の手技を見るわけではない。近くの大学病院の教授からお預かりした3/4吋UmaticのテープからDVD作成とファイル化である。
開胸、開腹に比べて、耳鼻咽喉科の手技は慣れない人は見ないほうがいい。まだ開頭のほうが見やすいと思う。というのも術野が顔であったり、喉であったりで、特に顔にメスを入れる瞬間はゾッとする。もちろん電気ではなく切れ味の鋭いメスだ。解剖で顔面の組織を取り、骨を鑿と金槌削っていくのも耳鼻科の仕事だ。耳鼻咽喉科といえば大きな手術など無い様に思われがちだが、そんな生易しいものではない。
これまでに見た手術手技で印象に残るものは概ね耳鼻咽喉科のものだが、歯科のそれもただ事ではない。眼科や脳外科もそうだが、やはり首から上を切るというのはゾッとする。話のついでにもうひとつ厳しかったものは睾丸を切り、さらにそれをバラバラに解して、そこから生きた精子を取り出すというもの。これは不妊治療のひとつだが、無精子症と診断された男性がこの治療と人工授精で子供を授かっている。
ここしばらくはこういった映像とのお付き合いが続く。今回はブログにアップするような画像ではないので文字だけにした。
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2008年07月20日(日)
W3C CSS レベル 2.1
 WEBデザインをしている知り合いから「千里ビデオサービスのサイトがW3Cの検証でエラーが出ていないからバナーを貼れますよ」と知らせてくれた。
 確かにエラーは無く、「おめでとうございます! この文書は正当な CSS レベル 2.1 として検証できました! 」ということで、「あなたがこのWebページを作るにあたって、高度な相互運用性(Interoperability)に対する配慮を行った事を読者に示すため、このアイコンを張る事をお勧めします。あなたのWebページにこのアイコンを張るためには、次のHTMLの断片を利用すると良いでしょう。 」と表示された。
 ややこしいCSSや複雑なスクリプトを挿入していないので当然といえば当然だが、W3Cの「アイコンを張る事をお勧めします」というのは嬉しい。早速ホームページのトップにW3Cのリンクバナーを貼らせていただいた。


 W3Cの検証に興味がある人は「W3C CSS 検証サービス」でホームページのURLを入れてみると良い。

 ここで面白いのは「ホームページ制作」というキーワードで検索されるサイトのなかにも
「エラー: 以下のエラーが見つかりました。」
と表示されサイトがあることだ。
 CSSが標準仕様となり、バリアフリーや、プラットフォームの互換性がWEBの品質として問われる今日の状況を考えると、CSS Validation Serviceの検証結果は制作会社を選定する指標になりえる可能性はあるだろう。

 ちなみにJ:COMのホームページを検証すると2008年7月20日現在エラーは35箇所、警告は231箇所だった。しかし、ZAQのブロガリではエラーは2箇所のみと優秀だった。
 そして私のブログはといえば、実は12箇所のエラーが有った。これではホームページのコンテンツの一端を担っているページとしてW3Cのバナーを貼るわけにはいかない。早速「高度なデザイン編集」に入ってCSSを修正した。結果、現在はエラー警告とも無しになり、このブログにもブログパーツとしてW3Cのバナーを表示させていただいた。
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2008年06月19日(木)
赤外線 ビデオ 撮影
 「赤外線 ビデオ 撮影」で検索されていた。さて、どこにそんなキーワードが有ったのかと思ったら「和太鼓ビデオ収録」だった。赤外線リモートを使ってVTRを同時スタートさせているという記述だ。
 検索していた人は、おそらくHα線を使った天体の撮影か、はたまたイベント譲の赤外撮影を探していたのかもしれない。Hα線を使った天体撮影は都会の夜間照明による影響や大気中の水蒸気や塵による影響を受けにくく、クリアーな天体写真に70年台に実用化されたように記憶する。私も学生時代にR-64フィルターを特注して赤外域による星野写真や天体写真を楽しんでいた。
 ところが赤外域による水着撮影はもっと歴史が古く、情報によると私が生まれる前からイカガワシイ業界では専門のマニアが居て、いわゆるブルーフィルムなどと同様にイカガワシイ市場で取引されていたようだ。この赤外線撮影が再燃したのがソニーのハンディーカムに搭載されたナイトショットだ。8mmビデオに搭載され、問題になってからは日中の赤外撮影が出来ないように改造されたが、初期モデルは闇の市場でプレミアム取引が行われていたらしい。しかしマニアの中でも電子技術に長けた人は自分で改造したり、改造品を闇の市場で入手し、それで赤外撮影を行っているらしい。
 私たちのイベント現場、特にレースクイーンや大勢のコンパニオンが居るイベント会場には必ずといっていいくらい、黒いフィルターを装着したオヤジや小僧が出没する。狙いは薄着のコンパニオンやレースクイーンの股間だ。当然「迷惑防止条例」に触れ、手が後ろに回る。しかし、彼らには「迷惑防止条例」など全く関係ないらしく、イベントの撮影タイムでは赤外は例外としても、至近距離から望遠撮影を行っている人がけっこう多い。Fetishismに没頭しているのだろう。しかしこれも状況で「迷惑防止条例」によって処罰されることになる。こういう撮影機材に最適な呼び名を思いついた!SukebeCAM:スケベーカムはいかがだろうか。
 
 昨日までCMロケで志摩スペイン村へ行っていた。その近くのファミリーマートの写真だ。さすがにリゾート&レジャーの伊勢志摩だ。
 店内にはカラフルな浮き輪だけではなく、ゴーグルや水着なども数多く陳列されていた。
 そろそろ水着の季節だ。水着だけではなく、薄着の時も、黒いフィルターを装着したデジタルカメラやビデオキャメラには気を付けよう。薄い生地1枚程度は赤外線撮影ではシースルーに等しい。
 参考までに、デサントでは赤外線透過撮影を防止する「ビデオプルーフ」という素材を使った水着を商品化している。
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2008年04月29日(火)
第1フィールドは偶数フィールド・第2フィールドは奇数フィールド
 今日からゴールデンウィークに入った。とは言っても世間一般の話。GW中も大勢の人々が仕事をしている。そのうちの数名が今私の会社の編集室で作業を行っている。
 写真は社会福祉法人のVPの粗編集をするSディレクター。
 また、明日30日と翌1日は電子機器メーカーのVPの編集でを行う。で、私はといえばブログの更新?いやそんなことはない。ちゃんとDVDのオーサリングを行っている。ただし書き出し中に面白い話があったので少し更新することにした。
 実は昨年11月14日に書いた記事「フィールドオーダー」でコメントを頂いた北浦堅次氏からメールを頂いた。添付されていたファイルは「第1フィールドは偶数・第2フィールドは奇数フィールド」を解りやすく解説した教材である。
 インターレースのビデオ信号において、今尚フィールドに対して曖昧な認識があり、そのことを学生達に理解させることに苦労されてきたようだ。氏は毎日放送で制作技術局長まで務められ、その後(株)アイ・ティ・エス、(株)ベスト映像を経て、現在大阪芸術大学で教授を務められた方だ。その氏と電話も話したのだが、学生だけではなく、放送局においても第1フィールド=奇数フィールドと思い込んでいる人がいるということだ。おそらくこのブログを読んでおられる方の中にも第1フィールドは奇数・第2フィールドが偶数フィールドと思い込んでおられる方もいるだろう。
 氏から送っていただいたFCCの「TELEVISION SYNCHRONIZING WAVEFORM FOR COLOR TRANSMISSION」の垂直帰線期間の規格図に、FIELD 1 OR EVEN FIELD、FIELD 2 OR ODD FIELDと明記されていた。NTSCの規格では「第1フィールドは偶数フィールド、第2フィールドは奇数フィールド」なのである。ただしこれでは誤解されやすいので次のような表現が解りやすいだろう。
 順序に奇数、偶数を用いると混乱が生じるために最初の走査線を含むフィールドをトップフィールド(Top Field)、次の走査線で始まるフィールドをボトムフィールド(Bottom Field)と言い、ボトムフィールドで始まる規格をボトムフィールドファースト、またトップフィールドで始まる規格をトップフィールドファーストと言えば解りやすい。
 しかしこれで全てが解決するかといえばそうではない。現在ではSDの他にHD、インターレースの他にプログレッシブがある。同じSDでもDV系はボトムフィールドファーストで、D1はトップフィールドファーストである。これはNTSC、PALとも同様である。そしてHDでは全てトップフィールドファーストが標準の規格になる。波形モニターをお持ちの方はラインセレクターで確認いただくと良いだろう。F2は右半分が21Line始まっている。つまり第1フィールドは偶数のラインで始まり、第2フィールドは奇数のラインが最初に表示される。
 話を戻すが、解りやすい表現として「奇数フィールドを構成する走査線は偶数ライン、偶数フィールドを構成する走査線は奇数ライン」はどうだろうか?いや、ますますややこしくなりそうである。
 ここで話をもっとややこしくすれば「DVのフィールドオーダーはボトムフィールドが先に表示されるボトムフィールドファーストなのに、DVD-Videoの規格はトップフィールドが先になっている。たまったものではない。エンコードの設定を間違えるとどうなるのか・・・・・。ご安心いただいてよい。DVD-Videoでは、MPEGファイルのフィールドオーダー違っていてもヘッダ情報の記述をもとにDVDプレーヤーがそれを判別して正しいフィールドオーダーで出力してくれる。間違えていてもカクつくこと無く再生できる。ただしDVDから直接取り出したファイルを扱う場合には時として反転が必要になる。
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2008年02月23日(土)
HDVカムコーダー用マットボックス
 ここ暫く更新を怠っていた。
 先日新しいツールが手に入ったので掲載する。
 特に新しい物ではなく、以前から使っていたセンチュリーのワイコン用のフードだ。ただし、ワイコンではなくHVR-Z1Jの標準レンズ72φに取り付けている。
 ワイコン用フードは4×4のフィルターが入るようになっていて、以前から標準レンズに使用したいと思っていた。調べてみると72φや82φの変換アダプターがあることがわかり早速取り寄せた。
 上の写真は72φ用の変換リングだ。72φはハンドヘルドカムコーダーの標準サイズで、HVR-Z1Jだけではなく新製品のHVR-Z7JやHVR-S270、またキヤノンのXHG1/XHA1/XLH1等にも使用できる。
 正式にマットボックスといえば御幣があるが、現場ではとても使いやすい。下の写真は先日の松本での使用状況だ。けっこう見栄えも良いと思う。価格はマットボックスの1/4〜1/5程度で済む。
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2007年12月13日(木)
ノンリニア編集 フォント 放送
 「ノンリニア編集 フォント 放送」である。
 以前にも書いたが、コンピューターで使用する、または写植等で使用するフォントには無体財産権がある。著作権などの知的所有権と同様のものだ。そのためテレビやDVDといったメディアに使用する場合は使用許諾、使用料が発生する。放送の場合は放送局が無体財産権の所有者との間で使用許諾が結ばれている書体のみが使用可能な書体ということになり、フォントのメーカーや種類によっては不良素材として放送できない。
 ただし最近では「改変も再配布も自由」というフォントもある。「書体関係 Wiki」などはとても参考になるだろう。
 上の画像はFS フォント製作室より拝借したもので、書体はフォント・デザインに関して著作権もしくは無体財産権を主張していない東京大学多国語処理研究会のGT書体である。
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2007年11月14日(水)
フィールドオーダー
 「フィールドオーダー」に苦労した。というのは、他社から依頼された仕事でAfterEffectsで作られたHD/1080iのファイルをDVCPROHDに書き出していた時のことである。

 もしこれが720Pで作られたものなら全く問題の無いことなのだが、放送標準のインターレースではややこしい約束事がある。音楽で言えばCで始まるはずがC#で始まってしまったような状態になる話だ。
 テレビの映像はSD(従来放送)の場合480本、HD(ハイビジョン)の場合は1080本の走査線が有り、1秒間に約30枚(正確には29.97枚)の画像で構成される。しかしこのままではパラパラアニメとは言わないが、動きのある被写体がパラパラと動いてしまう。そこで考えられた方式がインターレースといい、1/30秒のフレームを構成する走査線を1本おきに表示して行く。静止画として見た場合は動きのある部分が二重にぶれたようになるが、連続した動画を見るとたいへん滑らかな動きを見せてくれる。このインターレース画像の1枚をフィールドと呼び、1/59.94秒が1フィールドになる。映像(テレビ)の世界では1本目、3本目、5本目・・・・・で構成されるフィールドを奇数フィールドと言い、2本目、4本目、6本目・・・・・を偶数フィールドと呼ぶ。というか、呼んでいた。
 何故「呼んでいた」かというと、映像にコンピューターが関わってきてからCG業界では0本目、2本目、4本目という数え方が行われ、フレームを構成する最初のフィールドが逆転してしまったようだ。つまり従来テレビ業界で奇数フィールド(ODDフィールドや、UPフィールドとも呼ぶ)で始まったフレームが、CG業界では偶数フィールド(EVENフィールドや、DOWNフィールドとも呼ぶ)が最初のフィールドになってしまったのかもしれない。元々コンピューターの画面はインターレースではないノンインターレースが使われていて、それをテレビに変換するために走査線を1本ごとにインターレースして書き出すために生まれた話である。憶測だが、コンピーターで用いる二進法の関係で1本目を0本目と数えたのであろう。
 少し本題から離れたようだが、順序に奇数、偶数を用いると混乱が生じるために最初の走査線を含むフィールドをトップフィールド(Top Field)、次の走査線で始まるフィールドをボトムフィールド(Bottom Field)と言う。そしてボトムフィールドで始まる規格をボトムフィールドファースト、またトップフィールドで始まる規格をトップフィールドファーストということになる。そしてノンインターレースで作られるCG(1秒間に60枚)をインターレースに変換する時間的な順序はソフトウエアのレンダリング設定で自由に変えることが出来てしまう。ところがここでまたややこしい話があり、モーショングラフィックスの代表的なアプリケーションであるAdobe After Effectsのフィールドレンダリングの設定では「奇数フィールドから」「偶数フィールドから」という用語が使用されている。こうなればクリエイターも混乱してしまうだろう。
 さらにビデオの規格も困ったもので、家庭用のDVや放送用のDVCPRO50ではボトムフィールドファーストが標準規格で、D1のコンポーネントデジタルではトップフィールドファーストが標準規格になる。そして今回苦労させられたDVCPROHDやHDV、HDCAMなどのハイビジョン規格ではトップフィールドファーストが標準規格になる。このことを理解できていないクリエイターがフィールドオーダーを間違えて書き出したために規格外のイレギュラーファイルとなってしまった。幸い書き出しに用いたCanopus EDIUSはクリップのフィールドオーダーを変更できる機能があるためにAfter Effectのファイルを差し戻す必要は無かったのだが、編集環境によっては対応できなかったりする。
 ITU(International Telecommunication Union)では様々な規格があり、フィールドオーダーについても規定されているが、フィールドオーダーの規格については無償公開されたデータがWEB上に見当たらない。しかしカノープスが公開しているデータは参考になるだろう。CGクリエイターの方には是非一読していただきたい。

 気楽なことを書いているが、今月から来月にかけてはそれどころではない。明日は東京出張となり青山のスタジオでMA、同時進行で岡山で別班がVPロケ、そのまま別なVPで津山の院庄でロケ。私は帰阪して2本のVP編集と録音、そしてCATV2007inKANSAI、そしてその後3日間のVPロケ、さらに同時進行で和歌山ロケ。そして月明けにビジネスマッチング博2007の中継録画・・・・etc.
 忙しいほど元気が出るのはまだ若いからか、それとも年の功なのか。分刻みのスケジュールの中に暇を見つけてブログを書くことが楽しい。

 写真は中津にある三和ビデオセンターの収録スタジオ。仕事をしていることが楽しい今日この頃である。
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2007年10月04日(木)
宇宙線 メモリ 破壊
 「宇宙線 メモリ 破壊」で検索があった。
 映像制作に核物理など全く関係ないと思っていたが、今ではそうとも言えない。確かに撮影では加速器などもあるが、それはあくまで被写体のことであった。それが今、自分たちが使用する機器に核物理が係わって来ているのである。とは言っても、これはあくまでハードウエアメーカーにとっての話であり、撮影技術とは異なる。
 宇宙線 メモリ 破壊でヒットしていたのはXDCAM EXのPMW-EX1について書いたページだ。そこではメモリーカードにおける宇宙線の影響によるデータ消失等の不安を書いている。宇宙線の及ぼすメモリーへの影響はIT用語辞典では下記のように説明されている。
ソフトエラー
電子機器中のメモリチップなどが何らかの原因で誤動作する現象のこと。回路に致命的なダメージを与える「ハードエラー」と違って一時的なものであり、すぐに故障の原因となるわけではない。
 ソフトエラーにはいくつかの原因が考えられているが、地上まで到達する二次宇宙線が大きな原因である。地上まで到達する宇宙線のうち、電荷を持つα線などはメモリセルに衝突した際にメモリセルに蓄えられた電荷量の値を乱してしまうためにメモリエラーの原因となる。また、電荷を持たない中性子線などはメモリのシリコン基板に衝突した際に基板原子を破壊してしまい、その際のエネルギーにより発生したイオンに由来するメモリエラーの原因となる。

とても解りやすく書かれている。
 物理に興味が無い人でも原子核乾板という言葉を聞かれたことはあると思うが、ガラスやアクリル板の上にゼラチンに溶かしたハロゲン化銀の乳剤を分厚く塗ったものだ。乳剤の中を高エネルギーの荷電粒子(宇宙線)が通過すると、乳剤中の電離作用によって銀粒子に依る飛跡が記録(感光)される。これを現像して解析することでエネルギーや素粒子の質量を計算することが出来る。私は専門家ではないので、この程度しか知らないが、名古屋大学理学研究科・基本粒子研究室のサイトでは原子核乾板写真集を見ることが出来る。

↑上の写真は研究室から拝借したもの
 もしかするとサイトにある写真のような現象がメモリーやCPUの内部で頻繁に起こっていて、それを補正できなかった時にメモリーエラー(ソフトエラー)が生じてしまうのかもしれない。宇宙線によるソフトエラーの発生確率は、高度に依存する。海面高度よりも標高の高い山岳地帯の方が、宇宙線によるソフトエラーの発生確率が高い。ということだが、確かに宇宙線の研究は地上を飛び交う低エネルギーの素粒子の影響を避け、地下深くにある鉱山のトンネル等で行われている。地球を突き抜けて行くほどの高いエネルギーを持った素粒子が宇宙線である。

 映像制作には関係ないような核物理だが、コンピューター、デジカメ、ビデオキャメラ、携帯電話等、我々の身の回りには宇宙線の影響をうけかねないハイテク機器がゴロゴロしている。そして宇宙線はハイテク機器だけではなく、生物(動植物)の突然変異にも影響することが知られている。
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2007年05月29日(火)
デジカメ 液晶カバー 交換
 「デジカメ 液晶カバー 交換」はキーワードではない。しばらくこのブログを更新していなかったのでお役立ち情報の提供である。
 近頃は写真も殆どがデジタルに変わり、私の会社でも銀塩のNIKON F3Pはたまにシャッター音を楽しむくらいで、フィルムを入れることは少ない。その代わりにCybershot R1やEos5Dなどが仕事で動く。そして最近Eos30Dが6/30までに購入すると2万円のキャッシュバックがあることと、ヨドバシのポイントにつられて1台購入した。やはり新しい機械は見ていて気持ちがいい。そして車と同じように新車、ではなく新品の臭いがする。

 さて、この新しいEosを覗いた若いものが「液晶に傷が付いたら嫌だから、保護フィルムを貼りましょう」といいだした。どうも携帯電話の液晶保護フィルムの影響らしい。確かに物を大切にすることは良いのだが、撮影画像確認用の液晶パネルに何か他のフィルムを貼ることが私には許せない。
 傷が付けば交換すれば良いではないかと思う。「EOS 液晶」を検索すると保護フィルムやプロテクターが上がってくる。おおむね2000円前後である。だが考えてみればどこか可笑しい。デジカメに付いている液晶パネルの表面は液晶本体ではなく、液晶保護のアクリル系の透明強化樹脂である。つまり手が触れる部分は元々プロテクターであり、液晶そのものではない。何故プロテクターの上に保護フィルムを貼らねばならないのだろうか?
 そこで少し調べてみたところ、キヤノンから純正部品としてこの保護パネルのみを供給している。機種にもよるが1000円弱である。交換も両面テープで止めているだけだから自分で出きる。参考までに下記のURLをご覧頂きたい。

http://www2.ezbbs.net/cgi/reply?id=uoaa&dd=38&re=2208&qu=1

 1000円もしない液晶保護カバーを保護するために倍以上もするフィルムを貼るというのは可笑しな話だ。ましてや貼り方が悪ければ粘着面に気泡を残したり、汚れを残す事になる。つまり見づらくなるだけだ。画像確認用の液晶はあくまでもクリアーな状態で見たいものである。
2007年5月29日 | 記事へ | コメント(3) |
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2006年12月07日(木)
コードリール 定格 発火
 「コードリール 定格 発火」という検索で千里ビデオサービスの安全対策のページが検索されていた。
 コードリールは便利が良いということで最近では一般の人にもよく使われている。しかし注意を怠ると加熱して発火事故を起こす。DIYの店で手軽に入手できるものは概ね15〜20Aのものだ。P(電力)=I(電流)×E(電圧)に15Aを入れてみると、P=15A×100V(家電コンセントの電圧)=1500Wとなる。つまり100Vで15Aの電流が流れれば消費電力は1.5kWとなり、100Wの電球15個に相当する。電子レンジなら1台程度だ。
 けっこう使えそうだが、これはコードを全部引き出した状態での定格だ。コードが巻かれた状態なら定格は1/3〜1/4に下がり、定格15Aのリールでは4A程度になる。

4Aとは100Vの場合400Wということになり、電気掃除機1台がやっとだ。巻いたままのリールで15Aの交流電流を流せばリールはどんどんと過熱し、絶縁コードの不導体も瞬く間に炭化したり、溶け出したりする。そのために突然発火するか、ショートしてしまう。
 便利なコードリールだが、意外と危険な落とし穴がある。大きな電流を使う場合は必ずリールから引き出して使わなければならない。
 実はこの引き出して使うというのが面倒臭いのだ。こういうことから我々はコードリールではなくリールに巻かれていない長尺コードを使うことが多い。そして長尺コードの方がリールが無いだけに小型軽量となり便利が良い。
 長尺コードを巻く場合にはマイクケーブルと同様の「8の字巻き」が便利だ。スルスルと伸ばせて、巻き取りも早い。そしてコードが回転しないためキンクも生じない。また超長尺ケーブルの場合は2名で両端から巻いてゆけば半分ずつ巻いた状態で合体させればよい。ただし逆位相に巻くとうまく合体できないので、巻き方は揃えなければならない。
 便利なようで危険かつ不便なコードリールの規格にはくれぐれも注意が必要である。
2006年12月7日 | 記事へ | コメント(4) |
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2006年09月19日(火)
スズメバチの巣 箕面
 「スズメバチの巣 箕面」だ。テレビで主婦が100箇所をスズメバチに刺されて死亡したというニュースが流れていて検索されたのだろう。私もそのニュースや、ワイドショーを見たが、気の毒である。やはりスズメバチと人間は共存できそうに無い。
 私の家にも何度かスズメバチが巣を作ったが、破壊あるのみだ。しかし、スズメバチは殺虫剤程度では効果が無い。テレビでも「ハチ退治業者」が防護服に身を包み、完全装備でスプレーをかけていた。しかしスズメバチはどんどん飛び去り、巣の中に残った者たちも動きまくっている。
 スズメバチには殺虫剤など殆ど効かないのだ。(効くまでに時間を要するといった方が良いかもしれない)見ていて歯がゆくなる。私の田舎では昔からハチには灯油が一番とされている。誰か考えたのかはわからないが、灯油を掛けられたスズメバチは一瞬で墜落し、十五秒ほどで息絶えてしまう。柄杓やカップに灯油を入れて一気にぶっ掛けるのである。高所にあるスズメバチの巣には水鉄砲や噴霧ポンプを使って一気に掛ける。躊躇してはいけない。巣の周辺を飛ぶ蜂とハチの巣に、一瞬にして大量の灯油を浴びせれば全ては決着する。灯油はアシナガバチ、キイロスズメバチ、オオスズメバチなど、種類に関係なく効果は絶大だ。

 何故灯油が効くかは調べてみないと判らないが、以前豊能町の知り合いの家で吃驚茱萸(ビックリグミ)を採ろうとしたときにオオスズメバチがブンブン飛んでいて近付けなかった。そこで彼の家にあった灯油をカップに入れて撒いたが、一瞬でハチ達は墜落した。もしかするとこの灯油殺法は今頃豊野町で流行っているかもしれない。
 言っておくがこの方法は火気厳禁であることは当然だ。ハチ退治で火事になっても私は知らない。あくまで自己の責任で行ってもらわなければならない。また、ハチが口でカチカチという威嚇音を出しているときは近づいてはならない。灯油を掛ける前に刺されるのが落ちだ。気をつけて欲しい。
2006年9月19日 | 記事へ | コメント(2) |
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2006年09月12日(火)
エンコード 制作会社 24時間 GYAO
 深夜、突如私の携帯に電話が入った。遥か遠方からだった。この業界にいると何時撮影依頼が入るとも限らないので、営業時間外は会社の電話を私の携帯に転送している。
 用件はこうだ。
「GyaOへの納品がうまく行かない。これまで三度納めたが、エンコードが規格に収まらずNGになる。今日が最終の入稿締め切りで・・・・」
 最近のGyaOの画質は非常に良くなっている。番組の受け入れ基準が厳しくて当然だ。私の会社ではこれまでにGyaOへ何本もCMを納めている。私が大阪にいればAVIファイルをWEBサーバー経由で受け取り、即時エンコード出来たのだが、残念ながら四国にいては対応できない。幸い相手が遠方の制作会社だったので、競合することも無いと考え、私の知る限りのノウハウをお話した。仕事として成立するものでは無いが、もしかすると今後技術協力をお願いすることもあるかもしれない。困ったときはお互い様である。
 後でアクセスを解析したところ「エンコード 制作会社 24時間 GYAO」というキーワードでこのブログがヒットしていた。
 電話番号から依頼者の検索をしたところ、資本金が千里ビデオサービスの5倍の5000万円もある大きな制作会社だった。私は時々スタッフに言う「映像技術の仕事は会社の規模ではなく、技術者の感性、技術、向上心である。日々スキルアップを心がければどんな仕事もできる。」ただし、一定水準以上の仕事をするためには最低限の放送機器は準備しなければならない。
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2006年01月16日(月)
3GHz Premiere レスポンス
3GHz Premiere レスポンスである。
 未だにクロックが気になる人も多いようだ。ムーアの法則にも量子力学の壁が立ちはだかるように、CPUに依存するPCノンリニア編集ではクロック周波数が壁だと信じられているようだ。インテルのデュアルコアテクノロジーはついにアップルコンピューターにも採用され、低価格:高性能を両立させた。CPUは処理方法によってレスポンスが変わるのである。もともとマックユーザーだった私が、今ではヘビーなPCユーザーも兼ねているのはPentiumとIntelがあったからだ。
 さて、このクロック周波数だが、一般にHzが使われている。私が電子工学を知った頃はc/s(サイクル/秒)という単位だったが、今ではHz(ヘルツ)が使われる。ネットで時々hzなど間違った表記があるが、ヘルツとは人名である。Heinrich R. Hertz=電磁波の実在を実証した学者だ。同様にニュートン=N、天気予報でおなじみのパスカル=Pa(昔はバールという単位だった)他にもワット=W、ボルタ=V、アンペア=Aなど身近な単位に人名が用いられている。大切なことは人名を単位に用いた場合は必ず大文字にしなければならないということだ。我々が色温度の単位に使うケルビンも熱力学で功績を残した人だ。
 ただし例外もある。100万を表すメガ=Mや1000メガを表すギガ=G、1000ギガを表すT=テラなどはm=1/100を表すミリやメートル、g=グラム、t=トンと区別するために大文字が使われる。しかし1000を意味するキロ=kは大文字ではなく小文字(ケルビン=Kと区別している)になる。なおGについては重力の単位であるGと重複するため疑問が残る。冒頭の写真はメリーランド大学からお借りしたHeinrich R. Hertzの肖像である。
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2005年11月16日(水)
閲覧 知識欲
 「閲覧 知識欲」とても好きな言葉だ。
 インターネットは軍事用に始まり、学術用に大学のコンピューターを繋ぐ事で広まった。NCSA-MOSAICが開発されたニュースは今も記憶に鮮烈だ。その後iiJなどの接続会社によって一般からの接続が開始された。インターネットが普及するまではニフティーやPCVANなどのパソコン通信によって情報交換を行っていた。当時のニフティーフォーラムやCBシミュレーションも今は懐かしい昔である。ニフティーマネージャーを使ってのCBシミュレーションはインターネットでいうチャットのようなものだが、同じ28.8kのモデムでもインターネットのチャットよりも遙かにレスポンスが良かった。またニフティーフォーラムは情報収集に非常に役立った。パソコン通信からインターネットに移行した当初は接続が遅くとても重かったため、もっぱらニュースグループを利用していた。最近ではあまりニュースグループの話題を聞くことは無くなったが、今も45669のニュースグループがあり多くのユーザーが利用している?ようだ。(詳しく言えばけっこう空のグループもあり、特に日本のグループは2ch化しているとこともある)また、ZAQのニュースグループZAQ.TESTなどもいつの間にか無くなってしまったようだ。
 知識欲という点では文字主体のニュースグループやフォーラムは知識の宝庫だったが、今では接続速度の高速化と検索エンジンの高性能化、プログラムの進歩によって、ホームページやBLOGのみで十分情報、知識を得ることが可能になった。「お手軽ホームページ」や「ブロガリ」など、誰でもが情報発信できる環境が整ってきたことも大きな要因だろう。
 Macintoshで今なお使っているNewsWatcherの注意事項にこんな文章がある。
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投稿に際には以下の注意が必要です
このプログラムは世界中のマシン/人々に対してニュー
スを流すことが出来ます。これにかかる費用総計は非常
に多額となります。
内容/配布範囲を考慮してください。

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 CPUのクロックが25〜33MHz(現在の1/100程度)時代のことだから当然のことだった。時を経て(たった十年足らずだが・・・)今やCPUのクロックは3000MHzを超え、マルチコアの時代に突入した。そして接続速度も28.8k〜56kの時代に比べると1000倍ほどに高速化し、我々はいともたやすく情報を取得し、発信できるようになった。さて、こうなってくるとその情報の正確さ、信憑性が重要になる。ブログが大流行し、ホームページや写真アルバムも手軽に公開出来るわけだが、正しい情報か、そうでないかは閲覧者自信が判断しなければならない。ブログ大流行の背景にはやはり匿名性は大きな要因だ。個人情報保護の観点から匿名であることは正しいのかもしれないが、以前ニュースステーションで「ネットで女性に成り済ましている親父」や「看護婦を装ってチャットしてみたい」と言っていた久米宏のことを考えるとブログも注意して読まなければならないだろう。「閲覧 知識欲」というキーワードでも判るようにインターネットにおいてはWWW、eメールなど、商用や学術用としての役割が非常に大きい。知識を得ようとする閲覧者だけでなく自分自身のためにも正しい情報発信が必要だろう。検索エンジンとリアルタイムに連動するRSSなど、優れた機能を備えたブログが今後正しい方向へ発展していくことを期待したい。
2005年11月16日 | 記事へ | コメント(4) |
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ニックネーム:SENRI
都道府県:関西・大阪府
映像制作/撮影技術会社
(株)千里ビデオサービス
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