「ビデオ 大阪」である。お蔭様で1ページ目に入っていた。トップは「ビデオアップ」さんだ。知っている会社で仕事をお願いしたこともある。学校関係の発表会やリサイタルをよく撮影されている会社で、スイッチャーさんはスコアを読みながらスイッチングされている。以前現場でお会いしたときは録音技師が来られていて、客席にノイマンを立てておられた。
私の会社でもU-87や67をホールでお借りして録音するが、保有機材にするには高額すぎる。下の写真は私が気に入っているECM-56をオリジナルのステレオアームに取り付けたものだ。
鉄板を加工して作った自作のステレオアームだ。
パーツの大半はコーナン、五階百貨店、サウンドハウスで入手したものである。最近のメーカー製ステレオアームと大きく異なる点は全金属製ということになる。
全金属性にした理由は強度だ。三点吊りを行った場合の安全面を考慮して、ワイヤーを通して吊り具にビレーを取れるようにしている。
オリジナルのステレオアームとしては他にも下の写真のようなものも作っている。
指向性の強いガンマイクを使用し、音楽だけではなく、野外の環境音の録音などにも使いやすいようにLRそれぞれにライコートのウインドジャマーをかける事が出来る。このマイク、実はDXC-637の付属マイクだ。これまで何度もDXC-637から外して録音に使ってきたが、ECM-672よりも許容音圧レベルにも余裕がある。ENGキャメラ用に左右の指向性を変えてあるが、ステレオで使う場合は一方の転地を反転することで音場がシンメトリーになる。現在DXC-637が6台もあり、殆どをEFPで使うためにマイクが余りに余っていた。そこで有効利用としてステレオアームに載せている。以前デジベ3台のアイソレーションで使って以来大変気に入っている。637の付属マイクとして一般には知られていないが、音楽ものでも使える音が録れる。ソニーが637を発表したときに「新開発のファントム専用のカメラマイク」と謳ったものだ。
スタンドの取り付け部はECM-56用と同様に1/2(BTS)にした。なぜそうなのかは、コーナンの売り場を良く知っている人なら簡単に理解できるはずだ。キャノンコネクターのホルダーも勿論コーナンで入手したものである。
マイクホルダーはAKG用の3/8のネジにノブスターを被せている。市販品よりも遥かに締め付けやすい。メーカー製のものでは「帯に短し、襷に長し」ということがよくある。やはり自分の現場スタイルに合ったチューニング、自作が必要だ。
映像制作は映像だけが仕事ではない。音も映像と変わらないウエイトを占める。映像と同様に様々な工夫が求められえる。
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2008年9月22日
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「ビデオ 音声 逆相」である。逆相とは位相(フェイズphase )が反転していることだ。
例えばステレオのスピーカーケーブルを片方だけ+-を逆に接続したのと同じ状態でである。定位がおかしくなり、鼓膜が引っ張られたような違和感がある。また音声ラインのような電気信号で逆相のものをミックスすれば、信号が互いに打ち消しあって消滅してしまう。
逆相が起こる原因の多くはケーブルの製造ミスや2番ホットと3番ホットの機器が混在した場合だ。最近では3番ホットの機器が少なくなり、大半はケーブルが原因の場合が多い。
我々の現場では音響さんからラインをいただくことが多い。LRの2ミックスでいただいたものをヘッドフォンで聞くとやたらボーカルが弱いことがある。ミキサーのPANをセンターに持っていくと案の定レバルが極端に下がる。・・・・・逆相だ。
ただしこんなことに文句を言ってはいけない。ほとんどの現場は音響さんに無償で制作協力していただいているのだ。いただいた音の位相はこちらで反転すれば解決できる。
解決にはこういうケーブルを使用する。XLR-11c〜XLR-12cを短くつないだ変換ケーブルだ。雄雌いずれかのケーブルを2番と3番を逆にして作ったものだ。つまり2番ピンに入力したものが3番ピンに出力し、3番ピンに入力したものが2番ピンに出力するだけである。
他のノーマルケーブルに混入しないようにしっかりと表記し、ブッシュの色やコネクターの色を変えて変換ケーブルであることが判りやすいようにしている。表記シールはテプラで作り、剥がれ落ちないように熱収縮チューブでカバーしている。
このような位相反転ケーブルや、両側とも11cや12cにした雄雌変換ケーブルなども常時携行しておいた方がいい。めったに使うことは無いが、時として「有ってよかった」という現場に出くわすことがある。いわば技術会社の七つ道具のひとつといえるだろう。
2008.9.22追記
逆相の音声についてNMT8.2iさんがアーケードゲーム戯言としてたいへん解りやすく書かれている。特にここの逆相について説明動画(22.4MB)は素晴らしい!
日本音響家協会会員として頭が下がる。位相に関心があ方は是非ごらんいただきたい。
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2008年9月17日
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「MDR-7506」である。これは私がハワイロケに行った時に現地の音声さんに薦められえて買ったヘッドフォンである。現在2台使用しているが、ENG用にもうひとつ必要になったため新調しようと思った。
音質も気に入っていたが、なによりも気に入っているのは民生モデルでは大きな文字でSONYと表記されているところが7506ではSTUDIO MONITORになっていることだ。
しかし当時は逆輸入品でなかなか入手できなかった7506もMDR-CD900STが生産完了となって、これからは国内でも7506が一般化するというはなしだ。ある筋によると逆輸入の7506のマグネットがサマリウム コバルトだったものが、国内向けではネオジウム マグネットになっているらしい。まあ、そんなことはさておき、こうも一般化してくると「他人と違ったものが欲しい」私はついつい他のものを物色してしまう。で、見つけたものは松下、基い、PANASONICのステレオヘッドホン RP-HTX7である。音質はどうかといえば・・・・まあそれなりだが、ENGミキサーのモニターとしては必要にして十分である。店頭で視聴したものに比べ、購入したものはかなりドンシャリに思ったが、丸一日エージングしたことでけっこう聞きやすくなった。
何が気に入ったかといえば、1.2mのストレートケーブルであることとデザインだ。それと単純で壊れる部分が無いように思えるところである。
なんとも古臭い感じがいい。ほとんどアシダのインカムである。
カラーはブラック以外に4色が用意されている。けっこうおしゃれなカラーリングで女性の音声さんにも好まれそうだ。
-A モデスティブルー
-C プレピィベージュ
-G ビーンズグリーン
-W ホワイト
黒は
-K ブラックである。
気になる価格だが、MDR-7506の1/3程の格安で入手できる。
ENGの音声で主に投資するのはマイクとミキサー、竿、そしてヘッドフォンだ。定番のラムサのラジオマイクやゼンハイザーのMKH-416やライコート、そしてシグマのSS-302と竿を買えば後はヘッドフォンだ。エレガーが好きな人、ゼンハイザーが好きな人、SONYが好きな人とこれは多種多様だ。いずれにしてもヘッドフォンは消耗品的なアイテムであるが、体に装着するものとしてこだわるものでもある。その分遊べるアイテムであることも確かだ。
しばらくはENG用にインカムそっくりのヘッドフォンを楽しむことにする。
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2008年9月16日
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「SONY MXP-29」だった。
飛び抜けて高性能なミキサーではないが、必要にして十分な性能を持っている。もともと編集用に開発されたミキサーで、編集機からコントロール出来るようにリモート用のコネクターもあるが、フィールド用ミキサーにも使用できるよう、DC12Vでも使用できる。
私の会社ではSKBのキャリングケースに収めて現場用にしている。
普段の収録では4in2outで十分だが、時に8CHすべてを使用することがある。こういう場合もSKBのキャリングケースはマウント部分がリフトするので使いやすい。
MXP-29で便利な機能はファントム電源を各チャンネル毎にON/OFFが可能な点だ。小型ミキサーでは一括ON/OFFになっているものが多くて、コンデンサーマイク、ダイナミックマイク、ライン系が混在する収録用とでは重宝する。また1kHzのオシレーターを内蔵していたり、トークバック用マイクを内蔵し、トークバックもMASTER/SUB/AUX/MONITORを選んで返すことが出来る。考え抜かれた映像制作の現場用ミキサーと言えるだろう。PA/SRといった音響さん用のミキサーとは設計思想が違っている。
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2008年9月8日
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「4CH フィールドミキサー」ローランドの4CHフィールドレコーダーが運用可能になった。忙しくて梱包したままになっていた16GBのSDHCカードを開梱してR-44に挿入した。
16bit/48kHzの非圧縮で694分のステレオ収録が出来る。4CHでも347分の録音が出来る。もちろんビデオと相性のいい48kHzだ。
今から40年近く前、4CHオーディオが流行った頃があった。ビクターのCD-4やサンスイのSQ4、そしてテレコを使ったディスクリート4CHオーディオ。当時使ったのはSONYのオープンリールテープコーダー(SONYはテープコーダーと言っていたように記憶する)TC-6364という1モーターメカのものだった。2CHのTC-6360Aと並んでアマチュアに人気のあったモデルだ。その当時は及川公生氏(私が所属する日本音響家協会の名誉会長)の雑誌記事などを貪り読んだものだ。
R-44に話を戻そう。4CHフィールドレコーダーとしてTC-6364と比べることは全く意味の無い話だが、R-44を眺めていると、あの大きな7号リールのテレコを持ち出した苦労がつい昨日のように思い出されるのである。僅か数平方センチのチップに7号リール20本分以上の、それも飛躍的に向上した音データを記録できることが不思議だ。もちろんこのチップに数時間の圧縮したハイビジョンデータも記録できるのである。恐ろしい話だ。
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2008年8月13日
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「フィールド用ミキサー」だ。やはり思い浮かべるのはシグマのSS-302やSS-342などのコンパクトミキサーである。いずれも生産は完了し、現役はKS-342というところだろうか。KS-342を使ったことは無いがシグマの製品に間違いは無いはずだ。ただしどの製品も出力は2系統のステレオであり、1台で4CH音声出力の制御は不可能だ。
ちなみに私の会社では4CH収録の際にはTS-4000Sのスタックや4CH出力可能なコンソールタイプを使用する。
また、一時AZDENからデモ機をお借りして真剣に考えたENG MIXER FMX-42のスタックも一案である。
ただしいずれの場合も電源が複数必要だったり、ヘッドフォンの差し替えが必要であり、最初の写真のように2ミックスを聞く為に別なミキサーを用意しなければならなかったりする。
前出の記事とダブることになるが、フィールドレコーダーのR-44だ。このコンパクトな4CHフィールドレコーダーを4in4outのミキサーに使おうという算段である。もちろん4CH使用としてモニター系統のセレクターも充実している。記録メディアとしてシリコンメディアを使用したことが耐衝撃性が飛躍的に向上させ、パソコンとの親和性も非常に良い。ブロック図を見るとLINE OUTに達するまでにA/D⇒D/Aのプロセスを通ようになっていて、そのままミキサーとするには抵抗もあるが、DVCAMの場合4CH収録時のサンプリング周波数がが32kHzであることから、R-44を通過した音でも十分使用できると考えられる。それどころか、現在発売されているデジタルミキサーではA/D⇒D/Aは当たり前で、これが無ければアナログミキサーとして使用できない。
そしてR-44はフィールド用ミキサーである。MA本番用にはSDHCカードに記録された非圧縮の48kHz以上の音声を使用できる。気になるSDHCカードだが16GBでも5000〜8000円というところで販売され、東芝の32GBのSD-HC032GT4も4万円台だ。
収録時間は16GB/SDHCカード使用時で
16bit/48kHz ステレオ23時間
24bit/48kHz ステレオ15時間
24bit/96kHz ステレオ7.5時間
24bit/192kHz ステレオ3.8時間
16bit/48kHz 4チャンネル11.5時間
24bit/48kHz 4チャンネル7.6時間
24bit/96kHz 4チャンネル3.8時間
となり、32GB/SDHCカードでは上記の倍になる。
またもや私の大好きな「目的外使用」が始まった。週明けにはこのR-44が届く。私の狙いが合っているか、そうでないかは収録現場で従来のスタイルと併用することで確認したい。ローランドのサイトではR-44のマニュアルの他、録音ガイド←(とてもよく出来ていると思う)などがダウンロードできる。A-4で20ページの冊子で、アマチュアの方には勿論だが、映像製作の技術者が読んでいても面白いし、おさらいとしても役立つ内容だ。R-44ユーザーでなくても自由にダウンロード可能となっている。
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2008年8月1日
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