■2011年05月03日(火)
16:9 DVD 3カメスイッチング
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SD 16:9のDVD製作の収録現場です。先日製作したLANC変換ケーブルも使用しています。
カメラはDSR−570WSが2台とHVR-Z5Jが1台の3カメスイッチングです。スイッチャーはAW-SW350でパラ撮りの後編集ではなく、タリー&リターンを使った現場スイッチングになります。3カメのHVR-Z5Jはダウンコンバートした16:9SDで、コントロールはRM-1000BPを使用します。アイリスやフォーカス、ズーム、ゲインの他にDSR-570WSとの色調整やガンマ、ディティール調整などの全てのパラメーターの調整が可能です。
LANC→XLR変換ケーブルでLANCをマイクケーブルで延長しています。この日は60mの遠隔操作を行いました。カメラ側にもXLR→LANC変換ケーブルを取り付けています。RM-1000BPの電源はカメラ側から供給されるのでカメラ側のXLR端子はメスを用いて電圧がかかった電極が露出しないようにしています。 右の写真はハムイーターです。60m延長されたHVR-Z5Jの同軸ケーブルに挿入することで、電位差によってビデオ信号に乗ったビートノイズを抑えることが出来ます。
同軸ケーブル(5C-FB)は距離が長くなるとビデオレベルや高域の信号が減衰するため、ピクチャーシンクロナイザーのAS-3800を用いています。 色相や色レベル、ビデオレベル、黒レベル調整の他に高域補償のコンペンセーターが搭載されています。
収録時間が長いためにVTRはDSR-45で本線PGMを2台で同時収録し、収録に欠損が無いように交互にテープ交換します。そしてテープ交換の際に本線収録が1系統になってしまうことを防ぐためにHVR-M10Jをテープ交換時のみ回します。またカメラやスイッチングの万一の保険として3カメのみアイソレーション用としてDSR-40を回しています。DSR-40のテープは3DSR-45と同じ影像が記録されているタイミング(3カメを選択中に)に交換します。 右は同軸ケーブルでカスケード接続できるワイヤードインカムです。クリアカムに比べると機能は劣りますが、影像系のコミュニケーションでは十分使えます。またケーブルにBNC端子が付いた同軸ケーブルが使用できることも影像系の会社には便利です。この日は芯線が複線になったカナレの3C-2Vを使用しました。
DSR−570WSのコントロールはラックマウントしたCCU-M5とRM-M7Gを使用します。DSR-570WSは一体型カムコーダーですが、26pinマルチケーブルでCCU運用が出来て便利です。CCU使用時はカムコーダーのテープを回してもファインダー内のタリーランプは点灯せず、RECのキャラクター表示となります。そしてタリーランプはスイッチングで選ばれたプログラムタリーとして機能します。このあたりはさすがに収録現場をよく理解しているソニーだと感心します。
地上波アナログ放送は間もなく停波し、放送は全てデジタルハイビジョン化しますが、DVDはまだ暫くSDが続くように思います。BDが一般化して全てがハイビジョン化するまでは16:9/ SDのDVDが中心になるでしょう。 弊社ではこういった状況に対して上記の記事ののようなSD 16:9のスイッチングシステムで対応しています。 | | |